最強の黒騎士の中身がTS少女だと気づかれてはいけない理由 作:でかそう
感動的なライブの一夜から数日後……俺は全身筋肉痛に悩まされながらも、学園に登校していた。
当然俺は学園では有名人になってしまって、連日ひっきりなしに俺の元に人が集まる様になったが……ティファ達のお陰でなんとか普通に(?)学園生活を送れていた。……多分。
因みにクルミ達
次のライブ会場まで直ぐにでも出発しなければいけない様で、ライブの翌日にはバイバイする事になってしまった。
「コウ……一緒に歌えて楽しかったわ!今度こそ、あんたの用事を終えたら……セントラリアに戻ってきてよ!?絶対に……約束なんだからね!!」
「コウちゃん……来年は絶対に一緒にセンステめざそーね!!約束!!」
クルミ、アイス……そしてラビルを含むメンバー皆から、来年のセントラルステージを約束されて……流石にそんな皆に嫌とは言えず、俺もそれを承諾して……皆は次のステージへと向かってしまった。
正直言うと、かなり寂しい。
やっぱり
そうそう。そのミリヤ達なんだけど、なんか思った以上に大変そうだ。
つい先日手紙が届いたんだけど、思った以上に聖女教会がゴタゴタしてるらしく、未だにミリヤの勇者としての啓示が出来ていないならしい。
それならいっそ洗礼は後回しにして、もう勇者って事も置いといてこっちに来ようと思ってたらしいんだけど……なんと!!ミリヤとマリィ、そんでエイシャはこの国に立ち入り禁止になっちゃったそうだ!!
何でかって言うと、ミリヤは俺を助けるためとはいえ、クロスの屋敷を更地にしちゃったのを今更ながらに責められてるらしく、今こっちに戻るとその事で責められるっていうか、裁判かけられちゃうかもって事らしい。
クロスは俺を奴隷にしていたし、その事を表に出せば何とかなるかも知れないんだけど……そうすると、一応……一応世界の守り神って事になってる(本当に?)
ミリヤが勇者として大々的に表に立てるようになれば、それ位なら封殺できるそうなんだけど……そしたら結局マリィに皆の前で啓示してもらう必要があるらしく、結局それを待たなきゃいけないそうだ。
んで、マリィなんだけど、これがまた面倒な事に、こっちの聖王様ってのが王都への聖女の立ち入りを禁止にしたそうだ。
この国の王都でも聖女教会はあるし、そんな横暴まかり通るの!!?って思ったんだけど、聖王様はこの国で王様よりも発言力を持ってるらしく、そんな横暴もまかり通るそうだ!!……やっぱり碌な組織じゃないな!!聖王騎士協会!!!
それから……これが一番大変なんだけど、エイシャは……当分の間、この国に入る事をエイシャのお父さん……つまりラヴァダイ王国の国王陛下に禁じられたらしい。
というのも、俺が奴隷になっちゃった時に、クロスから俺を救う為にこの国の王様引っ張り出して……なんか最悪ラヴァダイ王国とエルセリオ王国が戦争してもいいんだぞコラァ!!みたいなニュアンスでエイシャが脅したのがかなり問題になってるそうです。
エイシャはちゃんとした勇者なので、そんなエルセリオ王国の訴えを無視してこの国に入国する事は可能なんだけど……今ラヴァダイ王国の王都はちょっとゴタゴタしているし、そんな面倒ごとは流石に勘弁してくれ、という話だそうだ。
そんな訳でエイシャもエルセリオ王国に戻ってくることが出来なくなっちゃったそうだ。
うーーーん。
それって完全に俺のせいじゃね??
俺が奴隷になんてならなきゃ、こんな面倒ごとにはならなかっただろうし、そう思うとミリヤにもエイシャにも申し訳ない。
かといって俺がラヴァダイ王国に戻れば、今度は聖女教会の事でマリィに迷惑かけそうだし……なんかもうどうしようも無くなっちゃったなぁ……。
で、その事をホズムさんに相談したんだけど、ホズムさん曰く暫く俺は学園に通って、様子を見た方がいいだろう、との事だ。
ここで下手をうってしまうと、後々もっと面倒な事になるのは目に見えている……ってホズムさんに言われちゃったので、しょーがない俺はこれからも学園に通う事にしたのである……。なんだかなぁ……。
しょーじきお姉ちゃんが恋しくなってしまってます。ずっと一緒にいてくれたもんね、ミリヤ。
あと……ふと思ったんだけど、それだったらクルミ達についてっても良かったなぁ……と、今更ながらに思ってしまっちゃうのであった……。
◆
まぁそんな感じで、なんか引っかかるものを感じながらも穏やか(?)に学園生活を送っていた訳なのだが……一応、黒騎士に変身して深夜パトロールはしていた。
やっぱり気になるんだよなー。シスタさんを襲った忍者!!
てなわけで、流石に毎日って訳にはいかないけど、数日に一回は街を見て回ってたんだけど……その日は何時もと様子が違った。
今日も今日とてシスタさんは遅くまで仕事をしていて、帰宅するのが深夜だった訳だが……そんなシスタさんの後をつける影影影!!
なんだこりゃ!!?なんでこんなに一気にシスタさんをつけ狙ってんだ!!?
って思って、俺は探索魔法を使い……そのシスタさんをつけ狙ってる連中の中でも、一番やばそうな奴らを見つけた。
他の連中より明らかに力の桁が違う五人の奴ら。
俺はその中の一人の元へ行き……そいつの目の前で霧状から姿を現した。
「!!!?……こいつはぁ……まさか俺の所に現れるとはなぁ……!!正直……驚いたぜ!!」
逆毛だった真っ赤な髪に、ノースリーブの腕にはこれでもかって程刺青を掘った体格のいい大男。
そいつは、目の前に現れた俺を見て、少し驚いた素振りを見せて……ニヤリと笑って言った。
「なぁるほどなぁ……。こりゃ、アバンとゲイルが話にならねぇ訳だぜ……!!初めましてだなぁ!!黒騎士!!おれぁ聖王騎士団序列第七席!!券王のバルフレッドだ!!」
「ほう?聖王騎士団……?……そんな連中が、女性を後をコソコソと追っていたのかね?」
「ふは!!人が悪いぜぇ!!分かってんだろ!!あの女を追ってたのが俺達だってなぁ!!」
え!!?そうなの!!?全然知らなかったんだけど!!?
てゆーか前から思ってたんだけど、どいつもこいつも黒騎士何でも知ってる説、みたいな感じで話進めるの止めてもらっていいですかね!?むしろなーんも知らんのですけど!!?
「さぁ?何を言ってるのか解らないなぁ……」
いやまじで。
なんで聖王騎士団がシスタさんをつけ狙うの?
「くくく。なるほど?無駄話する気なんざねぇってか……。だが……お前が来るのは一応は想定内なんだよ!!正直雑魚どもを追ってここから消えてくれるのが一番だったが……まぁこっちに来ちまったんならしょうがねぇ!!テメェをここで倒して、雑魚どもにモンルミエールを始末させるかぁ!!!」
そう言って臨戦態勢に入る聖騎士だが……マジでこいつ話が通じねぇな!!
こっちは何言ってるか分かんねぇっつってんだろ!!阿保なの!?
それにしても……モンルミエールかぁ……。
なーんか聞いた事あるような……?
そう思い内心首を傾げる俺だが、そんな事は当然お構いなしにに赤髪聖騎士は俺に向かって突進してくるのであった……。
……なんかめんどくさい事になりそう……。