ヒトヒトの実 超人種モデル ゴールドマンを食った男の話   作:アルピ交通事務局

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ザウスの条件と課題!の巻!

 

「最初の島でこんな極上の料理を食べる事が出来るとは思わなかったっす……悪魔超人軍に入って正解でした!」

 

「そこで喜んでどうするの」

 

 ザウスキッチンで最高の料理を食べる事が出来て満足したハヤト。

 悪魔超人軍に入って良かったと喜んでいるが、私達は決して美食の旅をしているわけではない。ロビンはそこを喜んでいる事について呆れている。

 

「だって、僕達にはコックが居ないんっすよ。皆、一応は料理は出来るっすけど料理王の料理と比べたら……」

 

「それを言うのは無しだろう……とは言え、クロッカスが言っていた様にコックを仲間にしなければならない事や食が最大の楽しみになる事は事実だな」

 

 悪魔超人軍にはコックが居ないことを言う。今までの食事は持ち回りでやってきたが、料理上手や素人の料理だった。不味いわけではないが、料理王と呼ばれている料理と比べれば段違いだ。

 ザウスの料理と比較するのは反則だとそれを言うのは無しだと貴虎は言い、南の海に向かう際にクロッカスが言っていたコックを仲間にする事について思い出す。

 

「取りあえずは代金を支払いますか……おいくらですか?」

 

「26100ベリーだ」

 

 孔明は代金を支払うかと財布を取り出した。

 6人で満足の行く食事をすることが出来たて26100ベリーとは随分と破格の値段だなと代金の支払いを終えれば、ザウスは【ただいま不在中】のドアプレートを取り出した。

 

「何処かに行くのか?」

 

「さっきの海賊達は仕留めたからな。海賊船に返しに行く」

 

「そうか……少し仲間達と話し合いをしたい。店に残っていても構わんか?」

 

「構わんぞ……だが、私は、はいそうですかと簡単には頷かんぞ」

 

 ザウスは先程仕留めた海賊達を海賊船に連れて行く。

 店に残って話し合いをしたいことを伝えればザウスはなにを話すのか大凡の見当がついたので先に忠告した。ザウスは店を出て海賊達を連れて行った。

 

「話し合い……と言うのはザウスを仲間にするかどうかね」

 

「戦闘能力も料理の腕も文句の言いようが無い……しかし、問題は我々の船に乗ってくれるか。将軍様は悪魔超人軍と名乗っていて髑髏の海賊旗は掲げていませんが、世間からは海賊と認識されていますので頷くかどうか」

 

 店に残った私達は早速話し合いをする……が、流石になにを言い出すかについては全員は予測出来ている。

 料理王と呼ばれているザウスを仲間にするかどうかとロビンは話題について言う。リグレットは戦闘能力と一番求めている料理の腕は何一つ文句のつけようが無い。しかし、悪魔超人軍の船に乗ってくれるかどうか、世間では海賊と認識されているので素直に頷いてくれるかどうかを心配した。

 

「先ほどの海賊達はザウスをスカウトと言っていました、ザウスはなにやら条件がある様でそれを満たせば仲間になる様ですが」

 

「ふむ……」

 

 海賊達とのやり取りを見ていて、ザウスは何かしらの条件を飲めば仲間になるのではないのかと孔明は推測する。

 素直に頷くか?と聞かれれば怪しい。何かしらの条件を提示される可能性があるかもしれないが、その条件が理不尽な可能性が高い。なにやら先程の海賊達は料理を作らされていたが、料理王相手に料理を振る舞わなければならないのならば難題だろう。

 

「戻ったぞ」

 

「あ、ザウスさん……その荷物は?」

 

「店で暴れた迷惑料だ」

 

 ザウスが戻ってくれば海賊達を運ぶ前は持っていなかった袋を持っていた。

 ハヤトがなんなのかを聞けばザウスキッチンで暴れた迷惑料として徴収した物で、金や宝石等の誰にでも分かる財宝だった。

 

「そうすか……ザウスさん、僕達の船のコックをやってくれませんか?」

 

「おい!」

 

 財宝を迷惑料として巻き上げたことについては直ぐに納得したハヤト。

 悪魔超人軍のコックになってくれないかと言い出したので、リグレットが思わず叫んだ。あまりにもストレートな内容でもう少し色々とあるだろうと言いたげな顔をしているリグレットだが

 

「構わんぞ」

 

 ザウスはあっさりと承諾した。

 熟考することもなく、あまりにもあっさりと悪魔超人軍のコックを務める事を引き受ける……と言うわけにはいかなかった。

 

「ただし、条件が飲めて課題をクリアしたらな」

 

「海賊の船になんか乗るか!とかそういうのは無いのですね」

 

「私は料理人だ。腹を空かせて料理を求めている者に美味い料理を振る舞うのが仕事だ……そこに海賊だ海軍だと細かい事は気にしない」

 

 予想通り何かしらの条件を提示してくるザウス。

 孔明は海賊の船のコックはしない!とキッパリと断ってこない事について聞けば、自分は料理人で料理を振る舞うのが仕事だと言う。

 

「しかし、私にも料理人としての誇りや譲れないものがある……東西南北の海の料理を極め、ジャンクフードから高級料理まであらゆる料理を作れて料理王とまで呼ばれていた私をコックとして仲間にするのならば、料理を振る舞う価値のある者でなければならん」

 

「海賊とか海軍とか関係無いんじゃなかったの?」

 

「海軍や海賊、革命軍だろうと相手の肩書は気にせん。私が気にしているのは料理を振る舞う価値のある相手かどうか。そこは譲れない……仲間にしたいのならば1つの条件を飲んで1つの課題を答えてみろ」

 

 肩書とか関係無いみたいに言っていたが、自分の料理を出す価値がある人間かどうかは見るとザウスは言う。

 そこは料理人として譲ることが出来ないことだと軽く説明した後に人差し指と中指を開いてチョキになる。

 

「まず、私が仲間になる条件だが……お前達の船に何人乗船しているか分からない、そしてここは南の海で偉大なる航路ではない。これからどれだけ仲間が増えるかは知らんが増えていくのだけは確かだろう」

 

「……まだ仲間は増える可能性はあるな。それで?」

 

「如何に料理王と呼ばれていた私でも50人前以上の料理を同時に用意するのは難しい。冒険を続けていく上で仲間が増えていけば何れは私以外の料理人をコックとして仲間にするかもしれない。私以外の料理人をコックとして仲間にする事については止めない。しかし船の料理長(シェフ)は私であることだ」

 

「ふん……仮に貴様に対して料理勝負を挑んできたら?」

 

「無論、料理で応戦する……どうやら条件は飲んでくれる様だな」

 

 船医や船大工等の仲間がまだいない。何れはゼロ・オリジン号を乗り捨てて宝樹アダムで作った船を手に入れる。そうなると役職持ちでない雑用係兼戦闘員も必要になりそれなりに増える。

 ザウスの腕を持っても50人前以上の料理は同時に作れず、新たにコックを仲間にする事は構わないが料理長(シェフ)は自分であることを条件として提示する。

 

 ザウスに対してそのコックが料理勝負に挑んできたら?と聞けば料理で応戦すると答えた。

 この一連のやりとりでザウスは私が条件を飲んだと認識し、もう1つの問題でありおそらくは先程の海賊が答えを出せなかった課題について教える。

 

「料理を一品、作れ。それを食べさせてもらう」

 

「……さっきの海賊達は、その課題に挑んでいたのか」

 

「そうだ。そして違っていたから船に乗ることを拒んだ」

 

 料理を作れと言い出したので、さっきの海賊達がその課題に挑んでいた事が分かった。

 その事を言えばザウスは頷き求めていた答えとは違っていたので船に乗ることを拒んだと言った。

 

「厨房は使っていいが、食材は市場で購入してこい」

 

「分かりました」

 

 ザウスキッチンの厨房を使っていいが、食材は市場で買ってこいと言えば頷く孔明。

 ザウスを仲間にする条件は簡単に飲めたが、課題の方はザウスを納得させる料理を出すという難題だった。

 

「何を作るの?」

 

「ザウスさんみたいにコース料理なんて無理っすよ。皆、出身地も育ちも異なりますけど料理はある程度は出来るからそれぞれで料理を作りましょうよ」

 

「そうですね……幸いにも、ザウスに対して料理の答えを出すのは何度でも構わない様ですし」

 

 ザウスキッチンを出て街の市場に向かっていればロビンが何を作るのかを聞いてきた。

 ハヤトがザウスの様な洒落たコース料理は作れない、全員が料理は出来るので1つの料理に拘らずに各々で作ることを提案する。孔明はそれを承諾した。海賊達がザウスが出した課題に対して料理を出したが何度も何度も違うと言って断っていたので、挑戦する事に関しては何度でも可能な事について言う。

 

「ふむ……」

 

 各々がザウスを仲間にするための料理を作るために市場で食材を買いに行った。

 私はと言えば市場には居るが立ち止まっていた。先程の海賊達の発言から海賊達は何度も何度も料理を作らされていた。私達が来た時には1万匹に1匹しか居ない希少な鮭を使った料理を作っていた。ザウスはその料理に対して美味いと納得していた。隠し味や工夫等を見抜いた。自分ならばもっと美味い料理を作れるぞ!と言い出してその料理より美味い料理を出すという料理漫画でありがちな展開にならず、その料理を美味いと認めていたがそれでも違うと言って断っていた。

 

 そもそもで料理王と呼ばれるほどの男を納得させる程に美味い料理は私達に作れる可能性は低い。

 ザウスは料理を作れと言っていたが、なにを作れとは言っていない。サンジの様に食材を無駄にしない事を見るのか、それともなにか別の所を見るのか……この問題には正しい答えがあり、それ以外ではザウスは納得しない。

 

 ザウスの奴は料理を作れとは言うが課題、つまりテーマについては言っていない。

 

「答えか……分からんな」

 

 リグレットの様に世界政府加盟国の軍人だった者やハヤトの様に丘の上の暴走族だった者が悪魔超人軍には居る。

 まだ6人しかいないが全員最低限のテーブルマナーは知っている。冒険をしていく上でも、そうじゃなくても食材を無駄にしてはいけない事は分かっている。その事を伝えた料理をザウスに出せばザウスは納得するのか?と考えるが、そうじゃない気がする。しかしそうじゃない気がするがそれ以外の答えについて浮かばない。全くと言ってノーヒントだ。

 

「来たか」

 

「最初は私からいかせてもらう……」

 

 どんな料理を作るのかを決めて食材を購入して翌日にザウスキッチンに向かった。

 客としてでなく海賊としてやって来たなとザウスは分かった。最初に料理を作るのは貴虎で、貴虎はザウスキッチンの厨房を借りて……アップルパイを作った。

 

「アップルパイって、デザートじゃないすか」

 

「アップルパイは貴虎の好物だ」

 

 出てきた料理はアップルパイ、デザートであるとハヤトは指摘する。

 何故アップルパイなのか他の面々も分かっていないので、アップルパイは貴虎の好物であると言えば自分の好きな物を作ったのだなと納得をした。

 

「ふむ……素人のアップルパイだな。工夫はアップルパイの要であるリンゴ……このリンゴは生のままで食べれば酸味がキツいがアップルパイの様に火を加えることで酸味がまろやかになるだけでなく煮崩れもしない調理をするのに最適なリンゴだ。素人の作ったアップルパイだが充分に美味い。手作り感がしっかりと伝わってくる」

 

 ザウスがアップルパイを食べた。

 生地から手作りしているが、素人の作ったアップルパイであり工夫はリンゴかと見抜いた。手作りの味だとしっかりと伝わる味だとザウスは食べ終えた。

 

「素人にしては中々のアップルパイだ……だが、違うな。これでは船には乗れない」

 

「貴虎、アップルパイはまだあるか?」

 

「ああ」

 

「ふむ……」

 

 ザウスは貴虎のアップルパイは素人ながら美味かったぞと褒めた。しかし違うと否定した。

 ダメだったことに少しだけ貴虎はショックを受けるが私は気にせずにまだアップルパイは残っているかどうかを聞くと貴虎はアップルパイを持ってきた。アップルパイを食べればリンゴの味がしっかりとしている、が、これ以上美味いアップルパイならば料理人ならば作れるものだと感じた。他の面々もアップルパイを口にする。素人のアップルパイだが不味いわけではない。むしろ美味いと感じるアップルパイだった。しかしそれでもザウスは頷かない。

 

「ならば今度は私の番ですね……お見せいたしましょう。私のとっておきの料理を」

 

 貴虎の料理では頷かなった。こうなることは予測していたと孔明は今度は自分の番だととっておきの料理を作りに厨房に入った。




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