IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

114 / 280
どうも、作者です。

ようやく夏休みに入ります。
アニメ1期のOVAの話になるのかな?
将冴君が一夏のお家にお呼ばれ。


102話

 

夏休み初日の朝。僕は部屋で一人ドイツ行きの準備をしている。

クラリッサは山田先生とお出かけしてくるという。

 

ラウラがドイツ行きのチケットが取ってくれたおかげで、夏休みはスケジュール通り過ごせそうだ。ドイツで私と遊べ、と約束を取り付けられてしまったけど、それくらいはお安い御用だ。

 

ナターシャさんにも連絡済みで、ドイツからアメリカまでの飛行機を8月14日にチャーターしてくれたらしい。わざわざチャーター機じゃなくてもとは思ったけど……

 

 

『ショウゴが来るならこれくらいお安い御用よ!』

 

 

と、言い切られてしまったので、おとなしく従うことにした。

 

そうそう、束さんにも22日辺りにそちらに行くと連絡したところ……

 

 

『超興奮して待ってるね!くーちゃんもいい感じに仕上げておくよ!高校生の夏休みで大人の階段をシンデレラジャンプしようZE☆』

 

 

と、訳のわからないことを言われたので、そのまま通話を切った。

 

ラボに行くの、やめようかな……

 

 

コンコン

 

「ん?」

 

 

扉をノックする音。誰か来たのかな?

 

 

「はーい、今開けます」

 

 

義肢をつけて扉に向かい、特に警戒せずに扉を開けた。

 

 

「よ、将冴」

 

「一夏、家に戻るんじゃなかったの?」

 

「これから戻るんだよ。それで、将冴も暇ならうちに来ないかと思ってさ」

 

「一夏の家に?」

 

 

まぁ、ドイツ行きの準備はそんなに時間のかかるものでもないし、手続きの類は全て提出してあるから、問題はないかな。

 

何より一夏の家に行くのが久しぶりだ。

 

 

「うん、いいよ。準備してくるから、ちょっと待ってて」

 

「おう、急いでないから、ゆっくりでいいぞ」

 

 

さて、どうせ学園の中だからと制服着ていたけど、外に出るなら、私服に着替えなきゃ。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

着替えを終えてクラリッサに一夏の家に遊びに行くとメールを入れ、学園を出た。

 

一夏の家は僕の家があったところの近くにあるから、昨日と同じモノレールで向かった。

 

途中、スーパーに寄り食材やら飲み物やらを調達し、一夏の家に到着する。

 

 

「ただいまっと」

 

「お邪魔します」

 

 

さすがに家の中で車椅子に乗るのは失礼なので義足だけつけて一夏の家にお邪魔する。

 

そこまで埃っぽくない……一夏、たまに帰って掃除でもしていたのかな?

 

 

「その辺のソファー座っててくれ。冷蔵庫に買ってきたもの入れちまうから」

 

「うん、それじゃお言葉に甘えて」

 

 

ソファーに座り、義足を戻して義手をつける。

 

義肢の出し入れもスムーズになったものだ……。

まぁ、一生付き合っていかなきゃいけないしね。

 

 

「お待たせ」

 

「ありがとう」

 

 

一夏が氷を入れた麦茶を僕に手渡してくれる。

 

 

「将冴、夏休み中は殆ど日本にいないんだっけか?」

 

 

一夏がそんなことを聞いてくる。

 

 

「そうだね。ドイツ軍のみんなに会いに行くのと、アメリカ留学でね」

 

「留学って、やっぱりISの?」

 

「だけじゃないみたい。軍事訓練的なものもやるって書いてあったかな」

 

「そんなこともやるのか……それじゃあ、アメリカでは軍の宿舎か?」

 

 

あぁ、そこ聞くか……

 

 

「いや、それが……」

 

「なんで目を逸らすんだよ……」

 

「僕も宿舎みたいなところで過ごすのかと思ってたんだけど……ていうか、留学のプログラムみたいなのには宿舎って書いてあったんだよ。だけど、ナターシャさんからの手紙にさ……」

 

 

昨日送られてきたナターシャさんからの手紙にはこう書いてあった。

 

 

『ハーイ、ショウゴ!

あなたから連絡がないから、留学の話と一緒に手紙を送るわね。

私は無事にアメリカに帰ってこれたわ。これも、あなたが私を助けてくれたおかげよ。重ねて礼を言うわ。

早速本題なんだけど、留学のこと、政府からも許可が下りたわ!先日の事件のことを世間に公表して、政府を訴えるって言ったらすぐにOK出ちゃった。

あとはショウゴが留学するかどうかを連絡くれたら、すぐにでもこっちに来れるようにできるわ!

そうそう、留学のプログラムでは軍の宿舎で寝泊まりって書いてるかもしれないけど、そこ私の部屋になったからよろしくね!

いい返事を待ってるわ。いつでも連絡してね。

あなたのナタルより』

 

 

とまぁ、こんな感じの手紙が届いたわけで……。

 

とてもクラリッサに見せれない内容だった。

 

 

「なんつーか、ノリがアメリカって感じだよな……」

 

「まぁね……」

 

「しかし、あの人と一緒に過ごすことになるのか。まぁ、将冴はハルフォーフ先生と暮らしているから、問題ないだろ」

 

「一夏のその考え方ができたらどんなにいいことか……」

 

「え?なにが?」

 

「なんでもないよ」

 

 

一度あっただけの人と1週間一緒に過ごすなんて、普通はあり得ないんだからね……一夏はわからないかもしれないけど。

 

 

「まぁ、留学だし、勉強してくるよ。僕は」

 

「ISの操縦うまくなるなら、羨ましいけどな」

 

「一緒に行く?」

 

「遠慮する」

 

「そう。羨ましいなら付いてくればいいのに」

 

「まだ二次移行で使えるようになった雪羅をうまく使えないからな。自分で感覚をつかみたいんだ」

 

 

ああ、福音を倒したっていう、多機能武装腕だっけ?

またベストタイミングで二次移行したものだね。セシリアさんとの最初の試合の時も、一次移行で助けられてたし。

 

そういう悪運はつよいんだからなぁ。

 

 

「それで、今日はなにするの?」

 

「ああ、特に決めてなかったんだけど……」

 

 

決めてないのに誘ったのか……

 

 

ピンポーン

 

 

チャイム……誰か来たのかな?

 

 

「誰だ?ちょっと行ってくる」

 

「うん」

 

 

夏休み……一夏が帰っている時に……思い当たるのは3人。

 

おそらく3人ともくるだろうけど、3人まとめてくる可能性は低い……。それでいて、一番焦っているであろう人は……

 

 

「失礼いたしま……す……」

 

「やぁ、セシリアさん」

 

「セシリア、麦茶でいいか?」

 

「お、お構いなく……」

 

 

一夏が台所の方へ向かっていった。

 

ふふ、セシリアさんの顔。おそらく二人きりになれるとか思ってたんだろうなぁ。

 

 

「しょ、将冴さんもいらしていたのですね……」

 

「ごめんね、一夏と二人っきりになれなくて」

 

「い、いえ……そんなことは」

 

 

目をそらして顔を赤くしてるけど、僕がいなくても二人っきりなれないんだろうなぁ……。

 

 

「セシリア、はい麦茶」

 

「ありがとうございます。これ、ケーキを買ってきたので、よろしければ」

 

「おお、そんな気を使わなくても良かったのに」

 

「いえ、お邪魔するんですから当然のことです」

 

 

二人っきりになってアーンとかしたかったのかな?

 

 

「ありがとな。皿とフォーク持ってくるよ」

 

 

一夏は再び台所に。

なんだか悪いことしたなぁ……

 

 

「はぁ……」

 

「少し席外そうか?」

 

「いえ、構いませんから……」

 

 

ピンポーン

 

 

また家のチャイムが鳴った。

残り2人のお出ましかな?

 

 

「ん?誰か来たのか?」

 

「ああ、僕が出るよ。一夏はケーキ取り分けておいて」

 

「おう、頼むわ」

 

「セシリアさんは座ってて」

 

「あ、はい……」

 

 

さて、どっちかな。

 

僕は玄関の扉に手をかけ、ゆっくり開けると……

 

 

「……なんで将冴がいんのよ」

 

「お前も来ていたのか……」

 

 

おお、これは……予想外。

箒と鈴のダブルパンチ

 

 

「やぁ、二人とも。立ち話もなんだし、入ったら?」

 

 

さてさて、一夏はこの修羅場をどうするやら。




なんでクラリッサの画像はこんなに少ないんでしょうね。

画像探しても少ししかないよ……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。