桐藤志貴
目が覚める。
白い天井が見える、体を起こしカーテンを開ける。
冷たい新鮮な空気を浴びて、徐々に脳を稼働させていく。
どうも、俺は昔から病弱で よく貧血になって倒れていたらしい。
らしい。と言うのは俺にその記憶がないからだ。
2年ほど前に起こった事故で、それ以前の記憶を俺は失ってしまった。
幼い頃に妹と暮らしていた記憶は朧げながら覚えているものの、ここ数年の記憶はサッパリだ。
事故のダメージが大きかったため、キヴォトスの外に住む有馬という親戚の家で療養していた。
だいぶ体も回復して、問題なく生活できるようになったので、こうして妹の元に戻ってきたというわけだ。
「志貴様、おはようございます」
「おはようございます」
メイドさんに声をかけられて、階段を降りて居間へと向かう。
朝食の前に我が家のお姫様に朝の挨拶をしなければならない。
後回しにすると後々面倒なことになるのだ。
「兄さん、おはようございます。」
「おはよう、ナギサ。」
桐藤ナギサ、俺の妹だ。
制服に既に着替えており、食後のティータイムと言ったところだろう。
トリニティ総合学園という学校の生徒会に所属して毎日忙しいだろうに、
毎朝早起きをして俺と雑談する時間を設けてくれている。
「では、私はそろそろ出かけます。兄さん、軽い運動程度なら問題ありませんが、あまり無理はなさらないようにしてくださいね」
「はいはいわかりましたよ、いってらっしゃいナキザ」
ナギサを玄関で見送り、朝食を済ませる。
普段は少食のため、ご飯を少なめによそってもらっているのだが
今日は調子が良いのかおかわりをさせてもらった。
食事を済ませ紅茶を飲みながら居間でニュースを眺める。
連邦矯正局で停学中の生徒たちの一部が脱出した、だとか。
連邦生徒会長が失踪したなど、
長らくここキヴォトスの外に居たこともあり、聞き慣れない単語が多いが
キヴォトス全体が混乱に陥っていることはなんとなくわかる。
「ナギサ、大丈夫かな•••」
ナギサはトリニティ総合学園の生徒会長にあたる人物らしく、この騒動の対応に追われることになるのだろう。忙しさのあまり倒れないといいんだが•••。
部屋に戻り、勉強•••はせず
最近親しくなったナギサの友達から借りた小説をベットの上で読む。
小難しくてよくわからない小説が多いが、中には推理ものの小説があったのでそちらを読み進める。
小説を貸してくれたナギサの友人も確かトリニティ総合学園の生徒会長だったはずだ。というのもあの学園、生徒会長が3人もいるらしいのだ。
あの娘も今頃は騒動の対処に追われているのだろうか?
今度折を見てドライブにでも誘ってあげよう。
それにしてもあの狐耳、いつか触らせて貰えないものだろうか。
触りたくていつもうずうずする。
そんなことを考えながら読書を初めて数時間、
お昼時になりお腹が空いてきた。
メイドさんの料理も美味しいのだけれど、偶には屋敷の外へ繰り出してカフェ巡りでもしてみたい。
そう思い、メイドさんに昼食はいらない旨を伝えて屋敷の外へと足を踏み出した。
一度間を空けたら一気にモチベが落ちますね•••。
お仕事してたら記憶が殆ど飛んだので、リハビリついでに短いのを投稿。
追記
本編と並行して過去編も更新していきますが、どちらから読んでもOKです。
筆が進んだ方から更新していきます。
本編ですが、エデン条約編は確定でやります。対策委員会編は一旦スキップです。エデン条約編の後にやります。
他は未定ですね。
先生の性別とかって、この作品の読者様的にはどちらが良いんですかね?まだ特に決めてはいなかったので、参考までに
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男性
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女性
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青子
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知得留