マシュ・キリエライトしか分からない   作:ats376

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エレナ・ブラヴァツキー(キャスター)

 

【挿絵表示】

 

 

【基本データ】

真名:エレナ・ブラヴァツキー

(秘匿の獣 / Beast of Esoterica)

クラス:キャスター

属性:混沌・善

出典:史実

地域:ロシア/アメリカ

性別:女性

身長・体重:162cm・52kg

 

特技:秘儀解読、神秘理論の構築、先回り、記憶処理、情報秘匿

好きなもの:神秘、内緒話、未知、マスターの成長を見守ること

嫌いなもの:無意味な開示、下品な詮索、知る覚悟のない者、マスターへの害意

 

 

【ステータス】

筋力:E+

耐久:D

敏捷:C

魔力:A+

幸運:A

宝具:A++

 

【クラススキル】

○陣地作成 A

魔術師として高水準の形成能力を持つ。

もっとも、この個体が築くのは単なる魔術工房ではない。

神秘の流れを撹乱し、外界から観測しづらくした秘匿領域であり、内側にいる者すら自分がどこまで見ているのか把握しづらくなる。

防衛拠点であると同時に情報遮断空間を兼ねている。

 

○道具作成 B

神秘体系に基づく礼装、護符、観測補助具、記憶攪乱用の霊子媒体などを作成可能。

ただし本人の気質上、説明書が付属しないことが多い。

便利ではあるが何がどう作用しているのかは本人のみが把握している場合がほとんどである。

 

○疑似単独顕現 EX

アルテミット・ワン由来の霊基固定機構。

本来はビーストが持つ単独顕現を模した劣化機能であり、自己魔力循環によって現界を維持する。

マスターへの魔力負担は極小だがその代償として成長性や外部補助への親和性は低く抑えられている。

 

○自己魔力炉心

霊基内部に組み込まれた人工魔力循環機構。

本来ならば外部供給を要する規模の高位魔術や継続術式を、単独で安定維持できる。

この個体が常時複数の秘匿処理や観測補助を平然と並行しているのは、この機構あってのもの。

 

 

【保有スキル】

○魔力偽装 A+

膨大な魔力を秘匿しつつ安定運用する特殊能力。

表面上は標準的なキャスター相応の霊基反応しか見せない一方、実際にはその内側へ極めて大規模な出力を折り畳んでいる。

観測される情報と実際の規模が一致しないため、敵対者は彼女の危険度を正確に測りづらい。

 

この個体にとって神秘とは見せるものではなく管理するもの。力すらまた、隠されてこそ価値を持つ。

 

○マハトマ EX

高次存在マハトマの名を借りた現象干渉能力。

通常のエレナが扱う神秘行使を大きく逸脱しており、実態としては根源接続に近い領域からの現象操作となっている。

因果の先読み、局所的な結果改変、魔術体系を無視した出力補助などその応用範囲は非常に広い。

 

 

○未知への回帰 A++

神秘をより原初の状態へ差し戻す能力。

自身へ用いれば一時的な戦闘強化、魔力充填、演算補助として機能する。他者へ用いれば記憶改竄、知識剥離、認識の巻き戻しに近い作用をもたらす。対象は自分が見たものや知ったこと、理解しかけた物事を理解以前の曖昧な状態へ引き戻されることとなり、己の己の力すら満足に付かなくなる。

 

 

【宝具】

『破滅的神秘探求』

(アルカナム・プロヒビトゥム)

ランク:A++

種別:対人宝具

 

神秘探求の果てに存在する、禁じられた知識領域を具現化した宝具。

発動時、上空に円盤状構造体が出現し、標的をその内部へ吸い込むキャトルミューティレーションが発生する。

内部では人間の知性が本来処理し得ない未知の情報、体系外の神秘、名前を持たない真理の断片が展開され、対象へ精神破壊、情報過積載、存在の輪郭崩壊を引き起こす。

 

外から見れば大仰な破壊現象には映らない。戻ってきた時には壊れている。

あるいは戻ってこない。そんなこともある。

情報量で圧殺し、知るべきでないものへ触れた代償を無理やり支払わせることにある。

神秘を暴こうとする者は時に神秘そのものに呑まれる。その構図を極限まで先鋭化したのがこの宝具。

 

なお、普通に大火力魔力法の発射台としても運用できるので捻った使い方をせずとも相手を消し飛ばすことは出来る。

男の子のロマンを理解して使い方を分けてくれる淑女の鑑。

 

 

【人物・性格】

明るくて気さくで親しみやすい。話しぶりは軽やかで年長者らしい余裕もあり、圧迫感もない。獣冠英霊の中ではかなり取っつきやすい部類であり、少なくとも表面上は危険物らしさが薄い。

 

だが、その親しみやすさで判断してはいけない。この人物は極端な秘匿主義者である。

重要なことほど自分の中へ仕舞い込み、危ないことほど説明せず先回りで処理して周囲が把握する前に状況を片付けてしまう。

それが善意であるぶん、余計に厄介でもある。

 

彼女にとって知識とは共有財産ではない。

管理対象であり、適切な相手へ、適切な量だけ、適切な順番で渡されるべきものだ。

言い換えれば資格のない者へ重要な情報を渡すことそのものを好まない。

だからこそ口癖のように「内緒よ」と笑うし、その笑顔のまま相手の理解権を奪うことさえある。

 

マスターである藤丸立香に対しては非常に友好的でかなり甘く、かなり過保護。

彼が苦労しすぎることも危険へ無防備に近づくことも望まないため、問題の芽を事前に摘み取ろうとする傾向が強い。

ただし、その結果として彼自身の成長機会まで奪いかねないところがあり、そこがこの個体の善性の歪みでもある。

 

 

【キャラクター詳細】

神秘思想家エレナ・ブラヴァツキーの霊基を基に、アルテミット・ワンによって再構築された獣冠英霊。

この個体は神智学、秘教思想、超常探求、未知への憧れといった要素から、とりわけ“秘匿されるべき知識”の側面だけを抽出・増幅されている。

 

本来のエレナ・ブラヴァツキーという人物は、神秘を探り、語り、体系化し、人へ伝えようとした人間である。

しかしこの個体はその終着点が大きく反転している。

知れば知るほど、誰にでも明かしていいものではないと理解してしまった。

神秘の深奥に近づきすぎたことで開示より管理を、共有より独占を選ぶ側へ傾いたのである。

 

そんな道を辿っても彼女の善性は失われていない。むしろ親切で優しくて面倒見もいい。

ただしその優しさが“危ないから教えない”“傷つく前にこちらで済ませておく”“知らないほうが幸せでしょう?”という方向に噴き出している。つまりこの個体は人を導く神秘家ではなく、人を遠ざけて守る秘匿者となっている。

 

さらにこの個体は既に根源へ接続しているとされる。

それにより未来の可能性や起こり得る破局に留まらず、見えない選択肢の分岐などを断片的に観測している節がある。

しかし彼女はそれを逐一説明しない。

説明しても意味がない、あるいは説明すべきではないと判断すれば黙ったまま処理する。

そのため周囲から見れば気づけば全部終わっている、という不気味な万能感を帯びることになる。

 

本来よりも成長した姿で構築されているのは、ロシア貴族と婚姻を成功させた時期のイメージが反映されているため。

通常のオルコット人形の代わりに浮遊する頭蓋骨を伴っているのも、この個体が既に可愛らしい神秘家の枠に収まらないことの示唆だろう。

あくまで明るく振る舞っているが、その中身はかなり深い場所まで沈んでいる。

その戦い方も魔女と呼ぶに相応しい様々な魔術を用いる技巧派であり、老獪さも際立つ。

 

 

【能力設定】

この個体は正面から派手に戦場を焼くタイプのキャスターではない。

むしろ相手に全貌を掴ませないまま状況を上書きし、気づいた時には有利不利そのものを書き換えている類の厄介さを持つ。

 

魔力規模は非常に大きい。しかもそれを隠している。

出力、射程、持続時間、術式並列数のいずれもキャスターとしては破格でありながら悟らせない強かさを持っている。

そのため敵から見れば油断していた相手が実は最も危険だった、という事態になりやすい。

 

戦い方もいやらしい。

記憶、認識、情報の流れに干渉し、相手が何を知り、何を知らず、どこまで理解しているかを自在にずらしていく。

対面した相手は見たはずのものを思い出せず、知ったはずの情報を持ち帰れず、最悪の場合は未知そのものへ呑み込まれて戦場から消える。

攻撃魔術師というより、情報と神秘の管理者がそのまま戦闘ユニットになったような性能である。

 

一方で藤丸の側にいる時の運用はかなり保護者的。

危険の先読み、敵性存在の事前排除、記憶処理、結界補助、退路確保など、補助担当としても非常に優秀。

問題は全部一人で済ませようとするところにある。しかもそれが出来てしまう。

本人の善意と有能さが合体した結果、周囲の成長余地を潰してしまう。

その意味では獣冠英霊の中でもかなり厄介な善意の過保護を体現している。

 

 

【関連人物】

藤丸立香

非常に友好的で、甘く、保護対象として見ている相手。

信頼も好意も本物だがその向け方がかなり過保護。

彼が危険な知識へ触れそうになれば先回りして遠ざけ、苦労しそうなら黙って処理し、基本的に問い詰められても笑って誤魔化す。ちゃんと聞くと教えてくれる。

本人としては守っているつもりである。実際かなり守っているのだが、結果として自立の機会を削ることもある。

 

マシュ・キリエライト

相性は悪くない。

どちらもマスターを守りたい側であり、危険を事前に取り除きたい意識も共有できる。

ただしマシュが一緒に背負おうとするのに対し、エレナは背負わせない方向へ寄りやすい。

その差で噛み合わなくなる場面はありそうである。

 

モルガン

秘匿、支配、情報遮断という意味ではかなり噛み合う部分がある。

ただしモルガンが秩序構造の管理者だとすれば、エレナは知識流通の管理者であり、互いの領分には微妙な緊張感も生じやすい。

仲が悪いというより、知っていることを全部は言わない者同士の距離感になる。決してコミュニケーションが苦手なわけではない。

 

本来のエレナ・ブラヴァツキー

最も近い比較対象だが、こちらは明らかに教える側から秘する側へ傾いている。

明るさや気さくさは残っているものの、根の部分で神秘への向き合い方が変質している。

人類へ夢を見せる神秘家ではなく、夢の裏側を知ってしまった管理者。

その違いはかなり大きい。自分に対して解釈違いを起こしてちょっと嫌な感じになる。

 

 

【制作メモ風補足】

この個体の核にあるのは神秘探求ではなく神秘管理。未知へ惹かれる点は本来のエレナと地続きだがその到達点が大きく反転している。

知ることの価値を理解しているからこそ、誰にでも渡すわけにはいかないと判断してしまった。

 

元のエレナが持つ親しみやすさ、明るさ、導き手としての気安さはかなり残されている。

そのうえで重要なことほど話さない、説明しない、先回りして終わらせる、という秘匿主義を主軸に置いている。

優しいのに信用しきれない。頼もしいのに何を知っているのか分からない。

報連相は基本機能しない。

 

方向性としては神秘家をベースにした情報隔離型の獣冠英霊。

戦闘面でも派手な殲滅より、認識、記憶、理解、知識の流れを支配する方向へ比重が寄っている。別に戦えないわけではない。

怒らせたら怖いというか、何やってるか分からないから怖い。

 

 

 

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