ヒトヒトの実 モデル超人種 ゴールドマンを食った男の話   作:アルピ交通事務局

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うっそだろ、おい4位って


最硬の盾!の巻!

 

「将軍、なにか欲しい物はあるか?」

 

「いきなりだな」

 

 海軍のニュースクーから貴虎はなにかを受け取れば顔にこそ出ていないが嬉しそうにしていた。

 

 いきなりなにが欲しいのかを聞いてくるのでその事について聞けば貴虎は答えた。

 

「この前送ったのが採用されたんだ」

 

「この前?」

 

 この前と言われて印象なのは地獄の九所封じを8つまでぶつけたミホーク……奴は今、高熱にやられている。

 

 地獄の九所封じの8番目の技である握手は相手の生命エネルギーを吸い取る技……それまでの地獄の九所封じを耐えることは出来ても肉体はボロボロ、精神力1つで耐えているところを生気を奪うことでフィニッシュである地獄の断頭台に繋げるのに相応しい技だ。生気を奪われては流石のミホークも早々に起き上がれない

 

 この前と言われればそれだけが浮かぶのだがなにかあったのか?と思えば貴虎は教えてくれる。

 

「ジェルマ66に対抗するヒーローのデザイン、将軍が書いたのが採用された……名義は俺になっていて当選したから俺に金が入ったが描いたのは将軍だからな」

 

「……そう言えばそんな事もあったな」

 

 ただ強いだけでは意味が無いと言うのと悪魔の実と言う食べれば超常的な力を手に入れる物に対して皮肉を込めたとも言える仮面ライダー斬月、デザイン等を描いて貴虎に渡して貴虎はそのままベガパンクに送った。

 

 確かメロンアームズ、マンゴーアームズ、ブドウアームズ、イチゴアームズの4つを描いたな。

 

「……採用されたのか?」

 

「ああ、採用された」

 

「……」

 

 ジェルマ66に対抗するヒーローを作る、そのデザインを募集した結果が仮面ライダー斬月……と言うことは仮面ライダー斬月が作られるのか。仮面ライダー斬月は色々な意味でロマンが詰まっているからいいことだが……

 

「お前が着るのか?」

 

 ベガパンクの技術力は500年以上先の未来の技術でありメカメカしくないスーツみたいなのでも身体能力が上がる強化スーツぐらいは簡単に作れるだろう。それ自体は別に違和感を感じないが、問題はそれを誰が着るかだ。

 

 悪魔の実に対して普通の果物と言う皮肉めいた物で挑むのは愉快なことではあるが、果たして強化スーツや鎧は誰が着るのか。

 

「…………そう言えば聞いていなかった」

 

 誰が着るのかを聞けば貴虎は聞いていないとなる……まぁ、1つだけというのは無いだろう。

 

 ロボットやクローン兵も悪くはないが、着るだけで運動能力等が物凄く向上する強化スーツの類も用意しておいて損は無い。

 

 それを着るだけで強くなれると言うのは便利だ……ベガパンクならばジェルマ66以上の物を、不思議な力を持っているわけではないアーマードライダー辺りならばギリギリ作れるだろう。

 

「それでなんだが……」

 

「どうした?」

 

「あのヒーローの話はないかと聞かれていてな」

 

「……」

 

 ジェルマ66と言う存在はしているが曖昧な存在として政府が隠蔽している存在がいる。

 

 正しい情報を持っている情報屋ならば色々と知っているが、大抵は知らない。印象操作をする為にジェルマ66と戦う物語を、海の戦士ソラ以外の物語を描いて世間の印象を操作か……

 

「あるにはあるが、あまり良い話ではない」

 

「なに?……ヒーローなのにか?」

 

 仮面ライダー鎧武の話をすればそれで済むのだろうが、あの話はあまり耳の良い話ではない。

 

 仮面ライダー鎧武は怪人こそ出てくるが自然災害というどうしようもない脅威との戦いだ……翌年に放送された仮面ライダードライブの王道的な物語とは大きく違う。作者が虚淵だから仕方ないと言えば仕方がないのだが。

 

「大いなる自然災害と戦う、それが果物戦士達だ……そしてその戦いを終えた後の後始末をするのが斬月の仕事だ」

 

 一応は覚えている仮面ライダー鎧武の話を書いた……が、貴虎からコレはダメだろうと言われた。

 

 一番最初に倒した怪人が果物を食べたせいで怪人になってしまった友人だったという鬱展開は普通に認められないだろう。

 

 ならば仕方がないと物語を終えた後の話、Movie大戦フルスロットルを教えてそれならば使えるだろうと採用される。

 

「お前のその妙な知識は何処から出てくるのだ?」

 

「私が知りたいぐらいだ」

 

 なんでも奢ってくれると言うのならばとミホークのお見舞いの品物だとメロン、ブドウ、マンゴー、イチゴを購入した。

 

 高熱に苦しみながらも意識はハッキリとしている。メロンとマンゴーは包丁を使わなければ食べられないので食べやすように切る。ミホークは普通に食べるのだが、何故にこの果物をチョイスしたのかが話題になり貴虎の事を話せば知識の出所がミホークは気になった。

 

 私は自分が何者なのか分からない。自分の本当の名前は分からないが変な記憶はある。変な知識がある。だがそれらは自分自身を構成するのに必要ななにかが秘められているものでなく、現代の日本を生きていれば極々普通の記憶になる。

 

「それにしても、はぐれ武器とやらは現れんな」

 

 ミホークが現れてそろそろ1ヶ月以上が経過している。

 

 1ヶ月以上あれば偉大なる航路の前半の海は余裕で攻略出来る……と言う話は置いておくとして、ミホークがこの島に立ち寄った目的であるはぐれ武器が来ない。

 

 そもそもでそう言う噂を聞いたことすらない。

 

「武器自体が魂を宿していると言うのであれば、やはり猛者を求めて偉大なる航路にでも行ったか?」

 

「その可能性は高いだろう……」

 

「……ここが悪くないとでも思ったか?」

 

 ミホークには敵わないが、それでも強いと言える実力を徐々につけていく自警団の者達。

 

 普段は農耕を行い、それが終われば武芸を極めんと鍛錬を行う。定期的にやってくる偉大なる航路を夢見た駆け出し海賊を相手にする。

 

 ミホークは強者との戦いを望む反面、平穏な日常を求めている。平穏が一番なのを知っているにも関わらず刺激やスリルを大抵の人間は求めている。漫画やゲームを好む人が多いのは平穏とは程遠い非日常を安全な場所で見ることが出来るからだろう。

 

 私からミホークに挑むことは早々に無い。ミホークは私の強さ見たさに挑むのだろうが、その結果、敗北を知った。

 

 ミホークはまだまだ成長する剣士……赤髪のシャンクスと互角に渡り合える技量を持っているのだからまだまだ成長する。特に敗北を知ったのならば更に上があると知り、成長を望むだろう。

 

 農耕作業を行い命を育む平穏さ、それと同時に海賊に対して負けるものかと切磋琢磨に鍛え上げる者達……己の血が湧き肉が滾る相手が居ないのがやや物足りないだろうがミホークにとっては悪くはない環境だろう。

 

 はぐれ武器の為に留まれとは言ってはいるが縛っているつもりはない。出ていこうと思えば出ていける。ミホークは離れようと思えば離れれる。

 

「いや、物足りないと感じている…………違うな。感じてしまっているのだな」

 

「難儀なものだな」

 

 平穏を望んではいるが1人の剣士であるミホークは強敵をどうしても求めてしまう。戦うことが仕事であるのならばそれは普通だ。

 

 ミホークにとってここは悪くはない環境だ。だがミホークの全てを満たす環境ではない。私との戦いに敗れた……本人が慢心していたわけではない。ただまだ届かない距離にいたと分かれば鍛え直すのが極々普通の思考だろう。

 

「そう言うお前こそどうなのだ?……その鋼をも越える強靭な肉体、徹底的に鍛え上げた覇気、そして教養を身に着けようとする心……そんな人間は外の世界には早々に見ない。悪魔の実の恩恵があったとしてもお前が手に入れた強さは」

 

「海に出て、なにをしろと言うのだ?」

 

 自分自身が強くなりたいと言う意思はある……自警団が出来てからは新聞を読むようにしているが、海賊が悪さをしたというニュースは常に見る。

 

 何処の新聞も何処かの海賊が悪さをしたというニュースばかりだ……私自身が平穏を望む者かと聞かれれば分からない。

 

「私は私を構成するものが欠けている……そのせいで食べた悪魔の実に意識が揺れ動いている」

 

 私が完全な悪魔将軍になっていないのは、おそらくはただのミュースとして弟と過ごしていたあの頃があったからだろう。

 

 だがそれでも自分自身を構成する大事なものが欠けている。悪魔将軍になってからはそれをよく感じる。

 

「自分が何者なのか分からないのであれば、成りたい存在になればいいだろう」

 

「……それが出来れば苦労はしない」

 

 神様が自分達を作って良かったと思わせる様に切磋琢磨して鍛え上げる同志は居ない。

 

 自分達は下等でないと証明する為に、正しく導こうとする神の座を降りた師は居ない。

 

 神の完璧な教えでは完璧な神を絶対に超えることは出来ないのだと完璧な神の教えの中で下等と見做されている物に神を超える可能性を秘めていると探求するつもりもない。

 

 それはあくまでもゴールドマン、果ては悪魔将軍の見た夢の続きと終わりであり私ではない。今の私は超人として強くなりたいと言う僅かな本能で動いている……。

 

「来たな」

 

 自分が気付いていないだけで自覚していないだけで苦しんでいるのではないのかと思っていれば見聞色の覇気で十数名の集団がこちらに向かってくることを探知した。特に珍しくはない……海賊達だ。

 

魔剣抜刀(グラム)!」

 

 見聞色の覇気から感じれる強さからして、低レベルな海賊達だ。

 

 シュウジ達に任せても問題は無いのだが先程のミホークとの会話を思い出し、気分があまり良くないので斬れ味抜群の手刀、魔剣抜刀(グラム)を使う。

 

 海は当然に割れる……

 

「む?」

 

「なっ……将軍の魔剣抜刀を防いだだと!?」

 

 私の感覚が間違いなければ今の一撃で海賊達に力の差を思い知らせることは可能だ。

 

 それなのに魔剣抜刀は防がれた……一瞬だったが膨大な力を感じ取る。付き添いに来ていた貴虎はそれに気付いていないのか私の魔剣抜刀を防いだ事に驚いた。

 

「アルティメットアイ!……ほぉ……」

 

 私の攻撃を防いだのは何処の誰だと確認をすれば驚いた……ミホークが言っていたはぐれ武器がやって来た。

 

 ただミホークが言っていたことは1つだけ間違っていた。

 

「なんて一撃だ……」

 

「お前がか」

 

 覇王色の覇気を向ければパタンパタンと船員達は倒れた。唯一倒れなかった男が居る。

 

 服装で船長なのか?と思ったが、どうにもそう思えない……だが、言えることは1つ。コイツは強い。

 

「貴様が噂に聞く魂が宿った武器……ふん、よりによって盾か」

 

 男が持っているのは盾だ……男から感じる気配よりも盾から感じる気配が遥かに強い。

 

 ミホークはあくまでも魂が宿った武器と言っていたがそれが槍なのか斧なのかは知らないと言っていた……その正体は盾か。

 

「なんだ、知っているのか……噂が流れて物凄い刀剣と思われているんだがな」

 

「噂程度だ……これではミホークは喜びはしないだろうな」

 

「ミホーク、鷹の目か……ハハハハ!よりによってその名が出るか!ならば覚えておけ!我こそは盾の中の盾!アイアス!」

 

「……」

 

「噂を聞いて物凄い武器だと思っていたのだろう?私の正体は盾だ……言っておくが、私に籠もっている意思は恐ろしく強いぞ?」

 

「ふむ……そうだな」

 

 ONEPIECE世界でスゴい刀や槍は業物や大業物等と部類されている。銃はフリントロック式の物が主流だ。

 

 物凄い武器は色々と聞くが物凄い防御道具はない……明らかに拳銃以上の力が込められている攻撃で多少の血を吐くレベルで拳銃で額を撃ち抜かれて死ぬのがこの世界の住人だ。

 

 防御系のアイテムに関しては聞かない。優秀な武器と言えば業物、大業物、最上級大業物と名前が出てくるが武器であり防具でない。

 

「目指そうとしたのだな、防具の最上級大業物を」

 

 防具の業物なんて聞いたことはない。それこそ剣士として名を挙げている連中ならば斬鉄剣ぐらいは余裕で出来る。攻撃を極めるしか圧倒的な攻撃を防げない。頑丈に作った鋼鉄なんて剣豪にはあっさりと斬れる物だ。

 

 それが不服な者が最上級大業物の一撃すら耐える為に魂を込めて作った、そんなところか。

 

「お前からは漲る覇気を感じる……圧倒的な力を受け切り、そこからのカウンター!防御の力を見せてやる!」

 

「……それを言われれば私は出なければならんな。天のダンベルよ!リングをここに!」

 

 圧倒的な攻めを受けてからのカウンター、防御こそが戦いだという男の意見を聞けば無性に血が騒いだ。

 

 この世界の人間は意思1つで耐久力を変えている。どうでもいい時は些細な事で傷を負うが戦闘中で意識を集中している時は異常なまでの耐久力を持っている。不意打ちや精神攻撃で耐久力が低い時を狙うのもありだが、無限とも思える怒涛の攻めで相手を叩きのめす。それが一番だ。

 

 天のダンベルを地面に叩きつければリングが現れる。原理なんて気にしていたら意味は無い。ゆでだからな。

 

「貴虎、ゴングを鳴らせ!」

 

「ああ!」

 

 互いにリングの上に立てば貴虎にゴングを鳴らす様に言った。

 

 カーン!とゴングが鳴り響けば私は盾男と向かい合いまずはと水平チョップを叩き込む。

 

「ツァー!」

 

「ふ!」

 

 武装色の覇気は纏っていないが鍛え上げた肉体の練度から発揮する水平チョップはそこらの兵器よりも威力はある。

 

 アイアスもとい盾男は攻撃に対してどの様に出るのかと思えば当然の様に盾で防いだ……っ……

 

「久々だな反動の痛みを感じたのは」

 

 ただの水平チョップでもそこらの鈍らならば簡単にへし折れる。だが、盾は砕けない。それどころかチョップを入れた私にダメージがくる。自らの攻撃が攻撃対象の異常な硬さによって苦しむ……。

 

「だが、それで勝てる程に甘くはない!」

 

 まだ覇気は使っていない、まだダイヤモンドパワーは使っていない。

 

 ただの一撃で盾の凄まじさは理解したが、私はまだまだ底を見せてはいない。奴が使っているのは盾なのだから攻略方法はまだまだあるのだとロープの反動を利用しようと少し後退すると盾のみが近付いてくる……コレは

 

「我が身は最高の盾である、ならばその身をぶつけることで最強の武器となる」

 

 一本の強靭な鎖で繋がっている盾……盾が最高の硬度を持っているので、それを打撃系の武器として使うのが最適解。

 

 盾が飛んでくるので回避をしようとする。見聞色の覇気に意識を向ければ未来が見えるのだが……回避する手段が存在していない。

 

 鎖の範囲外に飛んでいけば回避することは可能だがその様な愚かな真似は私はしない。硬いを売りにしているのだから、目には目を刃には刃を、硬さには硬さを。

 

「硬度10!ダイヤモンドパワー!」

 

 この世で最も硬いと自負しているのであればこちらもこの世で最も硬いと言われるダイヤモンドのボディに切り替える。

 

 ダイヤモンドボディと盾はぶつかり合う……結果は私のダイヤモンドボディが負けた。

 

「っぐ……」

 

「文字通りダイヤモンドな肉体とは、いったいなんの能力だ?」

 

「闘いの神の力だ」

 

「貴様のダイヤモンドは硬い、白ひげのところにいるダイヤモンドジョズに負けず劣らずの硬さだ。だが覇気を纏わなければ意味は無い!圧倒的な能力もいいが、覇気こそが唯一能力者を上回る!」

 

「ふふ……そうだな」

 

 向こうは品質も極上でその上で覇気を纏っている。最高硬度のダイヤモンドパワーだけならば負けてしまうのは極々普通の事だ。

 

 強き心の力である覇気こそがと誇らしげに語る盾……その覇気の出所は、おそらくはこの世の武器達を上回れと言う職人が込めた大いなる意志だろう。

 

「ダイヤモンドは恐ろしい硬度を誇っている。しかし硬い物ほど何処か1つでも綻びが生まれたとなればそこを狙えば簡単に砕け散る!」

 

 ダイヤモンドの弱点は知っていると鎖を引っ張る盾。

 

 先程のぶつかり合いでダイヤモンドボディに傷がついている。そこを狙えばいいのだと鎖を持っている腕を掲げてブンブンと振り回す。遠心力を用いて威力を底上げするのだろう。

 

「アースクラッシュ!」

 

 遠心力を利用し、威力が更に増した盾。

 

 それが飛んできて私はコレをまともに受ければ大怪我は免れないと感じ取る

 

「ふん!」

 

 だからまともではない手段を取った……アースクラッシュを私は真っ向から受け止めた。

 

 武装色の覇気、見聞色の覇気、そしてダイヤモンドパワーを用いて……

 

「ば、バカな!?」

 

「確かにこのアースクラッシュでならば我がダイヤモンドを砕けるだろう。しかし攻撃が何処から来るかと分かるのであれば守りは容易い」

 

 アースクラッシュ、見事な一撃……しかし私はそれを上回ろう。

 

 見聞色の覇気で何処に命中するのかをギリギリまで感じ取り、ダイヤモンドパワーに加えて武装色の覇気を纏う。無論、普通に纏えば盾にやられるのは確実。故に武装色の覇気を一点突破、極限まで一点に絞って攻撃を受けた。

 

「やはり勝てんか」

 

 最硬のダイヤモンドだけでなく武装色の覇気を用いて更に強くしている、それでも盾は壊れる事は無かった。流石ははぐれ武器だと思いながらも引っ張ろうとする盾の鎖を掴んだ。

 

「認めよう。お前は最硬の盾だ……だが、それだけだ」

 

 覇気の練度も素材も私の方が遥かに上だ。その上で本気で防御をしたというのにも関わらず盾はヒビ1つ入っていない。

 

 盾として極上の物であり、使い手さえしっかりとしていれば新世界の多くの猛者達との激闘を繰り広げる事が出来るだろう……だがまだまだ私には届かない。鎖を引っ張れば盾が支配している男が引っ張られる。

 

「ジェネラルディスコス!」

 

 肩の円盤を腕に移動させる……そのままラリアットを決める。最硬を誇る盾ではあるが、それに相応しい使い手はいない。盾自身が勝手に動いており、盾が動かしている人間は脆い。ジェネラルディスコスの一撃の前ではあっさりと敗れ去り真っ二つになった。

 

「地獄の断頭台を使うまでもなかったか」

 

 私がそう言うと貴虎が試合終了のゴングを鳴らした。盾が使える人間は何処にも居ない、それ即ち敗北、私の勝利だ。

 

「まさか、ここまでとは……」

 

「硬度においてこの私と渡り合ったのだ。誇るがいい」

 

「だったら……だったら掴んでくれないか?その圧倒的な力を持った手で」

 

 はぐれ武器は最後の頼みと言わんばかりに自分を掴んでくれと頼んだ。

 

 敗者の頼みを聞くのもなんだが、なにかしらの狙いがあるのだろうと盾を掴めば……武装色の覇気が吸い取られた。

 

「バカめ!この時を待っていた!肉体が使い物にならなくなれば新たな肉体を探す!今までの貧相なものでなくこの上なく極上なこの肉体を」

 

「ふん!!」

 

「ぎょえ!?……な、何故!?覇気を通して意識を奪おうとしたのに」

 

「生憎だがその程度の練度ではないのだ……まったく、ロクでもない武器め」

 

 新しい依代に私を選んだ……だから支配しようとしたのだがこの程度の覇気を吸い取ったところで私は揺るがない。

 

 覇気を奪おうとしていた盾から覇気を奪い返せばありえないと言うがこの程度で奪われるのならば、今頃は自警団の長は務めていない。

 

「貴様は1つ、大きな間違いをしている」

 

「大きな間違い?」

 

「武器自身が幾ら鍛えても意味は無い。勿論、私の様な人間のみが幾ら鍛えても意味が無い。貴様の理想の極致にあるのは武器と人間が1つになることで到れるものだ……使用者を求めるのは構わんが、使用者を認めず己の力のみで切り開こうとした。その時点で武器としての価値は無い……終わりだ」

 

 武装色の覇気を拳に纏い握る。

 

 まだまだ未完成なところはあるが、コイツの様に自分以上の硬さの物を破壊するにはちょうどいい。武装色の覇気を纏った拳で盾を殴ると同時に武装色の覇気を流し込む。するとパキパキと盾にヒビが入り砕けた。

 

「バカ、な……」

 

「貴虎よ……この盾の破片を集めてベガパンクに渡せ」

 

「ベガパンクに?」

 

「ああ……果物戦士の基本形態であるメロンの剣士、そのメロンの剣士の固有武器であるメロンディフェンダーに生まれ変わらせるんだ」

 

 この盾を科学兵器として作り直し再び盾として生まれ変わる。そう、仮面ライダー斬月の武器であるメロンディフェンダーに。

 

 この盾ならば問題無くメロンディフェンダーになることが出来る。そう確信したのでベガパンクに解析してくれと送りつけ……メロンディフェンダーっぽいのは作れたと報告を受けた。

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