思春期男子にキヴォトスは刺激が強い   作:作刀

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クロコさんの登場!


もう1人の砂狼

 

「ん……やっぱり温かい」

 

「あのぉ、シロコさん?」

 

「なに?」

 

「そろそろ、離れてほしいなと……」

 

「……ダメ」

 

 

 

そろそろ離れてもらわないと僕の理性が爆発しそうなんですが。その大変発育のよろしい身体で抱きつかないでください。あ、今僕に抱きついているのは砂狼シロコさんなんですけど、こことは違う、平行世界のキヴォトスからやってきたもう1人の砂狼シロコさんです

 

 

 

「あ、そういえば。聞いていいのかわからないけど、1つ聞きたいことがあるんですよ」

 

「いいよ」

 

「平行世界の僕って、いったいどんな感じだったんですか?」

 

「……私のいたキヴォトスのシンヤもこっちのシンヤも、根本的なところは何も変わらないよ。でも、あなたのほうが恥ずかしがり屋。あっちのシンヤは抱きついたりするだけじゃ気にもしてなかったよ」

 

 

 

それはなんかもう諦めの境地に入ってません?僕もたまに抵抗するだけ無駄と悟って相手の要望を聞くだけの機械みたいになってますからね。そうじゃないと理性が保たない

 

 

 

「まあ、さっきはああ言ったけど好きなだけそうしてもらってて大丈夫ですよ。僕も、嫌なわけじゃないので」

 

「ん……」

 

 

 

 

そういえば、前にシロコさんに聞かせてもらったことがある。僕の最期について。と言っても具体的なことは分からないですけどね。シロコさんが見つけた時にはすでに瀕死だったみたいですから。そしてあっちの僕の最後の言葉は『ありがとう』だったそうです。その言葉にどんな意味がこもっているのかはほぼ本人なのに分かってません。でも傷になるような言葉じゃなくてよかった

 

 

 

「ありがとう、か」

 

「どうしたの?」

 

「いえ、何でもありませんよ。そういえばお腹空いてないですか?」

 

「ちょっとだけ……」

 

「じゃあ昼食にしましょうか」

 

 

 

 

僕は一旦シロコさんに離れてもらってから昼食を作る。それを食べ終えれば、ソファに座って2人で談笑を始めた

 

 

 

「それで、その時先生なんて言ったと思います?"私は人からの好意には敏感な方だと思うよ?"ですよ!あのクソボケが好意に敏感なわけないでしょう!」

 

「ふふ、そんな事があったんだね」

 

「はい、その時僕はこういったんですよ。あなた程鈍感な人はそう居ません。と」

 

「ん、ブーメラン発言」

 

「なぜ」

 

 

 

 

何がブーメラン発言なのかわからない。僕は好意に気づかないんじゃなくてそもそも好意を向けられてないんですよ。スキンシップの激しい人達もいますけどあれは僕をからかっているだけです。絶対そうです(固い意志)いいんですか?そんな事すると惚れちゃいますよ?まあそれを口に出す勇気はありませんが

 

 

 

「シンヤは今、幸せ?」

 

「んー、幸せかどうかを聞かれたらまあ、YESではありますかね。結構充実した日々を送れてますし。まあたまにトラブルに巻き込まれますけどキヴォトスでは日常茶飯時なのでもう慣れました」

 

「怪我とかしてない?」

 

「……ちょっとだけ」

 

「……誰かに撃たれたりしたの?」

 

「いやいや!料理中に包丁で指を軽く切ったとかその程度ですよ!撃たれたなんてそんな」

 

「ならいい……」

 

 

 

こっっわ!?何今の。あれ撃たれたとか言ってたらその撃った人を八つ裂きにするんじゃないかみたいなそんな雰囲気を感じました。うん、もうケガしないようにしよう。あんまりケガすると良く救護してくれるナースさんにそろそろブチギレられそうだ。それにいろんな人に心配をかけてしまう

 

 

「でもここ一ヶ月ぐらいは何のケガもなく平和に過ごせてますよ」

 

「シンヤはずっと平和に過ごして。シンヤが傷つくと、あの時の光景が、鮮明に浮かび上がるから……」

 

「はい、絶対怪我しません」

 

 

 

 

怪我しないからそんな悲しそうな顔しないでください。流石に自分の軽率さに苛立ちを感じてきた。外に出て怪我をして、誰かに心配かけるなら一生引きこもってろよ……と言いたいけどそれができるならこんなことにはなってない。ていうか引きこもったほうが余計に心配されそうだ。何ならそもそも家の中でも怪我してるから安全な場所とかほぼない

 

 

 

「にゃ~ん」

 

「あ、ルカ……」

 

「遊んでほしいのかな?シロコさん、もしよければルカと遊んでやってください」

 

「うん」

 

 

 

 

僕はシロコさんにおもちゃをいくつか渡してルカと遊んでもらうことにした。その光景を眺めながらいろいろと考えてみた。シロコさんこそ今幸せなのか。お金も稼いでいるし、自分の家もある。僕も何度か訪問したことがあるけど、中はきちんと整理されていて綺麗だった。以外と充実しているとは思う。何かあれば相談にも乗るし、先生も気にかけている。アビドスの生徒の人たちだってそうだ。少し聞いてみようかな

 

 

 

「シロコさん、今いいですか?」

 

「ん、大丈夫だよ」

 

「今こういう事聞くのも変なんですけど、今幸せですか?」

 

「……わからない。けど、今こうやってルカと遊んだり、シンヤとか先生と一緒にいるときは、不満感はないよ。でも、急にどうしたの?」

 

「さっきシロコさんが僕に幸せかどうかを聞いたでしょう?ならシロコさんはどうなんだろう。と思いまして」

 

「じゃあ、幸せじゃないって言ったらシンヤはどうするの」

 

「少しでもあなたが幸せだと感じれるように、僕にできることなら何でもします。シロコさんは幸せになっていい。いやならなくちゃいけない」

 

「ありがとう。そう言ってもらえるだけで嬉しい。でも、こうやって元気な姿で私の前にいてくれるだけで、私は嬉しいよ」

 

「はは、じゃあ一生元気でいなくちゃいけませんね」

 

「ん、もし元気じゃなくなりそうだったら頼って。いつでも駆けつけるから」

 

「ええ、頼りにしてますよ」

 

 

 

 

あ、ルカごめん。ああ、ちょっと放置しちゃったのは謝るからそんな顔に飛びついてこなっうわぁ!?ちょっ、シロコさん、助けてください。そんなきれいな笑顔で眺めてないで助けてください!?

 

この後ルカによって全身毛だらけになってしまった

 

 

 




シンヤ君はクロコが帰った後に自分の発言を思い返して恥ずかしさで悶絶しましたとさ

各話の長さをどうするか

  • 今のままでも十分
  • もう少し長くてもいい
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