最強の黒騎士の中身がTS少女だと気づかれてはいけない理由   作:でかそう

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第158話

「ふわぁ……!」

 

 午前中の授業が終わった昼休み。

 昼食を食べ終え、俺達は学園の中庭で皆で集まりまったりしていた。

 

 昨日の夜は久々に夜更かしして、街中を飛び回ってたので……めっちゃ眠い!!

 分身が例え代わりに寝てたとしても、合体すると何と分身の睡眠は意味をなさない様で……結局起きてる俺の方の疲れが全部出ちゃうのだ!!不便!!

 

 ……そういえば、今朝は普通にいたけど……シスタさん大丈夫かな?後でちょっと話聞きに行ってみようかな……。

 

 そう思いボケーっとしていると、ティファがちょっと噴き出した後に話しかけてきた。

 

「っぷ!ふふ……大きな欠伸ですね?寝不足ですか?……授業はちゃんと聞いていましたか?」

 

 笑いを含みながら聞いてくるティファに、俺はにへらっとだらしのない笑顔を向けながら答える。

 

「あはは……ちょっと寝不足かも。でも……授業は聞いてたよ?……多分……」

「本当ですか?後で補習に付き合うこっちの身にも、ちょっとはなってくださいね?」

 

 そう言って笑みを深めるティファに、俺も笑みを深めて頷いた。

 この二週間で解った事だが、ティファは本当に優しい子だ。面倒見がいいというだけじゃなくて、口はちょっと悪いけど、困っているクラスメイトを見たら放っては置けないし、つっけんどんな態度をよくとるが、根が優しいのでなんでも最後まで付き合ってあげる。

 

 アンナ曰くティファは、自ら貧乏くじを引くタイプで、面倒ごととは解っていても手を差し出さずにはいられないらしい。

 

 でも……悪い事は悪いとちゃんとハッキリ言うタイプなので、その事でクラスメイトと揉めたりすることは多々あるそうだ。

 

 そして……そんなティファは、クラスのヒエラルキートップの男……ルーカスの幼馴染だったらしい!

 ルーカスは貴族出身なのに普通科に入っている変わり者なのだが、そんなルーカスとティファが何故幼馴染かというと……ティファの家は元々貴族だったのだが、父親が事業に失敗して没落してしまったらしい。

 

 ルーカスはクラスのお山の大将で、クラスの半分以上……というか、ほとんどの人間が彼に逆らう事はできないのだが、そんな彼もティファの注意は意外と素直に従う。

 何でかなーって思ってたんだけど……その理由が幼馴染だったから!!っとは……!!

 

 昔のルーカスは今とは考えられない程いい子だったらしく、その頃はティファとルーカスは非常に仲が良かったらしい……。

 家同志も仲が良く、将来は結婚するかも……なんて話も上がる程の仲だったそうだ。

 だから久々に再開したルーカスが、随分と人が変わってしまっていた為、ティファは随分と驚いたそうだ。

 

 ……まぁ正直なんでルーカスが変わってしまったかなんて、俺はあんまり興味が無いのだが、未だにティファは昔のルーカスの面影を追って、ルーカスを見捨てる事が出来ないそうだ(アンナ曰く)。まぁティファ本人はこの話をめっちゃ否定してたけど……。

 

 まぁそんな話を聞けるぐらには、俺はティファやアンナとは仲が良くなっていた。

 当然ソフィアも二人と仲良く……なかよくなってるかなぁ?まぁでもアンナはお喋りだが、ソフィアもアンナのお喋りには、はいはいと特に無視はせず聞いているし……一応放課後の補習もずっと付き合ってくれているので、皆と打ち解けたと思う!!……多分!!

 

 てなわけで、俺はこの二週間この四人組で仲良く学園生活を満喫しているのである。

 始めはめんどいなーなんて思ってた学園生活だが……住めば都とはよく言ったもので、案外楽しく学園生活を送れているのだ!

 

 因みにティファとアンナ以外のクラスメイトとは、あんまり喋ったことはありません。

 最初にルーカスに絡まれたってのもあるが、なんか他の女子的に俺達の事をあんまり好きじゃないのか、全然関わって来なかった。

 まぁぶっちゃけ俺も友好広い方じゃ無いし、関わって来ないならそれはそれで全然オッケーなのだが……たまに俺達見てヒソヒソとなんか言うのはちょっとやめて欲しいです。

 

 あと男子だが……これも最初ルーカスに絡まれたのが効いてるのが、全然関わろうとしてきません。

 ルーカス一派はたまに俺達に絡みに来るのだが……ティファのお陰で彼らの必要以上な干渉は無いし、特に問題ないのだが……こっちも俺達……ていうか、俺見てたまにヒソヒソ言うの止めて欲しいです。そういう陰口は本人が居ない所で言って欲しい派な俺なのです。

 

 まぁでもそこに目を瞑れば……学園生活は結構楽しい。

 普通科四年生って、俺の世界で言う高校一年生ぐらいの感じなので、俺は結局高校行く前に事故で死んじゃったので……高校に通ってるみたいでなんだか得した気分でもある!……まぁ中学卒業したら働く気だったけど!前世は!!

 

 だから……油断してたんだと思う。

 何にかって?……それは…………。

 

 

「あんた……。いい加減にしなさいよ!?」

「えええ。何が……?」

 

 放課後………俺は今、数名の女子に囲まれて……なんか色々とやかく言われてます。

 

 因みにソフィアは、今日提出予定のレポートを完全にさぼっていたので、ティファに連れられて一緒に先生に謝りに行くそうだ。

 そしてアンナは部活なので……俺はこの後ティファと一緒に補習する為に、一人で教室で待ってたんだけど……そこを狙われたのだ。

 

 それにしても……何をいい加減にすりゃいいんだろ?

 直さなきゃいけない所があるなら治すから、何してほしいのかはっきり言って欲しい。

 

「え……っと。何をいい加減にしたらいいの?」

「は!?そんな事も分からないの!!?ほんっとに腹立つ女ね!!」

 

 ……分からないから聞き直したんだけど……それも気に入らない様だ。

 

「あんたルーカス君に色目使ってるでしょ!?昨日の放課後とか!!彼とデートしてる所、私見たんだからね!?」

「ホント意地汚い女だよね!?私、男とか興味ありませーんって顔してさ!!ちゃっかりルーカス君の隣キープしてるんだもん!!」

「アンタみたいな顔だけのブス!!ルーカス君も何がいいんだか!!」

「ルーカス君はね!!特定の彼女とか作らないの!!だから昨日は私の番だったのに……そういうルールちゃんと守ってよね!!」

 

 ……………リアリィ??

 

 うーん。色々ツッコミどころが多すぎて、どこからツッコンでいいのか分かんないけど……まず昨日の放課後、俺はいつも通りこの教室でティファと補習してた。ソフィアも一緒に。

 なので放課後彼女が見た俺は、他人か偽物かドッペルゲンガーって事になるけど……そこん所どうなんだろ?

 

 まぁ他人の線が濃厚なので、俺はその旨を伝える為に口を開く。

 

「えーっと。私昨日の放課後、この教室でティファ達と補習してたけど……。ていうか、私何時も放課後は教室で遅くまで補習してるんだけど……」

「……え?」

「は!?嘘!?……マジで!?」

「な……じゃああれは誰だったのよ!!この学園で銀髪なんて……他に居ないのよ!!」

 

 えーホントに?じゃっ、やっぱりドッペルゲンガーなのかなー?こわ。

 

「それってホントに私だった?ティファ達に聞けば、その時私が此処で勉強してたって解る筈だけど……。もうすぐ戻ってくるから、一緒に待っとく?」

「え……。それは……えっと……」

 

 そう言って俺が首を傾げると、俺を囲んでいた女子たちはバツが悪そうな表情を浮かべて困ってしまっていた。

 うーーん。大方俺の反応が予想外だったんだろうけど……どーしたもんかね?これ。

 

 そう思いどうしよっかなーって思って困ってると……教室の扉が開けられた。

 

 お!ティファ達帰ってきたのかな?と思い、扉の方を向くとそこには……。

 

「や!今俺の話してた?嬉しいねぇ……。最初以来コウちゃんと話出来てないから、ちゃんとお話ししたかったんだよねぇ……」

 

 取り巻きの男子達と共に、今話題の中心となっていたルーカスが、ニヤニヤとしながら教室に入って来たのであった……。

 

 ん?最初以来話出来て無かったって事は、やっぱり昨日の放課後ルーカスと一緒に居たのは、ルーカス本人も俺だとは思ってなかったって事だよな?じゃあやっぱり……別人だよな?

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