偉大なる先駆者の皆様が御創りになられた作品の影響が!
初めて小説と言う物を書きましたが、文字にする事で改めて様々な作品から、影響を受けていると感じました。
沢山の素晴らしき作品に出合わせてくれた、偉大なる先駆者様がたに感謝を。
あ、今回から、PixAIで作らせて頂いたオリキャラのイメージ画を張って行きます。
宇宙戦艦ヤマトの作風にすることができなかったので違和感が有るかと思われますが、脳内で変換して頂けると幸いです。
「状況を報告せよ!」
センエイのブリッジに飛び込むなり、俺は鋭い声を上げた。
「本星系内ニ所属不明ノ大型艦ガ出現」
「距離は?」
「約100万km先デス」
「モニターに出してくれ」
レーダー担当のマーヴィンの操作により、メインモニターへ侵入者の姿が映し出される。
全長は約3km。
白い箱型の船体に、先端から突き出したブリッジらしき構造物。
武装が見当たらないことから、輸送船、あるいは移民船だろうか。
「所属不明艦ノ後方ニワープアウト反応」
大型艦の背後、空間に白い渦が巻き起こり、水柱のような光を放ちながら次々と艦影が現れた。
「ガトランティス。あの船を追ってきたのか?」
確認できたのは、ククルカン級襲撃型駆逐艦24隻、ラスコー級突撃型巡洋艦10隻、そしてナスカ級打撃型航宙母艦1隻。
計35隻。
前回の偵察隊とは比較にならない、明らかに「獲物」を仕留めにきた本気の編成だ。
それほどまでに、あの船、あるいは中身が欲しいのか。
『サワミヤ船団長、いかがなさいますか?』
ハードボックスにいるナビィから、通信が入る。
どうする。
ここで関わるべきか?
モニターに映る巨大な船体を見る。
随所に年季が入り、継ぎ接ぎだらけの修理跡が痛々しい。
…ここに至るまで、長い長い航海を続け、幾多の困難を乗り越えてきた証だ。
目を閉じ、思考を巡らせる。
彼等を助ける義理はない。
リスクを冒して得られるメリットも、今のところは見当たらない。
しかしだ!
苦難の航海の果てに待つ結末が、ガトランティスによる無残な虐殺と、生き残った者への過酷な科学奴隷としての運命だというのなら。
それはあまりにも、酷い話しではないか、救いがない話ではないか。
義理?リスク?メリット?
それがなんだと言うのだ。
彼等を見捨てる理由にはならない。
助けたいと思った、守りたいと思った。
そして、俺には力がある、貰い物だが確かに俺の力だ。
ならば行くべきだ!
しばしの思案の後、目を開く。
覚悟は決まった。
「これより我が船団は、ガトランティス艦隊を殲滅し、所属不明艦を救助する!」
見ず知らずの誰かのために、引き金を引く覚悟を。
「全艦、戦闘用意!」
助けを求める誰かに、手を差し伸べる覚悟を。
ゼクトル船団の。
最初の戦争を始めるとしよう。
***
その船には、浅黒い肌に灰色の髪、緑の瞳を持つ人々が身を寄せていた。
ホヒヤ星系第四惑星シドカムから逃れてきた種族、シドカム人の移民船だ。
「艦長! 後方の異星人艦、急速接近! 逃げ切れません!」
悲鳴のような報告がブリッジに響く。
30年前、母星シドカムは突如、核融合異常増進が起こった恒星ホヒヤによって焼き尽くされた。
高度な技術を持っていた彼らは、持てる力のすべてを注いで移民船団を築き、脱出に成功する。
だが、燃え盛る故郷を後にできたのは、全人口のわずか10分の1にも満たなかった。
それでも、彼らは生きることを諦めず、新型の反物質炉と時空間歪曲型ワープを搭載した船で、新たな大地を求め広大な大宇宙へ、果てしない旅に出る。
当初は、すぐに「楽園」が見つかると誰もが信じていた。
だが、現実は残酷だった。
何年探そうとも、人が住める惑星は見当たらない。
ついに船団は、生存の確率をわずかでも上げるため、散り散りになって別の方角を目指す苦渋の決断を下した。
何隻かは、楽園へ辿り着けると信じて。
「左舷メインエンジン被弾! 出力低下!」
「艦内に有毒ガス発生! 第4区画、隔壁閉鎖を急げ!」
この船も、そんな孤独な放浪者の生き残りだった。
『こちら第2区画、火災が発生し負傷者多数!助けてくれ!』
4年前、初めて出会った異星人に、彼らは一縷の望みをかけて接触した。
だが、返ってきたのは慈悲ではなく「船を明け渡せ、科学者は奴隷にせよ」という非情な宣告だった。
それから今日まで、多くの犠牲を払いながら逃げ続けてきた。
当てもなく宇宙を彷徨う日々に、誰もが限界を迎えていた。
そんな折にようやく見つけた居住可能な惑星。
希望に胸を震わせ、ようやく辿り着けると思った矢先の強襲だった。
(……ここまでだというのか!)
ブリッジで指揮を執る男、ルオコス・レナンは、苦悶に顔を歪ませた。
屈強な肉体に、ウェーブがかった灰色の髪、整えられた顎髭が特徴的な男。
先代艦長から指揮を引き継ぎ、10年もの間、宇宙と言う過酷な空間で、シドカムの同胞たちを導いてきた不屈の艦長だ。
「ワープ再始動まで、あとどれくらいだ!」
「最短でも、4時間はかかります!」
その答えを聞き、ルオコスは怒りに震えた。
共に苦難を乗り越え、戦ってきた仲間達へではない。
何度も傷付きながらも、自分たちをここまで運んできてくれた船へでもない。
喜びのあまり索敵を怠り、敵の接近を許した己の未熟さに対してだ。
(すまない諸君。すまない、サラナ)
心の中で、懸命に船を支える部下たちと、幼い娘と自分を遺して先立った最愛の妻へ謝罪する。
悔しさで胸が張り裂けそうになるのを、拳を血が滲むほど握りしめて堪えた。
(あの子に、本物の植物を見せてあげたかった……)
娘のオルナと交わした、「いつか本物の花を育てよう」という約束。
それが果たせぬ空約束に終わることを確信し、情けなさがこみ上げる。
「もう直ぐ、敵兵が乗り込んでくる!全戦闘員、白兵戦用意! 民間人にも何か武器を支給しなさい!」
これまで、拙い自分を支えてくれた副艦長の悲痛な叫びが響く。
逃げられぬと悟った末の、玉砕の覚悟だ。
「敵艦、直上ォ!!」
流線型の捕食者が、ブリッジの真上に躍り出た。
(これまでか……)
敵の砲口に、不吉な緑の光が収束していく。
(オルナ、お前だけでも、どうか……!)
娘の生存を祈り、ルオコスは迫りくる死の光を見据えた。
次の瞬間、光が、放たれた。
鮮烈な「橙色の光」が。
移民船を狙っていた敵艦を貫いた。
「な、何が起きた……!?」
爆散する敵艦の光を浴びながら、ルオコスはモニターを凝視した。
眼前に広がる信じがたい光景を、その目で確かめるために。
「前方よりアンノウン出現!」
オペレーターの絶叫と同時だった。
全長700メートル級の楔形の鋭利な巨艦が、300メートル級の高速艦5隻を従え、異星人の艦隊へ向けて真っ向から突貫して行く。
(……まるで、槍だ)
単縦陣を組み、虚空を切り裂いて突き進むその艦列は、巨大な槍の穂先そのものに見えた。
「か、艦長! 周囲を見てください!」
上擦った声に促され視線を巡らせると、いつの間にか別の艦隊が自分たちを円陣で囲むように展開していた。
だが、その無数の砲口はすべて外側、敵へと向けられている。
まるで、この満身創痍の移民船を庇うかのように。
「…彼らは一体、何者なのでしょうか?」
ようやく混乱から立ち直った副艦長が、呆然と呟く。
「わからん。だが……少なくとも、敵ではないのは確かだ」
ルオコスは、たった6隻で30隻以上の大艦隊を蹂躙し始めた「槍」の勇姿を見つめながら、確信を込めてそう答えた。
その瞳に、消えかけていた希望の火が、再び力強く灯る。
書き忘れておりましたが、今作で登場するAvorion製の艦は魔改造され、ヤマト基準の加速度と射程を有しております。
ゲーム内の性能そのままですと、加速度は地球の第一世代艦とどっこいどっこいで、射程が10~20kmぐらいしかありません。
間違いなく射程圏内に入る前に滅多打ちにされます。