IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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暑い日が続きますね。
作者は元気です……多分


171話

 

「よし、これで最後」

 

 

僕の受け持った書類を全て片付け終え、僕はぐいっと体を伸ばす。こういう事務的な作業は好きだけど、いろいろと腰とかに結構くるな。一日中座りっぱなしのことが多いんだけど、作業しているのとしていないのとでは違うか。

 

 

「お疲れ様、将冴」

 

 

実習生とはいえ、教師としてここにいるクラリッサは生徒会の仕事を手伝うことができず、生徒会室にあるソファでずっと本を読んでいた。

 

ブックカバーがされているから周りからはわからないだろうけど、それライトノベルだよね……。

 

やっと僕の仕事が終わったから、本を閉じてこちらに歩いてくる。

 

 

「待たせてごめんね」

 

「いや、構わない。読書の時間ができたと思えば、そこまで苦でもない」

 

「そっか」

 

 

っと、できた書類を放置しておくわけにもいかないな……。

 

 

「虚さん。書類はどこに置いておけばいいですか?」

 

「そこに置いたままで構いません。今日はありがとうございます。おかげで、作業がかなり進みました」

 

「いえ、生徒会に入ったからには当然ですから」

 

「うんうん、将冴君は優秀な人材ね。さすが私」

 

「会長、口より手を動かしてください」

 

「虚ちゃんイヂワル〜……」

 

「はは……」

 

 

僕はその様子を苦笑しながら眺めた。

楯無さんは文句を言いつつも、かなり書類の量を減らしているし、虚さんは僕や楯無さんの様子を見ながら書類の追加をしたり休憩を挟んだりと気を使ってくれている。

 

やっぱり二人とも優秀なんだと、改めて感じた。

 

 

「ほかに仕事はありませんか?」

 

「大丈夫です。将冴さんのおかげで、しばらく落ち着きそうですので」

 

「将冴く〜ん、私の書類手伝って欲しいなぁ〜……って、虚ちゃん顔が怖い!?」

 

「将冴さん、気にせず今日は帰っても大丈夫です」

 

「そうですか……では、お言葉に甘えさせてもらいます。お先に失礼します」

 

 

僕はそう言いながらクラリッサと生徒会室を出た。

まぁ、まだ入ったばかりだし、任せられない仕事とかもあるだろうからね。

 

 

「将冴、生徒会はやっていけそうか?」

 

「うん、楯無さんも虚さんもいい人だからね。心配しないで」

 

「そうか。もし何か変なことされたら、いつでも私に言ってくれ」

 

「ありがとう。さて、夕食食べに行こうか。もういい時間だし」

 

「ああ」

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

 

夕食を食べ終え、部屋で順番にシャワーを浴びた後、僕はベッドでクラリッサに後ろから抱きかかえられる形でチーフからもらった戦闘教義指導要綱を読んでいた。

 

クラリッサは僕を抱きかかえながらライトノベルを読んでいる。

 

思えば、こんなにゆっくりとした時間をクラリッサと過ごすのは久しぶりかもしれない。

 

クラリッサの温もりを感じながら、指導要綱を読んでいると、僕の携帯に着信が。

 

取り出して、画面を確認すると、相手は束さんのようだ。

 

 

「束さん?なんだろう」

 

 

通話ボタンを押し、電話を繋げる。

 

 

「もしもし」

 

『あ、しょーくん?この間ぶりだねぇ』

 

 

今日は落ち着いているようだ。いつものハイテンションではない。

 

 

「はい、ご無沙汰してます。束さんから電話なんて、珍しいですね」

 

『ちょっとしょーくんに頼みたいことがあってね〜。それで電話したんだよぉ〜』

 

「頼みたいこと?」

 

『バーチャロンのデータ取り。どうしても必要なデータが取りたくてね。ラボにいる間に取ればよかったんだけどその時は、まだ必要なかったから取らなかったんだよねぇ』

 

「そうですか……僕は構いませんよ?」

 

『ありがとうしょーくん!それじゃあ、明日そっちに行くね!』

 

「え、明日って」

 

『ちーちゃんには私から話を通しておくよ!大丈夫、これはしょーくんの為でもあるから!それじゃあ、また明日ね!』

 

「あ、束さ……」

 

 

僕の制止虚しく、束さんは通話を切ってしまった。んー、こちらからかけるのもあれだし、まぁいっか。

 

 

「篠ノ之博士はなんと?」

 

「なんか、明日バーチャロンのデータをとりたいから、こっちに来るって」

 

「それは……大丈夫なのか?」

 

「まぁ、束さん何回かIS学園に忍び込んでるし、千冬さんに話は通しておくとは言ってたから大丈夫だと思うけど……」

 

「どうした?」

 

「うん、なんだか胸騒ぎがする。気のせいだと思うけど……」

 

 

何か起こる予兆かな……こんな感じ、今まであんまり感じたことなかったけど……。

 

 

「明日は私も同席する。何かあっても、私が守るから大丈夫だ」

 

「うん、頼りにしてるよクラリッサ」

 

 

軽くクラリッサにキスをする。

クラリッサは顔を赤くして本で顔を隠した。

 

 

「いつも言うが……不意打ちは卑怯だ……」

 

「クラリッサもしていいよ?不意打ち」

 

「今やっても不意打ちではないではないか……」




相変わらず進まない。

焦らしすぎかな……
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