羂索?ああ、さっき蟲の餌にしたよ。   作:童慈

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 ハリアーズ(作業長)にいくら(有給)貰った。
 10万ドル(有給申請)ポンと(承認して)くれたぜ。
 だがな大佐(課長)あんたを殺せと言われれば、
 タダ(残業80時間)だって喜んでやるぜ。
 休日出勤3回させてきた大佐(課長)のボールを吹っ飛ばしてやりたい……
 
 間が空きましたがお許しください。


蟲の闘争

 「さてさてさてさてさてさてさて。やって参りました人生大一番メロンパンぶっ殺し祭りの開催です!!」

 

 「蟲王テンションおかしくね?こんなキャラだっけ?」

 

 『主の長年抱き続けた悲願が今日叶うのだ。興奮するのは致し方ない。』

 

 『今日に限り若から好きなだけ切っていいと言われているのだ、標的には末長く抵抗して欲しいものだ。』

 

 『おお、我等が神よなんと晴れやかな御尊顔か。今までの苦労が報われるようだ。』

 

 『主、笑顔、我、嬉しい。』

 

 『そうねフィーア。私も同意見よ。あんなに楽しそうで嬉しそうで、そして悲しそうなお父様は初めて見たわ。』

 

 やってきたのは宮城県仙台市!季節は春!時間帯は夜!今ここにいる理由は語る必要はないだろう。

 

 『今日を乗り越えればしばらくの間趣味の農業に没頭できる。手早く終わらせよう。』

 

 『そう言うなよゼクスゥ。演劇ってのは長すぎても短すぎても良くねぇ。絶妙な塩梅を探りながら観客を魅せなきゃならねぇ。今回は五条の坊とメロンパンとやらだなぁ。まぁ敵役のキャストが1人ってのが難点だがなぁ。』

 

 『始祖の悲願の成就は我等の悲願。全身全霊で挑まねば失礼と言うもの。』

 

 『父上の望みを叶えることこそ我等の存在理由。本望であります。』

 

 『戦争だ!!闘争だ!!戦いだ!!血湧き肉躍り呪いが溢れる!!』

 

 『ふむ。このメンツでは私だけ見劣りするが、こと人間が相手ならマスターに微力ながら尽力できよう。』

 

 『おお、おお、我等が兄弟姉妹の神に対する信仰……なんと篤き事かっ!此度の聖戦にて我等も信仰を証明せねばなりませんぞ。メランコリアにグラよ。』

 

 『今回の超大型案件……成功させれば長期の休暇が望める……だが失敗すれば……会社は倒産……社運を賭けた仕事……気を引き締めてかかるぞ。』

 

 『ギギギ!此度の餌はどうやら大量の食料を隠し持っていると聞いたぞ。わざわざ腹を開けてで来たのだ。食いでがあるといいのだが。』

 

 「うわぁ、蟲王どんだけそいつの事恨んでんだよ。過剰戦力にも程があるでしょ。」

 

 皆が皆闘志を激らせその時を待っている。皆俺のためにこんなやる気になってくれて……感無量です!!えっ、どんだけメロンパンの事恨んでるかって?そりゃ毎日呪詛を唱えて殺し方を数百通り考える程度だよ。軽い軽い。

 

 ちなみにドライの偵察により虎杖悠仁が生まれて家にいるのは確認済み。そして虎杖パピーはさっきメロンパンに処理されてました。助けたかったけど、あの人助けるとメロンパンに奇襲を仕掛けるのが難しいのと、あの人ぶっちゃけ足手纏いだから助けると護衛に戦力割かないといけないから、必要な犠牲やったんや。

 

 後、原作虎杖に必要なのは爺ちゃんであってパピーではない。パピーがいるともしかしたら、ワンチャン、微レ存だが悪ガキになるかもしれないのでイレギュラーは消すに限る。(特大ブーメラン)

 

 気づけば随分と殺伐とした性格になったものだ。いや、呪術師らしくなったと言うべきか?

 

 さてさてさてさて、羂索が虎杖家を出てどこかに向かっている。おそらく肉体の乗り換えに行くのだろうが、そうは問屋がおろさない。

 

 「フンフ。頼む。」

 

 『はーい。お父様。』

 

 黒き髪、黒き肌、黒き服、黒き蜘蛛脚、全てが黒で構成された中に爛々と輝く紅き目を持つフンフが両手を広げその場で舞うように回り出した。

 

 『愛は溢れて色を成し、色は象り世を満たす。即ち愛とは命、愛とは世界、愛とは理。愛こそ全ての根源なりて。』

 

 フンフから呪力が溢れる。溢れた呪力は色を成し、真紅に色づき溢れ続ける。

 

 『我が愛は世に収まらず、世界は愛を否定する。嗚呼、ならば愛で世界を作ろう。愛の世界を造ろう。愛だけの世界を創ろう。』

 

 フンフの術式『愛は溢れて色を成す(ルクセリア)』は元の『歪曲操術』から大きく変化している。元の『歪曲操術』はありとあらゆるモノ、現象を歪曲させる強力な術式であった。

 

 強力だが、明確にできないことがあった。それは無いものを歪めることと複数のモノを同時に歪めること。形あるものを歪めることは容易い。だが魂や、精神、空間など概念はあれど明確に認識できず術師が把握できないモノを歪めることはできない。

 

 今まで行ってきたワープゲートは、ドライの分身が成層圏ギリギリから日本全土を視認。視界を共有し陸続きの場所の土地を歪め、土地と土地を繋げていたのだ。即ち、空から空を移動していたわけでは無い。地から地を移動していただけ。故にあの瞬間移動は北海道と四国、九州には飛べず本州内だけに限っていたのだ。

 

 だが進化した術式は愛を燃料としてありとあらゆるモノを歪めねじ曲げる。それが例え魂だろうと、空間だろうと、理であろうとも愛故に全てをねじ曲げる。

 

 『歪曲異界・愛溢創曲樂土』

 

 世界の位相がズレる。闇が覆っていた空は真紅に、ありとあらゆる建築物は消えうせただただ広がる何も無い真紅の地平線が広がるのみ。そしてそんな世界にいるのは俺たちと羂索のみ。

 

 即ち完璧な羂索ぶっ殺しゾーンの完成である。

 

 『殲滅兵装(レッドライダー)展開!!兵装励起!!兵装発射(ファイア)!!』

 

 ツェーンが術式を発動し兵装が展開されていく。ミサイルポッド20門、40mm機関砲20門、160mm榴弾砲30門、200mmリニアガン20門、12.7mm重機関銃100門、46cmカノン砲6門、41cmレールガン12門、60cm展開式重カノン砲2門。

 

 圧倒的火力を展開したツェーンは3倍くらいデカくなったように見える。数多ある脚からアンカーを地面に打ち込み、呪力で肉体を強化し、現代では存在し得ないサイズの砲を含む圧倒的殺意の質量をたった1人にぶちかます。

 

 ドドドドドドドド!!

 

 距離にして約3キロ。そこそこな距離から放たれる弾丸砲弾全てが呪具。本来なら火薬の量次第で砲そのものが爆発するような量を詰めても、呪具として生成された兵装は本来の何倍以上の強度、耐久性を持つ。

 

 弾丸や榴弾の嵐が羂索がいる場所を耕していく。真紅の地が弾け、吹き飛び土煙が起こるが、ドライがいまだに傷を負っていない羂索を視認している。

 

 十中八九『反重力機構(アンチグラビティシステム)』で叩き落としているのだろう。脹相の超新星を完全に無効化する術式だ。並大抵の攻撃では落とされるだけ。だが、俺は知っている。その術式効果時間が6秒であること。そして今、発動から5秒経過した。

 

 「ツェーン。46cmカノン砲、呪式炸裂弾頭発射。」

 

 『了解!!46cmカノン砲発射!!』

 

 ドドドドドドゥン!!!

 

 46cmカノン砲が放たれる。雷より喧しい音を響かせて放たれる質量の暴力は世界最大の砲が呪具として強化され、呪力で更に強化されたモノ。

 

 空を引き裂く鉛色の殺意が羂索の術式範囲内に入り落とされることなく羂索に迫るが、既に回避行動をとっているあたり、やはり歴戦の術師だな。だが現代戦は歴戦ではないようだ。

 

 「ッ!?これはっ!?」

 

 迫る砲弾の弾頭が発光し、炸裂する。その威力は戦艦すら一撃で大破に追い込む威力。それが呪力で強化されたのだから人に向ければどうなるかは分かりきっている。

 

 「たまげたね。これほど近代的な術式は初めて見たよ。興味深いね。」

 

 クレーター状に抉れた地面を興味深そうに眺める右腕のない羂索が立っていた。半ばから消失した様な腕には焦げついた後が残っているが、ソレも瞬時に治り腕が生える。

 

 (なるほど、奴の手札が1つ割れた。弾頭が炸裂した瞬間、奴は爆発に触れ、爆発そのものがフリーズした。あの挙動は間違いなく……)

 

 「投射呪法か。これまた面倒な。」

 

 投射呪法。24fpsで作った動きをトレースし、触れたモノにもその条件を適応し、設計に失敗した場合1秒間動きがフリーズする。

 

 おそらく右腕を犠牲に爆発をフリーズさせて避けたな。だが問題はそこじゃない。あいつ24fpsじゃなく、60fpsで動きを作ってるな。術式の難度を上げることである程度無理な動きでも再現可能にしたか。1歩目から亜音速に近い速度で動いていた。

 

 原作では肉体が耐えれる限度があるから亜音速までだった。だがあいつは反転術式が使える。つまり肉体が壊れようと治せるから呪霊直哉ばりの速度を出せると想定した方がいい。まあ、虎杖ママの体だからそんな無茶はそうできんだろうが、想定しているのと、していないのとでは大差だからな。

 

 遠距離は不利だと悟った羂索がものすごい勢いでこちらに迫ってくる。へぇ、向かってくるか。てっきし逃げに専念すると思ったんだけど。

 

 「そう簡単に殺れないか。まぁ仕方ないあんなでも1000年生きた猛者だ。仕方ない仕方ない。音速で動くかもしれないのか……そうかそうか。なら光速は避けれるか?」

 

 『再生と破滅の光(ブリューナク)

 

 閃光が走る。

 

 「ッ!?」

 

 文字通り光速で突っ込んだノインが羂索の右半身を消し飛ばす。がいまだに笑顔を浮かべる羂索。

 

 「ちっ、勘でミートをずらされたか。ツヴァイ、好きにやれ。」

 

 『無尽の斬閃(アワリティア)

 

 仁王立ちのツヴァイが両腕を一振り。

 

 キン。

 

 宿儺の御厨子と同じ音を発しながらビルに迫る半透明のX字の斬撃が放たれる。御厨子と違い視認可能だが、速度は解と同じ。

 

 「無駄だよ!」

 

 斬撃に残った左腕で触れようとする羂索。まぁ解と違って見えるなら投射でフリーズ狙うわな。でかい1つの斬撃に見えるモノな。

 

 キキキキキキン、

 

 斬撃が手に触れる直前に分離する。1つに見えた斬撃は6666の斬撃の集合体。それが全方位から獲物を切り刻まんと殺意の具現として殺到する。

 

 ズン。

 

 殺到する斬撃を落とすため展開される高重力。実態を持つ術式ならそれでよかっただろう。

 

 ジキン!

 

 斬撃とはそれ即ち、切り裂くこと。その概念を操るツヴァイは切れると思えばなんでも切れる。例え高重力だろうと関係ない。

 

 「チッ!仕方ない。」

 

 ゴポッ、ドドドド!!

 

 斬撃が到達する寸前で羂索の影が盛り上がり何かが溢れる。が、その多くは斬撃に切り刻まれ消失反応を残して消える。肉盾として数百体が消滅したが1000年かけて集めた呪霊はいまだに噴水のように溢れ続ける。

 

 「さて、これからが本番だな。」

 

 




 術式紹介『殲滅兵装』(レッドライダー)
 血を流せ、敵を殺せ、誇りを叫べ、命を賭けろ。戦いこそ人の本質。生命が輝くのは全てを賭けた闘争の中にこそあるのだから。
 呪力により現存する、又は架空の兵器、兵装を自身の一部として生成する。術式により生成される全ては呪具であるため通常の兵器兵装とは一線を画す。
 構築術式の亜種にあたる術式であるが、本来はありとあらゆる武器(人が作った武器限定)の生成を可能にする術式だったが、生成物を兵器兵装に限定する事で生成物の強度、威力の上昇、および術式の発動コストを下げる事に成功している。
 生成物は使用後一定時間で消滅するが、質量が大きければ大きいほど、又は複雑な機構を有するなどして多くの呪力を使用されたものほど長時間残る。
 燃費自体はいいかなりいいのだが、弾幕の嵐を形成して戦うため放たれた弾の数だけ術式を発動する事になるので、チリツモで呪蟲内で一二を争う呪力食い蟲。
 ぶっちゃけエルキドゥのエイジ・オブ・バ◯ロンを参考にしました。
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