IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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昨日のあとがきで、あと3話くらいでアメリカ編終わりとか書きましたが、よくよく考えると3話じゃ終わりませんでした。

もう少しアメリカとおつきあいくださいませ。


139話

 

翌日。

今日は訓練に参加するなと言われてしまったので、いつもより少し遅く起床した。すると、ナターシャさんが何やらバタバタと出かける準備をしていた。

 

 

「おはようございます、ナターシャさん。どうかしたんですか?」

 

「ショウゴ、おはよう。実は急なモデルの仕事が入っちゃってね……マネージャーには全部断ってって言ったのに、今日だけはどうしてもって頼まれちゃって」

 

 

そういえば、昨日電話していたな。多分、その電話だったんだろう。

 

 

「それはまた……」

 

「ショウゴも連れて行きたいんだけど、明日まで帰れないみたいなのよ」

 

「明日は普通に訓練がありますね……」

 

「ええ、だからお留守番頼めるかしら?家の鍵はリビングのテーブルの上に置いておいたわ。冷蔵庫の中のものは好きに使って」

 

「はい、わかりました」

 

「あ、それと……」

 

 

そう呟くと、僕のことを突然ギューっと抱きしめてきた。こっちにきて何回目だろ……。

 

 

「な、ナターシャさん……?」

 

「よし、これで頑張れる!それじゃ、もう行くわ。何かあったらいつでも連絡してね」

 

「は、はい……頑張ってください」

 

 

ナターシャさんを玄関で見送る。チラリと外を見ると、すでに車が待機していた。テストパイロットとモデルをこなすなんて、本当にすごい人だなぁ。

 

 

「さて、朝ごはんでも食べようかな。あ、そういえば……」

 

 

自分の部屋に戻り、携帯を見てみるとメールが一件。クラリッサからだ。

 

昨日はバタバタしていて、電話できなかったから、心配かけちゃったなぁ。っと、メール見なきゃ。

 

 

『件名:お疲れ様

 

今日も訓練だったか?

大変だろうけど、頑張ってくれ。

メールでもいいから、連絡を待ってる。』

 

 

今は……クラリッサも仕事中だよね。

メールだけにしておこう。

 

 

『昨日は連絡できなくてごめん。

いろいろバタバタしていて、連絡できなかった。

今日は訓練がないので、いつでも電話して。』

 

 

っと、こんな感じかな。

 

さて、朝ごはん食べて、筋トレでもしようかな。IS使えないし、体を鍛えるくらいしか時間つぶす方法ないし。

 

体力作って、ハッターさんの訓練に耐えれるようにしないと。

 

 

「朝は軽めのメニューにしようかな。冷蔵庫の中は……」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

朝食を食べ終え、筋トレや格闘技の練習で、午前中の時間は潰れ、気づけばもう正午を回っていた。

 

……小学校のころ、お昼になると「正午だ、正午」っていじられてたなぁ。まぁ、同音だから仕方ないんだけど……。

 

 

「お昼どうしようかな、冷蔵庫に食材はたくさんあるから作れるには作れるんだけど、1人でお昼っていうのも味気ないしなぁ。まぁ、仕方ないか」

 

 

ご丁寧にお米なんかもあるから、雑炊でも作ろうかな。

最近、カロリー摂り過ぎてるし。ていうかこの米……

 

 

「コシヒ◯リ……」

 

 

まさかの日本米だった。

 

お米の袋を開けようと手をかけた時、キンコーンと少し豪華なチャイムが鳴り響いた。ナターシャさんいないんだけど、出ても大丈夫かな?

 

そんな思考を巡らせていると、またキンコーンとチャイムが鳴った。大事な用件かもしれないし、出ないのはまずいか。

 

 

「はーい、今出ます」

 

 

車椅子を動かし、玄関まで行き扉を開くと、そこには見知った顔が2つ……。

 

 

「あ、ショウ!Hello!」

 

「どうも」

 

「ステフにジェニー?」

 

 

アメリカの代表候補生である、ジェニーとステフが私服姿でそこにいた。

 

 

「どうしたの?」

 

「ナターシャ少尉から聞いてない?今日、ナターシャ少尉が仕事で明日までいないから、ショウのフォローしてって頼まれたの」

 

「全然聞いてない……」

 

 

ナターシャさん、肝心なこと伝え忘れていったな……。

 

 

「とりあえずあがってもいい?」

 

「あ、うん。どうぞ」

 

「お邪魔しまーす」

 

 

二人をリビングまで案内し、僕はすぐにキッチンへ向かった。

 

 

「好きに座って。飲み物はコーヒーでいいかな?」

 

「うん、ありがとう」

 

「砂糖とミルク多めで」

 

「ジェニー、少しは遠慮しないと!」

 

「別にいいじゃない、私たちお客なんだから。ね、ショウ」

 

「ふふ、そうだね。ステフは?」

 

「あぁ……じゃあ、ジェニーと同じで」

 

「了解」

 

 

甘めのコーヒーを3つ作り、お盆に乗せてリビングへ持っていく。両手がふさがっているときって、思考制御は便利だ。

 

 

「はい、どうぞ」

 

「Thank you」

 

「ありがと」

 

 

2人がコーヒーを飲むところを眺めてから、僕もコーヒーを啜った。うん、美味しい。

 

 

「そうだ、2人ともお昼は食べた?」

 

「ううん、まだだけど」

 

「この後、どっか食べに行こうかって話してたの」

 

「そっか……それなら、今から作るところだったし、食べてく?」

 

「ショウ、料理できるの?」

 

 

ステフが驚いたように声を上げた。

まぁ、僕くらいの年の男が料理をするのは珍しいか。

 

 

「まぁ、簡単なものだけどね。何か食べたいものある?」

 

「ショウにお任せで!」

 

「私も手伝うわよ」

 

「いいよ、座って待って……」

 

「いいから、ステフはそこに座ってなさい」

 

「そうするー」

 

 

押し切られる形で、ジェニーと料理することになってしまった。




少し短いですが……。

それと次の土曜、日曜は更新をお休みさせていただきます。

理由としては、用事が立て込んでいて、更新できる時間が確保できないからです。楽しみにしていただいている方は申し訳ないですが、ご了承いただければと思います。
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