私が以前書いていたGOD EATERのショウゴくんも登場してくれました。100話記念というには少しインパクトがなかったかもしれませんが……まぁ、この小説を書くにあたって、あんな裏話がありましたってことを知っていただきたかった。
あ、ちなみにわっしの今の性癖の原因はGEのジーナです。
「ぅん……」
どれくらい寝ただろうか……この感じだと、30分以上寝た気がする。クラリッサは……。
「すぅ……すぅ……」
……クラリッサも寝ていた……そりゃ起こされないわけだ……。
既に日は沈みかけていて、赤く染まっている。
めちゃくちゃ寝ていたようだ……。
「んっ……んん〜……」
「起きたか」
体を起こして伸びをしていると、後ろから声をかけられ振り向くと、浴衣を着た織斑先生がいた。
……もしかして、起きるまで待っていてくれた?
「よく眠れたか?」
「ええ……こんなに寝る予定ではなかったのですが……」
「二人とも気持ちよさそうに寝ていたからな。みんなも起こしずらかったようだ。私もな」
「起こしてくれても良かったのですが……」
おそらく、もうすぐで夕食の時間だろう。早く戻らないと遅れてしまう。
僕は寝ているクラリッサの肩を揺らした。
「クラリッサ。クラリッサ」
「ぅん……将冴……はっ!すまない、寝てしまった!もう30分以上経ってしまって……」
「気にしなくていいよ。ごめんね、ずっと膝枕してもらって」
「いや、それはいいのだが……」
すっかり気を落としてしまったみたいだ……。
気にしなくていいのに。
「二人とも、もう夕食の時間だ。早く着替えてこい」
「お、織斑先生!?」
「驚いている暇があったらさっさと行け」
「は、はい!」
クラリッサはスッと立ち上がり、僕のことを持ち上げた。
「失礼します!」
「ちょっ、クラリッサ!自分で歩けるから」
「二人で着替えたほうが早いだろう?」
「一人でできるから!」
僕を抱えたまま、クラリッサは旅館まで走っていく。僕一人でできるからぁ!
「まったく……見せつけてくれるな……」
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結局クラリッサに手伝ってもらいながら浴衣に着替え、夕食会場に向かった。
既に僕ら以外は集まっており、ちょうど食べ始めるところだったようだ。
僕はテーブル席のほうに用意されていた車椅子用の席へ向かう。テーブルにはシャルとラウラが僕に対面するように座っていた。
クラリッサは教員用の夕食会場があるようで、そちらに向かった。
「将冴、よく眠れた?」
ニコニコ顔で僕に聞いてくるシャル。僕の反応を見て楽しむつもりか……いつか仕返しするからね……。
「起こしてくれても良かったんだけど?」
「織斑先生に寝かしておけって言われたからね」
「あ、そう……」
「兄さん、今日一緒に……」
「寝ません」
「クラリッサとは寝るのにか!?」
「その言い方は語弊があるからやめてくれないかな?」
ラウラとそんなやりとりをしている間に、夕食が始まる。料理はさすが海沿いの旅館。お刺身などの魚介類が並んでいる。
「こんなに豪華なのいつぶりかな」
「この魚……火が通っていないぞ……手抜きか?」
「そういう料理なんだよ、ラウラ」
「確かお刺身って言うんだよね?」
「そうだよ。この醤油を少しつけて食べるんだ」
僕は実演するように、お刺身に醤油をつけて食べて見せる。
「こ、こうか、兄さん……?」
箸を使い慣れていないラウラがプルプルと震える手でお刺身を掴み、醤油に少し浸し食べようとするが、醤油につけたところでお刺身が箸から落ちてしまい、ベチャリと醤油漬けになってしまった。
「あ……」
この世の終わりのような顔をするラウラ。そんな顔しなくても……。
「無理に箸を使わなくても……」
「いや、日本にいる間に箸を使えるようになりたいんだ」
「まぁ、いい心がけではあるけど……」
醤油漬けの刺身を食べさせるのはかわいそうなので、そのお刺身を僕の皿に移し、僕のお刺身に少し醤油をつけてラウラの口元に持っていった。
「はい、あーん」
「あ、あーん……」
恥ずかしそうにお刺身を口にするラウラ。そしてぱぁっと顔を輝かせる。
「お、美味しいぞ!兄さん!」
「それは良かった」
残すのはもったいないので、醤油漬けお刺身をご飯と一緒に食べた。
ラウラの隣に座っていたシャルも僕にならってお刺身を食べて美味しそうな顔をした。シャルは箸の扱いには、少し慣れているようだね。
「本当、生魚だから少し抵抗があったけど、これならいくらでも食べれそう」
「これが食べれれば、お寿司も楽しめるね」
「それは楽しみかな。……ねぇ、この緑色のは何?」
シャルはわさびを見て僕に聞いてきた。
ふむ、これは……
「それはわさびだよ。見たところ、本わさびみたいだね。食べてみればわかるよ」
「うん、わかった」
シャルが盛られているわさびを全て箸で掴み、口に運んだ。
計画通り……。
「むぅ!?」
「食べたらわかるように、それは薬味でお刺身に少しつけて食べるんだ」
「早く言ってよ!」
「どんな反応するか楽しみで……」
「に、兄さん……涙が止まらない……」
「ラウラも食べちゃったの!?」
それはさすがにかわいそうなことをしてしまった。
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「将冴」
夕食を終えて、部屋に戻ろうとすると、箒に声をかけられた。そういえば、束さんと二人っきりにしてしまったが、あの後はどうなったんだろう?
「今日はありがとう。おかげで姉さんとの関係も修復できそうだ」
「そっか。それは良かった。でも、僕にお礼を言わなくてもいいからね。束さんが箒と仲直りしたいから、箒も同じ気持ちだったから、なるべくしてなったんだよ」
「それでも、タッグトーナメント前に諭されていなければ、私は素直に姉さんと話せなかった。だから……」
ありがとう、と箒は頭を下げた。
そこまでしなくてもいいのだけど……まあ、二人が仲直りできて良かった。
「どういたしまして。さ、早く部屋に戻ったほうがいいよ。同室の人たちが心配する」
「ああ。この礼はいずれ返す」
「気にしないで」
箒は自分の部屋の方へ走っていった。
あ、そういえば……
「束さんはどこに行ったんだろう?」
聞いておくべきだったな……。
ダーク尺稼ぎ。
シャルにわさびを食べさせたかっただけ←