最強の黒騎士の中身がTS少女だと気づかれてはいけない理由   作:でかそう

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第125話

 内で殺人、外では危険な魔物。

 楽しかった筈の温泉旅行は、一転して最悪な現場へと変貌を遂げた。

 

 ところで話は変わるが、俺は生前推理小説の類が非常に苦手だった。

 

 まぁ生前から馬鹿だったので、読んでて理解出来なかったってのもあるし、活字が非常に苦手だったってのもあるけど……一番は登場人物の多さである!!

 読んでるうちにこの人誰だっけ?ってなって前のページに戻るって作業をめっちゃしなきゃいけなかった!!

 

 つまり何が言いたいかというと……今回の話も登場人物が非常に多いのである(メタ発言)!!

 

 俺達はこの後、オーナー含めた旅館に人達皆がエントランスに集まって、そこから一応自己紹介していこうかって話になるのだが、非常に長くなったので箇条書きします!!

 

 旅館に居る人たち

 ・エイシャ御一考五名(と一匹)

 ・()探偵のホズム・エドワードさん

 ・ミリヤに突っかかって来たなんか感じが悪い男性のスティーブさんに、その彼女のエレナさん

 ・被害者の女性の友人で、ずっとふさぎ込んでる女性のホランさんに、その彼氏のケビンさん

 ・ミリヤに文句言ってきた金髪ロングの女性シトリーさん

 

 ここまでが宿泊客で、後はオーナーのリュウロウさんに……フロントの人、料理人、中居さん、清掃スタッフの人とかが全員で十五名!!

 

 つまりこの旅館には今、総勢二十六名の人達がいるのである!!……あってる?人数間違ってない?

 

 多いよ!!登場人物が非常に多い!!全然覚えられる気がしない!!

 

 因みに亡くなったシャーロットさんと、スティーブさんエレナさん、そしてケビンさんとホランさんは知り合いらしく、今地竜とかの影響でキャンセル祭り&いつもより安いって理由で皆で宿泊しに来たらしい。

 

「地竜が周りうろうろしてたって、旅館に直接被害は無いから大丈夫って聞いてたのに……。話が全然ちげぇじゃねぇかよ!!」

 

 スティーブさんが声を荒げて憤っているが……正直知らんがな……である。

 ミリヤも言ってたけど、ある程度のリスクがあるって知ってて来たんでしょ?……なら文句言ってもしょうがないだろ……って思うけど、人間ってのはこういった時に冷静な判断があんまり取れないもんなんだろうなぁ……。

 

「やっぱり人間って……醜いね?コウ……」

「うえ?そ……そうかな?まぁ……今はしょうがないんじゃないかな?」

 

 こっそりとソフィアが俺に耳打ちしてくる。

 まぁ正直ちょっと同意だけど……それで人間を一括りにするのは良くないよ!俺だって元人間だし、ミリヤやマリィ達だって人間なんだ!

 ああいう人達が人間の全てって訳じゃないだろ!

 

 そう言おうと、ソフィアに振り返った時……。

 

「もう嫌!!!外の事なんかどうでもいいでしょ!!?なんでシャーロットが殺されなきゃいけなかったの!!?シャーロットを殺したのは誰!!?どうして……どうしてなのよぉ……!」

「ホラン……」

 

 今までふさぎ込んでいたホランさんが、声を上げて訴える。

 

 確かにホランさんの言う通りだ。

 ミリヤの登場でちょっと有耶無耶になってたけど、この旅館でも今殺人があってその犯人はまだ捕まっていないのだ。

 

 そのホランさんの言葉を受けて、ホズムさんがパンっと手を叩いて皆を注目させる。

 

「その通りですな。外の状況も余り芳しくはありませんが、そこは専門家の方々に任せるとして、我々は今直面している殺人についての話をしましょうか!……くれぐれも、冷静に……ね?」

「ぐ……!!」

 

 そう言ってスティーブさんにウインクすると、流石にスティーブさんも言葉を詰まらせる。

 そんなスティーブさんの様子に、ホズムさんは満足げに頷くと言葉を続けた。

 

「まずは単刀直入に申し上げますが……間違いなく殺人犯は今、この旅館に潜んでいます。恐らく……強盗殺人でしょうなぁ……。亡くなったシャーロットさんの金品が盗まれていましたので、まず間違いはないでしょう」

「!!!……シャーロットの金が盗まれてたのかよ!!」

「ええ。犯人はシャーロットさんを殺害して逃走。その後……シャーロットさんの部屋を訪ねたホランさんが、殺害されたシャーロットさんを発見して……といった経緯です」

「……一つ宜しいですか?」

 

 ホズムさんが皆に事件の説明をしていると、マリィが手を上げて質問する。

 

「はい!なんでしょうか?美しいマリフィセントさん?」

「………。なぜ、犯人はまだこの旅館に潜んでいると?金品目的の殺人でしたら、もう旅館から逃走していると考えた方が自然なのでは?この旅館は平屋作りの小さな旅館ですし、お部屋からお庭も見えますし、どこからでも逃げる所はあると思うのですが……」

 

 おお!確かにマリィの言う通りだ!

 

「むふふ!素晴らしい質問です!何故犯人はまだこの旅館に潜んでいると私が確信しているのか!?……それはですねぇ……私の名探偵としての感です!!」

「……は?」

 

 えええええ。

 そこは名探偵として推理で答えを導き出すんもんじゃないの?なんでここで感に頼っちゃったのこの人……。

 

「か……感……なのですか……?」

「ふはは!大丈夫ですよマリフィセントさん!私の感ですが、犯人は金品以外にもまだ欲しかったものがあった!それを手に入れる為にまだ「ふざけないでよ!!!」……おっと?」

 

 ホズムさんの言葉を遮るように、ホランさんが声を上げた。

 

「シャーロットは何も持ってなかったわ!!あの子はそんな人じゃない!!だって……だって……!!シャーロットは……私達は……!!!」

「お……おい、落ち着けよホラン……」

「うるさい!!もう嫌!!何もかも嫌!!!触らないでよケビン!!!シャーロットがいない世界なんて……私耐えられない!!」

「まてって!!おいホラン!!」

 

 ホランさんはケビンさんの制止も振り切り走って行ってしまった!!

 慌ててケビンさんもその後を追うが……ホランさんがやたら早くて間に合ってない!!

 

 まずいまずい!!これって非常にまずいだろ!?

 大体この後次の殺人が起こるんだ!!このままじゃホランさんが……殺されちゃう!?

 

「じゃあ……私も部屋にもどるわ。此処で皆集まってたってしょうがないでしょ?」

 

 そんなホランさんを見て、シトリーさんも部屋に戻ると言い出す。

 

「エントランスでずっとじっとしててもしょうがないでしょ?だから……私も部屋に戻るわぁ……。皆さんももういいんじゃない?だって……探偵さんの話聞いて思ったけど、そっちの黒髪の人の言う通り、犯人はもうこの旅館には居ないわよ……。だから……」

「待ってくださいな?」

 

 そう言って部屋に戻ろうとするシトリーさんを、マリィが止めた。

 

「……なに?」

「部屋に戻るのは止めはしません。ですが……その前に一つ質問してもよろしいでしょうか?」

「……いーーや!貴女なんか気持ち悪いもの……。じゃ!私は部屋へ戻るわ……」

「は!?マリィが気持ち悪いってあんた!!何言って……!!」

 

 このアマ!!マリィが気持ち悪いだと!!?こんな美人で優しいマリィのどこが気持ち悪いってんだ!!

 そんな俺の気持ちに同調するように、ミリヤも声を上げるが……そんな俺達を無視して、シトリーさんは部屋へと戻って行った。

 

「……ふん!じゃあ俺達も戻ろうぜ!?エレナ!行くぞ!」

「ええ!?いいのぉ?エントランスに残ってた方がいいんじゃない?」

「いいんだよ!!いいから行くぞ!!」

 

 エントランスに残ろうとするエレナさんの手を引いて、スティーブさん達も部屋に戻って行ってしまった。

 

 そして結局残されたのは、旅館のスタッフの人達とホズムさん、それにエイシャを除く勇者御一考だけである。

 

 なーんかコレ嫌な予感するなーー。絶対この後何かあるでしょ?

 

 そんな俺の嫌な予感は……やっぱり最悪の形で的中してしまうのである……。

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