今日からまた頑張ります。
アメリカに来て2日目。
朝起きて、まず胃もたれに悩まされている……。ナターシャさんが張り切って作ってくれた料理を残すのは失礼だからと、全部食べたらそりゃこうなるよね……。
「時間は……朝5時30分か」
予想外に早く起きちゃったな。
どうしようかな……
「朝ごはんでも作ろうかな」
ナターシャさんもまだ寝ているだろうし、お世話になりっぱなしというのも申し訳ない。
いそいそと着替えて、キッチンへ向かう。車椅子でちゃんと料理するのは初めてだけど、いざとなったら義肢使えば問題ない。
「朝なら何がいいかな……」
冷蔵庫を開けると、食材がたくさん詰まっている。これは困らないな。
「卵に、ベーコン、野菜もたくさんあるし、付け合せにフルーツでもあれば問題ないかな。あとはトーストでもあれば」
簡単だけど、万人受けする朝食なら問題ないかな。
「よし、やりますか」
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「うぅん……朝?」
今何時かしら。……6時?
いけない、朝ごはん作らなきゃ。そしてショウゴの寝顔を眺めて、起こして……なんだったら朝の処理も……
「ん?なんだかいい匂い」
部屋を出て、ショウゴの部屋を見ると扉が開けたままで、もぬけの殻。
もしかして……
キッチンへ向かうと、ショウゴがテーブルにトーストやベーコンエッグなどの料理を並べていた。
「あ、ナターシャさん。おはようございます」
「しょ、ショウゴ……これは」
「朝ごはんですよ。どうぞ、召し上がってください。あ、もしかして朝は食べないですか?」
「い、いえ。食べるけど……」
ショウゴは良かったと言いながら、席につきいただきますと言ってトーストを頬張った。
あ、頬張った顔可愛い……ってそうじゃなくて!
「私が作って好感度あげようと思ったのに!」
「好感度?」
はっ!?私は何を言ってるの!?
「ごめんショウゴ、忘れて……」
「え、あ、わかりました?」
ショウゴは頭にハテナを浮かべながら首を傾げた。あぁ、いちいち私のつぼをぉぉぉ……。
……もう考えるのはやめよう。
「それじゃ、私もいただくわね」
「はい、どうぞ」
私も料理に手をつける。
うん、どれも美味しいわ。
「お口に合いましたか?」
「ええ、とっても。毎日作って欲しいくらいだわ!」
「ふふ、大袈裟ですよ」
「あら、本当にそう思ってるわよ?IS学園やめてずっとここにいない?」
「それはちょっと……」
「あら残念」
本当に残念……。
そのあと、黙々とショウゴの作ってくれた朝食を食べていく。あぁ、もう、本当に美味しい……。
「あ、そうだ。ナターシャさん」
「なに?」
「軍のトレーニングルームって朝使えますか?」
「ええ、あなたたちのトレーニングで使うから、その前から使う人はいないから使えるとは思うけど……もしかして、朝から動くつもり?」
「ええ、まぁ……ちょっと……」
「?」
何かあったのかしら。
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午前8時。
今日からあの男と合同訓練だ。
正直気が乗らない……。
「ジェニー、またふくれっ面して」
「してないわよ、別に」
「してるー」
「してない」
もう、ステフが朝から絡んできて鬱陶しい。
別に私があいつのことをどう思おうと勝手だし、だいたいなんでステフはあいつのことどうとも思わないの?
男ってだけで専用機を支給されて……私とステフが、どれだけ苦労して代表候補生になったかも知らないくせに……。
「今日、最初はトレーニングルームだったよね?」
「ええ。あの男がどれだけできるか、見ものね」
「いや、確実に私たちよりもできると思うよ……」
「う、うるさいわね!」
絶対に負けない。昨日みたいにはさせないから。
トレーニングルームに着くと、すでに扉が開いていて、入り口付近にナターシャ少尉とチーフがいた。
「「チーフ、ナターシャ少尉。おはようございます!」」
「二人ともおはよう」
「来たな。では、2人ともいつものメニューをこなすように」
「はい」
「えっと、チーフ。ショウはまだ来ていないんですか?」
「いや、お前たちより一時間早く来てトレーニングを始めているぞ」
え、一時間って、朝の7時からってこと?
「将冴の手足は義肢だから、胴体の部分を中心に鍛えているな。うむ……見事なものだ」
トレーニングルームに入り、あいつの方を見ると、汗だくで何度も上体を持ち上げるあいつの姿が……言っちゃなんだけど、腕がないからシュールだわ……。
「わぁ、ショウすごぉい」
「あ、ステフとジェニファー。おはよう」
こっちに気づいたあいつが、トレーニングをやめこちらに目を向けてきた。
息が上がってる様子はない。汗だくなのに、なんで笑顔で話せるのよ。
「2人はどんなトレーニングなの?」
「私たちは体力作りとかだよ。ISは体力使うからね」
「ステフ。私、もう始めるから」
「あ、ジェニー!ショウに言うことがあるでしょぉ!」
知ったことじゃない。
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ジェニファーが、さっさと別の場所に言ってトレーニングを始めてしまった。嫌われてるなぁ……。
「ショウ、ごめんね」
「ステフが謝ることじゃないよ。僕としては、仲良くやっていきたいんだけど」
「なんとか仲良くするように説得してるんだけどね。ジェニーは頑固だから」
「仕方ないよ。ぽっと出の僕が来たら、認められないのも当然さ」
今まで、こんなに嫌われたことないからなぁ。
イザコザに巻き込まれないように立ち回るようにしていたから……。
「困ったことがあったら聞いて。なんでも手伝うから」
「ありがとう。助かるよ」
「それじゃ、私もジェニーとトレーニング行ってくるね」
ステフもトレーニングに。
ジェニファーとは、ゆっくり打ち解けるしかないか。
ま、今はしっかりメニューをこなすとしよう。
「よう少年!」
「あれ、ハッターさん?」
「朝からご苦労だな。お、いい汗かいてるなぁ。グゥレイト!」
暑苦しい……
「そうそう、昨日の模擬戦の映像見たぞ。いい動きだった」
「ありがとうございます」
「だが……」
「え?」
「格闘技としてはまだまだだな。ちゃんと指導してもらったことはないだろう」
確かに、格闘術をやっていたわけではないし、クロエさんと何度も模擬戦して形にしたからなぁ……。
「よし、ちょっと待ってろ」
「え、あの……」
ハッターさんがチーフさんとナターシャさんの方へ走っていった。2人に何か伝えているようだけど……。
あ、戻ってきた。
「少年!今からスパーリングするぞ!」
「ええ!?」
アメリカ編が結構難しいです。
ナターシャを書くのは楽しいんですがねぇ……