とある科学の重力操作(グラビトン)   作:クロモコッチ

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第4話 第3位との衝突

御坂美琴がその場を通り過ぎた

その直後、彼女の背後から足音が近づき、例の四人組に声が掛けられる。

明石「やっと見つけた」

震える声だった。

 

必死に息を整えながら、青年は深く頭を下げる。

明石「一か月間、探し続けました。「正義の拷問師」を僕の彼女を殺した犯人を見つけて拷問してください。お願いします」

 

涙をこぼしながら懇願するその姿に御坂美琴は足を止めた。

美琴(「正義の拷問師」前に佐天さんが言ってた、あの噂?)

気づかれないように、彼女は少し距離を取って聞き耳を立てる。

 

陽炎「いいよ。その依頼を受けてあげる」

 

あまりにもあっさりとした返事に、明石は顔を上げる。

 

陽炎「ここまで必死に私たちを探したんでしょ?

それ自体が、復讐の覚悟を試されてるってことだから」

そう言いながら、陽炎はさりげなくテレパシーを使い、明石の思考を覗く。

そこにあったのは、歪みも偽りもない後悔と喪失、そして消えない憎しみ。

 

その瞬間に御坂美琴は確信する。

美琴(噂は本当だったのね)

 

彼女は踵を返し、四人の前へと戻ってくる。

美琴「ちょっと待ってよ」

鋭い声が裏路地に響く。

美琴「アンタたち「正義の拷問師」とか言ってるけど、人を殺すつもりなの? どんな理由があっても、そんなの絶対に許されないでしょ」

 

美琴「復讐で何かが解決するなんて、思わないで」

その言葉に、空気が一変する。

 

不知火は静かに一歩前へ出て、僅かに重力で威圧する

不知火「御坂美琴か、、」

 

不知火「私達は、依頼者の意思を無視してまで無理に拷問をするつもりはない。それなら、3位が明石さんを説得すればいい」

 

美琴は歯を食いしばり、不知火を睨み返す。

御坂美琴「どこかで見た事があると思ったら第8位か、」

 

そして彼女は、明石の方を向く。

美琴「ねぇ、復讐なんてやめなよ」

美琴「そんなことしても、彼女は戻ってこない。明石さんまで壊れるだけだよ」

美琴「それにさ、アンタの彼女さんも、明石さんが復讐することなんて望んでないと思うよ」

 

明石「うるさい」

声を荒げた直後、堪えていた感情が一気に溢れ出す。

明石「犯人は今も逃げ続けて捕まってない。アンチスキルですら捕まえてくれない。誰が犯人を裁いてくれるんだよ。返せよ有里を、頼むから返してくれ有里を」

そう言って、明石は慟哭する。

 

その様子を黙って見つめていた正義の拷問師たちが、ゆっくりと口を開く。

不知火「3位の正義感は立派だと思うよ。それは否定しない。でも、みんなが3位みたいに強い人間じゃない」

 

黒潮「せや。別にどっちが正しいとかやのうて、価値観の違いっちゅうやつや」

 

睦月「全員が御坂美琴みたいに強くはなれない。弱さがあるから、人間なんだよ」

 

そして、不知火は視線を御坂美琴へ向け、淡々と言い放つ。

不知火「それでも3位の正義を通したいなら、私たちと勝負しない?」

不知火「明石さんの彼女を殺した犯人を、どちらが先に捕まえられるか。期限は2日」

不知火「私たちが先なら、拷問した上で殺す」

 

美琴「勝負?人の命を何だと思ってるのよ!」

怒気を含んだ声が響く。

 

不知火「嫌ならいいよ。私たちは、いつも通り犯人を捕まえて拷問するだけだから」

 

美琴「分かったわよ」

一瞬の沈黙の後、強く言い切る。

美琴「受けて立つわよ。絶対に、私たちの力で犯人を捕まえる」

 

不知火「捕まえられたら、いいね」

 

黒潮「明石さん、巻き込んでもうてすまんな。でもな、犯人は絶対に2日以内に捕まえる」

 

明石「お願いします。どうか、捕まえてください」

震える声で頭を下げる。

明石「私にとって、正義の拷問師は最後の希望なんですから」

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