IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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結構前に、ISのゲームでてましたよね。

クラリッサ攻略できないようなので、あまり興味なかったり。
仮に、クラリッサ攻略できたとしても、一夏に攻略して欲しくないですね←


108話

 

ルカさんの運転する車が寮の前に到着し、僕は義肢を全てつけて車から降りた。クラリッサとラウラも同様に車を降りる。

 

ルカさんは車から降りず、窓を開けた。

 

 

「私、車を軍に戻すわ。隊長、先にハーゼで待ってます」

 

「うむ、私もすぐに向かう」

 

「クラリッサ、将冴君。また夕飯の時にね」

 

「はい、お仕事頑張ってください」

 

「わざわざすまなかったな」

 

 

ルカさんは車を発進させ、軍の基地へと向かって行った。

 

 

「私達も、早く荷物を置いてこよう」

 

「うん」

 

 

僕たちが寮に足を踏み入れると、すぐに管理人室の扉が開き、ボサボサの髪によれたシャツ、そしてタバコを咥えた女性が出てくる。

 

 

「お、来たな。おかえり」

 

「ただいま、リョーボさん」

 

 

この寮の管理人、リョーボさん(仮名)だ。

1年ぶり……本当に久しぶりだ。

 

 

「少し大人っぽくなったな、将冴。それに……」

 

 

リョーボさんが僕の肩や胸、お腹を触る。

 

 

「トレーニングは怠っていないみたいだな」

 

「最近は、怪我してたのでサボり気味ですけど……」

 

「それでも維持できているんだ、流石じゃないか」

 

「ありがとうございます」

 

 

一応維持できるようにはしているんだけど、IS学園に来てからはそうもいかないことが多くなった。

 

アメリカ留学で、軍のメニューもできるらしいから、少しは鍛えられるかな。

 

 

「リョーボさん、久しぶりです」

 

「おう、ラウラにクラリッサ。長旅お疲れ様。ラウラの部屋はそのままになってるよ。クラリッサは将冴は、前に将冴とブリュンヒルデの姉ちゃんが使っていた部屋だ」

 

「ありがとうございます」

 

「ほらこれが鍵だ」

 

 

リョーボさんに鍵を渡される。

同じ部屋か。まぁ、気兼ねなく使えそうだ。

 

 

「今日の予定は?」

 

「私はすぐに軍への報告がある」

 

「私と将冴は、墓参りに」

 

「そうか、わかった。夕食までには戻って来なよ。寮にいるみんなに、将冴が帰ってくるって伝えてあるからね。みんなの期待を裏切るんじゃないよ」

 

「はい、時間までには」

 

 

リョーボさんに念を押されながらも、僕らは部屋に向かう。1年前だと、毎日のように過ごしていたから、本当に懐かしい。

 

 

「兄さん、クラリッサ。私はすぐに、軍に向かうが何かあればいつでも連絡してくれ。直接私にでも、ハーゼにでもいい」

 

「ありがとうラウラ。そんなことにならないようにするよ」

 

「隊長、お気遣いありがとうございます」

 

「うむ、ではな」

 

 

ラウラは自分の部屋の扉を開き、荷物を投げ入れると、すぐに寮を出て行った。

 

 

「あ、ラウラ!荷物はちゃんと……って、もういないし」

 

「まぁ、隊長も急いでいるんだろう。さ、私達も荷物を置いて、墓参りに行こう」

 

「うん」

 

 

1年ぶり……か。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

部屋に荷物を置き、義足から車椅子に乗り換え(?)、墓地に向かう。

 

幸いにも、寮からはそんなに離れていないため、時間はそうかからない。すぐに墓地に到着する。

 

 

「将冴、途中で花なんかは買わなくても良かったのか?」

 

 

車椅子を押しながら、クラリッサが聞いてくる。

まぁ、買うべきなんだろうけど……

 

 

「うん。母さん花粉症だし」

 

「そ、そうか……」

 

「1年ぶり……色々と話さなきゃいけないことあるね……あれ?」

 

 

両親の墓の前に白衣を着た女性が立っている。

誰だろう……お父さんとお母さんの知り合い?

 

いや、知り合いだとしても、この場所を知ってるのは……。

 

 

「おや?」

 

 

女性が僕に気づき、こちらに歩いてくる。

クラリッサが後ろで身構えているのがわかった。

 

 

「君は……」

 

 

女性が僕の顔をまじまじと見ながら、何やら思案するように顎に手を当てた。

 

 

「柳川将冴君、で間違い無いかな?」

 

「……あなたは?」

 

「こりゃ失敬。私は篝火ヒカルノ。倉持技研の研究員で、君のご両親の同僚だ」

 

「両親の……」

 

 

同僚……果たして信じていいものか……。

 

 

「疑ってるみたいだね。後ろの女性も……ま、仕方ないか。自分で言うのもなんだが、こんな胡散臭そうな女の言うことを信じろというのが無理な話だ。そうだな……」

 

 

篝火と名乗った女性は、名刺を取り出し僕とクラリッサに渡した。

 

 

「直接、倉持に連絡してくれればわかるさ」

 

「将冴……」

 

「……わかりました。とりあえずは信じておきます」

 

「信用ないね。まぁいいさ。日本に来た時は、一度寄ってくれ。あ、もう一人の男の子……織斑一夏君も一緒に連れて来てくれると嬉しいね」

 

 

そう言って、篝火さんは僕らに背を向けた。

 

両親の同僚か……もしかして、バーチャロンのことも知っていたのかな。あれは、お父さんとお母さんの研究だったし……。

 

 

「どうやら、本当の話のようだが……」

 

「うん、みたいだね。なんで墓の場所を知ってるかわからないけど」

 

「ここの場所を知ってるのは?」

 

「ドイツ軍の人と、千冬さん……多分束さんも知ってます。あ、日本政府も知ってるかも」

 

「倉持技研なら、政府と繋がりがあってもおかしくはないか」

 

「うん……まぁ、それは日本に帰ってから考えよう。今は……」

 

 

意外な人に会ってしまったけど、本来の目的を忘れてはいけない。

 

 

「久しぶり、お父さん、お母さん」




篝火さんは今後活躍してもらう予定。

今のうちに言っておきますが、ヒロインにはなりませんよ。なりませんからね!
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