ヒトヒトの実 モデル超人種 ゴールドマンを食った男の話   作:アルピ交通事務局

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海賊戦の国!の巻!

 

「中々の腕前だな」

 

 次の目的地、ナムコ島のバンダイ王国に間もなく辿り着く。

 正しい航海術と言う物を私も貴虎も持っておらず、孔明による航路の指揮のおかげで苦しいところは無く突破が出来る。

 

「この程度で納得されては困ります……本番の偉大なる航路ではもっと過酷な旅になるのですから。それに……ロビンの力もあります」

 

 まだまだ序ノ口だと孔明は褒められる事に少し困った顔をしつつロビンの顔を立てる。

 ロビンが食した悪魔の実、ハナハナの実のおかげで腕を生やすことが出来る。その力でどうしても人が必要な部分を誤魔化している。

 

「やはり、どうしてもマンパワーは必要になるな……本当に必要なメンバー以外にも探さないと」

 

 航海術だけでなく純粋な人手も必要である事を貴虎は感じ取った。

 欲しいのは操舵手、狙撃手、コックだがそれだけでなく純粋な雑務を……そうなるとある程度の数になるが

 

「私は白ひげの様な大所帯になるつもりはないぞ」

 

 頭数を増やしても、それ以上の数は下手に増やさない。

 もし自分の傘下に置いてくれと言ってくる海賊が居るのであれば、私は迷いなくそいつを倒すだろう……

 

「この船の海賊は30人ぐらいだったわ……増やしたりするのは勝手だけれど、制御する事はしっかりと。貴方が船長なんだから」

 

 ゼロ・オリジン号の本来の所有者である海賊達は大体30人ぐらいだったとロビンは述べる。

 麦わらの一味が極端に少ないのは分かっているが、他の強い海賊達が具体的に何人なのかが分からないが……30人は平均的か?

 無理に増やせば後で厄介になることだけは確かなのはロビンにも分かっている事で忠告は耳に入れておく。

 

「辿り着きました、ここがナムコ島ですね」

 

 十数分後、孔明が島に辿り着いたと島を見る。

 見聞色の覇気で気配を感じるが……戦の気配とそうではない気配を感じ取る。この国は戦争をしている国ではなかったのか?

 

「……来たか」

 

「そう血気盛んになるな」

 

 船を港に停泊させれば1つの気配が物凄い速さでこちらに近づいてくる事に貴虎は気付く。

 賊である以上は自分達の首を狙いに来た者なのかと戦極ドライバーを腰に装着するが、こちらに向かってくる者は強いには強いが1人である事は確かで、最悪の場合は私1人でどうにでもなる強さだ。

 

「そこの海賊達、上陸を待ってもらおうか!」

 

「……ふむ……何故に?」

 

「ここはナムコ島のバンダイ王国、この国は海賊を雇って戦争をしている国だ。大して実力を持っていないチンケな三流小悪党ならばこのまま帰ってもらおう。だが、本当に強い海賊ならばその腕を買い雇う。無論、それ相応の報酬は用意している」

 

「なるほどな……」

 

 1人の女が現れたと思えば、この国に上陸していい海賊かどうかを聞いてくる。

 ここでは色々な初期装備の様な物が揃うとは聞いているが、大して強くない海賊に予算が割ける程には裕福ではない。腕に自信がある海賊達ならば喜んで歓迎しようと言う腹か。

 

「コレではダメか?」

 

 貴虎は私と自分の手配書を見せた。

 5000万ベリーの私と500万ベリーの貴虎、10倍差はあるがどちらも大金と呼ぶに相応しい金額ではある。2枚の手配書を見せれば私達に近づいて来た女は驚いた顔をする。

 

「貴虎、コレもお忘れですよ」

 

 金になるのだと地獄の断頭台を叩き込んだ賞金首の海賊の頭と手配書を孔明は投げる。

 女はギョッとした顔をしたが、直ぐに賞金首の海賊である事が分かると腰にある大きめの布に頭部を入れて手配書を貼り付けた。

 

「アレで幾ら貰える?」

 

「賞金300万はあくまで生け捕りで、殺した場合は7割になる。7割という事は210万で私達が海軍に換金する手数料を含めば……120万ベリーがお前達に配当される」

 

 210万の内の90万が奴等の手数料……約4割が持っていかれる。随分と中間手数料を取っていくが、それでも120万ベリーは大金だろう。具体的にどの様に手数料が取られているか内訳が気になるが……この手の物はくだらん中抜きが多いことが鉄板だろう。

 下手な事を聞いたとして配当金が変わってしまっては元も子もない。

 

「ふむ……悪行のみを重ねた海賊の場合もある。実力をここで見せてもらうぞ」

 

「ならば私が行こう」

 

『メロン』

 

 賞金首だが悪行での賞金の者も居る。この国としては悪行を行って賞金を増額した者でなく実力がある者が欲しい。

 女は力を示してみろと言うので戦極ドライバーを装填していた貴虎はメロンロックシードを取り出して解錠し、変身した。

 

『メロンアームズ!天下御免!』

 

「……手配書はお前だったか」

 

 素顔でなく変身後の斬月の姿が手配書に載っている貴虎。斬月の姿になった事で女は少し驚いたが直ぐに受け入れた。

 ここで実力を見せろと言う事は戦うと言う事で女も銃を取り出した。

 

「彼は強いのです?」

 

「完全なる開花はまだだが、しっかりと基礎は学んでいる」

 

 貴虎が戦っている姿をまだ見ていない孔明は貴虎の強さに疑問を抱く。

 斬月に変身していれば色々なスペックが上がるのは確かだろうが、それを上手く使いこなせるかどうかは話は別だ。戦極ドライバーは強い戦闘力を得る代わりに装着者の肉体に負担をかける。その負担の部分がやや重く海軍が回収することを決めたが貴虎とこの前に出会ったカトリーヌは使いこなせている。

 

「はぁああ!!」

 

 銃を構えている女に向かってメロンディフェンダーを構えて貴虎は突撃する。

 この世界は……銃は不遇なのか優秀なのか分からない。現代の戦争においては銃は当然に使われる兵器であり刀なんてとっくの昔に廃れている。しかしこの世界には銃弾よりも早く動けたり銃口から何処に届くのかの何となくで読み切り軽々と銃弾を回避出来る人間が当たり前の様に居る。なんだったら銃弾でダメージが無い人間も居る。

 

 使われている銃がデザートイーグルやコンバット・マグナムの様な銃ではなく、マスケット銃が主流だ。

 冷蔵庫等の電化製品や蒸気機関等が認知されている割にはやたらと銃のレベルが低い。雨1つ銃が使い物にならない、1km先の狙撃も不可能な粗悪品ばかりだ。

 

 銃は……ONE PIECEでは不遇の象徴だ。だが、猛者と呼ぶに相応しい光月おでんを殺したりイゾウが銃で白ひげの隊長まで成り上がりサイボーグのフランキーに銃が搭載されていたりとベン・ベックマンやヤソップが銃を主体に戦闘と要所要所で活躍している。そこから考えられる事があると言うのならば1つ。単純に銃の性能が悪いと言う事だろう。

 

 フリントロック式の銃が最新鋭で回転式や自動式の雨に濡れても問題は無く普通に火力のある銃に武装色の覇気を纏わせれば大体はなんとかなるだろう。

 

「っ!」

 

 メロンディフェンダーは特別製な盾だ。

 銃程度では全くと言って傷が入らず貴虎は女の間合いを詰めれば無双セイバーの峰の部分で腕を叩いて銃を落とし、無双セイバーの刃の部分を首元に置いた。

 

「これでいいか?」

 

「っ……ああ……」

 

「お強いですね」

 

「当たり前だ」

 

 こうもあっさりと敗れるとは思っていなかったのか女は少し戸惑うが貴虎の言葉に頷いた。

 素人目で見ても貴虎との間には大きな実力の差があるのだと孔明は感じ取り、貴虎を強いと認めた。私はそれを否定する事をせずに当たり前と言った。奴は覚悟を決めてここに来たんだ。この程度で倒れているのならばとっくの昔に死んでいる。

 

「……ここで首を狩って、それを金に換えるつもりでしたか?」

 

「っ……」

 

「そういう策は愚策ですよ。事前に入手した情報通り、海賊で賞金を稼いだ方が身のためです」

 

 私達が名ばかりで腕の無い海賊ならばその首を手に入れて金に換える計画なのかを孔明は聞いた。

 女は僅かに表情が変わったので孔明の読み通りであるが、その行い自体が愚策と教えて海賊の賞金稼ぎが最も効率が良く安全だと述べた。

 

「こっちだ、ついてこい」

 

「……耳だけは持ってきてくださいね」

 

 この国に上陸する条件は満たしていると女は認めて島の上陸を許して案内をする。

 船にはロビンが居るが、具体的になにがどうなっているか等について分からないと困るので孔明がハナハナの実の能力で耳だけはつけておく様に一言言っておき、島に上陸した。

 

「セレスティア大臣、海賊達を連れて参りました……賞金首の海賊です」

 

「5000万と500万……ご,5000万だと!?」

 

「何を驚いている?偉大なる航路にはこの額は当たり前にいるだろう」

 

 大臣に謁見と言う普通ならばありえない事をしており、女が手配書を渡した。

 私の賞金の額に驚いているが、偉大なる航路では5000万と言うのは当たり前の様に居る。そこまで驚くものではないのでは?

 

「何処から来たかは知らないがここは偉大なる航路じゃない。西の海だ……このレベルなら偉大なる航路に居てもなにもおかしくはないが、東西南北の海に居るのはおかしい」

 

「そうか……」

 

 女はここが偉大なる航路でなく西の海で、西の海の常識的にはありえないと述べる。

 ONE PIECEの知識があるせいかこの世界でのものの基準等が麦わらの一味視点で考えてしまう。麦わらの一味はありえない速度で成長している……いや、それを言えば原作キャラの大半もか。悪魔の実の能力者ではないが2年の間に名のある海賊を倒すコビーも異常だ。

 

「さて、海賊達よ。リグレットが連れてきたと言うにも関わらずたった3人と言う事は駆け出しも駆け出しの海賊で色々と欲しい物があるだろう。このバンダイ王国は2つに分かれて戦争をしている。具体的に言えば月曜日から水曜日、金曜日と土曜日だけ戦争をしている……その曜日になればこのセレスティア大臣の兵としてインフェルシア大臣の兵を倒す戦に出てもらう」

 

「……戦争なのに休日があるのですね」

 

「そこは気にするな……インフェルシア大臣が雇っているのもまた海賊である。お前達と同様に賞金首の海賊であり倒そうが殺そうが別に構わん。首を手に入れたのであればその首を我々に寄越せ。それを換金し、貰えた金額の約6割をお前達に渡す。世の中は基本的には金が必須になる。名のある海賊を倒せば海賊としての知名度は上がる、金も手に入る」

 

「……事前に集めていた情報通りだな。しかし何故そんな事をしている?」

 

「決まっている。それが最も金を得やすく国防にも繋がるやり方だからだ」

 

「……」

 

 事前に聞いていた通り金や武器を集めやすい国なのは分かったが、その様な事をする理由が知りたかった。

 セレスティア大臣から返ってきた言葉はシンプルに金と国防……それを聞いたリグレットは僅かばかりだが表情を変えるがセレスティア大臣は気付いていない。

 

「この国は世界政府加盟国だが何時世界政府加盟国から除籍されるか分からない。そうなるのであれば事前にある程度は海賊と仲良くなっておこうと思ってな」

 

「……それがこの国の方針か」

 

「賊風情が逆らえるか?……今は寛容的に接しているがここは世界政府加盟国、電伝虫1つで海軍の猛者が呼べるのを忘れるな」

 

 国のやり方があまり気に食わない貴虎はセレスティア大臣を強く睨んだが、賊に睨まれても怖くはないと電伝虫を見せる。

 その気になれば海兵を呼んで一気に殲滅する事も出来ると言う脅し、カードをサラリと切ってきた……海賊を利用してはいるが、海賊に好き勝手にはさせないか。

 

「戦争には参加するが、欲しい物ならば大抵は手に入れれる……例えば船員が欲しいと候補者を見つけたのならば?」

 

「お互いに了承したのであれば文句は言わない……ただし、このセレスティア大臣側の人間に限る。インフェルシア大臣側の人間を全て雇うと言う反則技は禁止だ」

 

「その様なくだらん真似はしない」

 

 仲間を手に入れたいと言う事については自分側の人間ならばなにも問題は無いが相手側は禁止としている。

 下手な事をすればルールの穴を突く人間が居るのだから細心の注意を払っている……いや……ルールに穴はあるにはあるか。海賊達が協力してこの国から略奪行為に及べばそれだけで終わるが……複数の海賊を雇うことで下手な縄張り争いが起きない様に制御しているところか。

 

「今日は土曜日だが、今日はいい……月曜日より戦闘に入れ。やるべき事は1つ、相手の首を取ること。そして月曜日までにコレは覚えておけ。リグレット、アレを」

 

「インフェルシア大臣の方についている者達だ」

 

 私達をここまで連れてきた女もといリグレットは数十枚の紙の束を渡してきた。

 コレはなんだと見れば全て手配書で数十万ベリーから2000万ベリーの賞金首の海賊達の手配書……私達の仕事はそいつらを狩れと言う事か。

 

「船に戻らせてもらうぞ……他にも海賊が居るだろうが、あまり馴れ合うつもりは無い。コレはありがたく使わせてもらう」

 

 やるべき事やするべきことは決まったのでゼロ・オリジン号へと私達は戻った。

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