「これ、凄く美味しいですよ!」
「よかったです。ぜひシンヤさんに食べてもらいたかったので」
「ちょうど昼食を作ろうとしてた所に来てくれたので手間が省けました。ありがとうございます」
「いえいえ、普段からアルバイトやシャーレでのお仕事、それに家事まで頑張っているシンヤさんに労いになればと思いましたので。喜んでもらえて嬉しいです」
今僕の前にいるのは水羽ミモリさん。百鬼夜行連合学院の修行部に所属する2年生です、しかも副部長。確か大和撫子に憧れて修行部に入部したらしく、今は花嫁修業中だそうなんですけどもうすでに大和撫子だと思うんですよね僕。家事全般できて、僕にわざわざ弁当を持ってきてくれる程の他者に対する気遣いとか、すごく優しいんですよねホントに。そして注目すべきは読心術ですよね。ミモリさんは僕の心情を読み取って適切な距離で接してくれる。これが一番大事、僕の周りには距離感バグってる人が多すぎるから本当にありがたいです
「きっとミモリさんは素敵な大和撫子になれます。というかもうなってます」
「そんな、私はまだまだ未熟者ですから」
「将来は完璧な花嫁になってますよ。ミモリさんの旦那になれる人は幸せですね」
「もう、シンヤさんったら……」
ミモリさんは苦笑いで頬を赤く染める。美人すぎる。あまりにおしとやか過ぎないですかね。これで未熟者は多方面に喧嘩売ってると思うんですけど。僕も家事全般できますけどそこまで優しい訳ではないですし……
「あ、これありがとうございました。弁当箱は今から洗いますね」
「ありがとうございます。やっぱりシンヤさんも優しい方ですね」
「ミモリさんには負けますよ。それにご馳走してもらったんだからこれぐらいしなくちゃ悪いですし」
僕はそう言って台所に行き、弁当箱を洗ってからミモリさんに返す。そして2時間ほど2人で時間をつぶしていると、なぜか無性に散歩がしたくなってきたので外に出ることにした
「ミモリさん、今から散歩に行くんですけど一緒に行きますか?」
「はい、ぜひ御一緒させてください」
「では今から行きましょう」
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家から出て20分ほどたった頃、僕達は公園のベンチに座って遊んでいる子供達を眺めています。そうしていると、ミモリさんが僕の手に自分の手を重ねてきた。え、ヤバいスベスベしてる女性特有の肌の柔らかさが直に伝わってきて心地良いし温かいヤバいヤバいヤバい
「な、なな、ミモリさん?急に、何を……?」
「いえ、今の状況が読んでいた少女漫画の展開に似ていたのでつい……」
「あ、ああ、そういう」
「もしかして、悪い事をしてしまったのでしょうか……?」
「いや、大丈夫ですよ。少し肌寒くなってきたからちょうどよかったです。ミモリさんの手は温かいですね」
「シンヤさんの手は、少し冷たいですね」
「はは、じゃあ冷えてくる前に帰りましょうか」
「そうですね」
夕食の準備とかもしなければならないからこの辺で帰ろう。さて今日の夕食は何にしようかな〜。そういえばミモリさんはいつまで僕の家にいるつもりなんだろうか
「ミモリさんは自分の家には帰らないんですか?そろそろ暗くなりますけど。あ、もしよければ家に泊まりますか?」
「え、いいんですか?」
「まあ、もう慣れたので」
うん、みんななぜか僕の家で泊まるからもう慣れました。それにミモリさんなら心配する必要もないでしょうし。なにせThe・清楚な大和撫子ですからね
「ではお言葉に甘えて、今日はシンヤさんの家で一夜を明かします」
「はい」
────────────────
「ふふ、どうですか?」
「昼の弁当同様、とても美味しいです」
今僕はミモリさんの作った夕食を食べている。本来なら僕が作る予定だったんですけど、ミモリさんが「泊めさせてもらっている身で何もしないのは失礼ですから夕食は私が作ります」と僕を気遣ってそう言ってくれた。初めはお客さんだし僕が自分で泊まってもいいと言ったんだから気にしなくていい。と伝えたのだがこれも花嫁修業の一環です。と言われて僕は引き下がった。正直ミモリさんの作る料理は美味しいから悪い気はしない。ここは素直に好意を受け取っておこう、ということで僕は料理が出来上がるまでゲームをして時間を潰していた
「先程料理を作っている最中に思ったのですが、シンヤさんの家にはたくさんの調味料が置いてありますね。和洋中すべてが揃っていました」
「料理をするのは好きなので調味料はたくさんあったほうがいいなと最初は思ってたんですけどいざ買ってみると正直持て余しますね。まああって困るものでもないので気にはしてませんけど」
「様々な料理に挑戦するというのは良いことですね。作ったことのない料理を作るというのは楽しいですから」
「そうですね。作り方が面倒くさい料理もありますけど出来たときの達成感が気持ちいいんですよね。ま、基本簡単なものしか作らないんですけどね」
「それでも市販の弁当などに頼らず自身で作るのはとても偉いですよ」
まあ、僕もたまにコンビニ弁当とか食べるんですけどね。疲れて料理を作る気力もなくなったときとかは。それに最近のコンビニ弁当はレベルが上がってますからね、まあ当たり外れはありますけど
「そうだ、ミモリさん。もしまたこういう機会があれば今度は僕が料理を振る舞いますよ。いただくだけじゃ悪いですからね。期待していてください」
「それは楽しみですね」
「じゃあ、食べ終わったので食器は洗うので持っていきますね」
「あ、私もお手伝いしますよ」
「それはありがたいですけど流石にそこまでやってもらうのは……」
「ふふ、大丈夫ですよ。これも花嫁修業なので」
「あ、はい。じゃあお願いします」
僕はミモリさんと一緒に食器を洗う。でもなんだろう、距離近くないですか?ほぼ真横なんですけど。あ、シンクが狭いから必然的にこうなるだけか。でも恥ずかしいものは恥ずかしい。そして食器を洗い終わった後、僕達はソファに座って談笑をしている
「いやぁ、ほんと助かりましたよ。一人暮らしなので色々やることが多いから今日みたいに弁当を持ってきてくれたり夕食を作ってくれたり食器を洗うのを手伝ってくれたり、そういう事をしてもらえると負担が減ります」
「シンヤさんの助けになったのなら何よりです」
「こういう事を言うのは図々しいかもしれないんですけど、また弁当なんかを持ってきてくれたら嬉しいです。とても美味しかったので」
「もちろんです。むしろ私がそうしたいです」
「はは、ありがたいです」
いつになるかはわからないけど楽しみができた。それにしても、一人暮らしだからかな、生徒の皆さんや先生が来てくれると嬉しいですね。やっぱりずっと一人は寂しいですから。来てくれる人にはすごく感謝しています。まあ距離感は大切にしてほしいですけどね
シンヤ君と先生の互いの評価
先生"シンヤは優しいよね。家事全般できるしそりゃモテるよねって。私が女の子だったら惚れてたね"
シンヤ「先生は生徒の皆さんに真摯に向き合って悩みなんかを解決したりしてるし、カッコいいからモテないわけないんですよね。僕が女の子なら絶対惚れてますよ」
それと、活動報告で書いてほしい生徒を募集するのでぜひコメントをください。なるべく要望に応えられるようにします
各話の長さをどうするか
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今のままでも十分
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もう少し長くてもいい