【基本データ】
真名:ブーディカ
(報復の獣 / Beast of Retribution)
クラス:ライダー
属性:混沌・善
出典:史実
地域:欧州
性別:女性
身長・体重:174cm・62kg
特技:統率、鼓舞、戦車戦、対集団戦、被害感情の言語化
好きなもの:家族、穏やかな食卓、正当な怒り、マスターの無事
嫌いなもの:理不尽、蹂躙、侮辱、弱者を踏みにじる者
【ステータス】
筋力:B++
耐久:A
敏捷:A
魔力:S
幸運:D
宝具:S+
【クラススキル】
○騎乗 A
戦車と軍勢を率いた反乱女王としての資質。
獣冠英霊化に伴って単なる乗騎制御に留まらず、戦場を蹂躙する機動兵器的運用へ昇華されている。
高速移動、戦線突破、隊列破壊に優れる。
○対魔力 C
ライダークラス相応の魔術耐性。
高位魔術への耐性は限定的だが、獣冠英霊としての霊基強度がそれをある程度補っている。
○疑似単独顕現 EX
アルテミット・ワン由来の霊基固定機構。
本来はビーストが備える単独顕現を模した劣化機能であり、外部魔力供給に大きく依存せず現界を維持できる。
マスターへの負担は極めて軽いが、成長余地や外部支援との親和性は低い。
○自己魔力炉心
獣冠英霊として組み込まれた人工魔力循環機構。
本来であれば外部供給が必要な規模の高位魔術を単独で行使可能とする。
この機構により、彼女は長時間に渡るスキル維持、宝具の連続運用、戦場全域への干渉を低負荷で継続できる。
【保有スキル】
○ロンディニウムの殲滅者 A++
ローマ支配に対する反乱、その過程で行われた都市焼き討ちの逸話を昇華したスキル。
敵へ攻撃を与え、戦場を荒らし、被害を拡大させるほど自身の戦闘能力が上昇していく。
本来ならば悲劇の果てに刻まれた復讐の記録だがこの個体においては蹂躙そのものが加速装置と化している。
熱的破壊を伴う高温の炎を武装として纏うので、近づくだけでも危険。
(魔力のつながりが濃いマスターは無事)
○終わりなき怒りの糧 S+
肉体的損傷、精神的苦痛、理不尽な扱い、不条理な喪失。
そうした負の経験やダメージをそのまま戦闘出力へ変換する特殊能力。
この個体の怒りは感情であると同時に、霊基を駆動するエネルギー源でもある。
傷つけられるほど、踏みにじられるほど、あるいは誰かがそうされているのを見るほどより強く、より苛烈に。
○血呪の女王 B++
敵対者へ呪詛をばら撒き、その敵意と攻撃性を強制的に自身へ引き寄せる戦場支配スキル。
挑発に近い性質を持つが実態はもっと悪質。
相手が彼女を攻撃すればするほど、その行為そのものが彼女の報復へ組み込まれ、最終的にはより大きな反撃となって返ってくる。
怒りを買えば買うほど相手が損をする、という形で成立した負の循環装置。
ブーディカ自身が怒りの受け皿となることで、戦場全体を報復の構造へ引きずり込む。このスキル発動中は相手からの攻撃によるダメージを無力化する。
【宝具】
『喝采無き報復の剣』
(タリオ・インフィニータ)
ランク:S+
種別:対軍宝具
報復という概念そのものを具現化した宝具。
戦闘中に受けたあらゆる損害、侮辱、痛苦、悪意、理不尽な干渉を霊基内へ蓄積し、それを単なる等価交換では終わらせず、倍化、連鎖、増幅させたうえで解き放つ。
解放形態は巨大な炎の奔流、あるいは一振りの剣閃として現れ、敵陣全体を報復の熱波で呑み込む。
この宝具による反撃は失われたものを埋め合わせるためでも、怒りをただぶつけるためにあらず。
受けた理不尽をそれ以上の理不尽で返す。その思想が形になったもの。
ゆえに彼女の報復は止まらない。
返された報復が新たな報復を呼び、その連鎖は戦場全域へ拡散していく。
喝采はない。
あるのは、誰も救われない報復の果てなき連鎖。
【人物・性格】
普段は穏やかで面倒見がよく、どこか家庭的ですらある女性。
よく気がつき、年下や弱い立場の者に自然と目を配り、無理をしている相手には優しく声をかける。
マスターに対しても人類最後のマスターや英雄候補というより、無茶を背負わされた年若い子供として見ている節がある。
その温かさは本物。
だが同時に彼女の内側には終わらない怒りが沈殿している。
奪われたものがある。
踏みにじられたものがある。
許されない理不尽がある。
その感覚が彼女の中心から消えることはない。
だからこそマスターが傷つけられそうになった時、あるいは誰かが理不尽に虐げられていると判断した時、彼女は一切の躊躇なく苛烈な報復者へ切り替わる。そこに迷いはほぼない。
怒るべき時に怒ることを彼女は正しいと知っているから。
この個体にとって怒りとは未熟さではない。
理不尽を理不尽として認識し、それに対して相応の応答を返すための極めて明確な行動原理である。
【キャラクター詳細】
ケルトの女王ブーディカの霊基を基に、アルテミット・ワンによって再構築された獣冠英霊。
史実において彼女は夫を失い、娘たちを辱められ、自身もまたローマ支配の暴威によって踏みにじられた。
その末に反乱を起こしてブリテンにおける対ローマ戦争の象徴となった存在である。
この個体はその霊基からとりわけ報復の情念のみを抽出・増幅して形成されている。
ただし、それは単純な復讐心ではない。誰かにやられたからやり返す、という狭い感情でもない。
受けた理不尽は同等の痛みでは足りない。相手の側が理解不能になるほど徹底的に返してこそ、ようやく釣り合うのだ。
そうした過剰報復の思想が、彼女の獣性の核となっている。
元のブーディカが持っていた母性的な優しさ、庇護者としての側面、弱者への共感はこの個体にも残されている。
むしろそこはかなり濃く残っていると言ってよい。そのため普段の印象は獣冠英霊の中では比較的柔らかい部類に入る。
だがその優しさがあるからこそ、踏みにじられたものへの怒りもまた深い。
守りたいものを持つ者が怒る時というのは最も手がつけられない。
この個体はその典型である。
霊基改造の影響によって怒りの対象はローマという国家に限定されなくなっている。なんならローマへはあまり関心が無い。
今の彼女が敵視するのは特定文明や民族ではなく、理不尽そのものである。
そのため立場や時代を問わず、弱者を傷つける者や踏みにじる者、当然のように他者を奪う者であってもすべてが報復対象となる。
武器は本来と同様の剣と盾だが、その形状は怒りに反映されて禍々しいものへと変質している。
【能力設定】
相手にしづらい。打たれ強さと攻撃性の高さは敵側から見れば最悪の性質をしている。
彼女は被害を力に変える。
自らが受けた傷も敵意も痛みも怒りも無駄にならない。
むしろ受ければ受けるほど出力が上昇し、最終的には宝具を通じて戦場全体へ報復として返してくる。
そのため中途半端な火力で削るほど危険性が増す。
短時間で仕留め切れない場合、時間経過とともに対処が難しくなっていく。宝具抜きでも基本能力が上昇していくので悠長に構えることは推奨されない。
また、血呪の女王による敵意誘導も極めて厄介。彼女を優先的に叩かざるを得ない状況を作られるうえ、その行為自体が彼女に有利に働く。
結果として敵は自分で自分の首を絞めながら戦わされることになる。
一方で戦い方そのものは感情任せの乱戦屋ではない。
怒りを燃料としつつも女王としての統率感覚は健在であり、集団戦や前線維持にも長ける。
暴れながら盤面を見ているタイプであり、純粋なバーサーカー的突撃兵とはやや異なる。
自分の力を最も効率よく敵へぶつけるために戦場を組み立てる、極めて実戦的な報復者と言うべきだろう。アヴェンジャーではないが。
【関連人物】
藤丸立香
守るべき人間であり、怒りを代弁する相手でもある。
彼が責任感から感情を押し殺しがちなことを彼女はあまり好まない。
理不尽に対して怒ること、苦しい時に苦しいと言うことをきちんと認めようとする。
そのため接し方には保護者めいた柔らかさがあり、必要とあればかなり露骨に庇う。その割には甘やかし方に女の卑しさが混ざるのはなぜだろうか。
マシュ・キリエライト
同じくマスターを守ろうとする者として信頼はある。
ただしマシュが自己犠牲へ傾きやすい点については、思うところがあるはずである。
守る側が壊される構図を好まないため、無茶の仕方によっては強く諫めるだろう。
フランシス・ドレイク〔アーチャー〕
戦場を荒らし、踏み込み、相手の領域を奪うという面では噛み合う部分もある。
一方でドレイクが利益で動くのに対し、ブーディカは感情と正義感で動く。
そのため手段選択では対立が起こりやすい。
特に、理不尽を利用して利益を取るようなやり方には強い嫌悪を示す可能性が高い。
(普通の)ブーディカ
最も近く、同時に最も危険な差分を持つ比較対象。
あちらにある母性や包容力は確かに残っているが、この個体ではそれが傷つけられたものへの怒りと強く直結している。
優しいからこそ許さない。
その一点において獣冠英霊としての差異が現れている。
【制作メモ風補足】
この個体の中心にあるのは、復讐ではなく報復である。
失ったものを取り戻したいのではなく、受けた理不尽を返さなければ気が済まない。
しかもその返し方は常に過剰寄り。
元のブーディカが持つ母性や庇護者としての輪郭はかなり強く残してあり、そのうえで怒りを主軸へ据えている。
踏み越えてはいけない一線を見た瞬間、誰よりも激しく燃え上がる。
方向性としては、怒れる女王である以上に理不尽への対抗装置として組んでいる。
優しさが怒りの燃料になるのだ。
守りたいものが多いほど、報復もまた苛烈に。そこがこのブーディカの獣性であり怖さでもある。
ほのおタイプのモンスターペアレント。