アルピ交通事務局のアニポケネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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全滅前提のフルバトルにおけるエース理論

 

 ●月✡日 エースとは

 

 イッシュリーグをオンライン中継で見ていたのだがやはり現実のポケモンバトルとは異なる点が多い。

 転生特典があっても多少は有利であって物凄く有利、オレTUEEEEにはならないなと感じている。

 

 カイドウと去年のセキエイ大会の名シーンを詰め合わせしたのを見た。

 そこから弾き出される理論、試合の組み立て方について議論を交わした。フィールドの特性に合わせてポケモンを選ぶのだが水のフィールド以外はそこまで極端なフィールドではない。フィールドを活かす云々の戦術は正直な話、あまり良くない。

 

 フィールドを活かす戦術が悪いのではない、フィールドが選ばれるのが試合開始してからで準備が出来ない。

 咄嗟の思いつきとかで行動は出来るかもしれないが、それを売りにした場合得意なフィールドで戦えなくなった時が厳しい。

 自分の得意な盤面、有利な盤面を生み出すことは良いことだ。それに乗るのもいいことだが。

 

 カイドウと議論を交わした中でエースをどういう風に扱うかと言うテーマが出た。

「そりゃエースなんですから最後の砦を守る役割が」とカイドウは考えているのだが、それは正しい事なのだろうか?

 

 例えば相手が残り3体でこっちがエース1体になった場合の逆転が難しい。

 逆に試合開始にエースを導入する、相手のペースを乱したり自分のペースを掴んだり相手に大打撃を与える。

 残りの手持ちが4〜3体になったところでエースを導入し相手のエース格以外のポケモンを倒す。相手のエース格は他のポケモンでじっくりジワジワと倒す

 

 エースを最後に置いて戦うという考えは意外と難しい。

 ポケモンバトルの勝利条件は相手の手持ちを全滅させること、スポーツの団体戦とは異なる。

 5人制の団体戦ならば大将か中堅のどちらかが1番強い、どちらも最後の砦になるから。次に大事なのは先鋒、取り敢えずの1勝をもぎ取ってくる。それがあるか無いかで言えばあった方がお得だ。メンタル面のモチベーションに繋がる。

 副将と次鋒がちょっと難しい、捨ての大将、先行逃げ切りの作戦だったら強い奴を先に出すようにして3勝をもぎ取る。スポーツの団体戦とはそういうものだ。

 

 しかし、ポケモンバトルは違う。

 相手を全滅させてはじめて勝利になる。だからエースの使い方を誤れば例えどんなに強いエースでも負けてしまう。

 エース格のポケモンは3体ぐらいは必要になる。それはポケモンのタイプや種類による問題、例えばフーディンがエースでもどうしても相性の悪いポケモンがいる。【あく】タイプか特殊攻撃に対して滅法強いとか、そういうのがあるからフーディンとは異なるエースを用意する。それでも足りないからもう1体用意する。

 

 コレがスポーツならばエースは1人でいいが、ポケモンバトルはタイプがあるから仕方がない事だ。

「エースを先に導入して相手を乱す、エースを中盤に導入して相手をとことん追い詰める、エースを最後にして最後の最後まで粘る……難しいっすね」と言う。そこはやはりデータを頼らないとどうにもならないだろう。

 因みにだがサトシに対してはエースを中盤に導入するのがいい、シゲルに対してはエースを初手に出せばいい。

 

 サトシは基本的な性能は低いが最後の火事場のクソ力の爆発力が異常なまでに強い。

 しかし火事場のクソ力が異常なまでに強いが永遠と続くものではない、ただし火事場のクソ力の爆発力だけを見れば異常なまでに強すぎる。だから試合の中盤でボコってエースを出させて火事場のクソ力の発揮だ!をさせる。何体かは倒されるが全滅は阻止、そうすればサトシは攻略出来る。

 

 逆にシゲルは最後の火事場のクソ力の爆発力は強くないが基礎的なスペックが全て高い。

 そういう相手に対しては下手に慎重になるよりもいきなりの力のゴリ押しで行くのが案外いける。ただしシゲルは基礎的なスペックがとても高いので最初の力のゴリ押しに失敗すればエースが不在という非常に厄介な試合になってしまう。

 

 トレーナーの持っているポケモンだけでなくトレーナーの人間性から色々と見抜かないといけない。

 ただ強ければいいものではない。勿論四天王と一般トレーナーレベルまで差があるならば純粋な強さとかがある。だが、自分も相手も四天王とかと同格云々の場合はトレーナーの人間性から色々と考えないといけない。同格かそれ以上ならば基礎的な能力も大事だが作戦も大事、ジムリーダーの様にタイプの偏りがあるならばいいがポケモンリーグに出る奴は大抵はバランス良く育てている。

 例えばリザードンが居たとして弱点の【みず】対策に【かみなりパンチ】【じめん】や【いわ】に【ソーラービーム】と自分の弱点をカバーする技を覚えている可能性もある。

 

 色々と議論をしていけば「ポケモンバトルは奥が深いっすね」と言う。

 コレぐらいは初歩的なこと……ではないな。カイドウや俺ぐらいの歳ならばイケイケドンドンか頭でっかちの極端に偏る。

 

 試合を見て、自分ならばどういう試合運びをするのかを考える……ポケモンバトルは考える戦いだからな。

 

 ●月▽日 熱いのと本物は大事

 

 イッシュリーグを終えたカレンから連絡があった。

 イッシュ地方を回ってポケモンリーグに出場した……感想を述べれば、本物と呼べる存在が沢山居た。

 

 ポケモンバトルを心から愛している者

 ポケモンバトルを心から楽しんでいる者

 ポケモンバトルをどうすれば勝てるか悩み考えている者

 

 その競技に対して全力を注ぎ込む事が出来ている熱い奴等が、本物が多く居た。

 そんな奴等が多く居るから結果は3位、本気で優勝を狙いに行ってたみたいだがガチ勢は強すぎるとカレンは実感した。

 

「またポケモンリーグに挑むつもりなのか?」と聞くが、ポケモンリーグはやるよりも見るほうが楽しいという事に気付いた。

「だから期待してるわよ」とハードルを上げてくる。まぁ、2位でよかったとかそういうのを思ってしまえばいけない事だからハードルを上げるのは良いことだ。

 

 相撲の世界には大関病というものがあると聞いたことがある。

 体の病ではなく心の病……いや、鬱病とかの精神疾患ではなく甘えに近い。

 

 相撲の大関は横綱よりも1つ下の地位だ、なるには相撲でとにかく勝ちまくらなければならない。

 その大関になってから更に優勝を2連続ぐらいすれば横綱になれる。横綱になれば相撲の頂点に立っている力士らしい相撲をしろと言われたりする。大関になるだけでも不可能な奴が多い、それでもなれた。プロの中の上位、頂点に限りなく近い地位に居る。その地位を守るだけでも日夜死闘を繰り広げている……だからNo.2である事で満足したり上に上がる勇気を無くしたりする。

 

 後は成功を積み上げ過ぎればこの人ならば出来て当然とかの周りのイメージとかそういうのに潰されたりして動けなくなる。

 芸能人なんかはその代表例だ……成功しているのを堂々と世間に見せている。自分の持つ能力でなく自分という人間を売り物にしているのだから、皆が作ったダメだ常識的にやってはいけないという物事の基準を越えれば異常なまでに叩かれる。それは当然の事ではないのかと思っている。

 

 まぁ、俺は俺らしく生きていこう。

 それはそうとカレンが母さんに電話を代わってと言うので電話を代われば……なんかカレンが家に来ることが決まった……いや、一緒に旅をしようと約束はしたけども、まだポケモンを貰えるまで数ヶ月はあるからもうちょっとと思ったが「何気無い飾ろうとしない貴方を見たいの」と口説かれた……普通に嬉しい。

 

 ●月◇日 そういう義務は無い!

 

 明日にカレンが来る……俺と一緒に旅をするまでの間に色々と親密度を高める。

 母さんが「貴方、何時の間にか親密度を……でも、いいわ。息子に素敵な相手が出来たのはいいことよ」と言ってくる。邪推だな。

 

 もうすぐ俺はポケモンを貰える、既に貰うポケモンは決めてある。プリキュアの水無月かれんに似ている美少女のカレンと旅立てるのは実に嬉しい事だ。幸せの絶好調に居るのだからそれはそれで嬉しい。なんか来世の転生とかどうでもいいとか思う自分がいる。

 

 しかし浮かれてはいけない、ライバル達はしっかりと準備をしているのを。

 俺とアトベは同じ日にポケモンを貰い、来年にユキムラが、再来年にシライシが貰える。ユキムラとシライシは俺達と同じ日に貰えるが行政書士とか公認会計士とかになりたいから……そういえばシライシが口説いた女の子は何時の間にかシライシの彼女になってたな。

 

 シライシが本気でポケモントレーナーをやるつもりだから自分も頑張ると今年のホウエンリーグ・サイユウ大会に出た。準優勝

 

 ユキムラの彼女ことミラもユキムラを支えたいからとジョウトリーグ・シロガネ大会に出てベスト4

 

 アトベの許嫁ことマリーもシンオウリーグ・スズラン大会に出て準優勝

 

 全員が全員物凄く好成績を残している。つーか全員歳上だったのか。

 4人ともテニヌは難しいけどもポケモントレーナーのところは支えてくれる、カレンもポケモンバトルならば幾らでもすると言ってくれる。テニヌはテニスぐらいなら出来るらしい……テニヌが出来ないと意味が無いぞ。

 

 久しぶりに3人に連絡を取った。

 全員がしっかりと頑張ってるんだなというのと惚気話が多かったが……誰1人、原作キャラを口説いていないなと俺は言った。

 

「原作キャラを口説かなアカン義務はあらへんやろ?」とシライシは言う。

 

「あーん、見た目が可愛いけどツンデレとか暴力系ヒロインとかで性格終わってる奴を相手に出来るか?」とアトベは言う。

 

「めんどくさい女はフィクションだからいいんだ。まぁ、俺もめんどくさい男だけど」とユキムラは言う。

 

 あ、うん……分かった。言いたいことは分かった。

 俺も他人のことは言える義理ではないのでこれ以上は深くああだこうだ言わない。原作キャラを口説かないといけない義務は無い。

 

 ●月◎日 親公認はいいね。

 

 カレンが来たのだがカレンの親父さんも来た。カレンの親父さん……どう見てもキング・ブラッドレイなんだよな。

 以前に挨拶に来た時に会ったが頭のスイッチのON/OFFはしっかりとしている。不器用で言葉を上手く出せないが良い人とかそういうのではない。

 

 取り敢えずコミュニケーションを取ることになるのだが、ポケモンバトルというコミュニケーションは取れない。

 絶対に強いなあの人はと思いテニスをするのだがタイブレークに縺れ込んで流石にそろそろ帰らないといけない時間帯までシーソーゲームを続けた。1ポイント取るのに数分かかる結構ヤバいラリーだった。

 

「君は中々に面白いよ……君はうちの娘を選んだ、ならば覚悟はしておくんだ」

 

 と言って帰っていった。

 霊能力者関係の仕事をしているからオカルト関係で巻き込まれるのは覚悟をしておけと、今日来たのは俺が色々な困難を乗り越える力を持っているのかどうかを、強靭な魂があるのか見極めるからしい。一言だけ忠告して帰っていったって事は認めてくれたことだと……父親の公認よりも母親の公認の方が難しかったが。

 

 ポケモントレーナーになるまで後少し……今日はカレンの旅の内容を聞いて終わった。

 

 ●月●日 上は高くても誰でも登っていい権利を持っている

 

 最近になって分かった事だが、本気でポケモンリーグを目指している人達のポケモンは自主練をしている。

 新しい技を覚えるのか、今ある技を鍛えるのか、戦った事が無いタイプのポケモンとバトルするのか、とにかく色々としている。

 

 カイドウがコイキングをギャラドスに進化させたがっている。コイキングもギャラドスに進化したいと思っている。

 どうか俺達も特訓に加えてくれないかとポケモン達に頭を下げれば何体か協力してくれた。しかし……コイキングなので普通にボコられる。ポケモントレーナーが鍛えているポケモンだから嫌でも強い。【ハイドロポンプ】【りゅうのいかり】【とびはねる】を覚えているがコイキングなので基礎的なスペックが低い。コイキングはギャラドスになってからが本番だから仕方がない。

 

 俺のラプラスならばまだなんとかバトルを成立させているがそれでもついていくのがやっとだ。

 カレンが頑張っているカイドウを見てコイキングに対して接待ポケモンバトルを挑むことになり……ヒスイのダイケンキを出した。

 イッシュリーグでも見たがいったいどうやってリージョンフォームのダイケンキをゲットしたのか……とはいえ、原種のダイケンキが出来ることは大体出来る。特性が【きれあじ】らしい……ぶっ壊れとは言わないが普通に強い。

 

 ポケモンリーグに出るレベルだから強いが接待バトルは一応は出来る。

 コイキングが【りゅうのいかり】で攻めてくるので【シェルブレード】で真っ二つに切り裂いた……ホントに接待バトル出来るのか?と聞きたかったがその気になればもっとガンガンと攻めていく……明らかに接待されているがカイドウは諦めない。それどころか闘志を燃やす。「ポケモンリーグ出場出来るレベルのトレーナー、どれだけか見れる」とこの状況を楽しんでいる。

 

 本物を相手にしてきたカレンとぶつかった感想は「上は高いですけど、俺じゃ絶対に登れないってわけじゃない」と言った…明らかナメられているのだろうか?

 

 ●月▲日 

 

 プロのテニスプレイヤーになる条件は書類選考だけなので若い内から色々な大会に出て優勝し続けていたとかそういう記録をポンポンと樹立しておかないといけない。シライシとかユキムラとかアトベも着実に大会に出ている。

 

 アトベはともかくシライシはホウエン地方の何処か、ユキムラはジョウト地方の何処かで開催されている大会に出ている。

 おかげでホウエンを代表するテニスプレイヤー、ジョウトを代表するテニスプレイヤーとなっている……こう、全国大会的なのに出たのだが団体戦のみでお前は一番強いからシングルス3かシングルス1担当で、俺にまで試合が回ってこずに敗北した。他も同じで優勝したのは俺達4人とは異なるチームだった……やっぱり団体戦となるとこういうのが生まれる。全員が自分1人で確実に白星を1つ手に入れることが出来る。

 

 俺が所属しているテニスクラブ、どちらかと言えばダブルスを重視している。

 俺もダブルスは出来なくはないがシングルスの方が得意だ。団体戦でも個人戦でも取り敢えずシングルスに入れられていて、個人戦のシングルスのカントー地方の10歳以下のトーナメントで優勝したから……うん……まぁ、いいか。

 

 取り敢えず今年もカントー地方の10歳以下の子供達が出るテニスの大会がある。

 普通は12歳以下とか14歳以下とか17歳以下とかだろうと思うだろうが、この世界は10歳以下、今年11歳になる人は出れない大会とかは普通にある。ポケモントレーナーとテニスプレイヤーの二刀流をやる前、この段階で成果を上げれないとキツいと言ってるみたいなものだろう。

 

 カレンも応援に来てくれた……こう、勝利を鼓舞する感じのパワーストーン入りのアロマを焚いてくれて明日は頑張れと応援してくれた。地方線とはいえ飛行機に乗って1日かけて会場に向かった。

 

 ●月▼日 トロフィーはやはり重い

 

 10歳以下の子供達が出るカントー地方出身限定のテニスの大会に優勝した。

 

 特に強い奴が居ない、俺が現在最高学年で去年と同じメンツだから仕方ないと言えば仕方ない。

 分かっていることだが同年代では戦える相手は殆どいない。おそらくシライシ、ユキムラ、アトベぐらいだろう。とにかく2連覇した。トロフィーを持って取材を受ける。「次からはポケモントレーナーとテニスプレイヤーの二刀流を目指します」と綺麗に纏めた……四天王の中には格闘家を兼任している。いける。

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