いきなりだがボクは宿屋に戻されている。何故だかわかるかい?わかんないかぁ、正解はー?
「あんのやろー、不意打ちとかずるいだろ!しかも強いくせに仲間呼ぶし!」
そんなこんなで街に戻ってきてしまったので、山のようにある石ころでも売ろうかとインベントリを確認するとどこにも石ころが見当たらない。それどころか灰色鉄鉱や傭兵シリーズの武器も何個か、それに
***
ボクは急いで武器屋に向かい、おじさんから武器を受け取りに行く。なんでかって?アイテムロストしてたからだよ!こういうゲームは大抵その場にアイテムをぶちまける感じだから急げばまだ残っている…はず!
「お、嬢ちゃん、頼まれてたもんは完成したぜ!」
「ナイスタイミング、ありがとこれ代金ね!」
「ちょっ説明は、」
「今急いでるからまた後で!」
「お、おぅ…行っちまったな」
マジでロストしたやつの中に武器とかも入ってるから急がないとやばいんだよ、後でおじさんに謝っておこ。取り敢えず走りながら受け取った武器の性能を確認する。
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【蛇牙の刀】
[カテゴリ]
・刀
[効果]
・装備時の自身のヘイトを半減させる
・クリティカル時一定確率で相手に毒を
付与する。
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…強いのか?これ本当に強いのか?ヘイトの半減は便利っちゃ便利だがソロだとそんな意味を成さないし、クリティカル時の毒の付与も確率な上に与える毒そのもののダメージも微妙。
「ま、まぁ強化すれば強くなるだろうし、中盤までなら余裕で使えるだろうし…」
よくよく考えたらあんな最序盤のエリアボス戦のドロップで超強力なのが出来るわけないわな、逆にこの性能になったことが凄い…のか?そうして走っているうちにボクが先ほど死んだ場所に到着した。
「よっし見つけたぁ!アイテムは…減ってない!」
どうやらこのゲームでは本来ロストとかはなく、ステータスダウン程度なのだが、今のイベント中は死亡するとインベントリの中身をランダムでぶち撒ける仕様らしい。そしてそれを他のプレイヤが拾えるんだと。え、じゃあ遅かったら他のプレイヤーに盗られてたかもってこと?こっわ
「取り敢えず
そうしてボクは真っ赤な帽子がトレードマークの小鬼を探しに夜に駆けるのだった。
***
四駆八駆の沼荒野の一画、石柱が乱立した場所にボクはいた。
「やっぱボクが死んだ場所にいるのかぁ…走り回った意味ないじゃんか、まぁいいけども」
目線の先、ボクが死んでいた場所に五体で行動している
「クイックドローを発動してっと…」
攻撃の初動が相手よりも早ければ攻撃力とスタミナに若干の上昇補正がかかるクイックドローだが、以前使ってみて思ったのは判定ガバッガバだな、ということ。例えばこの攻撃の初動、誰も対象が生物だけなんて言っていない。ボクと瓶で初動を比べればそれはまぁボクの方が早いというか相手はそもそも動きすらしないわけで。
とまぁこんなグリッチにも近い裏技で強制的に攻撃力とスタミナを少し上昇させることができる。今回はその辺にゴロゴロある石柱を対象に居合の初動を比べた。勿論ボクが勝ったが。
「これの強みはリキャストが短いことだよね、クイックドロー!」
今度は
先制攻撃、相手がプレイヤーだろうがモンスターだろうが速度だけがその場を制する。
速攻で攻撃をすれば結構な確率で相手が反応に遅れてもたつくので結構重宝はしている。
モンスターにはあまり使いたくはないな、なんでかって?大抵のゲームではモンスターは一定の距離にプレイヤーが入ってくると自動で戦闘体制に移行してくるからだよ。
まぁこのゲームでは実際の生物かのように動揺したりしてくれるので結構有用だったりもするのだが。
ともあれ五体中二体は葬れた。他の三体にはそもそも攻撃すらしていないが。ボクは並列思考が得意というわけではないので他のに手を回す余裕なんざないんです。
おっ距離とったな?いい判断だぞぃ!じゃあ
「喰らえ!秘剣:刺し突き!」
秘剣なのにどう考えても槍の方が扱いやすいんだよなぁ、このスキル。ってか如意棒もどきに貫通効果つけたところでって思ってたけど普通に有用だな。
「ほっ、よっ、てやっ!スパイラルエッジ!」
自前のPSで三段突きしながらスクーピアスからの進化、スパイラルエッジで腹に風穴を空ける。ザマァみやがれ!
「ゲキャキャキャキャッ!!」
「グギゲッ!」
「ギャギャーッ!」
「うわっ増えた、面倒だけどちょうどいい!追加オーダー分もしっかりこなさないと!」
***
「っしゃぁ!
なんかシンプルにだるかった。ひたすらにオーダーされる赤帽子共を何度も蹴散らしながら殲滅していくのはなかなかに大変だった。一体でも残ってたら援軍がくるのはきちぃよ全く…レベルは2しか上がらなかった。まぁでも2上がったなら上出来か、スキルは新しいのは何個かゲットしてるっぽいけど進化したりとかいうのはなかった。
こうしてボクはにっくき赤帽子どもにリベンジを果たすことができた。
***
「ふっ、ほっ、てやっ!」
ボクが今何をしてるかって?面倒な奴らを一掃したから鉱石採掘を再開しているのだ。因みに採れた鉱石は『沼棺の化石』ってやつくらいで他は大体石だった、ちくせう。
ってな感じで楽しんでたわけだが、少し気になる事が一点、気のせいだとは思いたいのだが西から、そう
「なんだろ、なんかヤバくね?」
そして其れは決して、気のせいなどではなかった。ボクの目の前に高速でやって来たのは、真っ白い影だった。
「グルルルルル………」
「えっと…ボクのこと見逃してくれないかな?なーんて…」
コイツは不味い、そうアンバーは確信した。コイツにだけは絶対に勝てる自信がない。というか勝つヴィジョンが全く見えない。
絶対やばいだろうな、そう確信した時、ウィンドウが馬鹿正直にそいつの、真っ白い影の正体を表示した。
『ユニークモンスター「夜襲のリュカオーン〔白夜〕」と遭遇しました。」
「うわぁ、まじかぁ…よりによってリュカオーンか…って白夜って何?特殊個体?ユニークに!?」
夜襲のリュカオーン、それはとあるクランが病的に追い回し、変態が攻略したと言われる夜の帝王。だがこいつは夜に似つかわしくない真っ白な毛並みをしており、まるで白昼のような明るさを放っている。
ジッ…ジジジッ…
ボクが驚いている時に若干のノイズが走り、続けて衝撃的なことを告げるウィンドウが表示された。
『モンスター
『討伐対象:夜襲のリュカオーン“
『エクゾーディナリー オブ ユニークとの戦闘が開始されます』
「はぁっ!?ユニークで特殊個体な挙句更にエクゾーディナリーってどんだけ重ねりゃ気が済むんだよ、一体全体どうなってんのさ!?」
どうやらボクの初ユニーク戦は特殊個体で不世出らしいです。いやー、まだ夜明けには程遠いのにお空が明るくなってらぁ、あはは…いやどうなってんだよ説明しろや運営ェ!
この白夜に対し、運営はイレギュラー過ぎて死ぬ程驚いてます。最初はデリートしようとしてたのに誰かさんがだだこねまくってこうなりました。りっちゃん泣いちゃうて…
因みに創世さんは陰でにっこりしてます、お前が犯人なんですね(知ってた)
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