桐藤邸を抜け徒歩圏内にある喫茶店を目指す
普段ナギサが利用しているのであろう通学路を歩いているが
外の世界とやはり街並みが違って見てて面白いものだ。
ちらほらと、トリニティ総合学園のものと思われる制服を着た生徒が歩いているのが見える。
ただ、見える範囲だと男子生徒は1人もいないようだ。
これはトリニティ総合学園が女子校という訳ではなく、キヴォトス自体の男子生徒の数が異様なまでに少ないようだ。
先月までキヴォトスの外に居たものの、学校に行くことはなく通信教育を受けていた。そのため学校というものがどんなものなのかイマイチイメージは付かない。だからこそ学校というものへ強い憧れのようなものがあったが、
流石に女子しかいない学校に1人行っても寂しい思いをするだけだろう。
これまで通り、通信教育を受けて、ネットの数少ない友人と残り短い青春を過ごすことにしよう•••。
坂を下り横断歩道で足を止める。
待っている間手持ち無沙汰になってしまう。スマホで電子書籍を読むのも悪くはないが、信号の変化に気付けないかもしれないので、周囲の街並みを観察することにして、顔を上げる。
そこには、お姫様が立っていた。
可愛らしいピンクの髪、可愛くデコレーションされた白い大きな羽、
純白の衣装に包まれた整った容姿。
そしてなにより、頭上に浮かぶ宇宙を想起させるような幻想的なヘイローに目を奪われた。
向かう方角的に、トリニティ総合学園の生徒だろうか。ナギサもそうだが、他の生徒と制服が違うのは何故なのだろうか?
そんな少女はつまらなそうに信号が変わるのを待っている。
信号が青へと切り替わると、俺と彼女は同時に横断歩道を渡り始める。
すれ違う直前、ふと持ち上がった彼女の顔がこちらに向けられた気がした。
そのまま横断歩道を渡りきり、振り返ることなく足を進める。
「ねえ!キミ、この辺りに住んでるの!?」
すると、後ろから足音と共に声を掛けられる。
どうやら信号をUターンして追いかけてきたようだ。
「はい、そうですけど•••」
「男の子だなんて珍しいね!他所の地区からの転校生だったりする!?」
めちゃくちゃグイグイくるなこの娘•••。これが伝え聞く陽のモノというやつか。外見通り、元気で明るい娘のようだ。
「残念だけど、トリニティへ転入予定はないよ。自宅から通信教育を受けているだけだね。」
「そっかぁ•••わたしの名前は聖園ミカ!トリニティ総合学園の三年生です!キミの名前、教えてよ!」
「俺は志貴、桐藤志貴。よろしくね、聖園さん」
そう言って手を差し出すと、少女•••聖園さんは目を瞠る。
「え、えぇ!?桐藤って•••キミ、もしかしてナギちゃんの親戚の子!?」
どうやら、聖園さんとナギサは知り合い•••少なくともナギちゃん呼びされるくらいには親しい関係らしい。
「君、ナギサの友達かい?俺はあの子の兄だよ、いつもあの子がお世話になってます」
「ナギちゃんにお兄ちゃんが居たの!?知らなかったんだけど!!」
「昔から病弱で表に出ることがなかったし、つい最近までキヴォトスの外で暮らしていたからね。知らなくても仕方ないんじゃないかな?」
「小さい頃何度かお屋敷に遊びに行ってたんだけどなぁ•••まあいっか!
ねえねえ!連絡先、交換しようよ!!」
「いいですよ」とスマホにQRコードを表示させる。
「ありがとう!それじゃ、そろそろお昼休憩終わっちゃうから帰るね!今夜良かったら通話しよ!」
そういうと少女は回れ右をして校舎へと走り去っていった。
「嵐のような人だな•••」
そう呟いていると、ネコと思われるキャラクターのスタンプが送られてきた。あんなに可愛い娘と関係を持てたのは素直に嬉しい。ウキウキ気分で俺は喫茶店へと向かった。
レイサが欲しいのに全然当たらない筆者です。
ちなみに本作にレイサを登場させる予定はないです。(娘を酷い目に遭わせるわけにはいかない)
めっちゃ文字数少ないな•••、と思いつつも投稿しちゃいました。
他のキャラ視点とか要りますかね?基本志貴君視点固定です。
先生の性別とかって、この作品の読者様的にはどちらが良いんですかね?まだ特に決めてはいなかったので、参考までに
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男性
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女性
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青子
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知得留