ヒトヒトの実 超人種モデル ゴールドマンを食った男の話   作:アルピ交通事務局

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仏恥義理出怒緋糸(ぶっちぎりのデットヒート)の巻!

 

「まったく、かなりの無茶だな」

 

 レースをしながらも海兵を倒すと言う無茶な事に対して貴虎は少し呆れていた。

 呆れていたが、それでこそ将軍だと思っている。

 

「私達はバイクを持っていない……将軍と並走することは出来ない。東漢連合側が妨害工作はしてこないのは分かったが、どうするつもりだ?」

 

「私達はこのゴールで待てばよいのです。海兵達も最終的にはこちらにやってくるのですから、そこで一網打尽です」

 

 自分達がバイクを持っていないので悪魔将軍と並走してサポートをすることが出来ないことを指摘する貴虎。

 孔明は今いる場所、つまりはゴールで待てばいい。最終的には全ての海兵がこのゴールにやってくると読んでいる。

 

「将軍様はレースを降りなかったか……ここで降りるわけにはいかないか」

 

「将軍にも船長としてのメンツがあるからな……向こうが来るのならば、待ち受けるだけだ」

 

 悪魔将軍にも海軍がやって来ている事は伝わっている筈だがそれでもレースは降りなかった。

 リグレットは悪魔将軍にも船長としてのメンツがあると理解し、貴虎もそれを認めて自分達にやれる事はやるべきだと戦極ドライバーを取り出し、斬月に変身する。

 

「気配を感じるな」

 

 レースは2周目に入った。

 これから海兵がやってくると見聞色の覇気でこちらに近付いてくる海兵の気配を悪魔将軍は感じ取る。

 

 孔明達が東漢連合を使ってこのレースを成立させると言っていたから悪魔将軍には迷いはない。

 ただこのレースに勝利してハヤトを自分の船の操舵手にするという事にのみ集中した。

 

「総長!」

 

「ダビッド!」

 

「これから東漢連合の面々は総長と並走をします!……しかし総長の走りにはついてこれませんので途中で脱落をします!我々は各地で待機していて総長の走りを妨害する海兵達を蹴散らします!」

 

「っへ、言うようになったじゃねえか……最初はお前って事か?」

 

「うっす!」

 

 東漢連合の1人、ダビッドが現れて、ハヤトと並走しながらこれからについて教える。

 要所要所、チェックポイントの様に東漢連合の面々が待機していてハヤトがやって来ればハヤトと並走する。ハヤトの妨害をする海軍の人間を自分達が撃退すると伝え、その言葉を聞いたハヤトは逞しくなったなと褒めて最初はダビッドなのかと聞けば頷いた。

 

 ハヤトとダビッドは並走するが少し差が開く。

 

「あの野郎は?」

 

「悪魔将軍ならなんとかするだろう。この話を持ちかけたのは悪魔将軍なんだからよ」

 

 距離は縮まらないが一定の速度でついてくる悪魔将軍を見てどうするかとダビッドは聞いた。

 ハヤトが走る道は切り開くが、悪魔将軍の道を切り開くつもりはない。ハヤトは悪魔将軍ならばなんとかするから気にしなくてもいい事を伝えれば走り出していき……海兵が現れた。

 

「居たぞ!東漢連合総長のハヤトだ!」

 

「総長、気にせずに突き進んでください!」

 

「ああ!」

 

 数人の海兵が現れて銃口をこちらに向けてくる。

 銃弾を受ければバイクは使い物にならなくなる。銃口から何処に弾が飛んでくるのかを予想したハヤトはバイクを左右に揺らす。するとハヤトのバイクが少しだけ減速して並走していたダビッドが前に走り出していき……海兵達を撥ねた。

 

「総長、行ってくだせえ!」

 

「ああ!」

 

「ふっ、随分と慕われているな……だが今ので縮まったぞ」

 

「っちぃ!」

 

 左右に動いた事でバイクが少し減速し、悪魔将軍との距離が縮まった。

 再び引き剥がそうとするがそれが出来ず、突き進んでいけば別の東漢連合の男、スクータが現れる。左右に揺れ動けば減速してハヤトと悪魔将軍の距離が縮まる。同じ事を続けていれば何れは自分が追い抜かれるのではないのかと考えていれば海兵達が銃を撃った。狙いは悪魔将軍でもハヤトでも東漢連合の男でもない。地面を撃って破壊することでバイクを走り難くさせハヤトを事故らせようと狙う。

 

「甘えんだよ!悪路だろうがオレにとっちゃ関係ねえ!」

 

 整備されている道が少し悪路に切り替わったとしてもハヤトに爆走は変わることは無い。

 悪路をものともせずに駆け抜けていきスクータは海兵達を倒す。悪魔将軍もほんの少しだけ遅れるがそれでもハヤトの走りについて行く。

 

「いいかお前等!総長が3周目に入ったらオレ達全員で走るんだ!」

 

「「「『おぅ!』」」」

 

 ゴール兼周回トラックでもある場所で東漢連合の男達がバイクで待ち構えていた。

 3周目に入ってハヤトと将軍が通るのと同時に自分達も走り出す。全ては総長と悪魔将軍によるレースを妨害させない為であり……総長のハヤトと悪魔将軍がやって来た。

 

「差が少しだけ開いているな」

 

 貴虎はハヤトと悪魔将軍の間に差が開いていて、ハヤトが勝っている事に気付く。

 2人が最後の1周に入ったのを確認すれば東漢連合はハヤトと悪魔将軍の走りについて行く。

 

「あの野郎!なんて走りだ……ここまで総長に食らいついてやがる!」

 

「悪魔将軍、その名は伊達じゃねえな!」

 

 先頭を走るハヤトにくらいついている悪魔将軍を見て、東漢連合は悪魔将軍の凄さを感じ取る。

 

「行ったか……」

 

「そして来たぞ」

 

 東漢連合が走りについて行くのを見届けた貴虎。

 泣いても笑ってもこの一周が最後だと思っていれば、敵がやってきた事をリグレットは告げる。

 

「お前は、カトリーヌか」

 

「……まさかこんなところで再会するだなんて思わなかったわ」

 

 海兵達がぞろぞろとやってきている。その中でも目立つ美女が1人先頭に立っており、カトリーヌだと貴虎は気付いた。

 ミスを犯したカトリーヌはこのエリア担当の海兵、フェラーリに頼まれてハヤトの逮捕に踏み出した。まさかこんな所で再会するとはカトリーヌも思っていなかった。貴虎は既に斬月に変身しているのを見て自身も戦極ドライバーを取り出し

 

『ブドウ』

 

「変身」

 

『ブドウアームズ 龍!砲!ハッハッハ!』

 

 ブドウの錠前を取り出した。

 ブドウの形をしている鎧が出現し、戦極ドライバーを使って仮面ライダーイドゥンに変身する。今回はブドウアームズになった。

 

 貴虎は無双セイバーを抜いた。

 カトリーヌはブドウアームズのアームズウェポンであるブドウ龍砲を向ける。ブドウ龍砲の弾丸を撃つカトリーヌだが、貴虎はメロンディフェンダーを構えて防ぐ。

 

「中々の威力だがこの盾の前では無駄だ」

 

「まだよ!」

 

 ブドウ龍砲を両手に持つカトリーヌ。

 狙いを定めているのか?と思ったが、カッティングブレードを倒した。今まで撃っていたブドウ龍砲の弾丸とは比較にならない威力の弾丸が飛んできた。貴虎はメロンディフェンダーで防ごうとするが、あまりの威力に弾き飛ばされる。

 

 貴虎が弾き飛ばされて体勢を崩したのを見てカトリーヌは突撃する。

 銃撃戦から体術に切り替えようとするが、貴虎は直ぐに体勢を立て直して無双セイバーの弾丸を撃った。カトリーヌはそれを回避して再び間合いを開こうとするのでその隙をついて貴虎はマンゴーロックシードを取り出した。

 

「変身」

 

『マンゴーアームズ!ファイト・オブ・ハンマー!』

 

 マンゴーアームズにアームズチェンジをする。

 マンゴーパニッシュを引きずりながら近付く貴虎。カトリーヌはブドウ龍砲を貴虎に向かって撃つのだがマンゴーアームズになった事で速度がやや落ちたものの高い攻撃力と銃弾をものともしない強靭な防御力を手に入れた。

 

「このアームズじゃ、厳しい。だったら」

 

 ブドウ龍砲では大きなダメージを与えることが出来ない。

 別のアームズにアームズチェンジしなければとカトリーヌはイチゴのロックシードを取り出したが、大きな隙を生み出したも同然で貴虎はカッティングブレードを倒しマンゴーパニッシュを振り回す。

 

「月下砕!」

 

 振り回したマンゴーパニッシュを叩きつけた。

 カトリーヌは弾き飛ばされて変身が強制的に解除された。貴虎はカトリーヌを弾き飛ばした際にカトリーヌが落としたブドウロックシードを拾い上げる。

 

「コイツは貰っておく」

 

 貴虎はブドウロックシードを手に入れた。

 カトリーヌはまだ戦えると立ち上がろうとするが体が上手く動かない。他の海兵が現れてここは危険だとカトリーヌを連れて一時撤退した。

 

「テメエ、中々やるじゃねえか……オレの走りについてこれるとはよ」

 

「ついてくるだけでは意味が無い。追い越すことが出来なければならん」

 

 悪魔将軍とハヤトのレースは白熱する。

 東漢連合の面々はハヤトの走りに追いかけるのがやっとだったが、悪魔将軍はハヤトに近い位置までやってきた。過去に自分の走りについて来れる人間は2人だけだった。悪魔将軍の腕を認めるが、悪魔将軍はついてくるだけでは意味が無いと言い切る。

 

 悪魔将軍はこのレースに勝つつもりだ。

 ハヤトも勿論、このレースには負けないつもり……今のところ勝っているのはハヤトで、このまま行けばレースはハヤトが勝つ。そんな時、ハヤトはブレーキを踏んだ。悪魔将軍も前方にあるもの、釘が打ち付けられた剣山を見てブレーキを踏んだ。

 

「なんだこりゃ!こんなもん1周目も2周目も無かった筈だろ!」

 

 明らかに誰かが用意したであろう無数の剣山。

 1周目も2周目もこんな物は無かったのでハヤトは誰がやったんだと叫べば、1人の海兵が現れた。

 

「テメエ、フェラーリ!」

 

「お久しぶりですね、お義兄さん」

 

「知り合いか?」

 

「イヴの野郎を妹に寄越せっつった馬鹿野郎だ!痛い目に遭ったってのに、まだ懲りてねえのか!」

 

 フェラーリの骨折をして折れている右腕を睨むハヤト。

 フェラーリは一瞬だけ怯えるが直ぐに汚い笑みを浮かべる。

 

「イヴさんをお嫁さんにくださいよ、お義兄さん」

 

「テメエにお義兄さんと呼ばれる筋合いはねえ!イヴにはもう相応しい男が、義弟が居るんだよ!!」

 

「ならば、貴方を逮捕するとし、まぁ!?」

 

 義兄呼ばわりされることを嫌うハヤト。フェラーリの事を弟なんて認めず、妹のイヴには相応しい義弟が居るという。

 ならばとハヤトを逮捕する様に動き出せば背後からバイクが衝突した。

 

「誰だ!」

 

「……」

 

 フルフェイスヘルメットを被っているバイク乗りフェラーリを轢いた。

 バイク乗りはブンブンとアクセルを吹かせてフェラーリを威嚇して、フェラーリに前に突っ込んで急ブレーキを踏んで怯えさせる。

 

「総長!フェラーリの奴なんざ放っておきましょう!」

 

「ここは俺達に任せてくだせえ!」

 

 フェラーリを〆るのは自分達がするので走るのを続けてくれと東漢連合の面々は言ってくる。

 ハヤトは走りたいのは山々だがと無数の剣山を見る。このままバイクを走らせれば釘を打ち付けられた剣山にタイヤが刺さってパンクする。どうやって突破するべきかと考えていればフルフェイスヘルメットのバイク乗りが小さなジャンプ台を持ってきた。

 

「お、おい。まさかこんな小さなジャンプ台で」

 

「無茶だ!幾ら総長でもこんな小さなジャンプ台じゃ剣山が無い所にまで飛んでけねえ!」

 

 小さなジャンプ台を見てこれじゃあ無理だと東漢連合の面々は言う。ハヤトもコイツは難しいと一瞬迷う。

 悪魔将軍は少しだけ後退してアクセルを吹かせる。その音を聞いた一同はまさかと思い……悪魔将軍はジャンプ台に向かって走り出してジャンプ台を使って飛び越えた。

 

「あの野郎、こんな小さなジャンプ台で」

 

「……テメエ等!退いてろ!」

 

「総長、まさか!」

 

「あの野郎はレースに真剣に挑んでんだ!だったらそれに応えるのが筋ってもんだ!……あの野郎が出来たんだから、オレもやってやんよ!」

 

 ハヤトは悪魔将軍同様に少し距離を開いてバイクを走らせる。

 ジャンプ台を使って釘を打ち付けられた無数の剣山地帯を飛び越えていった。

 

「テメエ等、周りに迷惑かからねえようにそいつを撤去しとけ!……ここからは振り切るぜ!」

 

 悪魔将軍とハヤトが逆転した。

 東漢連合の面々に無数の剣山を撤去するように言ってハヤトはバイクを走らせる。悪魔将軍に追いつくことに成功した……悪魔将軍とのデッドヒートを行い……僅差で悪魔将軍が勝利した。

 

「総長!」

 

 悪魔将軍がゴールし、ほんの僅かに遅れてハヤトがゴールをした。

 レースは終わったのだとバイクを止めていれば東漢連合の面々が現れた。

 

「総長……まさか!」

 

 悪魔将軍とハヤトが無言になっているのを見てハヤトがレースに負けたと気付いた東漢連合の面々

 

「こんなのは無効だ!第三勢力が横槍を、フェラーリの野郎が剣山を設置しなきゃ総長は」

 

「馬鹿野郎!それを踏まえた上でのレースだ!!……このレースはよ、オレの負けだ」

 

 悪魔超人軍側でも東漢連合側でもない海軍側が横槍を入れてきたので勝負は無効だと言う。

 しかしハヤトはそれを踏まえた上でレースを続行したと言い……自分はこのレースに負けたことを認めた。

 

「約束は約束だ……あんたの船の操舵手になる」

 

 ハヤトは約束は守ると悪魔超人軍に入ると言う。

 するとフルフェイスヘルメットのバイク乗りが現れた。ハヤトは特攻服を着ていない事から東漢連合の人間じゃないなと気付く。

 

「すまねえな、わざわざ助けてもらったのに負けちまって」

 

 自分達を助ける為にやってきたのに負けてしまったことを申し訳なさそうにするハヤト。

 

「ううん、カッコいい走りだったよ……お兄ちゃん」

 

「その声は……まさか、お前は!」

 

 カッコいい走りだったと女の声が聞こえ、フルフェイスヘルメットのバイク乗りはヘルメットを外す……バイク乗りの正体は妹のイヴだった。

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