孫悟空〔Lancer〕
【基本データ】
真名:孫悟空
クラス:Lancer
属性:混沌・善
出典:『西遊記』
地域:中国
性別:男性
身長・体重:164cm・65kg
特技:仙術、変化、棒術、妖魔退治
好きなもの:面白いこと、花果山、桃
嫌いなもの:侮られること、窮屈な扱い、煙
【ステータス】
筋力:A
耐久:A++
敏捷:A+
魔力:A
幸運:B
宝具:A++
【クラススキル】
○対魔力:B
ランサーのクラス特性として有する魔術への抵抗能力。一定以下の魔術を無効化し、大魔術や儀礼呪法に対しても高い抵抗力を発揮する。
○神性:B+
仙石より生まれ、仙術を修めて神仙となり、西天取経の果てには闘戦勝仏の果位へ至った者。
本来は極めて高位の神格を有するが、完全な存在規模を再現できず、その大部分を制限されている。このランクは孫悟空本来の神格ではなく、サーヴァントとして現界した際に霊基へ保持できる神性を示すもの。
【保有スキル】
○七十二般変化:B+
須菩提祖師より授けられた、孫悟空を代表する仙術。
単なる変装や幻術ではなく、自身の肉体そのものを変質させ、様々な存在へ姿を変える。全身だけでなく身体の一部のみを変じることも可能であり、潜入や偵察のみならず、戦闘にも用いられる。
本来は極めて自由度の高い術であるものの、サーヴァント化に際して変化可能な規模や持続時間などに制限を受けている。それでも通常の変化術とは比較にならない応用力を誇り、限定的な用途であればランク以上の効果を発揮することもある。
術そのものは一流だが、使い手は意外と大雑把。完璧に化けたつもりで尻尾だけ誤魔化し損ねる、といった失敗をすることも。
○火眼金睛:B
太上老君の八卦炉に焼かれながらも生還したことで得た異眼。
未来や運命を見る眼ではなく、目の前の存在が「本当は何者なのか」を看破することに特化している。魔術由来の干渉に強く、人間などへ姿を変えた妖魔であっても、その本性を見抜くことが可能。こちらも本来の眼力は制限されているものの、変化や偽装の看破という分野では依然として極めて高い性能を持つ。
一方、八卦炉で燻された際の後遺症から煙には弱く、大量の煙霧によって視界を塞がれると著しく精度が落ちる。
○斉天大聖:EX
「天と斉しき大聖」。
天界から授けられた尊号ではなく、美猴王・孫悟空が自ら名乗り、天界へ反旗を翻した末にその名を事実として認めさせた号。
仙石より生まれた妖性、神仙としての霊格、天界へ反逆した大妖仙としての伝承、そして生前に幾重にも積み重ねた不死性を包括する、孫悟空という存在そのものに由来する複合スキル。
特に霊基の頑強さと各種の致死的現象に対する抵抗力として強く現れ、毒、呪詛、精神干渉、魂や寿命への攻撃など、純粋な肉体の頑丈さでは防げない攻撃にも高い耐性を示す。
不老長生の術を修め、地府の生死簿から名を消し、仙桃を食らい、仙丹を呑むなど、異なる由来の不死伝承を幾重にも獲得してきた結果である。
もっとも、サーヴァントである以上は完全な不死ではなく、霊核と霊基を完全に破壊されれば消滅する。ただし、そこまで追い込むこと自体が通常の英霊と比較して著しく難しい。
EXランクなのも単純な能力値の高さではなく、複数の異なる神秘や伝承が混在し、既存の尺度では正常な評価が困難であるため。
【宝具】
○『如意金箍棒』
ランク:A++
種別:対城宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1000人
にょいきんこぼう。
孫悟空を象徴する神珍鉄。東海龍宮に安置されていた神代の遺物であり、使用者の意に応じて長さと太さを自在に変化させる。平時は針ほどに縮小され、孫悟空の耳の中に収納されている。
武器としては孫悟空の膂力と棒術に追従する自在棍であり、瞬時に長さを変えて間合いを狂わせ、攻撃の瞬間だけ巨大化させるなど変幻自在の戦闘を可能とする。最大規模まで拡大した場合、その質量だけでも城砦級の構造物を粉砕し得る。
しかし、本来は武器として作られたものではない。
かつて「定海神珍鉄」として海底に据えられ、海と大地を鎮めていた神珍であり、世界の揺らぎを一定の状態へ留める性質を有する。
真名解放時にはその性質を一時的に復元し、周囲の空間を強制的に固定。結界や空間転移、異界化などによる退避を封じ、その上から巨大化した如意金箍棒を叩き込む。
本来、海と大地を鎮めるための柱。それを引き抜き、武器として振り回している。
【人物・性格】
傲岸不遜にして大胆不敵。よく笑い、よく怒り、よく喋る自信家であり、相手が人間であろうと神であろうと仏であろうと、必要以上に畏まることはない。
特に自分を侮られることを嫌うが、これは単なる虚栄心というよりも、自分の価値を他人の都合で勝手に決められることへの強烈な反発に近い。天界から与えられた地位に腹を立て、自ら「天と斉しき大聖」を名乗って反乱を起こした男であり、厄介なことに、その尊大さを裏付けるだけの実力も本当に持っている。
粗暴で短気なところもあり、敵と判断した相手には手が出るのも早い。基本的には善側の存在だが、その倫理観は必ずしも人間社会の常識と一致しておらず、人を害する妖魔を討つことや、自分たちを殺そうとする相手を返り討ちにすることにはさほど躊躇しない。
一方で、単純な力任せの豪傑ではないのも事実。頭の回転が速く、疑り深く、敵の能力や正体を調べることを怠らない。力で勝てなければ変化の術を使い、術で駄目なら策を巡らせ、それでも足りなければ敵を倒せる神仙や菩薩に助力を求める。
プライドは高いが、プライドのために勝機を捨てるほど愚かではない。必要ならば頭を下げることもできる。ただし態度まで殊勝になるとは限らず、本人としては「俺様じゃ相性が悪いなら、倒せる奴を連れてくればいい」という程度の認識。
西天取経の旅によって、こうした在り方は確かに変化している。もっとも、傲慢さや短気さを捨てて聖人君子になったわけではなく、闘戦勝仏となった現在でも斉天大聖だった頃の性格は色濃く残っている。
変わったのは、自分だけで完結しなくなったこと。
自分にもできないことがあると知り、その上で他者の力を借り、自分以外の誰かのために戦えるようになった。
傲慢さを克服したのではない。
傲慢なまま、誰かと共に歩けるようになったのである。
【キャラクター詳細】
斉天大聖・孫悟空。
中国四大奇書のひとつ『西遊記』を代表する大妖仙にして玄奘三蔵の第一の弟子。
花果山の仙石より生まれ、水簾洞を発見して猿たちの王・美猴王となった石猿。やがて死を恐れて不老長生を求め、須菩提祖師のもとで仙術を修め、「孫悟空」の法名を得た。
その後は東海龍宮より如意金箍棒を得て、地府の生死簿から己の名を消し、さらには天界へ反旗を翻して「斉天大聖」を名乗る。数多の神将を相手に大立ち回りを演じた末、釈迦如来によって五行山へ封じられた。
五百年後、玄奘三蔵によって解放され、その第一の弟子「孫行者」として西天取経の旅へ加わる。猪八戒、沙悟浄らと共に幾多の妖魔や試練を乗り越え、ときには三蔵と衝突しながらも最後まで旅を完遂。その功績によって「闘戦勝仏」の果位を得た。
ランサーとして召喚される孫悟空はこの物語をすべて終えた後の本人である。
美猴王、斉天大聖、孫行者、闘戦勝仏。それらは別々の人格や霊基ではなく、一匹の石猿が歩んできた人生の各段階に付けられた名前に過ぎない。
そのため、仏となったことで過去を捨て去った存在ではなく、斉天大聖だった己も、三蔵と旅した孫行者としての己も、そのまま抱えた孫悟空として成立することとなった。
なお、神仏としての本来の存在規模はサーヴァントの器には収まりきらないため、各種の権能や仙術は大きく制限されている。
本人はそのことを理解しているが特に悲観してはいない。
弱くなったことと、勝てないこと。
彼にとってその二つはまったく別の話なのだから。
【能力設定】
如意金箍棒による白兵戦を中心としながら、多彩な戦術に対応する万能型。
七十二般変化や火眼金睛に加え、自らの毛を分身や様々な物体へ変える「身外身の法」、高速移動を可能とする筋斗雲、身体の巨大化・縮小など多数の仙術・妖術を扱う。これらは一つ一つが独立した宝具ではなく、孫悟空自身が生前から修めていた技法として霊基に再現されている。
鎖子黄金甲、鳳翅紫金冠、藕糸歩雲履などの装具についても同様であり、神秘を帯びてはいるものの本霊基では通常装備として扱われる。
頭部には緊箍児の意匠が残っているが、西天取経を終えた現在では戒めの呪具としての機能を持たない。「孫行者」を象徴する著名な伝承が、霊基の外見へ残ったものに近い。
また、生前に重ねて獲得した数々の不死伝承は完全な不死ではなく、異常な生命力と様々な致死要因への耐性という形で再現されている。肉体を破壊するだけでも困難だが、毒や呪詛、魂への干渉など別の手段を選んだからといって簡単に仕留められる相手でもない。
孫悟空の最大の強みは単純な火力や不死性ではなく、その手札の多さと機転にある。
力で駄目なら術を使い、術で駄目なら策を考える。策でも足りなければ敵を調べ、自分に倒せないなら倒せる者を探す。
どんな状況でも、勝つための次の手を探し続ける。
それこそが八十一難を越えて西天取経を成し遂げた斉天大聖・孫悟空の強さなのである。
仕事が(本当に)ちょっとだけ落ち着いたと思ったら、これまでの反動で精神に病を患ったらしいよ