ゾンビランドサガ~生きがいを求める元男はゾンビとなる   作:武藤 桜

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筆が進んだので今日はもう一話掲載します!!


第四話

篠崎視点

ドラ鳥での撮影が終わった翌日。新たなお仕事が決まった。

相変わらず幸太郎がふざけた態度で説明しそれにキレた愛が彼の持っていたフランスパンで殴ったのだ。

殴られた後幸太郎が普通に話を進め佐賀のローカルイベントの「ガタリンピック」に出場しイメージアップを狙うらしい。

そんなこんなでガタリンピックの会場の干潟に向かったのだった。

 

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さくら視点

ガタリンピックの会場に着いた後、私たちは更衣室で例のクソダサTシャツに着替えていた。

 

「なんだか、水着だらけの水泳大会を思い出しますね。」

 

「出てたんだ、ああいうの。」

「ポ、ポロリはしてませんよ⁉︎///」

「確かポロリ役の人がいたんだっけか?」

「そうです!もちろん私じゃないですよ!」

 

なんだかちょっとアレな会話をしながら最初の競技が始まった。

 

「よっしゃ〜!ぶっちぎってやるぜ〜‼︎」

 

ガタリンピックの細い道を自転車でいかに速く駆け抜けるかというレース。もちろん道を踏み外すと泥まみれだ。トップバッターのサキちゃんは元特攻隊長らしく先陣を切るのだ。

 

「あいつ、大丈夫か?」

 

「まぁ、転んでも泥まみれになるだけだし怪我することはないんじゃない?」

 

周りの心配そうな声を聴きながらサキちゃんの勇姿を見届けないと…………

 

「く………っ!」

 

 ってすぐ落ちてる〜⁉︎嘘でしょ、ぶっちぎるんじゃなかったの⁉︎

 

「サキさん、呆気なく終わっちゃいましたね。」

「慣れてるサキでも難しいか〜。」

 

 もしかして難易度高い感じ⁉︎

 

「愛さん、頑張って下さい!」

「サキちゃんみたいにならないでね〜☆」

「頑張って、愛ちゃん!」

「健闘を祈りやんす。」

「がぁぁぁぁぁぁあ‼︎」

「気張ってこい!」

 

もちろん後続のメンバー私を含め次々と落下し、最終的には全員が泥まみれになった。これじゃあ何も宣伝できないじゃん‼︎こうして私たちは、ただの泥まみれゾンビになりました。

 

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  愛視点

 

 私たちは全員ガタリンピックで泥まみれになった。あの競技難しすぎるのよ!そんな事を思いながら、レースをボーッと眺めていると………

 

「次の方お名前を!」

「あっ、あの………巽幸太郎です……」

 

 なんと巽が出てきたのだった。

 

「こ、幸太郎さん⁉︎」

「何でアイツはTシャツ着てないわけ⁉︎」

「ずる〜い!」

 

 しかもTシャツを着ておらず、いつもの気持ち悪いスーツとベストで。ホント意味分かんないんだけど⁉︎これじゃあ宣伝できないじゃん‼︎プロデューサーなんだから、そこはちゃんとしなさいよ‼︎

 

「それでは意気込みを‼︎」

 

 まあいいや。ここで巽ならなんか言ってくれるでしょう………

 

「あっ………あの、頑張ります………」

「他には?」

「あっ、あっ、いえ………」

 

 何も言わないの⁉︎ふざけんじゃないわよ‼︎

 

「なんか言いなさいよ‼︎」

「あの野郎、絶対泥まみれになるけん、笑ってやろうぜ‼︎」

「そうだね、サキちゃん☆」

「ドロドロになれ〜!」

 

 まあいいや。アイツはこういうの苦手そうだし、泥まみれになって恥をかくのだろうな………

 

「ひゃっほ〜‼︎」

 

 嘘でしょ⁉︎走り切ったんだけど⁉︎ふざけんなよ⁉︎これじゃあただアイツがカッコつけただけじゃない‼︎

 

「くっそ………、あのグラサンめ!」

「なんかつまんな〜い☆」

「幸太郎、ずる〜い。」

「あいつ、普段はどうしようもないぐらい適当野郎なのにこんな時だけカッコつけかよ!?」

 

竜輝の言う通りだった。まさかあんな奴に負けるなんて…!!

 

次の種目ガターザンが始まり、私の出番になった。

 

「3号〜、頑張れ〜‼︎」

 

 奈々子が大きな声で応援してくれる。そんな大声出せるんだ、って驚くと同時に、こうやって応援してくれるところは悪くないなって思える。さてと、私も表彰台に登るために頑張らないと!

 

 そう思いながら、ロープを掴んで飛んだ………のだが、泥で手が滑ってそのまま落下した。

 

「記録の方は、5m20cm!これは微妙だ‼︎」

 

 いや、微妙って言うなし‼︎私も思ってたけれども‼︎なんか恥ずかしいんだけど………っ‼︎

 

「「「「…………」」」」

 

 他のみんなは何か言いなさいよ‼︎

 

「まぁ、なんだ…。ドンマイ」

 

何なのよ!?何か言いなさいよって思ったけどほしかった言葉じゃない!!

 

 

その後、他のメンバーが次々と飛んでいった。さくらと純子は即落下、サキは上に飛び、ゆうぎりは芸術点こそ高けれどスタート地点に戻る始末。リリィが縄を身体に巻き付けて思いっきり飛んでいったが、飛距離が微妙に足りなかった。惜しい!

 

「さ〜てと、ちょっくら本気、出しますか!!」

 

竜輝の番になった。確か肉体はプロの格闘家だから飛距離狙えるかも!

 

「では、意気込みを教えてください!」

「やるからには持てる限り努力してやってやる!!」

 

そのままロープを掴んだ竜輝は深く深呼吸をし、そのまま周囲を回りだした。

 

『何してんの!?』

 

そう思っていると少しずつ回転数と大きさが上がりどんどん上昇していく。

 

「今だ!!」

 

ロープを放した瞬間一気に飛び上がった。

 

「はああああああああああああ!!!!!せいやあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

 

雄たけびを上げながらキックポーズで干潟に激突した。

着弾地点を見てみると大穴が開いているだけで竜輝の姿は見えない。

 

「な、何が起きたんだ!?」

 

司会者も驚いている。過去一切ないようなド派手な飛び方をした選手が忽然と姿を消したのだ。

「・・・・んあ」

 

「ん・・・?」

 

地中から何か音が聞こえてくる。

 

『ま、まさか…!?』

 

「んおりゅああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

 

「「「「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!?!?!?!?!?!?!」」」」

 

会場中が驚いていた。地中から雄たけびを上げて泥まみれの竜輝が現れたのだ。

体中泥まみれで顔の輪郭が分からないぐらい肥大化しているのだ。

まるっきりホラーだ。

 

「んぼええええええええええ!?!?!?!あぁあ~~~。喉の奥まで泥まみれだクソが!!」

 

喉に詰まった泥を吐き出しながらいつもの悪態をつく竜輝。

 

「き、記録は40メートル!!!!すごい!!凄すぎる!!!ガターザンの歴史上最長記録です!!!!」

 

 

本当に色々めちゃくちゃなんだから…。私は心の底からそう思った。

 

 そして、最後はたえの出番となった。のだが………

 

「おいおい、アレ大丈夫か……?」

「左右に揺らし始めたとね………」

 

 なんかロープに捕まった状態で、急に左右に揺らし始めた。確かにこれなら飛距離は稼げるけど………大丈夫だよね?ゾンビ的な意味でポロリしないよね…………?

 

「んぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 そして、たえがロープの反動を活かして思いっきり前に飛んだ………のだが…………その勢いで全身がバラバラになった。マズい、ゾンビ的な意味でポロリしてるじゃん‼︎バレないようにしないと‼︎

 

「ん、何だ?逆光でよく見えなかったけど、何が起こった⁉︎」

 

 逆光で見えてない今がチャンス‼︎早く行かないと‼︎

 

「ヤベヤベヤベヤベ‼︎」

「マズい‼︎」

「ゾンビ隠さんと!」

「急げ〜!」

 

 皆で泥を這いながらたえの元へ駆け寄る。なんとかしないと‼︎ゾンビだとバレる前に‼︎

 

「おっと〜!チームメイトが泥の中に次々と飛び込んだ〜!これは素晴らしいチームワークだ〜‼︎」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 ということで、私たちはなんとかたえの腕や足を合体させて元通りにし、ゾンビバレを防いだのだった。良かった………

 

かなりの飛距離だったが竜輝には及ばずそのまま竜輝が優勝した。

重ね着したTシャツのお陰で宣伝もできてガタリンピックは終わったのだった。

 

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