1週間ほど黒服さんの検査に付き合ったのち、
黒服さんに用意してもらったアパートの一室に移った。
(今後どうするのか考えないとなぁ、アルバイトでもしようかなぁ。)
支払われたお金でしばらくの生活に支障はなかったが、収入源をなんとか確保しなければならなかった。
(明日銃を見に行くついでに、バイト募集でも探しにいこうかな。)
黒服さんに教えて貰ったが、ヘイローと言う頭に浮かんでいた輪っかのような物を持っている子は銃やナイフでも致命傷にはなり得ないらしく、誰もが銃を持ち歩いていて、銃の携帯をしてないと目をつけられて襲われてしまうのだとか。
黒服さんからハンドガンを貰ってはいるものの、他の銃も試してみるべきだろう。と言うことで早速明日見に行くことにした。
(バイトはこの世界の人について知る上でも接客業なんかがいいかもな。黒服さんには傭兵を勧められたけど、碌に戦闘経験の無い俺がまともに戦えるとは思えない。この体が戦い方を覚えていたとしても、模擬戦などである程度経験を積んでからの方がいいだろう。)
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チクタクと時計の音が響く。
部屋には最低限の家具は用意されているものの、テレビなどの娯楽は置かれていなかった。
(風呂に浸かり、後は寝るだけなんだけど。)
どうもまだ眠れない。夜は皆寝ているのか、昼間あんなに騒々しかった街もすっかり静まっていた。
(....ちょっと散歩でもしようかな、他にやる事もないしね。)
黒服さんが住処を用意してくれたこの地は、アビドス地区という場所らしい。住宅街を出れば一面砂。砂。砂。
昼間黒服さんと歩いたけど、元いた世界で砂漠なんて生で見た事なかったからちょっと感動した。半吸血鬼化してるせいか、日光で若干気分が悪かったけどね。明日は日傘も買っておくとしよう。
住宅街を歩く事しばらく、灯りのついている店を見つけた。
店先に立てかけられた看板を読むと柴関ラーメンと書かれていた。
(ラーメンかぁ....いいなぁ!)
そういえば昼が中途半端な時間だったから夜は抜いていたけど、ラーメンのにおいを嗅いだせいでお腹が空いてしまっていた。
吸い寄せられるように俺は店に入って行った。
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「こんにちは〜まだやってますかね?」
「いらっしゃい、好きな席に座ってくれ」
店内に入るとそこには柴犬がいた。
(犬が店主をやってるラーメン屋....毛とか入らないんだろうか?)
カウンターに座り、水を注いでメニュー表を見る。
「すみません、柴関ラーメンを一つ。」
「あいよ」
ラーメンが出来るまで時間が掛かるだろう、黒服さんに貰ったスマホでニュースを見て時間潰すことにした。
待つ事10分。
「お待ちどうさん、柴関ラーメンだ」
(おぉ!美味そう!)
一心不乱にラーメンを啜っていると、店主さんが声を掛けてきた。
「すっごく美味しそうに食べてくれて嬉しいよ。」
「キヴォトスで男の子なんて珍しいね、学生さんかい?」
「年齢的には高校2年生ではありますが、今はどこにも通っていないです。」
柴犬の店主さんに、キヴォトスの外の人間で気付いたらここにいた事を説明した。
「そんな事が....住む場所とかお金とか大丈夫かい?」
「大丈夫です、ちょっとした労働の対価にお金と住む場所を提供して貰ったので。ただ暫くは問題ないんですが何かしらで働いて収入を得ないと厳しいですね。」
「....君さえ良ければ、うちで働いてみないかい?最近まで働いていたアルバイトの子がいたんだけど、高校卒業して辞めていっちゃってね、募集をかけようと思っていたんだ。」
店主の申し出は有り難かった。アビドスは他の地区よりも人が少ないらしいので、比較的銃撃戦に巻き込まれるリスクも少ないだろう。なにより働くなら自宅近辺の方が良かった。
「いいんですか?!是非働かせてください!」
「わかった、勤務時間とか相談したいし、連絡先を交換しておこうか。」
会計を済ませ柴関ラーメンを後にした
冷たい風が頬を撫でる。もうすっかり遅い時間になってしまった。
帰って風呂に入って寝る事にしよう。
「おい!そこの兄ちゃん!」
家に向かい歩いていると、後ろから声を掛けられた。振り向くとヘルメットを被った女子生徒の集団が銃を手に歩いてくる姿が見えた。
(あー、不味いなこれ)
「痛い目に遭いたく無いなら、有金置いていきな」
女子生徒の1人が銃を向けてくる。
何も言わずに素早く路地に走る。不意を付けたらしく、撃たれる前に入り込めた。
(この辺りに確か....あった!)
ラーメン屋に向かうまでの道中に見かけた廃ビルに向かって走り寄りつつメガネを外す、入り口のシャッターに走る線をなぞる、するとなぞった部分が切れ人1人通れる隙間が出来たので、飛び込んだ。
ビルの階段を登り、2階に登ると棚がいくつか並び物が散乱していた。
暗闇の中息を潜める。すると窓の外から声が聞こえた。
「あいつ、どこに行きやがった?」
「探せ!まだ遠くには行っていないはずだ!」
しばらくすると階段を登って来る音が聞こえてきた。...足音からして2人だろうか?
扉のそばで息を潜め待つ。
1人が2階の扉を開き入ってきたと同時に奇襲を仕掛けた。
ヘルメットに拳を叩きつけ吹き飛ばすと強く壁に叩きつけられて意識を飛ばした。
続く2人目が銃を構える前に接近し、手に持っている銃へとナイフをはしらせ線をなぞり破壊する。
驚愕してる隙に顎を蹴り上げ意識を刈った。
外から階段を登る音が聞こえる、...先程よりも数が多い。倒れている女生徒が持っていた盾を奪い、ビルの壁にナイフを振り壁を壊すとそのまま外へ飛び降りた。ビルに登らず待機していたのか、着地音に反応して三人の女生徒が慌てて銃を向けてきた。
遮蔽物がないので盾で弾を防ぎつつハンドガンで応戦する。黒服さんの元で多少練習はしたものの、その精度は未だ粗末なものだった。
苦戦しつつもそこから二人は倒せすことが出来たものの、ビルを登っていた女生徒たちが続々と降りて来て残りは六人。こちらは先程の銃撃戦で足に弾を受けてしまっていた。
月夜で多少早くなっているが、それでも治癒には時間がかかる。この足では逃げ切れない、このままではいずれ捕まってしまうだろう。
万事休す。
ここまでかと思っていたら、彼女達の後方から銃声が響く。
「なんだ?!」「くそっ!いつもこの時間帯はこの辺りには来なかったはずなのに...!」「ぐはっ」
次々とヘルメットを被った少女達が倒れ全滅する。倒れ伏す彼女等を通り過ぎて、1人の少女が月明かりを背に俺の前にやってきた。
「.....大丈夫ですか?」
黄色と青のオッドアイの冷たい目が、何の感情も無く俺を見下ろしていた。
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目を開けると天井の灯りに目を灼かれた。
堪らず目を閉じ体を起こす。
「おや、起きましたか?おはようございます、気分はどうでしょうか?」
視線を声のする方に向けると、全身黒いスーツに身を包んだ異形が椅子に座っていた。目に相当する部分がどこかわからないが、まるでモルモットでも見ているかのような視線を感じる。
「誰だよ、お前。」
机の上でその異形は手を組む。
「私ですか?私は黒服。そう呼ばれているものですよ。」
う...うーん。戦闘シーン書いたりセリフ考えたりするのって難しいですね...(´・ω・`)
ちょっと書き方変えてみました、行間開けた方がやっぱ見やすいですかね?
黒服さんの中身を琥珀さんそっくりにして、黒服さんヒロインルートというのが頭に浮かびましたがやめました。
私の月姫での最推しは琥珀さんです。リメイク版クリアした後我慢できず同人版を買って琥珀さんルートだけやってしまいました。最後のあのシーンは是非リメイクでもやってほしいですね。
バッドエンドが見たいって人は居ますかね?需要があれば月姫のような、選択肢を今後入れてみようかなと。入れるならブルアカ原作始まってからだと思いますけど。眩病月とかいいですよね。
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要る
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要らない