翌日、放課後のAクラスは奇妙なほどに静かだった。それもそのはず、ほぼ全員が机に向かって勉強をしていたのだ。
1ヶ月後に試験が始まるのだ。それも、Aクラスがこのままの順位を維持することができるのか、という、極めて重要な試験だからだ。
それと、もう一つここまで真剣に取り組んでいるのには理由があった。
坂柳と葛城の派閥の平均点で、勝負をしてやろう、と言うのだ。だから葛城派の生徒は分からない所があれば、葛城や葛城の派閥の順位が高い人物に聞いたり、坂柳派は対称的に坂柳と坂柳派の高順位の人物に質問をしていた。このクラスは、完全に二つに分離されていた…
一つの例外を除いてだが。
その例外の張本人は今、坂柳と共にこのクラスにはいない。ならばどこにいるかというと、カフェで坂柳と共にティータイムを楽しんでいた…
「お、このコーヒーは美味いな。坂柳が勧めてくれるだけあって、この店は良い店みたいだな、へへへ」
「ふふ、それは良かったです。」
いつも通りのニヤニヤした笑顔で坂柳と対話するサンズ。
お気楽そうなサンズとは違い、坂柳の顔は少し張り詰めた笑顔になっている。
「…サンズ君、ここまで来た理由なのですが…」
「…ん?」
いつになく真剣な瞳を見せる坂柳。それに対して、サンズは適当に返事を返す。いつものように、ニヤニヤしながら。
「一応、聞いておきます。あなたは、私の派閥に入るつもりは…」
「ないぜ」
即答するサンズ。表情を見ると、少しうんざりした顔になっている。それも当然だろう。坂柳には毎日毎日、坂柳派閥に入るのか、葛城派閥に入るのか、ずっと問われ続けているからである。それに加え、学校では背後から一生気配が…確か、山村美紀…だったはず…の尾行が行われていたのだ。ただ単純に面倒くさかった。
「…はぁ…何回言えば分かるんだ?オイラはアンタの派閥に入るつもりはないし、葛城派閥に入るつもりもない。オイラは、まあ、傍観者ってとこだな。へへ」
坂柳はその言葉に対して安堵することはなく、そのまま言葉を続ける。
「…ところで、サンズ君。私と、勝負をしていただけませんか?」
「ハハハ、お断りだ」
またもや即答するサンズ。単純に面倒くさい予感がしたからだ。そして、一ヶ月程度の付き合いを得てわかったことは、坂柳の相手をするのは、非常に面倒だ、ということだった。
「そうですね、受けてくださるのであれば」
「勝手に話を進めるな」
「サンズ君、あなたへの私の派閥の者の尾行をやめさせます。」
「種目は何だ?」
一瞬で食いついたサンズ。もうこのストレスを味合わなくて良いと考えた瞬間、サンズの答えは決まっていた。もちろんYESだった。
その答えを聞いて、坂柳は目を輝かせる。
「チェス、でどうでしょう?」
「良いぜ、その勝負、受けてやるよ」
というわけで、サンズと坂柳の対局が決まったのであった。
…この時の坂柳は、知らなかった。本当の『天才』を。『鬼才』である一人の研究者の確実な支えになっていた、サンズ。その恐ろしさはわずか数人しか知らない…
坂柳が…その一人になる…かもしれない…
坂柳のキャラ崩壊許してください。短めですが、許してください。かもしれない(保険)です。そういう展開になるかもしれないですね。
サンズの能力(ガスターブラスターとかじゃないよ!)
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身体能力が綾小路と高円寺より余裕で上
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頭脳が綾小路と高円寺よりも上
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身体能力、頭脳共に綾小路と同等
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僅かに劣る
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どちらも最高レベル
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作者の好きにやれ