今更始めるシャングリラ   作:アストロ流星群

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あら奥さん、投稿開始初日なのに調子に乗ってもう3話目投稿ですって。

書き貯めストックが尽きてしもた。設定はいっぱい生えてるよ(^^)


3.兎は匹じゃなくて羽で数える

「ヴォーパルバニー…あいつは許さん」

 

 やられた、完っ全にクリティカルの存在を忘れてた。

 理想的な角度や首や目などの急所を攻撃することで発生するクリティカル。噂…というか他プレイヤーからの情報によるとあの兎はどうも全部の攻撃がクリティカルになるらしい。

 

「LUCを上げればボクのクリティカル判定がガバくなるんだっけ。ま、それよりステの振り分けからかな。今のレベルは…5か、本来は20ポイントだけどボクは一度のレベルアップで10貰えるから倍の40か。これをAGIとSTMに多めに振り分けて…こんなもんでいいかな」

 

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PN:アンバー

Lv.5

JOB:傭兵(片手剣使い)

出身:捨て子

3,000マーニ

HP(体力):30

MP(魔力):10

STM (スタミナ):30

STR(筋力):20

DEX(器用):10

AGI(敏捷):50

TEC(技量):10

VIT(耐久力):20

LUC(幸運):10

 

装備

右:傭兵の片手剣

左:無し

頭:無し

胴:傭兵の革鎧(VIT+5)

腰:ソードホルダー(VIT+1)

足:傭兵の革靴(AGI+2)

アクセサリー:鳴潮の耳飾り(LUC+5)

 

スキル

・付与:切れ味 Lv.1→3

・タップステップ→スライドムーブ

・バックスタブ New!

・秘剣:切り返し New!

 

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「まぁいい感じなんじゃない?少なくともあのウサギに負けることは無くなったかな。ってか新スキル獲得してんじゃん」

 

 スライドムーブは滑走する様に行う回避、バックスタブは背後からの攻撃に威力補正、秘剣:切り返しはまんまの意味か。名前、燕返しで良かったんじゃない?まぁいいけど。

 

「それじゃあ、リベンジといきましょうか!」

 

〜約三十分経過〜

 

「…全然出ない。ここにきて悪意に微笑むか、乱数の女神め!」

 

 虚空に叫び、悲しき桃探しに想いを馳せる。ミナココロというかミナゴロシだったじゃん、何で流し目ゴリラの女魔王に籠絡されたんだボクの作ったキャラは…っといけない、アレは良くない記憶だ。えんがちょして忘れよう。あ、一人でできるわけないかぁAHAHAHA!

 

「はぁ…何考えてんだろ、ボク。流石にあのにっくき兎が出ないからって現実逃避するなんて…」

 

 そろそろ帰ろうかな。時間的にもログアウトしなければだし、そんなことを考えていると、ヒュンッ…と目の前を何かが通過していく。何なら鼻を掠めそうになった。

 

「なっ……剣…!?何処から!?」

 

『モンスター不世出の発見(ディスカバー・エクゾーディナリー)!』

 

『討伐対象:ヴォーパルバニー・ナイト“正義執行(カースロード)”』

 

『エクゾーディナリーモンスターとの戦闘が開始されます』

 

「はぁ!?エクゾーディナリー!?いや、そんなことより…あの兎は何だ!?」

 

 剣の飛んできた方向を見ると、小さな黒い鎧から真っ赤な兎の耳を生やした珍妙な生物がこちらに殺気を飛ばしてきている。

 

「逃亡権は…無いよねぇ…!」

 

 武器を『傭兵の長棒』に切り替え、首を突く…が、“正義執行(カースロード)”の身の丈に合わない片手剣で防がれてしまう。ってかいつの間に回収したんだよあの剣。

 

「…っとぉ!?」

 

 また何かが飛んでくるがあの剣ではない。よく見れば石だった。ただの石、だが命中した気は抉れていた。ヤッベェなあいつ。

 

「どんなAI積んでんだよこのゲーム、モンスターにここまで知能があるのやばいで…ッ!」

 

 首に鎌をかけられている、そう錯覚するほどに濃い殺気が飛んでくる。それに警戒していると、縮地の様な感じでこちらに直進、首を切り落とそうとしてきた。

 

「見えてんだっ…よぉ!」

 

 スケートフットを起動し、滑る様に背後に回る。武器を『傭兵の片手剣』に切り替え、

 

「『付与:切れ味』起動!そんでもって『バックスタブ』!」

 

 背後からの攻撃に補正を入れるバックスタブ、それを切れ味を上げた状態で叩き込む。

 

「さっさとくたばれぇえ!」

 

 直撃。

 クリーンヒットした“正義執行(カースロード)”の鎧の背中部分からは、赤いポリゴンエフェクトが散っていた。

 

 …が、奴はまだ素のスペックだけで戦ってたらしい。漆黒の鎧が妖しげに輝き、赤色の耳はさらに鮮やかな、それこそ鮮血の様な色に変わっていく。しかも先ほどの一撃で与えた傷が再生している、いつの間に?

 

「ま、そんな簡単には倒れてくれないか…いいよ、第二ラウンドだ!」

 

 ボクは武器を『傭兵の双剣』に切り替えながら虚空に飛びかかった

 

 そう、虚空に。気がついた時にはもう遅かった。

 

「ッ!?…ぐぁ、な、んだ、と…!?」

(そうか、ボクは今まで虚空を掻いていただけだったのか。)

 

 それに気がついたのは目の前の“正義執行(カースロード)”がカゲロウの様に消え去り、背後から片手剣を突き立てられたから。

 ははは、そうか、そうか。お前は『正義』の為なら躊躇いもなく人を欺くってのか。人によっては大賛成だろうな、その思考は。正義は必ず勝つ、だったか?正義は何して勝っても褒め称えられるのか

 

だがボクは違う。そうじゃない!

 

「それはァ!ボクのポリシーに反するんだよバカタレェ!」

 

 漸く、漸くだ!やっとお前の本体に触れた!もうボクにさっきの戦法が通じると思うなよ!

 

「死…に、晒せェ!」

 

 ボクは叫んだ。今度は虚空に向かってではなく、しっかりとした実態のある“本体”に向かってだ。叫びながら致命の短剣(ヴォーパルチョッパー)で“正義執行(カースロード)”の首を掻っ切った。

 ボクは疲労で倒れ込み、呪兎は満足したように微笑み崩れ落ちる。

 

 

 

『モンスター不世出(エクゾーディナリー)……解明(クリア)!』

 

『討伐対象:ヴォーパルバニー・ナイト"正義執行(カースロード)"』

 

『エクゾーディナリーモンスターが撃破されました』

 

『称号【解放の標】を獲得しました』

 

『称号【のろいのよろい】を獲得しました』

 

不世出の奥義(エクゾーディナリー・スキル)星義失効(カースロード)」を習得しました』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ぃよっしゃあ!討ち取ったりィ!」

 

 効果の確認や試しに使ってみたいがもう深夜帯だ、そろそろファステイアに戻ってログアウトしよう。

 

 その日はいつも以上にぐっすり眠れた。




アレです、効果とか他のドロップとかは次書きます。

べっ別にサボるわけじゃ無いですよ!ただ立方体の世界を探検したりモンスターを仲間にして融合させたりしたいだけで…



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