メガネナイフマン憑依転生者と透き通る世界   作:ロクモン

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Chapter4

目が覚める。ラクガキだらけの天井が見える。

 

メガネをつけ視界をマトモにする。

 

今思ったのだけれど、この部屋。ゲームの画面で見た志貴君の部屋と似ている気がする。建物自体はあんな豪邸ではないんだけれども。

 

部屋の中にはベットと机と、空っぽの棚しかなく少し淋しさを感じる。

 

顔を洗ってキッチンに向かい、トースターにパンをセットし、冷蔵庫を開ける。

 

対して中身は入ってはいない冷蔵庫から、コンビニで買ったヨーグルトと牛乳を取り出す。

 

チンっという音が鳴り、トースターから焼けたパンを皿に移す。

 

このカラダになってから、前のカラダと比べると食べられる量が随分と減った。本当ならパンも2枚に目玉焼きも欲しいくらいだ。

 

今日はD.U.なるところに行こうと思う。

 

D.U.とはDistrict of Utnapishtimの略、直訳するとウトナピシュティム地区というらしい。

 

何かしら意味があるのだろうけれど、俺にはよくわからなかった。

 

あそこには連邦生徒会なるものがあるらしい。

 

学園都市キヴォトス全体の行政を担う統治組織。構成員は各学園から選出されているのだとか。

 

元居た世界的には首都であり、そこに国会議事堂がある。みたいな感じだろうか。

 

食器を水に浸け、歯を磨く。

 

今回の主目的は銃や盾等を見にいくこと。後の時間で街の観光などをしようと思う。ショッピングモールがあれば炊飯器なんかの電化製品も揃えていきたいところだ。

 

パジャマを脱ぎ服を着替える。リメイク版志貴君が来ていた白と黒のジャケットを羽織る。偶々か、黒服さんが用意してくれた服の中にあったから着てみた、

 

鏡を見るとゲームの中の志貴君そのままだ。志貴君の顔は整っており、美少年と言えるものであった。元の容姿のままだと、この世界で浮いていただろうが、この容姿なら寧ろ目立たずに済むだろう。

 

玄関を出て街から砂漠の方へ足を進める。

 

「まだ朝早い時間のはずだけれど、すっごい暑いな...」

 

小鳥遊さんに先日言われた通り、鞄には地図とコンパス、大きめの水筒を用意してきた。

 

まだ朝早い時間だけれど、日差しが強くとても暑い。駅までは基本真っ直ぐなのでコンパスに従い歩を進める。

 

すると、前の方から小鳥遊さんが歩いてくるのが見えた。

 

「おはようございます、小鳥遊さん」

 

声をかけると、小鳥遊さんもこちらに気付く。

 

「おはようございます。」

 

「今からD.U.に行くんですか?私が教えたとおり、地図とコンパスを持ち歩いているようでよかったです。」

 

「はい。小鳥遊さんは、朝から砂漠で何をしていたんですか?」

 

もう明るくなっているとは言えど、まだ活動を始めるには早い時間だろう。

 

「私は治安維持のためにパトロールを、これも仕事の一つなので。」

 

なるほど、生徒が地区を運営している以上、そういったこともする必要があるのか。そういえば小鳥遊さんと初めて会ったあの日も、パトロールの最中だったのだろう。

 

「こんな朝早くからそんなこともやっているんですか、お疲れ様です。でも夜も遅い時間までパトロールしてましたよね?大丈夫なんですか?体を壊してしまうんじゃ...」

 

「大丈夫ですよ、キチンと休息は取っていますので。」

 

「それでは、私は家に帰って寝ます。あと、暗くなる前には帰ってきた方がいいですよ、またヘルメット団に襲われたくはないでしょう?」

 

「わかりました、気を付けます。では、行ってきます」

 

小鳥遊さんと別れ駅へ向かう。

 

 

 

電車に揺られD.U.の駅まで向かう道中。

窓の外を見ると、先ほどまで砂漠しか見えなかった景色が少しずつ変化していく。

 

この世界に来て、黒服さんの事務所とアビドス以外、碌に見て回ることが出来ていなかったので、少しわくわくしている。

 

そうして揺られていくこと1時間。

 

目的の駅に着き、電車を降り改札を抜ける。周りの人からジロジロ見られるのは、ほとんど存在しない男性故か。

 

駅を出ると沢山のオフィスビルが立ち並ぶ、広大な都市が広がっていた。ここキヴォトスの中心地というだけあり、人もすごく多い。

 

街の中心に見える大きなビルがサンクトゥムタワーだろうか?あそこに連邦生徒会の本部があるらしい。

 

駅前の地図看板を頼りにガンショップに入り、銃を探すが。あまりしっくりこなかった。

 

折り畳み可能な防護盾と、防弾チョッキ。それとハンドガンを一丁購入して店を出る。

 

時刻は既に昼時になっており、小腹も空いてきたので、近場のカフェに入り軽食を取ることにした。

 

店内に入ると直ぐに店員さんから声が掛かり、テーブル席に案内された。

サンドイッチとコーヒーを頼み、外の景色を眺め時間を潰す。

 

今更だけれど、この世界の空に描かれているあの模様、あれはなんなのだろうか。あれもヘイローなのだろうか?

 

「こんにちは、お兄さん」

 

そんな事を考えていると、後ろから声をかけられた。

 

「相席してもいいですか?」

 

淡い水色にピンクのインナーカラーが入った少女がそこに立っていた。

 

「え、あっはい。どうぞ」

 

思わず許可を出してしまった....

 

少女が正面の席に座ると、ちょうど店員さんがサンドイッチとコーヒーを持って来た。

 

注文したのはベーコンエッグサンドとアメリカンコーヒー、ベーコンエッグサンドには、レタスとカリカリのベーコンとたっぷりの卵が入っており、結構ボリュームがあった。皿にはサンドイッチが3つも乗っていた。

 

「うっ、結構多いな。」

 

少女の方を見ると、もう既に注文を伝えたらしい、注文を取り店員さんが戻っていった。

 

「おお、美味しそうですねぇ」

 

少女がこちらのサンドイッチを眺めている。

 

「良ければ一つ、いりますか?俺は少食なので、少し多いなと思っていたところなんです。」

 

「いいんですか!?では、一ついただきますね♪」

 

少女は目を輝かせながらサンドイッチを手に取る。

 

俺も一つ手に取ってみる。かなり分厚いサンドイッチは、そのままでは崩れてしまうのか、ピックでパンと中身が固定されていた。

 

一口頬張ってみると、こんがり焼けたパンのサクッという音がする。卵は白身は硬め黄身はなめらかでベーコンはちょっと分厚めでカリッしている。レタスも結構しっかり入っており、シャキシャキとした食感が楽しめた。

 

「美味しいですねぇ♪」

 

少女はとても美味しそうに、サンドイッチを口いっぱいに頬張っていた。

 

「ところで、何か俺に用事でもありましたかね?」

 

「いえ、特に用事があってお声がけしたわけではなく。」

 

「リンちゃん、私の友達が見つからなかったので、一緒にご飯を食べてくれる人を探してたんですよ〜」

 

「そしたらちょうど1人でカフェに入るお兄さんの姿が見えたので、相席させて貰ったというわけです。1人で食事するよりも、誰かと一緒に食べた方がご飯が美味しく感じられませんか?」

 

店員さんやって来て、オムライスが乗ったトレーを少女の前に置いた。

 

「いただきまーす♪」

 

チキンライスに、ふわとろではない薄焼きの卵が乗った、家庭でよく見るタイプのオムライスだ。

 

最近よく見るふわとろのオムライスもいいけれど、こういう薄焼きの卵のオムライスの方が、俺は好きだなぁ。

 

先ほどサンドイッチを一つ平らげたのにも関わらず、パクパクと美味しそうにオムライスを食べ勧めていく。

 

「お兄さんはこの辺りは初めてなんですか?」

 

「うん、最近このキヴォトスにやって来たばかりでね、今日はD.U.には買い物と観光を目的に来たんだ。」

 

「この辺りで何処かオススメの場所はあったりするかい?」

 

「ん〜。プラドアベニューはどうですか?美術館も素晴らしいですが、街全体が芸術の街となっていて面白いですよ〜」

 

「食べ歩きならラミニタウンもいいですよ、各学園のグルメスポットに勝るとも劣らない食堂街で、狭い川の両側に沢山の屋台や飲食店が並んでいるんです。」

 

そうやってコーヒーを飲みながら雑談をしていると、気付けば午後の1時を過ぎていた。

 

「そろそろ店を出ようかな。」

 

あんまり遅くなり過ぎるといけない。電気街で買い物を済ませて帰らないと。

 

「私も、そろそろ戻らないと、リンちゃんに怒られちゃう!」

 

会計を済ませて店を出る。

 

「今度また会えたら、この辺りのオススメスポットを案内してあげるよ〜」

 

「そうだ!お兄さん、モモトーク交換しない?」

 

「いいですよ」

 

モモトークを交換し終えると、

 

「じゃあね、お兄さん!また会おうね!」

 

そう言って、少女は真っ直ぐ走り去っていった。

 

「あれ?そう言えばあの子の名前、聞きそびれたな。」

 

そういってモモトークの画面を見ると、そこには先ほどの女の子のアイコンで、アロナと言う名前が書かれてあった。

 

 

 

 

電気街で買い物を済ませると、時刻はもう3時を過ぎていた。

 

「こりゃ、観光はまた次の機会にだなぁ」

 

荷物は自宅に届けてもらうことになっているので、そのまま駅に向かい、電車に揺られその日はアビドスに戻った。

 

 




第1部の終わり方に迷いが...筆者の気分次第なのですが、いろんなパターンを思いついてしまって迷っています。

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バッドエンドが見たいって人は居ますかね?需要があれば月姫のような、選択肢を今後入れてみようかなと。入れるならブルアカ原作始まってからだと思いますけど。眩病月とかいいですよね。

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