「次の島が見えてきました」
ゼロ・オリジン号を走らせて次なる島を目指す。
孔明が望遠鏡を片手に次の島が見えてきたことについて報告をする。
「次の島は無人島ではないようですね」
「でしたら、無人島では手に入れられなかった物資を補給したいですね」
孔明は次の島が無人島でない事に気付いた。
無人島ではないならとワトソンは補給することが出来なかった物資を補給したいことを述べる。
「それよりも世界政府加盟国とかが重要ではないのか?」
「そうだな……」
「船がかなり停泊していますね」
リグレットが次の島が世界政府加盟国だったら厄介だと考える。
貴虎も世界政府加盟国だった場合はどうすべきかと考えていると孔明は気付く。港に船がかなり停泊しているのを
「アルティメットアイ!」
無数の船が停泊をしていると言う事がどうにも気がかりだと私はアルティメットアイを発動する。
これで遠くにある物を望遠鏡無しで見れる……ふむ
「海賊船や商船、色々とあるな」
港に停泊している船は色々な種類の船だった。
海賊船は勿論あるが、商船等も普通にある。ここから推察する事が出来るのは……ここは世界政府非加盟国、と言うよりはなにかしらの大きな街が1つある、そんな所だろう。
「どうする、将軍の旦那!」
「今回は普通に停めても問題は無い」
何時もならば表に堂々と停めることが出来ないゼロ・オリジン号だが、今回は違う。
海賊船も堂々と停まっているのだからゼロ・オリジン号も堂々と停める事が出来る。ハヤトにどういう風に船を停めるのかを聞いてくるので何時もと異なり堂々と船着き場に船を停めろと言い船を停めた。
「冒険の匂い……は、今回しませんね」
「そう何度も何度もあるわけがない。将軍殿、まずはどうなさいますか?」
「島に関する情報を……ただ海賊を受け入れて商売している偉大なる航路ではありふれた島にしてはやや商船が多いのが気になる」
宗次が今回は冒険が待ち構えていないと少し落胆すると昆奈門がそう何度もあるかと指摘する。
そしてどういう風にするか、純粋に物資の補給だけで終わらせるのかはたまた島について調べるのかを聞いてくる。
この島は偉大なる航路では海賊達が落としていく金で生計を立てている極々普通の島、にしては商船が多い。
海賊船以外にも色々と船があったとしてもなんらおかしくないにしても、どうにも色々なところの船が混じっている。
「何時もの様に酒場で情報収集しますか?」
「それが一番だろうが、昆奈門と孔明の2人でしろ」
あまりに情報が無いので、孔明が何時もの様に酒場で情報収集をするのかを提案する。
私はそれが一番情報を集めやすいと思い、何時もならば孔明だけに任せているが今回からはと偵察兵として仲間になった昆奈門も一緒に向かわせる事に。情報収集ならば昆奈門にも任せなければならない。
「私と孔明が上陸するとして、他は誰に……っ!」
「全員、気をつけろ!物凄い速さでなにかがこちらに向かっている!」
昆奈門が誰が島に上陸するかについて聞けば物凄い速さでなにかがやってくることに気付いた。
貴虎も気付いたので叫べば一同は何時でも戦える様に身構えており……物凄い速さでやってきたのは1人の老人だった。
「お〜い」
「なんだ?」
「お前さんら、見たところ海賊じゃろ?悪さしに来たのか、買い物に来たのかどっちじゃ?」
老人が声をかけてきた。重苦しくなく気軽に声をかけてくるので聞き返せば何をしに来たのかについて聞かれた。
海賊らしく悪さをしに来たのか、それとも買い物にやってきたのか……
「買い物にやってきたとはどういうことだ?」
「ここはアトリエ島、色々な美術品を貿易しておる島じゃよ……海賊ならばコレが置きたい!と言う家具等も色々と取り扱っておるし、色々な美術品も扱っておるからの。物騒な事をしに来たってなら先にボコっておこうかとな」
「……ふむ、何処かで見た顔だと思えば、お前、ドクタールートだな」
この島について軽く説明をしている老人を見てザウスは老人が何者かを思い出した。
ドクタールート、聞いたことが無い名前だがザウスは知っている。
「知り合いか?」
「奴はベガパンクが現れる前まで世界一の天才と謳われていた男だ……出張料理人だった頃に料理を振る舞ったことがある」
「お〜どっかで見た顔かと思えばザウちゃんか。長い間表舞台から姿を消していると思っとったら、海賊をやっとったのか」
「海賊ではない。悪魔超人軍だ」
ドクタールートと呼ばれる男とザウスが知り合いなのかについて聞けば、出張料理人だった頃の客だと分かった。
ドクタールートもザウスのことを知っている、と言うよりは覚えていた。長い間表舞台から姿を消していたので何処に居たのか分からなかったが海賊になっていた事を聞くが、ザウスは海賊ではなく悪魔超人と訂正をした。
「ここで会ったのもなにかの縁、ワシがこのアトリエ島を案内してやろう」
「それは構わんが……誰が行く?」
「ここは美術品の街だからの、案内するのは博物館とか美術館とかになるぞ」
誰がこの島に上陸するかについて聞けばドクタールートはこの島について軽く語る。
美術品の街だと分かれば宗次は興味を失っている。ドクタールートと言う街の人間が居るので孔明は情報収集に焦る必要は無いと考える。
キテレツ斎、ザウス、私、ハヤト、カレン、ワトソンがこの島に上陸する。
リグレット、孔明、貴虎、宗次、昆奈門、ロビンは船に残ることになった。完全に島に上陸しないというわけでなく今回は残るという形だ。
「この島は、色々な美術品を取り扱っておる島での……海賊達が海賊船に乗せている豪華な家具なんかを扱っている」
「ふむ……どうやら中々に良い品物を扱っている様だな」
街を歩いていけば数々の美術品が置いてあった。
ザウスはフォークや皿の様な食器類を見た。誰にでも分かる派手な見た目をしている皿から、茶わんや湯飲みの様に豪華な見た目をしているわけではない、質素で素朴ではあるが味がしっかりとあるものでザウスは中々にいい物だなと見ている。
「ここがこの街で一番大きい美術館、キャンパス美術館じゃ」
アトリエ島について色々と案内を受けていれば、アトリエ島で一番大きなキャンパス美術館に辿り着いた。
入館料を払って中に入れば素人目でも分かる美術品品の数々
「なるほど、これを買いに来ているのか」
1枚の絵が飾られている額縁の下に値段が書かれていた。
美術品であると同時に売り物であり、幾つかは購入されている。
「おや、ドクタールート。お客さんですか?」
「優作ちゃんか。昔の顔馴染みがちょっと居たからの。案内しておるんじゃよ」
「そうですか。私は優作、このキャンパス美術館の館長を務めております……このキャンパス美術館には各地の色々な美術品品が揃っています。なにか気に入る物があったのならば購入が出来ますよ」
キャンパス美術館を案内してもらっていれば1人の眼鏡をかけた男性が声をかけてきた。
このキャンパス美術館の館長を務めている男で名は優作、知的な見た目をしており気に入った商品があるのならば是非とも購入してくださいと勧めてくる。
「ドクタールートよ、お前はこの島の代表を務めているのか」
「まーの」
「ベガパンクが現れるまで世界一の天才と呼ばれていたお前がか」
「それを言うなら料理王と呼ばれてたザウちゃんが船のシェフじゃろうて」
「私は料理人だ。作る場所が変わっただけに過ぎない……しかし、貴様は」
「お払い箱じゃよ」
優作に慕われているのが分かったがザウスは疑問を思ったのか質問をぶつける。
ベガパンクが現れるまで世界一の天才と謳われていた学者が今ではそこまでの島の代表を務めている。ザウスは落ちぶれている事を指摘しようとするがそれよりも前にドクタールートはお払い箱だと答えた。
「世界一の天才と呼ばれていたワシよりもベガパンクの方が圧倒的に天才じゃった……政府としてはベガパンクの助手として残ってほしかったが、政府のやり方に嫌気が差してきての。色々と島を巡ってこのアトリエ島にやってきて、今じゃこの島の代表をしておる」
「この島に愛着が湧くなにかがあったんすか?」
他にも色々と島があるのにこのアトリエ島を選んだ。
ハヤトはこの島に愛着が湧くなにかがあったのかを聞いた。
「なに、優作ちゃんがちょっと面白くての……まぁ、政府の科学者としては働くだけ働いたんじゃから今は余生を好きに過ごしておる」
キャンパス美術館の館長を気に入って、この島に在住するのを決めた。
なにもおかしい話ではない。キャンパス美術館を案内してもらい、色々と説明を受ける。何時の時代に作られた物や具体的には何処に美術品的な価値があるのかについて説明を受ける。その説明を受けたが、やはりと言うべきか何名かは美術品に対して心得がないのかイマイチピンと来なかった。
「この島には1週間滞在したら記録が溜まるからの、それまで楽しんどけ」
アトリエ島の案内を終えたドクタールートは耳かきで耳をかきながら去っていった。
この島は美術品の街……こういう島もまだまだあるのだから偉大なる航路は興味深い海だ。
アトリエ島の街を見て回ったので、ワトソンとカレンが今まで補給することが出来なかった医薬品等の物資を購入して補給した。
「将軍さん、なにか買いたいものとかありましたか?」
ゼロ・オリジン号に戻れば今度は船番をしていた者達がアトリエ島を探索する。
既にドクタールートに案内を受けていた私やワトソンは船に残る。ザウスが茶を用意して一息ついていればワトソンは欲しい物はなかったのかについて聞いてきた。
「私はあまり美術品に対して心得というものがないからな……」
ドクタールートや優作から美術品が何時ぐらいに作られたか等について説明を受けた。
ザウスやワトソンはわかっていたが、私やハヤトは何と言うかイマイチ理解する事が出来なかった……私には美術品というのがイマイチ理解する事が出来ない。
「まぁ、この島は平和な島みたいだから今回はなにもなさそうね」
世界各地の美術品を貿易しているアトリエ島。
冒険の匂いはなかったが、比較的に平和な島であり、今回は特に目立つ様な物はない。カレンは大きな事件らしい事件は何処にも無くて安全であることを少し安堵している。
「ただいま戻りました」
私達が優雅に茶を飲んでいれば孔明達が戻ってきた。
なにか目新しい物でも買ってきたかと一瞬だけ考えたが、孔明達はなにも持っていない。
「どうやらこの島は面白い島の様ですね」
「面白い島だと?」
「ええ」
美術品が集う島であり、美術品鑑賞が趣味な人間にとっては心地良い島だ。
しかしそれを面白い島と言うのはなにか違和感がある。いったいどういう事かと聞こうとすれば昆奈門が答えた。
「このアトリエ島、最大の美術館、キャンパス美術館には定期的に怪盗が現れるそうです」
「怪盗だと?」
「ええ……絵画等を盗んでいる怪盗で名はエドワード……黒いタキシード姿でサッカーボールを操って華麗にお宝を盗むそうで誰もその正体を掴んだ事はないと」
怪盗が現れるというなんともまぁ、奇妙な話を昆奈門から聞かされる。
キャンパス美術館の絵画を盗んでいるという事は優作やドクタールートにとっては厄介極まりない相手か。
「ただ」
「なんだ?」
「その怪盗エドワードが盗んだとされるお宝の数々は、海賊に纏わる物ばかりなのです」
怪盗エドワードが盗んだお宝に関して一定の法則性があると言う昆奈門。
海賊に纏わる物……何故それらのみを手に入れようとしているというのはやや謎だが、怪盗エドワードが何処に居るのかについては皆目見当もつかんし、わざわざ関わり合いを持つ必要は無い。
「エドワードが何者かは気になるが、わざわざ首を突っ込む理由にはならん」
関わり合いを持つ理由は無いと私は言い切る。
「この島は1週間で記録が溜まるそうですから……最近までサバイバル生活をしていたので、人が居る島での生活を楽しみましょう」
孔明はサバイバル生活からの人が居る島での生活を楽しむ事に意識を切り替えるように言う。
1つ前の島で半年間もサバイバル生活をしていたのだから精神的な疲れというものがどうしても目に見えなくても感じなくても生まれてしまう。
「気を抜くなとは言わんが、羽目を外しすぎるなよ」
「ええ……このアトリエ島は少々面白い様なので」
孔明は美術品の価値などが分かっているのか、少々楽しそうにしていた。