このコンボはあかん←
コラボ、今回でラストになります。コラボを持ちかけてくださったラグ0109様と、読者の皆様にここで精一杯の感謝を。
そして本編遅れてごめんなさいぃぃ!
ダイモン襲撃から一夜明け、束の時空転移装置完成予定日。将冴と狼牙、クラリッサは自室で待機していた。
将冴とクラリッサは私服姿だったが、狼牙はここに来た時と同じ作務衣を着ていた。
「将冴、束さんから連絡は来ていたか?」
「ううん、何も来てないよ。まぁ、あの束さんだし、きっちり作ってくるよ。とりあえず、大人しく待ってよう?」
「ああ……そうだな……」
狼牙はそう言いながら胃を抑える。何やら胃の痛くなることを思い出してしまったようだ。
「狼牙、胃が痛むなら胃薬を出すが」
「いや、大丈夫だ。戻った後のことを思い出してな……」
「恋人のこと?」
「丸2日放置だからな……時間軸がズレていなくなった直後に戻ってくれればいいのだが……」
「そう都合の良いものを、束さんが作るとは思えないけど」
「だろうな……はぁ……」
この世界にいても、元の世界にいても、気苦労の絶えない狼牙に将冴とクラリッサは同情する。実際にどんな苦労をしてきたかを聞いたわけではないが、相当なものだったのだろう。
「そういえば、他の人に挨拶してきたの?セシリアとか、ラウラとか」
「いや、織斑先生にしか伝えていない。みんなには世話になったが、俺みたいな平行世界の人間はすぐに忘れた方が良い。もう会うこともないんだ」
「ずいぶんさみしいこと言うね」
「その方が、別れが辛くなくていい」
まるで同い年とは思えないほど、その大人びた狼牙の姿は将冴に違和感を植え付ける。
前々から、同年代とは思えない落ち着きを見せていた狼牙であったが、今は際立っている。
「狼牙……君は……」
「はいどーん!束さんが満を持して登場だよーん!」
扉を砕かん勢いで部屋に部屋に突撃してきた束により、将冴の言葉は最後まで発せられることはなかった。
「篠ノ之博士、もう少し優しく扉を開けていただかないと……」
「これくらいで壊れるほどヤワじゃないよぉ。それより!束さんはちゃんと約束を守って完成させてきたのだよ!」
そういう束だが、その傍にはそれらしきものが見当たらず、束自身も手ぶらで何も持っていない。
「その現物はどこなんだ?」
「ラボに置いてきたままだよ?」
「そんな当たり前じゃんみたいな顔されても……」
「結構大きいから、持ってくるのは無理があったんだよねぇ。でも大丈夫!座標を特定すれば、そこに次元トンネルを作れるからだいじょぶだいじょぶ!」
「次元トンネルって新しい単語が出てきたけど、突っ込まない方がいいよね……」
「どうせ俺たちの知識では到底分かり得ない説明をされるだけだ、そっとしておこう」
束の頭脳こそ、次元を突き抜けているのではないかと思う三人である。
「さてさて、ろーくん。準備はいいかな?」
「ああ、手荷物などもないしな」
狼牙こ返事を聞くと、束は通信機を取り出し、どこかにかけ始めた。おそらく、ラボにいるクロエに時空転移装置の操作を頼んでいるのだろう。
「将冴、短い間だったが世話になった。お前がいなかったら、もう少し自体はややこしくなっていただろう」
「ううん、僕もダイモンの時助けてもらったし、お互い様だよ。元の世界でも元気でね」
「ああ。お前も、負けるんじゃないぞ」
狼牙は拳を将冴の前に突き出す。
将冴はそれを見て、ニカっと笑みを浮かべると、その拳に自分の拳をコツンとぶつけた。
「もちろんだよ」
その瞬間、部屋に光の柱が現れる。
これが束の言うところの、次元トンネルなのだろう。
「あとはここを通れば、元の世界に戻れるよ」
「世話をかけたな、束さん。クラリッサ、将冴と末長く幸せにな」
「当たり前だ」
「その言葉で安心した。では、帰るとしよう」
狼牙はそういうと、将冴たちに背を向けヒラヒラと手を振り、光の柱へ入っていった。
「じゃあね、異世界の狼さん」
狼牙が光の柱の中に消えたのち、柱もすぅっと消えていく。
「まだまだ持続時間に難ありだねぇ。改良が必要そうだ」
「束さん、時空転移装置はもう使わないでくださいって言ったら、怒りますか?」
「……しょーくんならいうと思ったよ。気にしなくても大丈夫。もうあれを動かせるだけのエネルギーはないからね」
「そうですか……なら良かったです」
「将冴……」
「……暇になっちゃったね。クラリッサ、デート行こっか」
「え、ああ!行こう」
「ねぇ!束さんは!?」
「「ラボに帰ってください」」
「丸2日もどこ行ってたんですか!?」
「狼牙……心配した!」
「これは、お仕置きしなきゃね〜」
「少しは俺の話を聞いてはくれまいか……」
これにて、「インフィニット・ストラトス〜狼は誰が為に吼える〜」とのコラボは終わりでございます。
ラグ0109様の方では、将冴君がお邪魔していますので、そちらもぜひご覧ください。
そして次回の更新から本編に戻ります。
一ヶ月も本編置き去りにして申し訳ありません。次回から新しい章……最終章に入り、物語も佳境へと突き進んでいきます。
お盆の時期ですので、更新は不定期になってしまいますが、楽しみに待っていただければ幸いでございます。
それではまた次回。
ラグ0109様の作品はこちら
http://novel.syosetu.org/41194/