現在…俺は銃を突きつけられている…
「それで…どうなさいますか?」
「…嫌と言ったら…」
「この銃が火を吹きますわ」
俺を逃がさないとばかりに足で壁ドンしつつ、俺のおでこに銃口を当てている彼女の名はカルロッタ。
モンテリファミリーの次女である。
「…だからといって…俺にそんな価値はないだろ…」
「いいえ、貴方には価値があります。私が言ってるのに間違いはありません」
流石、優れた審美眼を持つ投資家である所以か。
「今まで間違った事あったでしょうに…」
「はっ?何か言いました?」
「…ごめん…」
「次言ったら本当に撃ちますからね」
おっと口が滑った。彼女の手が銃のトリガーに行ったの本当に恐ろしい…
言い忘れていたが…彼女とは昔からの知り合いなのである。
そんな俺は琴吹、何もとりえもないただのリナシータに住む一般人である。
「そんな事言っても撃つつもりはないんでしょ…」
「当たり前です。婚約者である貴方を撃つ訳がないですわ」
「その話…無かった事になったはずでは…」
「そんな事ありません。あの話はまだ終わってません、後は琴吹の意見だけなのです」
「だから嫌って言ってるのに…」
「本当に死にたいのですか?いつでも準備は出来てるのですよ?」
「だから、カルロッタがそう言うと本当に撃ってきそうで怖いんだけど!」
引き金を本当にいつ引いてもおかしくはないんだよね。彼女…本当に助けて…
「っていう事で私に付いてきてくれませんか?」
「…ファミリーに連れていくつもりでしょ…」
「ええ、付いてきてますよね」
「…断る」
バン
断ると言った瞬間…俺は彼女に撃たれた。
「ふふふ…付いて来てますよね?」
「…痛い…」
「当たり前ですわ。しっかりと狙いましたから」
と言いながら手を差し出してくるカルロッタ。
本当に恐ろしい女である。知り合いじゃなかったら縁を切っている所だ。
「何回も撃たれてるけど…お前の技術どうなってるんだよ…避けても当てるんだよ…本当に…」
「琴吹の考える事なんてお見通しですわ」
そう…俺は不死身かと思われるがそうではない。身体はそこらの人間と一緒の作りなのだが。俺に命の危機が迫るとシールドが張られるのだ。
それを理解してかカルロッタは撃ってくるのは日常茶飯事である。今日みたいに撃つ前に警告はしてくれるから…大体は俺が悪いけど。
「琴吹もなんで私の婚約者の話認めてくれないのですか?」
「だって…カルロッタみたいな可愛い女の子が婚約者ってなんか恥ずかしいんだよ…」
「私を可愛い…?」
「ん?どうした?カルロッタ」
「いえ…琴吹が私の事を可愛いって言ってくれました」
なんかカルロッタの様子がおかしい。
「そういう訳だから…婚約者の話は認めてないの」
「なんでですか!可愛いなら婚約者になってくださってもいいじゃないですか」
「そう思っても仕方ないよね…?」
「何か事情でも…?」
「事情って訳でもないんだけどさ…」
僕は思っている事をカルロッタに打ち明けた。
「俺…カルロッタ以外の女の子が好きになったんだよ」
そう言った瞬間、カルロッタは何回も銃で撃ってきた。