前回のラウラが空気だ。一体どういうことだ。
この作品、書き溜めもプロットも練っておりません。一発勝負です。行き当たりばったりです。それでもお付き合いいただければと思います。
爆風に煽られ、少年を抱いたまま私は研究所の外まで飛ばされた。密室空間で高火力のミサイルポッドを打つなんて、素人のやることだ。いや、ISに関しては素人なのだろう。それか、相打ち覚悟か……。
しかし、あの攻撃でシールドエネルギーのほとんどを失った。テロリストのほうも大きなダメージを負ったはずだ。まずは、この少年を……
「なっ!?」
少年の姿を見て絶句した。
両手両足が吐き気を催すほどに損傷していたのだ。足に関しては、膝から下が無くなっている。
いくら庇ったとはいえ、あの爆発……そして、少年は手足を拘束されていた。
「くっ、急ぎ医療機関に……」
研究所から離れようとした時、研究所からISを纏ったテロリストが現れる。くそっ、今は相手にしている暇は……
「クラリッサ中尉!」
オープンチャンネルでそう呼びかけてきたのは、銀髪の訓練兵ラウラ・ボーデヴィッヒだった。
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テロリストのアジトに侵入した私は、抵抗するテロリストなぎ払っていく。今回の目的は敵を捕縛し、制圧すること。なるべく殺さないよう、銃器などは使わず、ISの強靭な腕で意識を刈り取っていった。
「こちらは片付いたか……ん?この部屋は……」
一つだけ、ドアロックがかかっている部屋を見つける。ISで扉を破壊し、中を見てみると男性と女性が倒れている。
これは……
「おい、大丈夫か!?」
ISを粒子化し二人に駆け寄り、声をかける。
女性の方が、まだかろうじて息があるようだ。抱き起こすと、腹部から血が溢れているのがわかった。この様子では、長くは持たない。
「あな……たは……」
「喋るな!すぐに医療機関に……」
女性は首を横に小さく振る。
そして、首にかけていたペンダントを握った。
「これ……を……息子に……ショウゴ……に……」
糸の切れた人形のように、だらんと手が床に落ちた。
助けられなかった。もう少し早ければと考えたが、後の祭りだ。女性首からペンダントを外した。
「必ず渡す……必ず」
その時、大きな爆発と衝撃が響いた。
方向から察するに、クラリッサ中尉のいる方向だ。
再びISを展開し、爆発したところまで向かう。
そこで目にしたのは、壁が吹き飛び、滅茶苦茶になった部屋だった。外には何かを守るように抱いているクラリッサ大尉と、近接ブレードを握る所属不明のISだった。
「クラリッサ中尉!」
オープンチャンネルでそう呼びかけた。クラリッサ中尉がこちらに気づく。所属不明ISも私を視認したようだ。
「気をつけろ!それはテロリストだ!」
なるほど、状況を大体理解した。
「ラウラ、私はシールドエネルギーが少ない上に、この子を早急に医療機関に連れていかなければならない。ここを頼めるか?」
「了解しました。お任せください」
クラリッサ中尉は私と同じくらいの歳の子供を抱えて離脱した。
所属不明ISを敵性ISと認識し、サブマシンガンと近接ブレードを展開した。
「捕縛する」
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少年を抱えながら、ドイツ軍に連絡を入れる。
「こちらクラリッサ・ハルフォーフ中尉。制圧作戦中、一般人が負傷。すぐに医療班の手配を……はぁ!?こちらには回せない!?どういうことだ!……ブリュンヒルデの弟の方に……ふざけるな!こちらは意識不明の重体だぞ!……もういい!直接医療機関に連れて行く!……報告は後でする!切るぞ」
くそっ、目先の恩のために軍をこんなにうごかして……。
優先順位履き違えているじゃないのか。
すぐに見えた病院の緊急コールする。
「ドイツ軍所属、クラリッサ・ハルフォーフ中尉」
間に合ってくれ……
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頭がクラクラする……爆発に巻き込まれたのは覚えてる。でも今いる場所は、あの研究所みたいなところではない。うっすら見えるのは病院?
それと、すごい風……僕は飛んでいるのか……?
フッと、身体が落ちたような感覚に襲われる。本当に落ちてる?ていうか……誰かに抱きかかえられて……。
地面が近くなり、ドンッと衝撃が走る。
病院の出入り口から数人の医者らしき人と看護師が出てきた。
「四肢を……ている……は……どい……たすけて……たのむ……」
医者や看護師に抱えられ担架にのせられた。
断続的に声が聞こえる。
その声の方を向くと、あの時のお姉さんがいた。
なぜか安心できた。
そして、また意識を失った。
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運ばれていく少年を見たまま、ISを解いた。
あの時油断しなければ、あの時押し切られなければ……そんなことばかり考えていた。軍人として失格だ。
こういうこともあるのは知っていた。今までなかったから他人事のように思っていたが、いざ起こってしまうと受け止められない自分がいた。
その時、ピピッという音ともに通信をキャッチしたことをISが知らせてきた。相手は……ラウラ・ボーデヴィッヒか。
「私だ」
「ラウラ・ボーデヴィッヒ訓練兵です。制圧完了しました」
テロリストの制圧が終わったようだ。声色から、緊張や疲れも感じない。優秀だな。
「わかった。報告ご苦労。軍には私が伝えておく」
「はい……あの、質問よろしいでしょうか?」
「なんだ?」
「連れて行った少年の容体は……」
「今治療中だ。私はここで治療が終わるのを待つ。お前は先に軍へ戻っていてくれて構わない」
「……」
返事がない、ただのしかばねのようだ。
何かあったのか?
「中尉、私もそちらに行ってもよろしいでしょうか?」
「……なぜだ?」
「おそらく、なのですがその少年の母親と思われる女性から、息子に渡してくれと言われたものがありまして」
母親……ラウラの声の様子から、おそらく亡くなったのだろう。
「……わかった。場所は……」
一人でいるよりは、気が晴れるかもしれないからな。
第2話でした。
ラウラは落ちこぼれていません。でも千冬命になります。多分。でも、原作みたいに一夏にビンタかましたり、千冬を連れて帰ろうとはしないと思います。丸くなります、性格が。
ISの女尊男卑やら、なんやらの説明を入れようかとも思いましたが、二次創作物読む人なら大体わかりますよね!(仕事放棄
とはいえ、さすがに何も説明ないとアレなので、それとなーく入れていこうと思います。
次話は筆が乗れば今日の夜にあげます。
それでは