今更始めるシャングリラ   作:アストロ流星群

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やっと始まるシャンフロパート


2.時間と見た目は比例する※個人の見解です

「やっぱいつ見ても慣れないなぁ。」

 斎賀という木札のかかった大豪邸、ここが私の家…というかホームレスなりかけの頃にボクを保護してくれた人の実家だ。何の因果かその人とは仕事でも関わることになったので結構仲がいい。

 

「百さーん、帰りましたー」

 

 …返事はなし、多分こんくらいの時間なら趣味のゲームでもやっているのだろう。まぁそれは置いておいて…

 

「ボクも早速シャンフロやってみよっかな」

 

 自室として借りている部屋の一割を占領している馬鹿でかいVRチェアに座る。因みにこのVRチェアはボクがゲームを本格的にやるにあたってユートピア社にカチコミかけて特注で作ってもらった専用モデル。その額なんと八桁。諭吉さんはやっぱ偉大だね、崇めとこ。

 

***

 

「…へぇ、性別とか身長変えれるのは普通として、キャラメイクのパーツ多すぎない?目の色とか形とか、髪型髪色…うわっグラデとかも出来るの!?アクセサリの種類もそこそこあるしこれは本格的にキャラメイクしなきゃね。」

 

 ボクは今シャンフロのキャラメイクをしている。バリエーションが結構あって迷ったが…

 

「よっし完成!」

 

そうして完成したのは小学生くらいの身長に金色の眼と栗色のウルフカット、何とは言わんがGぐらいありそうな立派なモノをこさえた所謂ロリ巨乳といった感じのアバターであった。

 

「我ながらひっどいアバターだなぁ…ま、()()()()()がウケる人も居ると思うし大丈夫かな」

「職業は…うっわめっちゃあるな、ヤバぁ…」

 

 スクロールしてもスクロールしても下が見えない…もう勘でいいや、そーれ。

 ボクの指がさし示したのは傭兵のカテゴリだった。しかも片手剣。

 

「まぁ無難かな、雑種の剣(バスターソード)とか刀とかそういう系のスキル習得に補正がかかるっぽいし」

「次は…出身とかあんのか、しかもそれぞれ効果とかもあるのね…よし、出身は捨て子でいっか。スタートがファステイアの路地裏からになったりNPCからの最初の印象が下がったりするけど、スキル獲得に補正がかかったりドロップ率が上昇したりと恩恵もそこそこでかい」

 

 今度は装備とかアクセサリとか、ステータスとかを決めて…

 

「こんなもんでいいか、PNは…まぁいつも通り『アンバー』でいいや」

 

 名前が琥珀だからアンバー、安直かな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

現在のステータス

PN:アンバー

Lv.1

JOB:傭兵(片手剣使い)

出身:捨て子

3,000マーニ

HP(体力):30

MP(魔力):10

STM (スタミナ):20

STR(筋力):15

DEX(器用):10

AGI(敏捷):30

TEC(技量):10

VIT(耐久力):15

LUC(幸運):10

 

装備

右:傭兵の片手剣

左:無し

頭:無し

胴:傭兵の革鎧(VIT+5)

腰:ソードホルダー(VIT+1)

足:傭兵の革靴(AGI+2)

アクセサリー:鳴潮の耳飾り(LUC+5)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 速さと固さを両立したいからこんな感じになった。大体そっち方面にビルドすると中途半端な感じになるのだが、そこはいい感じに調整していく。

 

「こんなもんでいいだろ、そろそろ始めようか…っと、そういやシリアルコード入れるの忘れてた。」

 

 コードを入力すると、『読み込み完了!新しい旅路を楽しんできてね!』というカードに映し出されたキャラと同じボイスと共にアイテムが配布された。今度こそこれでいいかな。

 

「さぁ、未知へと飛び込んでみようか!」

 

 

 なお、このキャラメイクにかかった時間は三時間とする。

 

***

 

 最初になんかパケの裏に書かれてたやつが流れてきた。見てない人向けかは知らんがボクはもう見ているのでスキップ。

 漸くボクはシャンフロの世界に降り立った。

 

「お、おお?おおおお!?すっごいな、リアルとほぼ変わんないぞ!?っと、まずはスキルの確認からかな」

 

 そんな感じに感嘆の声を漏らしながらもスキルの確認をする。

 

スキル

・付与:切れ味

魔力を消費して武器の切れ味を強化する。

 

・タップステップ

回避行動に補正

 

「結構使えそう…かな?実際に使ってみないことにはわかんないか」

 

 そう思ってビギナー用のエリア、跳梁跋扈の森に向かった。

 

***

 

「グギャギャッ!「邪魔」ギィ!?」

 

「キュキュッ!「どいて」キュイィ!?」

 

 かれこれ三十分、森に篭ってゴブリンやらアルミラージやらをぶっ倒して武者修行(?)をしているがなかなかどうして…

 

「手応えがない、どうしよっかなぁ。もっと血湧き肉躍る戦いみたいなのをしてみたいんだけどなぁ…ぇあ?」

 

 そう思って棒立ちしていると、先程のアルミラージとはまた違うタイプのウサギが真っ赤な出刃包丁をボクの首に叩きつけてきた。

 唯一自慢できる動体視力が捉えたモンスターの名前は…『ヴォーパルバニー』。その情報を最後にボクの視界はブラックアウトした。

 

 気がつくとファステイアに戻されていた。どうやら死んでリスポーンしたらしい。

 

「あのウサギ…ヴォーパルバニーとか言ったか?絶対許さん…見つけたら即殲滅しよ」

 

 そう思いつつ、キャラメイクで結構時間を使ってしまったので今日はもうログアウトしようとウィンドウを操作するのだった。




何とヒロインちゃんの家を間借りしているという衝撃の事実。
まぁ懇意にしてるのは百姉さんなんだけどね!



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