最強の黒騎士の中身がTS少女だと気づかれてはいけない理由   作:でかそう

162 / 162
第159話

 今このクラスで最もホットと話題の男、ルーカスが仲間を引き連れて現れた。

 タイミングを図ってたのか、丁度こいつの話をしている時に現れた訳だが……これで俺を取り囲んでとやかく言ってた女子たちも、鳴りを潜めてくれるかな?

 

 ともかく俺が昨日こいつと一緒に居たという誤解から解きたい。

 ていうかルーカスがこのクラスに入ってくる時、既に俺の誤解を解く事言いながら入って来たから……正直もう大丈夫かもしんないけどな!

 

「ルーカス君!昨日一緒に居たの、この女じゃ無かったの!?」

「銀髪だったから、多分この女なんだろうって思ってたけど……昨日の女誰なの!?」

 

 口々に女子がルーカスに問いかけるが……そんな女子達の質問に、ルーカスは一瞬驚いた顔をして……そしてニヤリと笑って答えた。

 

「ああ!昨日一緒に居たのはコウちゃんだよ?あれ?見られちゃってた?」

 

 お前ついさっき最初以来俺と話してねェっつって教室に入って来ただろうが!!下の根も乾かぬうちに矛盾だらけの事言ってんじゃねぇ!!

 ……というか、今日の俺の思考ちょっと知的じゃない?鳴りを潜めるとか下の根も乾かぬうちにとか……!これもティファとの勉強のお陰かな……なんか思考がちょっと知的に感じる(勘違い)!!

 

 なんて現実逃避しつつ、俺は口を開く。

 

「いえ。昨日私は此処でティファ達と勉強してました。それは間違いありません」

「はは!!なに恥ずかしがってんのさ!!昨日君は……俺と一緒に居ただろう?あんなに楽しく……遊んだのに、覚えて無いって言わせないぜ?ほら……だから今日も一緒に、俺の部屋で遊ぼうぜ?いろいろと……な?」

 

 ……こいつティファの幼馴染って知っても、やっぱ好きになれないなー。

 何か思考とか言動が、俺を奴隷にしてたクロスっぽくて、生理的に拒否反応でちゃうんだよね。

 

「ほら!!ルーカス君もそう言ってんじゃん!!このアバズレ!!嘘ついたわね!!」

「ホントだよ!!嘘ついてんじゃねぇよ!!」

 

 水を得た魚の様に周りの女子たちがまた騒ぎ立てて……て痛い!!髪引っ張られたんですけど!?

 

 椅子に座っていた俺は、周りの女子の一人に髪を引っ張られてそのまま立ち上がらされる。あんま髪引っ張るな痛いよ、ハゲんだろうが!!

 

 流石にこれには俺も黙ってこのままにされる訳にもいかないので、正当防衛させていただきます!

 

「おい……やめろよ……。聞こえなかったのか?その子は俺と遊ぶんだけど……何勝手な事してんの?」

「え……ルーカス君……でも……っていたぁ!!?」

 

 俺はガンジーじゃないので、右の頬殴られても左の頬差し出しません!!……間違えたイエス・キリストだった!!それ言った人!!

 

 基本的に言葉にはそこまで返したりしないけど、俺はこう見えてもやられたらやり返す派なのだ。生前だってそうだし、教会に居た時だってそうだ。

 ……まぁ教会の時は、女だったのもあるし、何度も言うけど俺はクソザコナメクジなので大してなんも出来ないんだど……それでもランディにやり返してたよ!!まぁ俺じゃ無くて主にジュディがだったけどね!!

 

 なので……俺の髪掴んでる女子生徒の足を取り合えず思いっきり踏みました。

 

「何するの!?っこの!!」

 

 うーん。でもいまいち効果が薄かった様だ。

 女子生徒は髪放してくれるまでは良かったけど、普通に怒って殴ってきた。んで、俺はそれを避ける事なんて出来ないので(実力的に)普通に殴られちゃいました。あいた!

 

「ちょ!ルーカス君の前でそれはダメだって!!ナーサ!!」

「あ!!で……でもこの女が!!」

 

 ルーカスの前じゃ無かったらいいなんて事無いからな?

 普通に痛いわ。唇が切れて、血が出てきちゃった。

 

「……ホントに……俺の話聞いてないんだね?お前……何してんだよ……?」

「あ……で……でも……ルーカス君……この女が……」

 

 俺を殴った女子生徒を、ルーカスが怒りの表情で威圧するが……元はと言えばお前が昨日俺と一緒に居たなんて言わなかったら、彼女こんなに怒ってなかったんだからな?

 

「貴方が彼女怒る権利なんてないでしょ?だって貴方が嘘つかなかったら、彼女も怒らなかったんだから」

「あ……あんた……」

「………へぇ?………」

 

 俺はルーカスと女子生徒の前に割って入り、そう言った。

 大体にして女の喧嘩に男が入ってくるなよ。そういうの、女子が一番腹立つやつなんだから。……俺がちゃんとした女子かどうかは別としてな!!

 

 そんな俺を、ルーカスは舐め回すような視線で見ると……口を気持ち悪いくらい吊り上げて言った。

 

「君……面白いね?やっぱり俺に逆らっちゃうんだ?……よし決めた!!今回の生贄は……君だよ!!」

「!!!ルーカス君マジで!?この子……まわしちゃうの!!?」

「いやっほーー!!サイコーじゃん!!俺ずっとコウちゃん気になってたんだよねー!!」

「やったねコウちゃん!!仲間が増えるよ!!ぎゃはははは!!」

 

 ルーカスの言葉に周りの男子達が騒ぎ出す。

 ……その騒ぎようで、大方何をしたいのか解ったけど……だとすると、こいつら本物の下種だなぁ……。

 

 そして……俺を取り囲んでいた女子達は、そんな男子達を見てじりじりと後退していった。

 

「る……ルーカス君……こ……この子……壊しちゃうの……!?流石にこの学校の生徒は……」

 

 震える様に声を出す女子生徒だが……うーーん。どうしたもんか。

 

 こいつら定期的にこんな事やってたのかな?

 だとすると、それをする為の場所みたいなのがあると思うのだが……そこに今から俺を連れて行くのかな??

 

 なら、こいつらを纏めて締め上げるのはそこでいいのかなぁ??

 それとも……いっその事、ここで黒騎士に変身して……纏めてボコった方がいいのかな?

 

 ん?

 そういや今この女子生徒、流石にこの学校の生徒は……って言ったよな?

 

 だとすると…………夜に女性とか攫ってんのこいつらなんじゃね?

 

 とすると、昨日の夜シスタさんを襲った黒騎士Bと忍者もこいつらの中にいるのかな?

 でもこの取り巻き達も、ルーカス自身もそんな手練れな感じしないし……もしかして、昨日シスタさんを襲った黒騎士B達と、最近女性を攫ってる連中って別口なのかな??

 

「あと……お前もコウちゃんと一緒で生贄ね?だって俺の言葉に逆らったんだからさ」

「え!!?いや……私はルーカス君に逆らった訳じゃ……!!!」

「は?俺言ったよね?コウちゃんは俺と遊ぶんだから、勝手な事すんな……って。なのに何殴ってんの?馬鹿なの?」

 

 馬鹿はお前だよ。

 ティファの言う通り、昔はいい奴だったのかもしれないけど……本当にこいつらが自分たちが言うような事を女性にしてるんだったら、こいつらは普通にクズだ。

 

 流石に命取るまではしないけど……ちょっと痛い目見た方がいいんじゃない?

 

 そう思い、俺はカバンに目をやる。

 カバンの中には何があるのかって?……それは……!

 

「キーーーー!!!」

 

 次の瞬間辺りを覆いつくすキーちゃんの煙幕!!

 そう!実は俺は自分のカバンにキーちゃんを入れていいつでも一緒にいるのだ!!

 

「うわ!!?」

「な……なんだ!!?煙!!?」

「前が見えねェ!!?」

「きゃあ!?なにこれ!!?」

 

 突然の煙幕皆阿鼻叫喚である。

 俺はその隙をついて、俺を殴った女子生徒の手を取って走り出す!!

 

「!!?な……なんで!!?」

「??あそこに居たら、貴女も連れて行かれたんでしょ?……そのまま居たかった?」

「あ……でも私……髪ひっぱったし……あんた殴ったし……」

「私も足ふんずけたよ!おあいこ!」

 

 そう言いながら頑張って走るのだが……やっぱり俺って走るのおせぇ!!

 

 もう後ろから俺達を追いかける男子生徒達の声が近づいてくる!!……なら!!

 

「キーちゃん!!」

「キーーーー!!」

 

 俺の掛け声と共に、キーちゃんが今度は廊下に煙幕をはる!!これで連中も追って来れない筈!!

 

 そして走り出そうとするのだが……ここで俺は驚愕の事実を目のあたりする……!!

 

 それは……キーちゃんに頑張って貰ったせいで、俺達の目の前も煙幕ですごい事になって……正直どこ行きゃいいのか分かんなくなっちゃったことだ!!……やっぱり俺って馬鹿なの??

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ゲームキャラのメイドにTS転生した(作者:おおは)(オリジナル現代/冒険・バトル)

気づいたらTS転生した。▼しかも、転生先は昔やりまくったゲームのメイドキャラクター。▼地球っぽいがダンジョンのある世界で、雇い主を探したい。▼……レベルカンストしてるけど。▼※カクヨムにも投稿しています


総合評価:1918/評価:7.28/連載:15話/更新日時:2026年05月24日(日) 22:35 小説情報

ネコミミ美少女に進化してヒロイン達から勇者を奪うペット枠に転生したので未来を変えたい(作者:日ノ 九鳥)(オリジナルファンタジー/コメディ)

目も見えない子猫の魔物に転生したミーニャ。運よく通りかかった人間たち——しかも勇者パーティに、愛らしい見た目のおかげで拾ってもらうことに成功する。▼勇者とその仲間——女騎士、聖女、魔導士の三人娘に可愛がられ、チヤホヤされる日々。これぞペット冥利に尽きる幸せな生活!▼ところがある日、戦闘後の経験値で進化し、ついに視力を獲得。初めて見たパーティメンバーの顔に、ミ…


総合評価:2413/評価:8.43/完結:11話/更新日時:2026年01月15日(木) 19:36 小説情報

ラスボスに使い捨てられる悪役中ボスにTS転生したけど、原作キャラを観察しに行きます!(作者:恥谷きゆう)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

普通の男子大学生だった主人公は、漫画「Souls light nobly」の悪役中ボス、ブルームに転生してしまった。▼ ブルームはラスボスに使い捨てにされて悲惨な死を迎える運命のキャラクターだ。▼ ▼ 「そんな運命を辿るくらいなら、推しの姿を観察していた方がいい!」 と奮起したブルームはラスボスの組織には入らず独自に行動する。▼ 計画通りに原作キャラを影から…


総合評価:2131/評価:7.66/連載:58話/更新日時:2026年06月12日(金) 17:12 小説情報

転生者がTS魔法少女になって頑張る話。(作者:メルヘン侍)(オリジナル現代/冒険・バトル)

TSして魔法少女して頑張る話です。▼カクヨムでも同時投稿しております。


総合評価:1353/評価:7.71/連載:42話/更新日時:2026年06月03日(水) 11:57 小説情報

強化人間がTSしたら魔法少女が戦う世界でメカ美少女になってました(作者:Yura0628)(オリジナル現代/冒険・バトル)

ミサイルの爆発に巻き込まれた強化人間イーグル1。目覚めた先は、魔法少女が戦う過去の地球だった…!▼自身の体が女性に成っている事に困惑しつつ、元の世界に戻るため、イーグル1は魔法少女として戦う事の対価に、この世界の組織に協力を取り付ける。だが、襲いくる強力な魔獣を相手していく上で、身体的損傷を許さざるを得ない状況に追い込まれ…彼女に救われた魔法少女達は、目から…


総合評価:1933/評価:8.5/連載:37話/更新日時:2026年05月09日(土) 11:11 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>