ヒトヒトの実 モデル超人種 ゴールドマンを食った男の話   作:アルピ交通事務局

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悪魔超人軍の船出!の巻

 

「それで、これからどうするのです?」

 

 ケンから旅立ちの歌を貰い涙を流したが地上に下りる頃には涙は止まった孔明。

 これからどうするのかについて聞いてくる。

 

「航海士、コック、狙撃手、操舵手の4人を集める……先ずは1人目、航海士は見つかった。残すは3名、下手に偉大なる航路に入らず東西南北の海から選び抜きたい」

 

「そうなると……先ずは船の調達になりますね」

 

 他にも役職を持っている人間を集めなければならない、航海士は見つかったが残り3つだと述べれば孔明は一番最初にすべきこと、船の入手について述べる。今まではウェザリアの風に頼って移動していたが、ここからは船を手に入れて船での冒険をしなければならない。気象を読むことが出来る孔明が航海士としてついてくれた以上は道中の心配はなさそうなものの、肝心の船を何処で手に入れるかになる。

 

「偉大なる航路には船大工の街があるとは聞いたことがありますが、ここは西の海(ウエストブルー)……実際のところはどうなんですか?」

 

「なにがだ?」

 

「海賊に対して船を造ろうと言う物好きは……力を持って世の情勢を握っている海賊からそこらのチンピラまで海賊は幅広く居ます。気に食わなければ一般人に手を挙げる者も居ればそうでない者も。こう言ってはなんですが、貴方の為に海賊船を作りたい!と言う物好きは早々に居ませんよ」

 

「安心しろ、その辺の法律はスゴく緩くて金があればある程度は引き受ける……コレは全ての海で共通していることだ」

 

 私の為に海賊船を作りたいという人間は物好きだと言う孔明に対して貴虎はその辺は物凄く緩いと述べる。

 海賊王であるロジャーの船、オーロ・ジャクソン号を除けば誰の船を作ったとしても然程罪に問われることは無い。それ相応の素材と金を渡せばある程度の物は作ってくれる。流石は元海軍と言うべきか、その辺の情勢については知っている。

 

「船大工の街については私が冒険する上での進路の1つとして確定している……今のところの目当ては仲間を集めること。その仲間を乗せる、いや、家となる船については色々と決めている」

 

 孔明が言っている船大工の街はウォーターセブンだと認識し、目的である仲間集めについてだが先ずは船を手に入れなければならない。ウォーターセブンは何れは立ち寄る予定だ。しっかりとウォーターセブンに海賊が行く理由を持ってだ。

 

「まさかまた悪魔の実のトンチキなパワーで船を?」

 

「流石にそれは出来ない」

 

 船について色々と決めていることを述べればゴールドマンの超人的トンチキなパワーを用いて船を作るのかと貴虎が聞くのだがそれは出来ない。一応は悪魔の実なので海に干渉すると力がまともに発動出来ない……動物系の悪魔の実なので能力の発動その物を無効化ではなく体に力が入らずに弱体化する程度に納まるだろうが。

 

「貴虎よ……私達は賊なのだぞ。ならば奪えばいい」

 

「……はぁ……覚悟は決めていたがそう言う日が割と直ぐに来てしまったか」

 

「いいではありませんか。実に海賊らしくて」

 

 私達の手元にあるのは500万ベリーだけ。

 何処かに船を作ってもらおうにもこの額は流石に足りなさすぎるのは承知しているのでやることは1つ、何処かの海賊船から奪うことだ。貴虎は賊になったのだからそういう行為をするのは覚悟をしていたが、いざ来てみれば思うところがあり大きなため息を吐いて孔明は逆にウキウキしている。

 

「将軍、海に出る以上はそれは受け入れる……だが、カタギの人間に手を挙げるのならば」

 

「安心しろ、賞金首以外はあまり興味が無い……相手を殲滅すると決めた時と金を稼ぐと決めた時以外は食糧と財宝を奪うだけで納める」

 

「……まぁ、そういうものだな」

 

 賞金首の海賊ならば問答無用で殺したとしても誰も文句は言わない。それを誰かを経由して売り払えば賞金の7割を貰える。

 金はまだ稼がないからよしとして港に向かって足を運ぶ……予想通りだが、いざ、生で見ればなんとも言えないな。

 

「堂々と停泊する物なのですね」

 

「将軍が守っていた島は海賊である限りは問答無用で倒していたが、本来はコレが普通だ……海賊と言ってもピンキリがある。一般人相手に無法を働き略奪をするモーガニアな海賊達は通報されるが、そういう奴等から略奪をするピースメインは金を落としてくれる存在だとスンナリと受け入れる、それが例え世界政府加盟国でも……第一、海軍を呼んでも確実に倒してくれる保証は無い。根本的な部分をどうにかしなければ海賊達は消えない」

 

 堂々と海賊船が停泊していた……この光景を見るのはある意味はじめてだ。

 ただのミュースだった頃には既に海賊達は居た。村の連中は海賊達を海のならず者として嫌っており、賞金首ならば殺して金に換えようと考えていた。自警団を立ち上げても基本的には殺すだけで済ませており、ミホークとシャンクスは異次元の強さをしていて倒せなくはないが周りの被害が大きいのとシュウジ達が挑んでも勝つことは不可能だからと確信したからあの2人だけは通したところだ。

 

 青海ははじめてであり、流石にこうも堂々と停泊をしている船を見れば孔明はどういう反応をすればいいのか悩んでいる。

 貴虎も私もこういう時にどういう反応をすればいいのかがあまり分かっていない……こういう時にはルフィ達の様に単純なバカになりたいと思ってしまうが、そう上手くはいかない。

 

「海賊達をどうにかしたければ、世界の均衡を保っている海賊達を狩り続けて海賊は倒されなければならない悪だと認識させるしか道は無いが……それ以外にも」

 

「貴虎、そういう難しい(まつりごと)の話は興味はありますが今の我々には不要な物です……そういった物は革命家にでも任せるべきです」

 

「……それもそうだな」

 

 根本的な部分について話をしようとすればその話自体に興味はあれども今はするべき事ではないと孔明に制止されて貴虎も頭を冷静にする。

 

「おうおう、見ない顔だな」

 

 頭を冷静にした後に海賊船に近付く。

 ニヤニヤと笑いながら船番をしているであろう海賊達がニヤニヤと笑いながら顔を出した。

 

「……見たところ海賊船だが、船長は何処にいる?」

 

「ああ、船長達なら物資の補給の買い出しだ……船長は酒に拘りがあるから時間がかかる。なんだ?お前達、うちに入りたいのか?」

 

「ならば、船長が来るまで待たせてもらいますか」

 

 海賊船で船番をしている海賊達がニヤニヤしながら近づいて来てなにをしに来たのかについて聞いてくる。

 船番をしている船員であって船の全てを握っている船長ではない。孔明が船長が来るまで待つかと待つことを決めれば船番をしている海賊が船を降りてこちらに向かってくる。

 

「色っぽい姉ちゃんじゃねえか。それに厳ついあんたも何処かで見たような……だけど、スーツのあんたはダメだな。海賊ってのは自由にやってなんぼなんだから」

 

「なにを言い出すかと思えば、俺は窮屈の証であるネクタイはしていない……それに海賊でも品性というのは必要だ」

 

 孔明から色気を感じ、私も問題は無いと認識したが貴虎だけはダメだと……ネクタイをしていないがキッチリとスーツを着ている事を指摘した。しかし貴虎は窮屈の証であるネクタイは外している事と海賊にも品性の1つや2つ、必要な物である事を主張した。

 

「自由と無秩序は異なるもの、力があるのならばそれ相応の品格という物を備えておかなければならない」

 

「なーにが品性だ。海賊は自由に生きてなんぼだ!!」

 

「……はぁ……」

 

 貴虎の言葉になにも考えずに好きに生きてこその海賊である宣言をすれば貴虎はため息を吐いた。

 シャンクスやミホークの様な者は極僅か、結局のところ海賊はこういうところの集まりだと……最初から特に期待していないから酷く落胆した様な目を向けていない。こいつらはこういう集まりなのだとゆっくりとだが飲み込む。

 

「なんだなんだ、ケンカか?」

 

「あ、船長!なんか俺達の仲間になりたいって奴等が……厳ついのと色っぽいのが来てます」

 

「お、そいつはいいねえ。酌をしてもらいたい」

 

 海賊船に掲げられている髑髏の海賊旗と同じ絵柄の帽子を被っている男が現れた。

 背後には色々と荷物を持っている連中がいるのでこの船の船長だと思っていれば船番をしている海賊が私達について教える。船長とはまた別の無数の酒が入った箱を手にしている男が孔明を見てニヤニヤと笑っている。

 

「見たところ、あの帽子の男が船長だな……孔明よ、私についてくる覚悟を持ってきたのだ。戦の覚悟は出来ているであろう?」

 

「ふふ……私はこう見えて、それが最も得意な学問なのですよ」

 

 私についてきた以上は戦うことは当たり前となっている。

 戦えるかどうかを聞けば孔明は笑みを浮かべる……孔明は戦闘関係の学問が最も得意だと言えば扇子を取り出した。孔明がそれを振るえば鎌鼬が発生し船長以外の海兵が切傷が巻き起こる。

 

「扇を振っただけで……なにか仕掛けでもあるのか?」

 

「ええ、天候科学を極めれば鎌鼬程度なら自由に巻き起こせますよ」

 

 見えない刃があったのは分かったが見えない刃をどうやって起こしたかについて貴虎は分からなかった。

 孔明の扇子になにかしらの仕掛けがある……ウェザリアには風を操る技術があり、ナミはそれらを応用して雨雲を作り雷を落とし時には風の刃にすることも出来た。孔明はそれらを応用した技術を使っている。

 

「て、テメエ、なんの真似だ!?」

 

「貴方達が勝手に勘違いをしましたが……この船を貰おうと思いましてね」

 

「っ、テメエら!やっちまえ!」

 

「おう!」

 

 孔明の突然の攻撃に慌てている船長がなにをしているのかを聞けば孔明は船を貰うことを言えば敵だと認定した。

 直ぐに戦うようにと言えば海賊達は各々の武器を取り出した……その瞬間、巨大な炎が出現した。

 

「ぎゃ、ぎゃあああ!熱い!熱いぃいい!!」

 

「テメエ、まさか能力者か!?」

 

「ただの奇術ですよ……お膳立てはしたのですから、お願いしますよ」

 

 巨大な炎が一瞬だけ出現すれば海賊達を焼いた。火傷に苦しむ海賊達だが船長だけは何とか耐えきっており不可解な現象から能力者なのかと疑いを持つのだが孔明は能力者ではない。

 お膳立てはしたのだと私を見るので覇王色の覇気を放つ。船長を除く者達がバタバタと覇王色の覇気に威圧されて倒れていく。

 

「っひ!?な、なんだコレは!?悪魔の実の……」

 

「さて、お前がこの船の船長だからな」

 

「待ってくれ!船ならくれてやる、だから!」

 

「悪いがそれは出来ない相談だ……ふん!」

 

 悪魔の実の能力だけでなく私達との間に圧倒的な力の差があるのだと船長である男は感じ取った。

 船ならばくれてやると降伏をしたのだが、コレが悪魔超人軍が海賊とのはじめての戦闘であり、示すべき威厳をキッチリと示さなければならない。私は船長に腕を絡めスピンダブルアームを行えば回転している筈の船長が縦に浮き上がり私は上空に放り投げた。

 

「地獄の断頭台」

 

 首元に足を置いて身動きがまともに取れない状態の船長と共に落下し撃墜した。

 海賊船を持っているが軽めの覇王色の覇気を受けて立ち上がる事が出来ない者ばかりを傘下に納めているのだから、それ相応。言ってしまえば低レベルであり、地獄の断頭台の名の通り首と体が分かれた。

 

「この程度か」

 

 元よりただの人間と超人では生物として異なっている……だが、人間であるジェロニモが地獄の断頭台を受けても生き残っているのだから生き残れる者は居るので超人の圧倒的な力の一撃を受けても死なない奴は死なない。

 ダイヤモンドパワーを用いていない軽めの地獄の断頭台で死んでしまったので呆気ないと感じていれば胴体の部分から何枚かの手配書が出てきた。

 

「ふむ……300万か、低いな」

 

 海賊の船長は賞金首だった様で300万ベリーの懸賞金がかけられている。

 聞いたことがない海賊で私を相手に悪魔の実の能力を発動するかと思ったが特にそんな事は無い……海賊としての装備を手に入れた者達のリーダー、駆け出しの海賊と言ったところだろうか。

 

「貴様の首は文字通り金になるからな、ありがたく貰う」

 

「ついでに集めた物資も貰うぞ」

 

 貴虎は私の覇王色の覇気によって気絶した者達が買ってきた食料品や貴金属、紙幣を奪った。

 買い物の後だから大して金を持ってはいなかったが、食料類と武器の類を手に入れる事が出来た……

 

「スクーナー・ケッチ型の帆船で外輪(パドル)は無い……なるほど」

 

「出来る限り分かりやすく頼む」

 

「少人数で動かせて早く走りますが、他の船と同じく風と波の力に頼らなければなりません……悪魔将軍、コレは乗り捨てるのですよね?」

 

「ああ」

 

 船の帆が閉じられていたり舵輪等を見てどのタイプの船なのかを孔明は見抜く。

 貴虎は船の種類について言われても分からないので分かりやすい説明を求めれば少人数で動かせて早く動ける船だと説明をした後に孔明は改まって聞いた。

 

「ああ、この船は何れは乗り捨てる……私は自分の船をウォーターセブンで手に入れる。それまでの間はこの船で旅をする……他にも色々と言いたいことはあるが、先の話ばかりしても意味は無い。この船は何れは乗り捨てる、これから新たに仲間が加わる際にその事を伝えるつもりだ」

 

「了解しました……この船では全てを巡るのは難しいでしょう。私個人の意見としてはブリガンティンタイプの機帆船が最も航海に適しているかと」

 

「その辺りの難しい話は俺達には分からない。何れ仲間になる船大工やそのウォーターセブンとやらでしてくれ」

 

 所詮は偉大なる航路で作られていない普通の海賊船、出来ることには限界がある。

 孔明がオススメするタイプの船がどういうタイプかは貴虎には分からない物なので船大工やウォーターセブンでと話を流す。

 

「船が手に入ったし、さっさと出航をするか」

 

「まだ次の進路が決まっていませんが?」

 

「構わん。偉大なる航路ならともかく、ここは西の海だ。まだまだ集めなければならない物は多い……だが、その前に1つしておかなければならんことがあるな」

 

 船を手に入れるでなく奪ったのでここに居るのは危険だと貴虎は判断し、出航を考える。

 海を渡り歩くのに必要な道具はあれども具体的には何処に向かう等が決まっていないが、やらなければならない事はまだまだ沢山ある。次の目的地が分からないのもまた冒険の醍醐味だ。

 

「しておかなければならないこと……ああ、船の名前と旗か」

 

「そうだ。ふん!」

 

 髑髏がデカデカと描かれている海賊旗に向かって光線を放つ。

 何処の海賊なのか不明でなんと言う一味なのかも知らないが今からは私達悪魔超人軍の物だ。ならば悪魔超人軍のシンボルマークに切り替える……

 

「髑髏ではないのですね」

 

「海賊ではなく悪魔超人軍だからな……そこは変わらないぞ」

 

 髑髏の海賊旗が出てくるかと思っていた孔明だったが、私の胸にある悪魔超人のマークと同じ旗になって意外そうにする。

 自分達は海賊ではなく悪魔超人軍であると認識している貴虎はコレが悪魔超人軍の証だと納得して孔明に否定させない。

 

「貴虎よ、お前ならばこの船をどういう名をつける?」

 

「……そうだな……この船は乗り捨てるつもりの船だ。だがそれでも私達を乗せる始まりの船でもある。スタート……いや、ゼロ・オリジン号と言うのはどうだろう?」

 

「悪魔将軍なのですからサタン・ジェネラル号の方がいいのではないですか?」

 

「いや、私の求める私の船の名は既に決めているそうでない船……ゼロ・オリジンか。中々に悪くない……ゼロ・オリジン号、出航だ」

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