そして閲覧注意も載せとく
そう言えばな話だが、生徒会のメンバーさん達にはあんまり嫌われてなかったりする。
理由も不明だし、自分の心に折り合いを付ける今も変わらずで、センパイと帰る為に生徒会室に行っても、匙君や他の人達は殴り掛かって来る事は無い。
寧ろそのメンバーの一部の人から『会長をよろしくお願いしますね!』なんて無駄に良い笑顔で言ったりする始末だったりする。
一体何を宜しくすりゃあ良いのか俺にはよくわからんが、まあセンパイを好きでいても生徒会――いや眷属の人達から反対されてないのは良い傾向なのかもしれない……匙君はたまに悔しい顔しながら嫌味を飛ばしてきたりはするけど、それ以外は無愛想ながらも普通に会話してくれるから俺は嫌いじゃ無い。
あんまり関係ない話だが、匙君は男前のお陰か副会長さん以下役員の人達からモテモテだったりすることを考えれば、かなり良い人なんだろう。
昨日もセンパイと二人して見てる前で副会長さんとか他の人達の引っ張りだこになってたしね。
マイナスの俺とは明らかに違うプラスの人種の典型的な人だとよく分かる。
…………。まあ、だから何だっつー話だけど。
「よーっす、ジローとコジロー達」
そんな俺は今、前に化け物にぶち殺されたあの廃屋へとやって来ていたりする。
理由は当然、にゃんこに癒されに来たという一点だ。
「ニャー」
「にゃーん」
「おうおう、揃いも揃って元気そうで何よりだなオイ」
土曜・日曜は学校が無い。
無いとなると家に居なくてはならない。
となると、お兄ちゃんとかお父ちゃんとかお母ちゃんとかあの金髪の人と顔を合わせなければならない。
俺は既にそこの所の折り合いを付けてるから、割りと家に居ても平気だったりするが、向こうはそうはいかない。
なんせ金髪の女の子含めた家の全員が俺を気色悪がってて、家の中の空気が居るだけで悪くしてしまうのだ。
ともなれば、折り合いを付ける前まで散々身勝手に避けてきた俺が今までと変わらずに早朝4時起きして外に出る必要がある。
そうすれば家に居る人達の空気は悪くならないし、俺もこうして朝早くから帰るまでの間をジローやコジロー達とモフモフ出来るという双方にとって良いこと尽くめなのだ。
意外とこの廃屋は廃屋らしからぬしっかりした作りを未だ維持してるので、雨風程度なら余裕で防げたりするしね。
「お、コジロー達も母ちゃんに似て来たんじゃねーのか? んん?」
「「「「にゃーん♪」」」」
親猫であるジローと共に、心に折り合いを付けた以降でも変わらずにこうして寄ってきてくれるコジロー達1匹1匹を順番に撫でながら全員床に胡座かいてる俺の膝の上に乗る姿に頬が緩む。
やっぱり猫だけには嫌われないんだよな俺。いや、それで助かってる訳だけど。
「にゃー」
「ほうほう、最近この近くのボス茶猫が横暴を働いてるだと?」
「「「「にゃー……」」」」
「あんだと? お前らを虐めてる~? おいおい、そいつぁ赦せねぇな。
お前らと同じにゃんこだとしてもそれは許されねぇぜオイ」
ジローとコジロー達の鳴き声に頷きながら、俺はまだ見ぬボス茶にゃんこに対して憤慨を覚える。
野生の世界では力こそが正義だとよく言われるし、野良猫であるジローやコジロー達もその範疇に収まるから仕方ない話なのは分かってるつもりだ。
しかしそれでも、トモダチであるコイツ等が蔑まれてると知れば立ち上がらない訳にゃあいかん。
折り合いを付ける前から俺みたいな奴に躊躇無しに近付いてくれたコイツ等も、センパイと同じく好きな存在なのだから。
「よし、今日の帰りにでもソイツを探して『お話』してやる。だから安心してくれても構わんぜ? にっしっしっしっ!」
「「「「「にゃー♪」」」」」
「お、そうかそうか嬉しいか? にゃっはっはー! カワユイ奴らめ!」
え、何を普通に会話っぽいことをしてるのかだって?
いやいや、これは『ぽい』では無くてちゃんとした会話だったりするんだぜ?
いやぁ、
だってさ、『俺が猫と会話が成立しないという現実から逃げ、逆に当然の様にコイツ等と会話が成立するという現実に書き換える』……なーんて使い方を洒落のつもりでやってみたら何か普通に出来たんだもん。
馬鹿と鋏と
まあ、こんな使い方をするのはセンパイとコイツ等のみだけどね。
他は……まあ、目の前で例え事故って死んでもその事故った奴の現実を書き換えてやるつもりは無いな。
うん、だって事故で死んでしまうのはその人の運が無かっただけで俺は関係ないもん。書き換える理由にはならないね。だって俺は悪くないもん。
まあ、センパイとジロー達だったら当然即使うけど。
「今日は学校も無いし、夜の10時前まで居るぜ!」
「「「「にゃにゃーん!」」」」
「ふはは! そっか、嬉しいのかこんにゃろめ! 全くお前ら大好きだちくしょー!!」
今はまだ朝早いのでセンパイに電話はしないが、9時位になったら電話してみようと思う。
んで、予定が無かったら此処に来ないかと誘って見ようとか思う。
理由? それは単純に会いたいからだ。
それは、本当に偶然だった。
偶々偶然朝早くに目が覚め、本当にそんな気分になったから外に出て散歩してみただけだった。
(あれは……)
早朝特有の清んだ空気は嫌いでは無く、人も全く居ない住宅街をトボトボ歩いていた少女は、突如その足を止め、数十メートル先を見つめてる。
(セーヤ……いや、違う。あの人はセーヤ先輩の弟さん……?)
一瞬、自分の良く知る先輩の姿だと思った少女だったが、良く良く見てみれば感じる気配の違いで分かった。
アレはセーヤ……つまり誠八では無くその双子の弟である少年。
一度自分の仲間と共に話をし、少女に対して真顔で失礼な事を宣ったあの少年……一誠が、何やら軽くスキップしながら住宅街の外へと行こうとする姿を発見してしまったのだ。
(…………。こんな朝早くに何処へ……)
早朝も早朝なこの時間に、一人スキップする一誠の姿は物凄くシュールなものを感じ、双子の兄である誠八となまじ似てるので、どうにも違和感を感じてしまう白髪の少女の足は、自然と一誠の姿を追って歩き出していた。
「~♪」
(……。ここは……)
尾行を開始すること数十分。
ついにはスキップしながら口笛まで吹き始めた一誠の向かった場所は、彼が運悪くはぐれ悪魔に遭遇してしまったあの廃屋だった。
一体何の為にわざわざ自分が死にかけた場所に? と疑問が尽きなかった少女は、一誠程度では到底気付けない追跡技術で廃屋の中にスキップしたまんま入っていったその扉の横にあった窓から中を覗いてみる。
彼と誠八の仲が余り宜しくないのは前から聞いていたので知っていた。
そこから考えると、この一誠という少年は休日のせいで兄の顔を見なくてはならないという事を避ける為に、こんな朝早くから家を出た……そう少女は推測しながら窓の中を覗いてみると…………。
「よーっす、ジローとコジロー達」
「にゃー」
「「「「にゃーん」」」」
大人の白い猫1匹とこれまた白い子猫数匹と楽しそうに戯れている一誠の姿が少女の目に映り、そこでふと思い出した。
ああ、そういえば彼は猫が好きなんだったと。
(本当に楽しそうにしてる……。あの子達がトモダチと言ったのは本当だったみたいですね)
はぐれ悪魔が既に消された後、この場所にやって来たあの日偶然見つけた猫の親子が言ってた『トモダチ』
それが一誠だったというのは、今こうして本気で双方嬉しそうに戯れている姿を見れば納得してしまう。
だからこそ、こんな一誠の姿を目にすればするほどに疑問なのだ。
(セーヤ先輩、祐人先輩、朱乃先輩……そして新たしく入ったシスターの人が何故この人を嫌悪してるのか……わからない)
単なる人間。
見た限りなんの害も無さそうな存在でしか無い一誠を何故ああまで嫌悪しているのか、少女と同じく彼を見てもどうとも思わなかった主・リアスは理解出来なかった。
曰く、ただそこに居るだけで不快感を感じる事とのらしいが、白髪の少女・小猫も紅髪の純血悪魔であるリアスも理解の外だった。
だって一誠を見ても不快感も嫌悪感も感じないし、まあ、だからと言ってどうとも思わない。
平行線…………どうだって良い存在なのだ。
それを彼より遥かに力のあるあの4人が何でそこまで気にしてるのか、小猫は考えてこうして今も猫と心の底から楽しそうに戯れている一誠を見ても分からなかった。
観察している内に、一誠とあの猫達が何でか会話が成立してる様な気がしないでもない事に気付いたりするが、単なる偶然だろうと片付けつつ、観察するのにちょっぴり飽きてきた……その時であった。
「…………で、キミはさっきからコッチを見てるみたいだけど何か用?」
「!?」
心臓を鷲掴みにされた気分だった。
それまで穏やかな表情をしていた一誠が、窓の外から見ていた自分と、微妙にうざそうにしているその目と合ったという出来事に、油断していた小猫の身体は金縛りにあったかのように硬直してしまう。
「折り合いは付けたつもりだけど、意味無くジロジロ見られるのはやっぱりいい気分しないもんだね。そう思わないかい?」
「っ……!」
折り合いの意味が何なのか、小猫には分からなかったが、ユラユラと立ち上がりながら硬直してしまってる小猫を真っ直ぐ見つめて向かってくる一誠に上手く声が出せない。
「…………? ああ、君は確か紅髪の人の……ってまあ良いか……」
先日会ったばかりのお陰で、どうやら一誠も小猫を覚えてくれているらしく、固まって動かない姿を見て思い出しながら叙々に窓へと近付いていく――
いつの間にか両の手に不自然な程に巨大な『釘』と『杭』を持ち……へらへらと不気味に笑って。
「っ……え? な……」
何だこれは……?
小猫はただ困惑した。
それまで無害な虫と同等レベルの雰囲気しか纏ってなかった一誠は今、全くの別人としか思えない程のドロドロとこの場の空気を螺曲げる程のナニかを纏いながら己の元へとゆっくり近づいてくるのだ。
「知ってる? 人間ってわりかしデリケートでね。
特に俺みたいな小心者とかは、意味も無く誰かに見られるってだけで胃がキリキリするものなんだ」
「ぅ……」
変貌した空気に添ぐわぬ無垢な少年を思わせる声に、初めてゾクリと……小猫の背筋に戦慄が走り、目の前に居るのは単なる人間で吹けば飛びそうな程に弱い相手なのに、思わず一歩後退しようとするが……その足は地面に縫い付けられたかの如く動かない。
「で、そういうものから解放される為には、俺がさっさと此処から消える事……なんだけど、考えてみたら先に居たのは俺だし、このにゃんこ達と今日は夜まで一緒に居ると約束してあるんだよねー」
動けずに困惑し始める小猫を知ってか知らずか、一誠は変わらずのトーンで話をしながら窓の前へと立つ。
壁一枚隔ててあるものの、これで一誠と小猫は互いに
ゾワゾワする気持ちのまま固まって動けずの小猫は、ニコッと気色の悪さすら覚える笑顔を見せる一誠から目を離せない。
「ご、ごめんなさい、もう帰りま――」
よく分からないが、どうも一誠は見られていた事が嫌だったらしい。
だったらさっさと謝ろうと小猫は口を開き掛けるが――――
「遅せぇよ」
「がっ!?」
小猫の謝罪の言葉を否定するかの如く、それまでのトーンから一気に低い声へと変貌させて被せたその瞬間、小猫の身体に無数の釘と杭が突き刺さる。
「な……ぁ……!?」
見えなかった……動体視力と腕力にはそれなりの自信があった小猫が全く認識出来ず、禍々しいまでの大きさの杭と釘が全身を貫く。
その痛みで思わず顔を歪めながら、逃げなければと身体を動かそうとするが、全身に刺さった釘のひとつが小猫の身体を縫って地面に刺さってしまったせいで身動きが完全に取れなくなっていた。
それを知ってか知らずか、濁りきった瞳をした一誠は口を開く。
「センパイの知り合いのお供だから攻撃されないとでも?
どうせ雑魚な人間だし、何かされそうになってもワンパンで黙らせられるとか思った?
負け犬根性染み付いてる様に見えた?」
口を歪め、笑って言う今の一誠は素人目でも分かるくらいに先程までとは全く違うナニかにしか見えず、全身から血を流す小猫は、歪んできた視界のまま一誠の言葉が耳に入れながら思う。
あれ、自分はこの程度の攻撃で此処まで致命傷になったっけ?
悪魔としての強靭な肉体なら、この程度なら攻撃をし返せる筈なのに、今の自分は意識を失う寸前にまで追い込まれているでは無いか。
なんで……何故………? 小猫は数瞬程思考を巡らせたが、直ぐに考えるのは止めた。
「人間嘗めんな、猫娘め」
(なんか、どうでも良くなってきました……)
左腕を大きく振り上げ、持っていた巨大な杭を小猫の額目掛けて投げ付けようとするのと同時に、彼女の気分は冬のマラソン大会に全くやる気が出ないソレとなっていた。
「なーんてね!」
再び無邪気な少年を思わせる声を出すその瞬間まではだが。
「え?」
一誠の快活な声と共に、それまで失い掛けていた意識が突如として覚醒。
ハッとした表情になって目の前で笑っている一誠をただただ見つめるのと同時に、小猫はギョッとする。
「あ、あれ……傷が……?」
そう、今さっきまで己の全身の至る箇所を貫いていたモノが消え、傷も痛みも同じ様に綺麗サッパリ消えていたのだ。
これには小猫も驚愕の表情となってさっきまでハッキリと感じていた筈の痛みの箇所に触れる。
「な、無い……? 刺された感覚も痛みも……」
「おーモフモフ……」
「にゃー♪」
訳が分からないと困惑しつつも、その原因である一誠を睨む小猫だが、当の本人は知らん顔して猫達とじゃれあっていた。
「何を……したんですか?」
幻覚……いや違う。
確実に自分の身を貫かれた感覚があった筈が、気付けば何にも無い。
一誠が投げ付けたと思われる無数の釘と杭も全く無い。
「さてね。下世話は身を滅ぼすって幻覚じゃないのー?」
全てを知るであろう一誠に問う小猫だが、ふざけてると思えないくらいのすっとぼけた口調で返され、小猫は苛立ち始める。
「ふざけないでくれますか? さっきまで私の身体は傷付いた……他ならぬ貴方のせいで。なのに今は嘘だったように何も無い。
だからもう一度聞きます、今のは何だったのですか?」
冗談じゃない。
さっきの時は確実に目の前の男が私を攻撃したのに、本人は素知らぬ顔をしてる? そんなこと許す訳が無い。
誠八達が一誠を嫌悪してる理由はこれで何と無く理解した、後はこの手品じみた行為の正体を知る。
小猫の頭はそれで一杯で、とにかくカラクリを知ろうと普段の彼女らしくもなく一誠に詰め寄るが、一誠はヘラヘラと笑ってるだけだ。
「だから知らないって。
キミの妄想じゃないの? そんな頓珍漢な妄想で俺が悪者にされるとか勘弁して欲しいんだけど? まったくもう、これだから猫耳付ければチヤホヤされると勘違いする痛い子は……」
「……。(プッツン!)」
あくまでも小馬鹿にする態度の一誠に遂に頭の中での線が5本程切れた小猫。
「ぐぺっ!?」
「……」
部室で邂逅した時といい、何処までバカにすれば気が済むんだと、内心怒り狂った小猫の右ストレートが、ヘラヘラと笑いっぱなしの一誠の顔面にクリーンヒット。
潰れた蛙みたいな声を出した一誠はひっくり返って目を回し、その様子塵を見る目で一度見下ろす小猫は、もう良いとばかりにムカムカしたまま帰っていったのだったとか。
「絶対に知ってギャフンと言わせてやる……」
「あはらひほれ……」
「「「「みゃー……」」」」
去っていった小猫と目を回す一誠の両方を見ていたジローとコジロー達。
その鳴き声からは『あーあ、やり過ぎだよイッセー』と言ってる様に聞こえなくもなく、意識が戻るのはほぼ完璧に一誠の行動パターンを把握してるソーナに起こされるまで目を回し続けていたのだったとか。
白髪の人に殴られて一撃で気絶した俺は、意識を失ってる間に廃屋にやって来ていたセンパイに起こされた。
起き抜けに感じたのは、頬の痛みであり、センパイが見るに『派手に腫れてる』らしい。
「いてて……手加減してくれたにしても痛いぞ……」
「本気だったら首がもげてたでしょうね……」
「え、マジすか? ……おちょくり過ぎたかな……」
「からかう相手を間違えましたね……まったく」
濡らしたハンカチを頬に当ててくれるセンパイの呆れ混じりの声だ。
まあ、仮にもげて死んでも、その現実から逃げちまえば何でも無かったりするし、今感じてるこの痛みも同様に逃げられるんだが、敢えてそれはしない。
何でか? そんなもん決まってる。
「学校行ったら謝ろうかな……。それでこう……『キミから貰ったパンチで大きく反省した。』『だからまだ痛むこの頬の恨みはキミとは関係の無いそこら辺の誰かで晴らす事にする』……とか何とか言えば近付いて来なくなるだろうし」
取り敢えずギャフンと言わせたいからだ。
俺は根に持つタイプだったりするし、やっとかないと割りと気がすまない。
「リアスの眷属の方ですし、ちょっとは自重してください……もう」
ハンカチを離したセンパイがペシリと軽く俺の頭を叩く。
その表情は仕返しは止めて欲しいと本気っぽく、そんな顔をされたら俺も諦めるしか無い。
「そんな顔されたらやるわけにはいかないっすね。
はい、わかりました……普通に謝ります」
センパイが好き……だから止めろと言うならやめる。
それ以外だったら止める気が無いが、センパイは特別だ。
そんな気持ちと共に止めると宣言する俺に微笑んでくれたセンパイが俺の身を抱き締めてくれる。
「ありがとうございます一誠くん。
代わりにこんな事しか出来ませんが……」
「ん……全然構わないっつーか、寧ろご褒美というか……。
なんだろ……俺センパイにこうされるの好きです……」
あの日以降感じる安心感がセンパイに抱き締めて貰い、胸の鼓動を感じると更に増す。
俺はこの時間が好きだ……なんか横でジローとコジローが並んでコッチをジーッと見ているのが気になる。
「あんまり胸が無くてごめんなさいね?」
「え? いや、あろうと無かろうとセンパイが好きなんで何の問題も無いっすよ……あ、また眠くなってきた」
よく分からない眠気にまた襲われ、俺は抵抗することなくセンパイの胸の中で意識を手放した。
……後でセンパイに謝らないと……そう思いながら。
補足
小猫さんの心は純人外故に折れない。
故に、一誠の持つナニかに興味がある模様。
その2
一誠のこの行動の真意は、只単に『ジロジロ見てきたから』というどうしようも無さすぎる理由で、今回の事でリアス様御一行に色々バレてしまう事なぞの考慮は一切ないです。
基本的にこの一誠君はアホですので。
その3
一誠くんは互いの顔剥がししたあの日以降、ガッチガチにソーナさんに依存入ってます。
どっかの荒廃した腐花の人みたいに……まだ無自覚ですが。