「おい、痛い目見たくなきゃ金目のもん置いていきな」
「あの、そんな事急に言われましても……」
僕は今家から出て散歩をしている。しかしその道中、一人の不良の方にカツアゲをされている。携帯とお昼用の弁当しか持っていないので渡せるものなどないのだけど、そんな事お構いなしに金目の物を出せと要求してくる。なんか腹立ってきたな。虎の威を借る狐みたいになるけど、ゲヘナの風紀委員会やトリニティの正義実現委員会やミレニアムのC&Cの名前を出して引いてもらおう。この辺りの武闘派組織なら知名度は高いはずだ。不良なら尚更知っているだろう。彼女達の管轄内で暴れたりしたら八つ裂きにされるのは目に見えているのだから
「言っておきますが、僕には強力な──」
「その人から離れてください!!」
「──ん?」
「あ?」
僕が風紀委員会などの名前を出そうとした瞬間、それはとある人の声によって遮られる。僕の言葉を遮ったのはヴァルキューレ警察学校の制服を着た白髪の女性。名を中務キリノさん。ヴァルキューレ警察学校の生活安全局に所属する親切な警官さんです。この状況をみて僕を助けようとしてくれているのでしょう。ですが1つ懸念点があります。それは彼女の射撃の精度があまり……いや、かなりよろしくないということである
「あの、不良さん」ヒソヒソ
「あ?なんだよ」ヒソヒソ
「ここは見逃してくれませんか?」ヒソヒソ
「は?何ふざけたこと言ってんだ」ヒソヒソ
「彼女の射撃は少し特殊でして。犯人を狙って撃ったはずの銃弾がなぜか被害者の方に当たるんですよ。その逆で僕を狙って撃ったらあなたに当たります」ヒソヒソ
「ええ……?何がどうなったらそうなるんだよ」ヒソヒソ
「何をコソコソと話しているのです!早く離れなければ発砲しますよ!いえ、やはりシンヤさんがいるのに銃弾を放つのは……いやしかしそうしなければ彼は……」
「と、いうことなので、いずれ食事でもご馳走しますから今日のところは見逃してください。あ、これ僕の連絡先です」ヒソヒソ
「ちっ、しゃあねえな。約束だからな?破ったら覚えとけよ?」ヒソヒソ
「はい」
そう言って不良の方は去っていった。その直後、キリノさんは小走りで僕のもとに駆け寄ってきた。うお、近い……思春期男子にそんなに近づかないでください。心臓が保ちません。それにさっきまで話をするために不良の方と顔を近づけて話していたから内心恥ずか死ぬかと思いました。よく耐えた、偉いぞ僕
「無事ですか!?シンヤさん!お怪我などは?」
「怪我はありませんよ。キリノさんのおかげで助かりました」
「ほっ……シンヤさんに何かあれば本官はとても悲しいです。なのでお怪我がなくてよかったです。ちなみにシンヤさんは何を?」
「ただの散歩ですよ。暇だったのでブラブラと適当に街を歩いてるだけです。キリノさんはパトロールですか?」
「はい!本官は街の平和を守るため、今日もパトロールです!」
「毎日お疲れ様です。あ、よければ僕もついて行ってもいいですか?」
「もちろん構いませんよ。では、早速行きましょう!」
「はい!」
──────────────────
「今日は平和でしたね」
「そうですね。街が平和なのはいいことです!」
「最近は大きな問題も起きてないのでこの状態が続けばいいですね」
「そうですねぇ。キヴォトスは何かとトラブルが起きやすいですから。ですが!市民の皆さんの安全は我々ヴァルキューレがお守りいたします!」
「おお、頼もしい。僕も守ってくださいね?」
「もちろんです!」
休憩として、一旦公園のベンチで雑談をしている。すると突然、小さな女の子の泣き声が聞こえてきた。近づいてどうしたのかを聞いてみると、持っていた風船が木に引っかかってしまっていたようで、取れなくなってしまっていた
「そういう事なら本官にお任せください!」
「ぐすっ、お姉ちゃん、取ってくれるの……?」
「はい!」
「おお、流石キリノさん、よかったね。このお姉さんが風船を取ってくれるみたいだよ」
キリノさんは木の上に登って風船を取ろうとしている。そしてそれを見守る僕と女の子。しばらく見守っていると、キリノさんは風船を手に取って僕たちに声をかける
「取れましたよ!」
「良かったです!でも少し高いので気をつけて降りてくださいね!」
「もちろんで……うわっ!?」
「キリノさん!!」
キリノさんは足を滑らせてしまい、木から落ちてしまった。だが地面に落ちる前に僕が下敷きになり、地面との直撃はなんとか避けることが出来た
「シンヤさん!?だ、大丈夫ですか!?」
「うっ、ぐっ……だ、大丈夫です」
「ごめんなさい!本官が体勢を崩してしまったばっかりに……!」
「お兄ちゃん、お姉ちゃん 、大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
なんとか笑顔を作り、女の子を安心させようとする。でもやっぱり痛いものは痛い。けど動けないほどでもないから取りあえずキリノさんにどいてもらってから土埃をはらう
「いやぁ、よかったね。風船が取れて」
「うん!ありがとう!お兄ちゃん、お姉ちゃん!」
「もう離しちゃダメだよ?」
「うん!またね!」
そう言って女の子は去っていく。はぁぁ……いいことしたなぁ。あ、僕は何もしてないか。そういえばキリノさん大丈夫かな。傷とかなければいいんだけど
「ありがとうございます、キリノさん」
「いえ、私は……最後の最後で締まらない終わり方を……」
「はは、僕は結構いいと思いますよ。キリノさんのそういう所」
「え?」
「真面目だけど不器用。でもやるときはやる人だから。これからも、親切でいてくださいね。それじゃこの辺で。見たいアニメが始まっちゃうので。また時間があれば遊びましょう!」
「あっ……」
そう言って僕はアニメを見るために家に帰ることにした。そういえば最後、キリノさんがあっ……って言ってたけどまだ何か用事があったのかな。だったら悪いことをしたな……また今度会った時に聞いてみよう
「もう、ああいう発言ばっかりするんですから。これからもそうやって女の子を引っかけるなら本官が逮捕しちゃいますからね?」
こいつなんかさらっと不良モブちゃんと食事の約束取り付けたな。こうやって生徒達を堕としてきたのか……もう先生のこととやかく言えないね
シンヤ君はいつか逮捕されてくださいね。罪状は女誑し罪です
そういえばこの小説1話1話が2000文字から3000文字の間ぐらいで書いてますけどもうちょっと長いほうがいいですかね?ちょっとアンケート取ってみます
各話の長さをどうするか
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今のままでも十分
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もう少し長くてもいい