IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

10 / 280
クリスマスイブですね。

ジーナ(GEから)とクラリッサ(ISから)は私の隣にいるよ(幻覚


9話

 

訓練を午前中に終わらせ、私は女子寮の管理者のところへ向かっていた。退院した将冴を、私の部屋で住まわせるためだ。

 

一人で日本に返すつもりはない。帰るときは一緒だ。

日本政府にもそう伝えた。

 

「ブリュンヒルデが守るなら海外にいても構わない」という言葉ももらった。重要人保護プログラムが適用されるとは言っていたが、まだ適用していないのだろう。おそらくそこまで将冴の事を重要視していない。

 

まぁ、それならそれで構わないのだが。

 

さて、管理人は……いるな。

 

 

「失礼する」

 

「はいはい、どちらさん……って、ブリュンヒルデのねえちゃんか。どうした?」

 

 

出てきたのはボサボサの髪によれたシャツを着てタバコを咥えた女性だった。

 

この人物がドイツ軍の女子寮の管理人、リョーボ(仮名)さんだ。本名誰も知らないらしい。

 

 

「リョーボさんに話があってな。私の部屋に、私の知り合いを住まわせたいんだ」

 

「ねえちゃんの知り合い?」

 

「ああ、13歳の男の子だ。少し特殊な事情で……ドイツにいる間は私が面倒を見ることになってな。ここが女子寮だというのは承知の上で、お願いする」

 

「別に構わんよ」

 

 

軽いな……こんなにあっさり許可が出るとは、私も予想外だ。

 

 

「本当にいいのか?」

 

「おう、ねえちゃんの顔みりゃ、やむを得ない事情なんだろう?なら別に構わないよ。彼氏とかだったら、部屋ごと爆破してやるがな」

 

「生憎、年下趣味ではない」

 

「はっはっは、そうかい。まぁ、私は構わんさ」

 

 

カラカラと笑うリョーボさん。だがすぐに鋭い眼差しを向ける。

 

 

「ただし、その男の子が不正を働いたらわかってるね?」

 

「承知している。というか、不正は絶対にないさ」

 

「そうかい。ま、寮に来ることがあったらアタシにも顔を見せてくれよ」

 

「ああ、また挨拶に来る」

 

 

さて、これでドイツにいる間の将冴の問題はないだろう。

 

まだ時間もある。どれ、着替えてお見舞いに行ってやろう。そうだ、アレも用意しておこう。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

色々やることを済ませ、将冴のいる病院へ向かった。

途中で見舞い品も買った。将冴は喜ぶだろうか。

 

病室の扉をノックし、返事が帰る前に開けた。

 

 

「将冴、邪魔する……ぞ……」

 

 

病院には将冴に何かを食べさせているクラリッサがいた。

 

ほ、本当に邪魔だったか……。

 

 

『お、織斑教官!こ、これはその……」

 

 

ドイツ語であわててるクラリッサ。将冴は何かを咀嚼しながら傍観している。

 

 

『落ち着けクラリッサ。それと、今はプライベートだ。普通に呼べ』

 

『イエス、マム!』

 

 

ほとんど条件反射で敬礼をしたクラリッサ。まったく、喧しい。

 

ドイツ語の会話だったため、将冴は何が起きてるのかさっぱりわからないような顔をしている。

 

 

「すまないな将冴。ついていけてないだろう」

 

「まぁ、何となく関係は察したけどね」

 

 

困り顔でそう呟く将冴を他所に、クラリッサは敬礼をとかなかった。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

数分後、ようやくクラリッサさんが落ち着き、二人は椅子に腰かけた。

 

 

「織斑教官……織斑サンモ、オ見舞二?」

 

「ああ、色々と伝えることもあってな」

 

「伝えること?」

 

「ああ、退院した後のことをな」

 

 

千冬さんが伝えてくれたことは、退院した後は一年間は千冬さんと過ごすということだった。

寮の管理人さんの許可がもらえたらしい。

クラリッサさんも同じ寮だという。

 

 

「一年後のことは、その時考えよう」

 

「何から何まで……本当にありがとうございます」

 

「構わんさ。さて、私は先生のところに行ってくる。お前がいつ退院出来そうか聞いてくるよ」

 

 

千冬さんは病室を出て行った。

再びクラリッサさんとふたりっきりになる。

 

 

「ショウゴ、マダドイツニイル?」

 

「うん。一年は千冬さんと一緒だよ。なんだか緊張しちゃうけど」

 

「私モイル。ラウラモ」

 

「うん、その時はよろしくお願いします」

 

「任セテ」

 

 

しばらく談笑していると、ノックを省略して千冬さんが入ってきた。

 

ん?車椅子を押してる。随分メカメカしい車椅子だ。

 

 

「おかえりなさい、千冬さん」

 

「オカエリナサイ」

 

「ああ。将冴、退院許可が下りたぞ。二日後だ」

 

 

二日後……随分早い。

 

 

「医療用ナノマシンの効果が顕著に表れてるらしい。傷の治りが早いようだ」

 

「そうなんだ……すぐに退院できるのは嬉しいかな」

 

「ショウゴ、ヨカッタ」

 

「クラリッサさん、ありがとう。で、千冬さん。その車椅子は?」

 

「ああ、こいつか」

 

 

カラカラと僕のベッドの隣まで引いてきてくれる。

 

 

「これはISの技術を応用した車椅子でな。思考を読み取って思った通りに動いてくれる優れものだ。知り合いの伝手でもらった」

 

「よくもらえましたね」

 

「私の人脈を侮るなよ」

 

「スゴイ……」

 

「退院後はこれを使うといい」

 

「はい、ありがとうございます」

 

 

その後、夕方まで3人で話していた。

 

その間、クラリッサさんの日本語がメキメキ上達していた。




はい、クラリッサかわいいかわいい。

千冬ともイチャイチャしたいな……ハーレム……?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。