TRPGしてSAN値をがっつり減らしてしまいまして……。
今回はクラリッサとデート。
物語も大きく動き始めます。
翌日、僕は寮の入り口で、1年前にやっていたように仕事へ向かうみんなへ挨拶をしていた。
昨日散々騒いでいたので、みんな少し疲れ気味だ。
「あ、将冴君おはよー」
気怠げに挨拶してくれたのはルカさん。
眠そうに目を擦っている。
「ルカさん、おはようございます」
「この感じ久しぶりだわぁ〜。このままドイツ軍に入らない?将冴君なら、ハーゼの特別隊員にしてあげるよ」
「魅力的なお誘いですが、今のところは遠慮しておきます」
「あらら、断られちゃったか。まぁ、IS学園卒業するときにまたお誘いするわ。それで、今日の予定は?もしよければ、ハーゼから何人か護衛つけるけど?」
「いえ、大丈夫です。今日はクラリッサとデートなので」
「そうなの?それなら、野暮なことはできないわね」
護衛なんてつけられたら、落ち着いてクラリッサと遊べないしね。
その申し出はありがたいけど。
「クラリッサとはどうなの?私が言うのもなんだけど、あの子不器用だから」
「うまくやれてますよ。むしろ、僕がはっきりしなくて、クラリッサに悪いことをしてしまったなって……」
「やっぱり、まだ付き合ってはいないのね」
「はい……でも、今日言うつもりです。1年前の返事を」
「そっか、頑張ってね。やっと私の苦労も報われるわ……」
ルカさんがいろいろ手を回してくれたから、僕はクラリッサと一緒にいられる。
本当に感謝してもしきれないな。
「っと、そろそろ行かなきゃ。帰ってきたら、結果教えてね」
「はい。いってらっしゃい、ルカさん」
小走りで寮を出て行くルカさんを見送り、僕は寮に備え付けてある時計を見た。
クラリッサ、僕が起きた時まだ寝ていたけど、もう起きたかな……。
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朝起きると、隣のベッドに将冴がおらず、思わず時計を慌てて見た。
時間的にはまだ余裕がある……。
よかったと胸を撫で下ろし、私は寝巻きから着替える。
「デート、か……」
将冴がそんなことを言うとは思わなかった。
1年前、将冴がドイツから離れる前にルカに無理やりデートさせられた時以来ではないだろうか……。
日本では、そんな風に誘われたことはなかったし……。
思えば、将冴の家に行ってから、将冴の私に対する接し方が変わった気がする。悪い意味ではなく。
「……考えてもわからないか」
急ぎ準備を終わらせ、部屋を出る。私服は最近来ていなかったから、なんだか気恥ずかしいな。
寮の出入り口まで向かうと、将冴が立っていた。
今日は車椅子ではないのか。
「すまない、将冴。待たせたか?」
「ううん。みんなに挨拶していたから。クラリッサはもういける?」
「ああ」
「それじゃあ、行こっか」
私と将冴は、並んで寮を出た。
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寮を出て少し歩き、改めてクラリッサの姿を見た。
最近はスーツ姿しか見ていなかったからか、クラリッサの私服を見てなんだかドキドキする。
白いシャツに、デニムジーンズ……いつもつけている眼帯を外していて、なんだか大人の女性といった感じだ。
「……将冴、どうかしたか?」
「クラリッサの私服、久しぶりに見たなって」
「日本ではずっとスーツだったからな。私も久しぶりに私服を着た気がする。……もしかして似合ってなかったか?」
「ううん、すごい似合ってるよ」
「そ、そうか……」
真正面からいうと、なんだか気恥ずかしいな……。
クラリッサの顔も赤くなっている。
「きょ、今日はどこに行くつもりなんだ?」
「特に決めていないんだ。ウィンドショッピングみたいな感じにしようかなって。よく考えたら、あまり詳しくこの辺を見て回ったことなかったから。行きたいところとかある?」
「いや、将冴に任せる」
「それじゃ、まず朝ごはん食べようか」
少し歩き、朝でもやっているお店に入った。
店員さんに席まで案内してもらい、席に座る。それと同時に義足を戻し、義手をつけてメニューを手に取る。その中で、僕はあるものに目が止まった。
「……あ、これ……」
「どうしかしたか?将冴」
「ううん、なんでもないよ。クラリッサ決まった?」
「ああ、大丈夫だ」
店員さんを呼び、注文を伝える。
「ベーグルセットを」
「僕はこれをもらえるかな?」
メニューを指差し、店員さんに頼むものを伝える。
「何を頼んだんだ?」
「懐かしいものをね」
「?そうか……。将冴、今日はなんで車椅子ではないのだ?」
「なんで、か……答えるなら、デートだからって感じかな?」
「どういうことだ?」
「僕が誘ったのに、車椅子を押してもらうのは嫌だったんだ。それに、デートって並んで歩くものでしょ?」
「そ、そういうものか……?」
「多分」
クラリッサが顔を赤くして、もじもじとしている。
そういう反応されると、僕も恥ずかしいんだけど……。
「なんだか、改めてデートってのは、恥ずかしいもんだね……」
「……将冴、今日はどうしてデートをしようと……」
どうして、か……
「今は話せないかな」
「今は?」
「そうだね……それじゃあ、デートが終わってからってことで」
「……わかった」
「お待たせしましたぁ〜」
話に区切りがついたところで、店員さんがベーグルを乗せたトレーと、僕が頼んだもの……ベルリーナーを乗せたトレーを持ってきてくれた。
「将冴、それって……」
「うん、僕がまだ入院しているときに、クラリッサが持ってきてくれたお菓子。まだ義手を持ってなくて、全部アーンされて食べたのは、さすがに照れたなぁ」
「あ、あの時はああするしか……」
「うん、わかってるよ。そのおかげで、クラリッサとこうやってやっていけたと思ってるし」
「将冴……」
「さ、早く食べて、デートしよう?」
オリキャラ設定
リョーボさん
女
32歳
ドイツ軍の女子寮の管理人。
本名不明で、日本の教員免許を持っていたりと謎の多い人物ではあるが、本人曰くただの寮の管理人。
実は本名を隠している理由は、リョーボさんと呼ばれるためだったりする。
結構軽い性格だったりするが、寮にいる人達はみんな家族だと思っている。