最強の黒騎士の中身がTS少女だと気づかれてはいけない理由   作:でかそう

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第87話

「申し訳ありません!!コウ様……!!!私の……私の力が至らないせいで……!!」

「マリィ様のせいじゃありません!!むしろ……命を救って頂きありがとうございます……!!」

 

「すまない……コウ……!俺が……もっと君をちゃんと守れていれば……!」

「エイシャ様は陰で私を守っていてくれたんですよね……?ギーツさんから聞きました!だから……エイシャ様は悪くありません!むしろ……この四カ月ずっと守ってくれてありがとうございます!」

 

「コウ……本当にごめんね……。役立たずのおねぇちゃんで……!!本当に……!」

「お姉ちゃんは悪くありません!!ずっと傍で支えてくれていて……ありがとうございます!!」

 

「キーー……」

「キーちゃん泣かないで?私は大丈夫だから……ね?」

 

「コウ……もうアイドル……続けられないの……!?そんなの私……私……!!」

「クルミ……。ごめんね?でも……大丈夫!クルミなら……きっと大丈夫だよ……!!」

 

「コウたん……すまねぇ……結局俺ぁ……コウたんを守り切れなかった……!!」

「え!?誰……!?じゃなくて……。結局私は生きてるんだし、皆も大丈夫だったじゃないですか!ギーツさんは……頑張ってくれました!ありがとうございます!!」

 

「ねぇコウちゃん!私の毒のせいだけじゃないわよねぇ!!なんか……なんか別の要因があって全身から血ィ吹き出したのよねぇ!!?そうよねぇ!!?」

「ホントに誰!!?」

 

 

 うがーーーーー!!!いーかげんにしろーー!!

 

 心配してくれるのはひじょーにありがたいけど、本人が命あって良かったて言ってんだから!!必要以上に周りが落ち込むなーーーー!!!!

 

 なんかもう当事者である俺が一番皆に気を使ってんじゃん!!てゆーか最後の人ホントにだれ!!?

 

 

 怪我の後遺症で、右腕が思う様に上がんなくなったのと、元々クソザコナメクジだったのが、更にゴミみたいな体力(涙)になっただけで、それ以外はもう大丈夫なんだから気を遣われすぎると困る。

 

 てゆーか……皆には言えないけど、結局黒騎士での戦闘が一番の原因っぽいので、周り回って自業自得感っぱない為、何か皆に謝られても逆に申し訳ないのだ。

 

 だからもう気にするなとは言わないけど……必要以上に皆が落ち込むの止めて!?マジで!!!

 

 ……まぁクルミ達には俺自身本当に申し訳なく思う。

 でも……セントラルステージは優勝出来たんだし、俺は今回でお役御免でいいんじゃなかろうか?

 元気だったらアイドル続ける気でいたけど……まぁしゃーない!!アイスとイリヤも元気になったんだし、これで許してもらおう!!

 

 それに……俺の変わりにクルミがセンターをやってくれたらしいのだが、それはそれは大反響だったらしい。クルミ自身なんか認めたくない様だが……多分クルミはもう俺なんかより、ずっとずっと素敵なトップアイドルだ!!

 だから……ちょっと寂しいけど、もうLumi(ルミ)Twinkle(トゥインクル)は……卒業します!!!

 

 ってカノン社長に言ったら泣かれた。

 

「ごめんね……コウ……。アイスたちの時に何かあるって解ってたのに……!結局……私はコウを……ひどい目に合わせてしまったわ……!」

 

 てな感じで。この後慰めるのにほんとーーーーに苦労した!!

 

 それ所じゃない!!!Lumi(ルミ)Twinkle(トゥインクル)メンバー皆も、泣きながら俺に謝って来たのだ!!リーダのラビルとか……なんとアイスとイリヤまで!!……君たち二人は本当に関係ないよね!!?むしろ同じ被害者だよね!!?

 

 結局みんな悪くない!!私は大丈夫!!だから皆も大丈夫!!!って説得するの、めっちゃ大変だった……。

 

 まぁそんな苦労しつつ、俺が目覚めてあっという間二週間が経ったのであった……!

 

 

「コウ様……。このエルセリオ王国の外れにある街、ユグドラにある秘湯……癒しの湯に行きませんか?」

「癒しの湯……?」

 

 俺が聖女教会でマリィとお話ししている時、マリィはそう切り出して来た。

 

「癒しの湯……聞いたことがあるな」

「はい。あのお湯には……数々の効果があると言います。そして……それは眉唾ではなく、真実なのです」

 

 なんでもそのお湯に浸かった者は、古傷とか治ったり、病気が治ったりするという凄まじい温泉らしい……!!すごい!!

 でも人気過ぎて、予約を取るのがめっちゃ大変らしいのだが……なんとマリィは聖女特権でその温泉の予約を取る事が出来たそうだ!!権力すごい!!

 

「その温泉でコウの腕とかも治るかも知れないのね!!?」

「はい……もしかしたら気休めかもしれませんが、それに賭けるのも悪くないと思いますわ。……それにコウ様もミリヤさんも、今回だけでなく王都でも色々大変だったでしょうし、これを機に少し休んでもいいと思うのです……」

 

 いいね!!めっちゃいい!!

 やっぱ元日本人としては温泉ってめっちゃ惹かれる!!

 

 でも……魔王の事とかあるし、今回だって結局四カ月もこの街で足止め食らってしまったから……そんな悠長にして大丈夫なのかな……?

 

 その思いも込めてエイシャを見ると、エイシャはふっと笑って答えた。

 

「問題ない……。しばらくはゆっくりしても大丈夫だろう」

「……え?」

 

 大丈夫なの?魔族とか……魔王とかは?

 っと、疑問に思っていると、エイシャがそれは何故か教えてくれた。

 

 なんでも今回エイシャとギーツが戦った魔族は九天王だったらしいのだが……なんとそいつと今回和解したらしい!!すごい!!

 んで、その人の話では、今回魔王軍最強の戦士バエルと言う奴がこの街に来たそうだが……そいつはなんと黒騎士に打ち倒され、行方不明になってしまったらしい。やったね!!

 バエルはまごう事なき魔族最強の男だったのだが、そのバエルが居なくなった事は魔王軍にとっては大打撃な為、暫く魔王軍が派手に動くことは出来ないだろうという事だ。

 

 本来ならそのゴタゴタの間に魔王を叩いてしまったほうがいいのだろうが……ここで焦ってしまっては、大きなミスが生まれるかもしれない。

 

 故にここは慎重に動くに越したことはないし……何より俺の事もあるから、ここでゆっくり休んでこれからの事を考える事にした……って訳だ!!

 

 ちなみに今回和解した魔族が……俺に毒を撃ちこんだ奴らしいので、そんな奴と和解してしまったとエイシャに謝られたが……別に俺としては全然おっけーだ!!

 むしろそんなエイシャ的にも恨みがあろう魔族と和解できるなんて……エイシャは懐が広いと見直したぐらいだ!!

 

 ちなみにその人は……俺の面会に来てたらしいのだが……特徴を聞いてようやく合点がいった!!

 

 毒だのなんだの言ってた人が魔族の人だったのか!!解ってなんかすっきりした!!

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