俺はいつもより早く学校に来ていた。
今日がエデン条約当日だからだ。
心配で仕方がない。
本当に、無事に終わるのだろうかという心配が俺の心と思想を染める。
ミカはナギサと一緒にいる。
多分、ナギサと一緒に最終確認でもしているのだろう。
俺は窓からエデン条約の会場の設備を見ている。
華やかで、でも、少し寂しい飾り付けだった。
まるで、本当はゲヘナなど歓迎したくないという皮肉を表した飾り付けのようだった。
そろそも、ゲヘナの何が嫌いなんだか。
俺はそう思い、トイレへと向かった。
俺は男子で、他の奴らは全員女子。男子トイレなどあるはずもなく、ナギサが用意してくれた仮設トイレに入る。
やっぱり金持ちは凄いなと俺は思う。
もしナギサが居なかったら今頃…考えただけでヤバいな…
俺は用を足し、仮設トイレから出る。
次の瞬間、エデン条約の開始の合図とも呼べる鐘が鳴る。
やべ…早く行かねぇと…見れなくなる…
俺は急ぎ足でエデン条約の会場へと向かった。
俺は会場に着く。
俺は丁度、歴史的瞬間が見れるどこだった。
遂に…エデン条や――
この時、この場にいる全員は気づいていなかった。
第三者による攻撃を。
次の瞬間、轟音と共に爆発でその場の全員は吹き飛び、辺りは焦げた大地になっていた。
そして、甕星ヒノスも気を失った。
「っ!!」
俺は飛び起きる。
何が起きた…?
俺は立ち上がる。
「い゙っ゙……!?」
突然、俺の左肩から痛みが走る。
俺は左肩を見る。
「は…?なんで…?」
俺は一瞬理解できなかった。
俺の左腕が無かった。
「嘘…だろ…?」
「クソッ…!!なんで…!!」
「と…とりあえずはミカとナギサを――」
俺の言葉を遮るかのように弾丸が俺の後頭部に当たる。
俺は振り向く。
そこには、フルフェイスマスク?を着けた女とガスマスクを着けた女達が居た。
フルフェイスマスクを着けた女は俺を指さす。
すると、その瞬間、ガスマスクを着けた女達が俺に向かって走ってくる。
それも、銃をぶっ放しながら。
「チッ…!!」
俺は走り出す。
「俺の方がトリニティの内部構造は熟知して――」
『――ヒノス!どけ!!』
「ツルギ!?」
ツルギが走り出してきたので、俺は避ける。
『早く逃げろ!!』
「わ、わかった…!!」
俺はその場から逃げた。
逃げてから数分後経っただろうか。
俺は瓦礫に挟まれた大人を見つけた。
「おい、大丈夫か…?」
『っ…!君は…?』
「甕星ヒノス、3年だ。そんな事どうでもいい!あんた瓦礫に挟まれてるじゃねぇか!!」
『ヒノス…!私のことはいいから、早く救護騎士団のとこに――』
「――あんたを見捨てれるわけないだろ!」
「それに――」
俺は思い出した。
あのフルフェイスマスクとその他の奴らを。
アリウス。
アリウス分校だ。
あの頭蓋骨に花は校章はアリウスだ…
伝えなければ。
「――アリウスがこのトリニティに居る!!」
「それも、大勢だ!」
「それにあんたはキヴォトス人とは違う普通の人間だ!弾丸一発で死ぬんだろ!?」
『そ、そうだけど…』
「だったらあんたを見捨てれるわけねぇ!!」
俺は右手で瓦礫を持ち上げる。
俺は大人に早く出るよう急かす。
「こっちはもう片方の腕失う覚悟どころか昔から死ぬ覚悟はできているんだよ!」
『っ……!』
大人は出る。
ちょうどその時、シスターフッドの若葉ヒナタが来た。
『だ、大丈夫ですか先生!?』
『ヒナタ!うん!大丈夫だよ。』
『ヒノスさんも大丈――な…なんで…腕が…』
「大丈夫だ。」
『だ、大丈夫じゃないですよ!?』
『は、早く救護騎士団のとこに――』
「――それよりもまずは先生の安全確保が先だろ。」
「先生こそ救護騎士団に預けたほうがいい。」
「俺は大丈夫だ――」
『――その腕じゃダメ。』
突然、俺の声を遮るかのように誰かが言う。
俺は声のした方を見る。
そこには、ゲヘナの……
『私はゲヘナの風紀委員長、空崎ヒナよ。』
『なぜ、こうなったかは知らないけれど、あなたも先生も救護騎士団?の所に行ったほうがいいわ。』
「それだったら空崎ヒナ、あんたもだろ。頭から血を流してるじゃねぇか。」
「それに、先生を救護騎士団に預けに行ったとしても俺はまだやらなきゃいけない事がある。」
『やらなきゃいけない事?』
「聖園ミカと桐藤ナギサの捜索だ。」
「あの2人は俺の幼馴染なんでな。探しに行かなきゃ、幼馴染としてとしてダメだろ?」
『……そんな事考える余裕なんて、あるとは思えないけどね。』
「ま、大丈夫だ。片腕でもいけるいけ――」
弾丸が俺の頬を掠める。
「……は?」
俺は後ろを見る。
そこには、前、ウイに見てみないかと言われて古文書に載っていたユスティナ聖徒会…!!
なんで顕現して…!!
マズいマズいマズい…!!
しかもあの人たちクソ強い…!
こんな時ミカが居れば…!
クソッ!!
『ここは私がなんとかします!!』
『お二人は先生を救護騎士団の所まで連れて行ってください!!』
「っ…!わかった!!」
『頼んだわよ!』
クソッ…!片腕失った分、走りにくいしスピードも出ない…!
どうすればいいんだよ!!
は…!?
俺の右真横にグレネードが――
次の瞬間、グレネードが爆ぜる。
「あがぁぁぁぁっ!?」
俺は激しい痛みで叫ぶ。
右腕は爆発によって無くなった。
痛みが現実だと教えてくれる。
クソッ…!なんで…!!
空崎ヒナと先生には当たってなかったようだ。
良かった…!
「空崎ヒナ…!!早く先っ…生を…!!」
『っ……』
空崎ヒナは先生をどこかへ連れて行く。
俺は痛みに悶えながらも後ろを見る。
そこにはアリウス分校の腕章に機械的なマスクを着けた長髪で青のインナーが入った長身の女がいた。
「クソッ……!!!」
俺はなんとか立ち上がる。
『両腕がないのに、戦おうというのか?それとも逃げるのか?』
「逃げる
『そうか。』
目の前のアリウスの女は銃を構える。
「チッ…!」
俺は走り出す。
攻撃する手段なんてまだいくらでもある。
噛むなり蹴るなり体当たりなり頭突きなりなんでもある。
「やってや――」
次の瞬間、俺の目の前に弾丸が見えた。
弾丸は俺の右目を命中し、その反動で俺は頭が向く。
俺は瞼を開ける。
俺の視界は左の半分しか映らなくなった。
潰れた。
俺の右目は潰れたのだろう。
「クソッ…!!」
痛い。逃げたい。何でこんな目に。
しかし、そんな感情は押し殺す。
もう…!みんなが苦しむ姿を見るのは…!嫌だ…!!!
俺は再び走り出す。
俺は目の前の女に体当たりする。
目の前の女は少しよろける程度だったが、隙が生まれた。
その瞬間、俺は女を思いっきり蹴る。
女は手を交差させ、防いだが、結構なダメージは入っただろ――
は…?
視界が…真っ暗になって…
刹那、激しい痛みが俺の左目を襲う。
「ぐっ……」
「クソったれが…!」
「目を潰されても俺はまだ戦え――」
――ドス
「が…ぁ――」
甕星ヒノスは意識、いや、心臓の鼓動が止まった。
そして、倒れる。
無情にも錠前サオリはナイフで甕星ヒノスの心臓を一突きで殺したのだ。
そして、そこに駆けつけた少女が居た。
幼馴染の聖園ミカだった。
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