この作品でこんなに休んだのは初めてですね。
今日からまた更新していきます。
これからも末永くよろしくお願いします。
ジェニーとステフは言葉を発さず、向こうのクラリッサも何が起こっているのかわからず、不安そうな表情を浮かべている。
「二人とも、自己紹介して」
このままいても埒があかない。僕が二人にそう促すと、二人は慌てて自己紹介を始めた。
「じぇ、ジェニファー・キールです!」
「ステファニー・ローランドです!よ、よろしくお願いします!」
『あ、ああ。よろしく』
クラリッサは戸惑いながらも、返事をした。
すると、ジェニーがこちらをキッと睨んで来た。
「ショウ、この人が本当にあんたの彼女?」
「うん、そうだよ。先週から付き合ってる」
「せ、先週!?」
付き合い始めたのが最近なため、ジェニーが驚いたような声をあげる。
いやまぁ……仕方ないのかもしれないけど……。
「あ、あの……いきなり聞くことじゃないのかもしれないですが、年齢は……?」
ステフが遠慮気味にクラリッサに尋ねている。
『22だ』
「お、大人の女性……」
「し、仕事は?」
『ドイツ軍IS特殊部隊シュバルツェ・ハーゼに所属している。階級は大尉だ』
「「し、失礼いたしました、大尉殿!!」」
二人が突然立ち上がり携帯に向かって敬礼をした。
側から見ると、すごいシュールな光景で吹き出しそうになる。
『やめてくれ、君たちの直属の上官というわけでもないし、今は将冴の恋人として話している。楽にしてくれ』
クラリッサの言葉にジェニーとステフは顔を見合わせながら椅子に座り直した。
その様子を見てから、クラリッサがまた口を開いた。
『一緒に訓練しているようだが、将冴はちゃんとついていけているだろうか?見ての通り、将冴は身体に障害を抱えているから、心配でな』
「それは、問題ないと思います。先日も私と模擬戦をした時は、手も足も出ず……」
足はいっぱい出ていた気がするけど。
『そうか。将冴は無茶をすることが多い。もし無理をしているように見えたら、二人が止めてあげてくれ』
「は、はい!」
「任せてください」
むぅ、クラリッサは過保護なんだから……。まぁ、でも、最初の格闘訓練はかなり大変だったかも……。
「僕、またコーヒー淹れてくるよ。二人はそのまま話していて」
「う、うん……」
「手伝うわ」
「いいから、これくらいできるからね」
手伝おうとするジェニーを制止し、僕はキッチンでコーヒーを作り始めた。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
ショウがコーヒーを作りに行ってしまったため、私とステフは携帯に映ったクラリッサさんを目の前に固まってしまった。
どうしよう……何を話したら……
『……すまないな、驚かせてしまって』
「え?」
クラリッサさんが申し訳なさそうに呟いた。
『多分、二人は将冴と同年齢くらいを想像していたのだろう?』
図星だ。
ショウとクラリッサさんの関係を否定するわけではないけど、普通のハイスクールでは同年代と付き合うものだと思っていたし。
『私自身、付き合い始めたばかりだが、そういう反応をするのは仕方ないというのもわかっている。それに、私は軍人、将冴は学生だ。おかしな関係だと思う』
「……クラリッサさんとショウはどうやって知り合ったんですか?」
私も気になっていたことを、ステフが聞いた。
『2年前か……ドイツで将冴が手足を失った原因の事件でな』
クラリッサさんが悲しそうに目を伏せた。手足を無くしたことに、クラリッサさんも関係していたのかな……。
「すいません、変なこと聞いて……」
『いや、構わない。将冴はその頃から強くてな……強いといっても、身体的にではなく、精神面でな。両親もその事件で亡くしたのに、将冴は泣かなった。逆に、私が励まされてな。その頃から、私は将冴に好意を寄せていた』
「そうだったんですか……」
ショウの過去を聞いて、改めてショウには敵わないと感じた。
私よりも、誰よりも辛い人生送ってるじゃない。なのに、あいつは笑って……あぁ、もう!本当に昨日までの記憶失くしたくなってきたわ!
『少し湿っぽくなってしまったか?』
「いえ、大丈夫です」
『ならいいのだが……そうだ、二人とも将冴の身体を見たことはあるか?』
「いえ、私はそんなに……」
「私も。訓練の時も、マジマジ見たわけじゃないし……」
『そうか。なら将冴が戻ってきたら、見せてもらおう。論より証拠だ』
「は、はぁ……」
一体なんなのだろう……?
「二人ともお待たせ」
ちょうどよく将冴がコーヒーを持って戻ってきた。……よし。
「ショウ、ちょっと服脱いでよ」
「え!?な、なんで!?」
「ショウ〜、早く早く!」
「いや、あの理由を聞きたいんだけど……」
『私が見てみろと言ったんだ』
「クラリッサァァ!!」
「彼女からの許可は得たわ。ステフ、そっちを」
「OK!」
コーヒーを奪い、邪魔にならないようにテーブルに置き、将冴の服を取り払った。
……そこにあったのは綺麗なシックスパックだった。
「ショウ、すごい……」
「あんた、そんな顔して、こんな身体していたの?」
『さすがだな』
「これ完全にクラリッサが見たかっただけだよね!?」
『うむ』
クラリッサさんが万遍の笑みを浮かべている。
でも、本当にすごい。無駄がなくて、洗礼されてて……
「これ、どんなトレーニングしたらできるのよ」
「いや、普通にトレーニングして……」
「ショウ!こんなの普通じゃできないよ!」
「二人してペタペタ触んないで!」
そう言われても、これは触ってしまう。
背中はどうなっているんだろう……。私はショウの後ろに回りこんだ。
「あっ……」
思わず声が出てしまった。ショウの背中に傷跡があったから……。
「ん?ジェニー?」
ショウが心配そうに声をかけてきた。
「……なんでもない。ほら服きなさいよ」
「あ、もういいんだ。いつももっと触られるから、まだかかると思ってた」
「え〜、ジェニーやめちゃうの?」
「クラリッサさんの目の前で、私たちがペタペタ触るのもおかしいでしょ?」
「はぁーい」
『変なことさえしなければ気にしないのだが……』
「僕としてはやめてくれて嬉しいけど……」
ショウが服を着てからは、他愛もない話してに花を咲かせた。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
数時間ほど経って、クラリッサとの電話を切る。
明日も仕事だということだったからだ。
「で、二人は満足した?」
「ショウに年上の彼女がいることに驚いたわ」
「しかも、綺麗なカッコイイ系の……」
カッコイイ、ね……普通に可愛いと思うんだけど。
「それより、ショウに一つ聞きたいことがあるんだけど」
「ん?なにかな、ジェニー」
「その……さっき見ちゃったの。背中の傷跡……」
「傷跡?」
はて、なんの傷跡……ああ、あれか。福音の時の。
「あんた、今完全になんの傷跡か忘れてたでしょ」
「うん、そんなに気にしたことなかったから、すっかり忘れてたよ」
「見ちゃって申し訳ないとか思ってた私がバカみたいじゃない……」
「あはは……」
別に見られても困るわけじゃないからいいんだけどね。
「で、その傷は?」
「銀の福音のことって知ってる?」
「試験運用中に暴走したっていう、あの?」
「確か、パイロットってナターシャ少尉だったわよね?」
「そうそう。その福音の攻撃で怪我しちゃってね」
「怪我って、絶対防御は!?」
「さすがの絶対防御だって、衝撃までなくせるわけじゃないし、相手は軍用ISだったからね」
あの時は本当に危なかった。鈴が来てくれなかったらナターシャさんもろとも、海に沈んでいたかもしれない。
「そっか……ナターシャ少尉とは、その時に?」
「うん。次の日に、アメリカに来ないかって言われたよ」
「ナターシャ少尉、手が早いわね……」
「そうだね……はは」
まぁ、おかげでアメリカに来られたわけなんだけどね。
っと、もう日が暮れるか。
「二人とも、夕食も食べていくでしょ?」
「いいの?」
「うん、一人で食べても味気ないし」
「夕食作るなら、私も手伝うわ」
「ありがとう、ジェニー」
「私も手伝う!」
「余計なことしないならいいよ」
「ヒドイ!」
3日ぶりだと、ブランクが酷いですね←
書くのに結構かかりました。
話数増えると、いろいろと大変ですね。