IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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ペースが遅くて申し訳ありません。
なんだか思うように書けなくて、昨日お休みしました。

そういえば、ブレメモでシャルのイベントが始まりましたね。倉庫の容量足りなくて困ってます。進化素材も足りないや、あはは……


135話

 

「よし、少年!昨日みたいに打ち込んでみろ!」

 

「はい」

 

 

僕とハッターさんは昨日と同じように、スパーリングを始めていた。ナターシャさんがいない……ということは、彼女もテロリストの迎撃のために準備しているのだろう。

 

……僕は本当にこんなことをしていていいのか?僕も出るべきではないのか?

 

ついそう考えてしまう。

 

 

「どうした?少年。昨日のような鋭さがないぞ」

 

「す、すいません……」

 

 

集中できていない。これでは訓練してくれているハッターさんに失礼だ。

 

 

「ま、気持ちはわからんでもないがな」

 

「え?」

 

「少年の様子を見ていればすぐにわかる。浅からぬ因縁があるんだろう?」

 

「……はい」

 

 

両親の仇……今の所、それが一番強い感情だろうか。手足が無くなったことは、さして気にしていない。

 

そして、明らかに僕を狙って襲撃してきている。当事者なんだ、僕は。

 

 

「組織ってのは、どこも面倒なもんだ。俺も、そんなのに嫌気がさして軍を飛び出したことがある」

 

「ハッターさんが?」

 

「おう。自分が正しいと思うことができず、なんの情報のないままに動かされる。理不尽だと思った」

 

「でも戻ってきたんですか?」

 

「ああ。その時の友が、連れ戻した。結局のところは、俺のワガママだったのさ」

 

 

ワガママ……今の僕と、似ている……。

 

 

「少年、チーフからの命令に納得いかないのはわかる。だが、お前のためだということは忘れるな」

 

「僕のため……」

 

「……さて、いい感じにもやもやしてきただろう。もやもやは動けば消える!考えずに打ち込め!カモン!俺を倒してみろ!」

 

 

ハッターさんが煽ってくる。

 

今は考えるより動く……安直だけど、一番効果的か。

 

 

「はい、いきます!」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

「ねぇ、ステフ」

 

 

出撃命令が出るまでの間、私……ジェニファーは隣でISの調子を確かめているステフに話しかけていた。

 

 

「ん?何、ジェニー」

 

「テロリスト、本当にくると思う?」

 

「チーフが言うんだから、くるんじゃない?」

 

「くるんじゃない、って……他人事みたいに……」

 

「今考えても仕方ないし、来た時はその時だよ。それに、テロリストが来るって情報提供したの、ショウだよ?」

 

「はぁ?あいつが情報提供したの!?」

 

 

なんで襲撃がくるって知っているのよ。

あいつがけしかけたんじゃ……

 

 

「ショウ、一緒に出撃したかったみたいだよ。何かあるんじゃないかな?」

 

「何かって?」

 

「そこまでは知らないけど」

 

 

まぁ、あいつに何か理由があったとしても、私には関係ない。今日は実戦。生半可な覚悟で戦ってはいけない。

 

と、その時。緊急のアラームが鳴り響いた。

 

 

『各員に通達。現在、この基地に向かって謎の球体型の機体が多数接近。また、銃火器を所持したテロリストも確認された。IS部隊は直ちに出撃し、自体の鎮圧にあたれ』

 

 

本当に来た……。

いいわ、やってやる。

 

 

『ジェニー、ステフ。聞こえるか?』

 

「チーフ?」

 

『謎の球体は基地の北側と西側から接近している。北側はイーリスとナターシャが対応する。お前たちは西側の敵を鎮圧にしろ。テロリストは他の隊に任せろ。球体を優先するんだ』

 

「「了解!」」

 

『よし、出撃しろ!』

 

「ジェニファー・キール、アラクネで出ます!」

 

「ステファニー・ローランド、ゴールデンドーン。いきます!」

 

 

私達は、同時に飛び出した。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

襲撃の報告があり、私……ナターシャはすぐにイーリと共に北側の敵の迎撃に向かった。

 

久しぶり乗ったISが量産型のラファールで、なんだか懐かしい気持ちになったけど、案外動かせるものね。

 

 

「おうおう、ナタルが量産機とは、面白い組み合わせだな」

 

「イーリ、からかわないで頂戴」

 

「別にそんなつもりはねぇよ。だけど、そんな機体で大丈夫なのか?」

 

「仕方ないじゃない。使えるのがこれだけだったんだから」

 

「そうだな……もう銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)はいないんだもんな」

 

「ええ……」

 

 

あの子がいれば、今回の襲撃なんて軽く鎮圧できる。

無い物ねだりだけど。

 

 

「っと、敵さんのお出ましだぜ」

 

 

私のレーダーにも引っかかった。

反応は5体。

 

レーダーの反応はISに似ているけど……少し違う?

 

 

「全部で5体か。本当に球体なんだな」

 

「どんな攻撃をしてくるかわからない。気をつけて、イーリ」

 

「わかってるって。国家代表をなめないでくれよ。……とりあえず」

 

 

イーリが前傾姿勢になり、一気に加速して球体に近づいた。またそんな猪突猛進な攻撃を……。

 

 

「まず一発殴ってみりゃわかるだろ!」

 

 

イーリのIS、ファング・クエイクの拳が球体に突き刺さる。やったの?

 

 

「ちぃ!」

 

 

舌打ちをして、イーリが球体から離れる。その瞬間、他の球体からビームを放ち、イーリがいた場所を通り過ぎた。

 

 

「一発じゃ仕留められなかったか……」

 

「でも、かなりダメージは大きいみたいよ」

 

「みたいだな。ナタル、援護してくれ」

 

「了解よ」

 

 

5対2……数はこちらが不利。

敵の能力は未知数。

 

この戦い、どう転ぶか……。




今日はこれが限界だった……。

次回からイーリス&ナターシャとジェニファー&ステフの戦いの様子を書いていきます。

そして、将冴はどうするのか……。

2〜3話ほど続きます。
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