最強の黒騎士の中身がTS少女だと気づかれてはいけない理由 作:でかそう
コンコンと、俺達の部屋の扉がノックされる。
今日は休日なので、ティファかアンナが遊びに来たのかな?それとも……ナーサ達かな?と思い、扉を開けると……。
「お願いコウちゃん!!私を癒して!!!」
祈る様に手を組み、涙目になりながら突然俺に懇願してきたのは、我らが普通科四年三組の臨時担任のシスタさんだった……。……一体どったの??
◆
ティファ誘拐事件は無事解決し、それから数日が経過していた。
あの後、俺やティファに対してルーカス一派やカーン一派が報復にくるかと思ってちょっと構えていたのだが……結局そういった事も無く、学園生活は経過していった。
後、あの時俺にいちゃもんつけてきた女子生徒達も、次の日俺に謝りに来た。
俺と一緒に襲われそうになってたナーサを筆頭に、口々に謝罪してきたのには驚いたけど……まぁあの後ナーサもルーカス一派に襲われる事も無く無事に逃げれたみたいだし、俺としても髪引っ張られたり殴られたりしたけど……足思いっきり踏ん付けたからおあいこなのである。
因みにルーカスは未だに学校に復帰してません。
思った以上に怪我が酷かったみたいで、まだ復帰までは暫くかかるそうだ……。ちょっとやりすぎたかな??
そのせいでルーカス一派もなんかクラスでは大人しくなってる。
というのも、あの時黒騎士見て糞尿まき散らして気絶してたのを、次の日女子達に言い触らされたせいで、今まで通り粋がれなくなっちゃったてのもでかいみたいだ。
そのお陰で俺も周りの生徒達から一歩置かれてたのが嘘の様に、皆からどんどん話掛けられる様になった。……なっちゃった……。
俺は元々コミュニケーションがあんまり得意じゃないので、そこは前のままでよかったんだけど……まぁしゃーないか。
特にナーサと愉快な仲間達とはだいぶ仲良くなったと思う。
最近では俺の補習に、ナーサとその友達達も混じる様になって……ティファも教える生徒が増えて大変みたいだ。……相変わらずソフィアは寝てるけど。
後今まで距離を置いてた男子達も積極的に話かけてくるんだけど、その中に俺が元
それ聞いた他の生徒達にも質問攻めに合うし……勘弁してほしいよ!!
まぁそんな感じで俺の学園生活は、最初より大分騒がしくなっちゃったのである……。
◆
んで、そんな慌ただしくも穏やかに過ごしていた学園の休日に、突如シスタさんが来訪してきた訳である。
「せ……先生?一体どうしたんですか……?癒してって……」
突然の来訪+言葉に、目を白黒させながら俺が問うと、シスタさんは俺に抱き着きながら言った。
「もう限界なの!!色々と!!本当に!!だから……お願い!!今日私とデートして!!!」
デートですか……。そりゃ全然構わないけど、色々と限界って……やっぱり教師は大変なんだなぁ……。
俺やティファが襲われ、その元凶たちをボコった後も俺は、黒騎士に変身して夜のパトロールは続けていた。
何故ならカーンやルーカスの一派の中には、シスタさんを襲った黒騎士Bと忍者は居なかったからだ。
毎日は流石に俺の体力的に無理だったけど、出来る限りパトロールを続けてたんだけど……今まで騒動が嘘の様に街は静かになってた。
ルーカスが居なくなってクラスも大分落ち着いたと思うけど、相変わらずシスタさんは忙しいみたいで、毎日遅くまで頑張ってる。
一度襲われたんだから、極力明るいうちに帰って欲しいんだけど……やっぱり先生って大変なんだなぁ……としみじみ思いつつも、遠くでシスタさんの帰宅を見守ってたんだけど、あの後シスタさんが襲われる事は無くなってた。
ホズムさんにも確認してみたけど、やっぱり夜な夜な女性を攫っていたのはカーンとルーカス達だったみたいで、主犯格の二人が今病院送りになった為、暫くは大丈夫だろう……とお墨付きを貰ったのだが……やっぱりどうしてもあの忍者達が気になる!!
でも現れなくなったのはしょうがないし、そろそろ俺もパトロールの頻度を少なくしようかな?なんて思ってた休日に、こうしてシスタさんが訪ねて来たのである。
「私で良ければ喜んで」
「本当!!?ありがとう……!!コウちゃん……!!」
俺の言葉に、感無量とばかりに更に強く抱きしめてくるシスタさんに、まぁ俺なんかとデートしてシスタさんの疲れがちょっとでも取れればと思うのだ。
そんな俺達を、部屋のベットから見ていたソフィアは、口をとがらせながら言った。
「ええー。いーなー。私もコウとデート行きたい」
そう言って不満を口にするソフィアに、俺はシスタさんから離れて苦笑いして言った。
「ふふ。ごめんね?ソフィ。……また今度デートしようね?」
「はぁ……まぁしょうがないけど……。今度絶対だよ?」
まだ不満げなソフィアに少し笑いそうになりつつ、俺はシスタさんとどこでデートするのかと、待ち合わせ場所を決めるのであった……。
◆
「すみません。お待たせしました」
「ううん!!全然!!今来たところよ!!」
王都の中心にある噴水公園。
多くの恋人たちが待ち合わせ場所に選ぶこの公園が、シスタさんが指定してきた場所だ。
俺としてはあの後、そのまま出かけても良かったのだが……シスタさんがどーしても待ち合わせがしたい!!との事だったので、こうして改めて待ち合わせをしているのである。
ちなみに……この王都で俺が
そもそも……前から思ってたんだけど、
世界の守り神なんて言われてた様な気もするけど、それを祭る教会とか無いし、今や大分マイナーな神様なのかもしれない。まぁ俺としちゃそっちの方が全然いいけどな!!
エイシャは俺を心配してたけど……こんな真昼間から襲う奴なんて居ないだろうし、やっぱり皆(ミリヤとかエイシャとかマリィとか!)心配しすぎなだけだと思う。
まぁ結局デートの待ち合わせ場所まではソフィアとティファとアンナと……なんとナーサ達まで一緒に来たけど!!
何でも俺を放っておくと、また誰かに攫われたりするかも知れないと、皆不安らしいのだが……俺はこの街で攫われた事ないからね!?攫われたのティファだからね!!?
心配されるのは別に悪い気はしないけど……俺としちゃソフィアを除く他の女子生徒の方が心配だよ……。
まぁ取り合えずそれは置いといて、過保護な皆と別れて俺はこうしてシスタさんとの待ち合わせ場所に到着した訳だ!!
そういや……俺ってこうしてちゃんとデートするのって初めてかも!!
ミリヤと二人っきりで出かける事はよくあったけど、それはデートって訳でもなかったしな!!
「コウちゃん……その服、とっても可愛いわ!!似合ってる!!最高よ!!」
「あ……あはは。ありがとうございます……」
そう、俺がデートに行くと何処から聞きつけたか、ナーサ達が突然俺の部屋に押しかけてきて……なすが儘におめかしされちゃったのだ!!
俺の服は地味なのが多すぎると、ナーサ達の服を借りた訳なのだが(強制的に)似合ってると言われてよかった……いや?よかったのか?これ良かったってなったら、またナーサ達に強制的におめかしされちゃわない?
「うふふ。かわいいコウちゃん見てるだけで、仕事も疲れも癒されるわぁ……。本当にありがとね?コウちゃん!!……じゃ!!行きましょうか!!」
「ふふ。……はい!シスタさん」
こうして俺達は手を繋いで公園から出ようとして……。
「うそ!!?コウキ!!?……コウキなの!!?」
突如呼び止められたのである。……って!!この声は!!!
「ミルク!!?な……なんでここに!!?」
そう。二カ月前、共にアイドルとして切磋琢磨した俺の親友にして、アイドルグループ