IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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少し物語をISっぽくしていきましょう。


ところで、クラリッサさんが眼帯つけるのっていつ頃ですかね……。

今までつけてないんですよね……(ガクブル


14話

 

ふと、目を覚ました。

時刻は深夜2時。まだ起きるには早い時間だ。

隣のベッドで寝ている将冴を見る。

 

静かな寝息をたてて、寝ている。しかし、寝顔はやけに悲しそうだ。それに小さく口が動いている。

 

 

「お父さん……お母さん……」

 

 

確かにそう呟いた。

 

そう、彼はまだ13歳だ。一夏のように、物心つく前から親がいなくなったわけじゃない。心の傷は深いものだ。将冴は精一杯強がっているんだ。

 

優しく、将冴の頭を撫でる。

 

 

「私がいる。クラリッサもラウラもいる。みんなお前を助けてくれる」

 

 

私は携帯電話を取り出し、番号を入力する。

 

1コール目で相手が出る。

 

 

「もすもす終日ー?はぁい、ちーちゃんの嫁さん、篠ノ之束だよー!元気だった?元気だよねー!ちーちゃんだから元気だよねぇ!」

 

「うるさい。将冴が寝ているんだ」

 

「おっとー、こりゃ失敬。それでそれで?ちーちゃんから連絡とは珍しいじゃないかー。私になにか頼み事かな?」

 

「ああ、多分お前にしか頼めない」

 

「むっふっふー。当ててあげようか?ずばり、しょーくんのことでしょ!そうでしょそうでしょ!」

 

 

まったく、こいつにはなんでもお見通しか。

というよりは、束も将冴になにかしてやりたいんだろう。

 

 

「束、お前に作ってもらいたいものが……」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

 

「……できるか?束」

 

 

なぁるほどねぇ。確かに私にしかできないかもねぇ。

 

 

「誰に言ってるのかなぁ。この大天才、束さんだよ?そんなのお茶の子さいさいだよー。あ、でも色々処置を施さなきゃいけないから、しょーくんをしばらくラボに連れて行ってもいい?」

 

「……仕方あるまい。いつ迎えに来る?」

 

「明日……あ、もう今日だね。お昼頃に迎えを行かせるよ」

 

「わかった。将冴に伝えておく」

 

「よろすこー」

 

 

プツッと音がして電話が切れた。

さて、そうと決まったらアレを仕上げちゃおう。

むっふっふー、楽しくなってきたね。

 

 

「くーちゃん。ちょっと頼まれごとされてくれるかな?」

 

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

なんだか揺れる感じがして、目が覚めた。

 

顔を横に向けると、千冬さんが僕を揺り起こしてくれたようだ。

 

 

「千冬さん……おはようございます」

 

「おはよう。朝食にしよう」

 

 

千冬さんが僕を抱き起こし車椅子に座らせてくれる。

 

思考制御で車椅子を慣らす。

これをしないで、いきなり動かすとすぐに頭痛が起きる。

 

 

「大丈夫か?」

 

「はい、もう大丈夫です」

 

 

車椅子を部屋に備え付けてあるテーブルの近くで止める。テーブルの上には、綺麗な焼き目のついたフレンチトーストが切り分けて置かれている。

 

料理も絶望的だった千冬さんに、このフレンチトーストをマスターしてもらうのに3日かかった。

 

 

「ほら、口を開けろ」

 

 

フォークでフレンチトーストを突き刺し、僕の口の前まで持ってきてくれる。

 

 

「いただきます。あむ……」

 

 

うん、卵と牛乳の配分もちょうどいい。フレンチトースト「は」完璧に作れるようになってくれた……。

 

 

「なんでそんな感慨深い顔をしている」

 

「いや、一番最初のフレンチトーストのことを思い出したら、ちょっと……」

 

「……」

 

 

無言でデコピンの構えをする千冬さん。

 

 

「わ、わ、すいません!あいた!?」

 

 

有無を言わさずデコピンをされた。

 

 

「まったく、年上をからかうな」

 

「いてて、ごめんなさい」

 

「……将冴、話がある」

 

 

突然真面目な顔をして、僕と目を合わせた。

かなり大事な話なんだ。

 

 

「今日、束の使いがお前を迎えに来る」

 

「束さんの使い?それはどうして……」

 

「私が頼んだからだ」

 

 

千冬さんが頼んだから?わざわざ束さんに頼むことなんていったい……。

 

 

「……何を頼んだんですか?」

 

「将冴……お前の体を元に戻してくれと」

 

「僕の体を……元に?」

 

 

そんなことが……いや、あの細胞レベルでオーバースペックを自称している束なら……。

 

 

「本当に、元に戻るんですか?」

 

「束曰く、お茶の子さいさいだそうだ」

 

「はは、束さんが言いそうなことだ」

 

 

本当に……本当に元に戻るなら……。

 

 

「しばらくは束と一緒に過ごすことになるだろうが……悪い話ではないと思う」

 

 

きっと、千冬さんは僕のために束さんと話を通してくれたんだろう。僕にその厚意を断ることは……できない。

 

 

「千冬さん。僕は束さんのところへ行きます」

 

「そうか。では、お前の荷物をまとめておこう。数日分の着替えと……」

 

 

あ……準備する前に朝食を……。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

千冬さんが仕事に向かい、日課の挨拶をしていた。

 

しばらくはできなくなる。自然と力が入る。

 

 

「おはようございます!」

 

「おはよう、将冴君。今日は元気だね」

 

「ふふ、そうですか?今日も頑張ってください」

 

 

いなくなることはリョーボさんには伝えてある。

いつ帰るかわからないし、クラリッサさんやラウラさんには直接伝えたい。

 

と考えていると、クラリッサさんとラウラさんとルカさんが現れた。

 

 

「あ、皆さんおはようございます」

 

「将冴か、おはよう」

 

 

さて、どう切り出そうかな……




中途半端ですが、ここで切ります。続きは明後日になるかもしれません。申し訳ありません。

余裕があれば、明日更新いたします。
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