作者はクラリッサとバカンスに行きました……夢の中で……。
シュバルツェ・ハーゼの基地で、私……ラウラは書類にペンを走らせていた。
私じゃないと処理できないものもあるが、大体はルカが処理してくれたようで量は少ない。
「隊長、コーヒーいかがですか?」
「ルカか、もらおう」
書類を書く手を止め、ルカからコーヒーを受け取る。
「ふぅ……」
コーヒーを一口飲み、息を吐く。
少しドイツを離れただけなのに、なんだか懐かしいな……。
「日本はどうでしたか?隊長」
「初めてなことばかりだな。ここにいると、空いてる時間は訓練に当てるが、日本では遊びに行くことが多かったな」
「そうですか。羨ましい限りです」
「ルカも日本に来れればいいのだが……」
「私はいいですよ。ハーゼのこともありますし、クラリッサが一緒にいるから、心配はしてません」
ふむ、ルカはどうにも自分よりも周りのことを優先してしまっている感じがするな。これは……そう、兄さんと同じような……。
「クラリッサといえば、今日は将冴君とデートに行くみたいですね」
「兄さんとクラリッサが?」
今日は早くに寮を出たから、2人に会っていなかったから、何も聞いていなかったな。
「はい。将冴君、気持ちを決めたみたいですよ」
「というと?」
「クラリッサに告白するって言ってました」
「そうか。……兄さんが」
ん?待て……そうなると私は……。
「私はクラリッサの義妹になるのか……?」
「ぷっ、あははは!そうですね、そうなりますね!」
「笑いすぎではないか?」
「すいません、でも、おかしくって……ふふふ」
他人事だと思って……部下の義妹なんて、前代未聞だ。
「でも、隊長は将冴君の本当の妹ってわけじゃないんですし、気にしなくても大丈夫なんじゃないですか?」
「む……そうか?」
「そうですよ」
ルカがそういうなら、まぁいいか……。
コーヒーをグイッと飲み干し、また書類を書き始めようとした時、隊員の一人が慌てた様子で入ってきた。
「隊長、副隊長、失礼します。先程、レーダーが未登録の飛行物体を感知しました。進行方向から見て、基地近くの市街地へ向かっているようです!」
「なんだと!?」
「進行速度からみて、あと40分ほどで市街地に……」
「すぐに部隊を編成!ルカ、上層部に報告を。私も出る」
「了解!」
ドイツに帰ってきて早々にか……。
まて……もしかして、市街地には兄さんとクラリッサが……もしそうだとしたら、市街地に入れるわけにはいかない。
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朝食を食べ終え、クラリッサとゆっくり街を歩く。
街にも人が増えてきて、活気付いてきた。
「お店も開いてきたね。露店なんかもある」
「ああ、私もこの辺はあまり歩かないからな。この様になっていたのか」
「ちょっとそこのお店見てみようよ」
すぐ近くでアクセサリーなんかを売っている露店に近づく。日本だと、あまりこういうのは見ないから、新鮮な感じ。
「いらっしゃい」
露店のお姉さんが僕とクラリッサを見てニッコリと微笑んだ。
「アクセサリーか。私はあまりつけないのだが……」
「まぁまぁ、見るだけでも楽しいよ」
リングにネックレス、ピアス、ブレスレットもある。
僕がつけれそうなのはネックレスとピアスくらいだけど。
「お兄さん、若いのになかなかやるねぇ。こんな綺麗な彼女さん連れて」
「か、かのっ!?」
クラリッサがボンッと顔を赤くした。
はは、そう見られてるのかな、周りからは。
「まだ違いますよ。……あ、これ見せてもらっても?」
「いいよ」
お姉さんに並んでいるアクセサリーの中から、ネックレス見せてもらう。
小さな緑色の石があしらってあるネックレス。
うん、これなら……。
「これもらえます?」
「はいよ。プレゼント、でいいかな?」
「うん、お願いします」
クラリッサは……まだ顔を真っ赤にしていて、こちらには気づいていないみたいだ。
お姉さんにお金を渡し、包装されたネックレスを受け取る。
「ありがとう。クラリッサ、大丈夫?」
「ふぇ?あ、ああ……大丈夫……」
なんだか心ここにあらずって感じだね。
「クラリッサは買うものある?」
「いや、私は大丈夫だ。将冴はいいのか?」
「うん。それじゃ違うところに行こうか」
「ああ」
さて、この後はどうしようかな。
だんだん人も増えてきて、歩きにくく……
『見つけた』
「え?」
今すれ違った人……何か……。
「将冴?どうかしたのか?」
「……ごめん、クラリッサ。その辺で待っててくれる?」
「え?」
「すぐ戻るから!」
気になる。すれ違った時に言われたこと……あれはクラス対抗戦で襲ってきた球体が言ってきたことと同じ……。
ドイツでも面倒なことに絡まれる将冴君、マジ不幸体質。
でもまぁ、ラノベとかの主人公ってみんなそんなものですよね。