もう少しアメリカとおつきあいくださいませ。
翌日。
今日は訓練に参加するなと言われてしまったので、いつもより少し遅く起床した。すると、ナターシャさんが何やらバタバタと出かける準備をしていた。
「おはようございます、ナターシャさん。どうかしたんですか?」
「ショウゴ、おはよう。実は急なモデルの仕事が入っちゃってね……マネージャーには全部断ってって言ったのに、今日だけはどうしてもって頼まれちゃって」
そういえば、昨日電話していたな。多分、その電話だったんだろう。
「それはまた……」
「ショウゴも連れて行きたいんだけど、明日まで帰れないみたいなのよ」
「明日は普通に訓練がありますね……」
「ええ、だからお留守番頼めるかしら?家の鍵はリビングのテーブルの上に置いておいたわ。冷蔵庫の中のものは好きに使って」
「はい、わかりました」
「あ、それと……」
そう呟くと、僕のことを突然ギューっと抱きしめてきた。こっちにきて何回目だろ……。
「な、ナターシャさん……?」
「よし、これで頑張れる!それじゃ、もう行くわ。何かあったらいつでも連絡してね」
「は、はい……頑張ってください」
ナターシャさんを玄関で見送る。チラリと外を見ると、すでに車が待機していた。テストパイロットとモデルをこなすなんて、本当にすごい人だなぁ。
「さて、朝ごはんでも食べようかな。あ、そういえば……」
自分の部屋に戻り、携帯を見てみるとメールが一件。クラリッサからだ。
昨日はバタバタしていて、電話できなかったから、心配かけちゃったなぁ。っと、メール見なきゃ。
『件名:お疲れ様
今日も訓練だったか?
大変だろうけど、頑張ってくれ。
メールでもいいから、連絡を待ってる。』
今は……クラリッサも仕事中だよね。
メールだけにしておこう。
『昨日は連絡できなくてごめん。
いろいろバタバタしていて、連絡できなかった。
今日は訓練がないので、いつでも電話して。』
っと、こんな感じかな。
さて、朝ごはん食べて、筋トレでもしようかな。IS使えないし、体を鍛えるくらいしか時間つぶす方法ないし。
体力作って、ハッターさんの訓練に耐えれるようにしないと。
「朝は軽めのメニューにしようかな。冷蔵庫の中は……」
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朝食を食べ終え、筋トレや格闘技の練習で、午前中の時間は潰れ、気づけばもう正午を回っていた。
……小学校のころ、お昼になると「正午だ、正午」っていじられてたなぁ。まぁ、同音だから仕方ないんだけど……。
「お昼どうしようかな、冷蔵庫に食材はたくさんあるから作れるには作れるんだけど、1人でお昼っていうのも味気ないしなぁ。まぁ、仕方ないか」
ご丁寧にお米なんかもあるから、雑炊でも作ろうかな。
最近、カロリー摂り過ぎてるし。ていうかこの米……
「コシヒ◯リ……」
まさかの日本米だった。
お米の袋を開けようと手をかけた時、キンコーンと少し豪華なチャイムが鳴り響いた。ナターシャさんいないんだけど、出ても大丈夫かな?
そんな思考を巡らせていると、またキンコーンとチャイムが鳴った。大事な用件かもしれないし、出ないのはまずいか。
「はーい、今出ます」
車椅子を動かし、玄関まで行き扉を開くと、そこには見知った顔が2つ……。
「あ、ショウ!Hello!」
「どうも」
「ステフにジェニー?」
アメリカの代表候補生である、ジェニーとステフが私服姿でそこにいた。
「どうしたの?」
「ナターシャ少尉から聞いてない?今日、ナターシャ少尉が仕事で明日までいないから、ショウのフォローしてって頼まれたの」
「全然聞いてない……」
ナターシャさん、肝心なこと伝え忘れていったな……。
「とりあえずあがってもいい?」
「あ、うん。どうぞ」
「お邪魔しまーす」
二人をリビングまで案内し、僕はすぐにキッチンへ向かった。
「好きに座って。飲み物はコーヒーでいいかな?」
「うん、ありがとう」
「砂糖とミルク多めで」
「ジェニー、少しは遠慮しないと!」
「別にいいじゃない、私たちお客なんだから。ね、ショウ」
「ふふ、そうだね。ステフは?」
「あぁ……じゃあ、ジェニーと同じで」
「了解」
甘めのコーヒーを3つ作り、お盆に乗せてリビングへ持っていく。両手がふさがっているときって、思考制御は便利だ。
「はい、どうぞ」
「Thank you」
「ありがと」
2人がコーヒーを飲むところを眺めてから、僕もコーヒーを啜った。うん、美味しい。
「そうだ、2人ともお昼は食べた?」
「ううん、まだだけど」
「この後、どっか食べに行こうかって話してたの」
「そっか……それなら、今から作るところだったし、食べてく?」
「ショウ、料理できるの?」
ステフが驚いたように声を上げた。
まぁ、僕くらいの年の男が料理をするのは珍しいか。
「まぁ、簡単なものだけどね。何か食べたいものある?」
「ショウにお任せで!」
「私も手伝うわよ」
「いいよ、座って待って……」
「いいから、ステフはそこに座ってなさい」
「そうするー」
押し切られる形で、ジェニーと料理することになってしまった。
少し短いですが……。
それと次の土曜、日曜は更新をお休みさせていただきます。
理由としては、用事が立て込んでいて、更新できる時間が確保できないからです。楽しみにしていただいている方は申し訳ないですが、ご了承いただければと思います。