IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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この小説が終わるのかどうか不安になってきた作者です。
年内に終わるだろうとは思っていますが……どうなるでしょうか。


174話

 

僕が倒れてから一週間が経った。

あれから体調には何の心配もなく、何の問題もなく学校生活を送っている。

 

さて、僕は今アリーナでテムジンを展開して、必死に攻撃を躱している。

 

僕のことを攻撃しているのは……

 

 

「将冴、逃げてばかりでは戦況は変わらないぞ」

 

「マドカがなかなか隙を作ってくれないからだよ」

 

 

マイザーΔ(デルタ)ポイズン。……長いから今後はマイザーΔと呼ぼう。マイザーΔは僕の機体データを元に束さんがV.ドライブ無しで作り出したIS。

 

僕の機体が元になってるからフルスキン型で、マドカの顔が見えないけど、多分いつも通り無表情だろう。

 

マドカは右手に持った大きな兵装……マルチランチャーレブナントを、僕に向けてビームマシンガンを放っている。この兵装、ビームソードやビーツランチャーなど多彩な攻撃手段を持っている。僕のスライプナーより手数が多いのではないだろうか。

 

 

「そっちが逃げてばかりというなら、鬼ごっこと行こうか」

 

 

その言葉と同時にマイザーΔが変形する。僕のような別の機体になるわけではなく、文字通りマイザーΔが変形ロボットように形を変え、戦闘機のようになった。

 

こうなるとまた面倒なんだ。遠距離兵装は使えなくなるけど、超高速で移動して突撃してくる。一回直撃したけど……思い出しただけで血の気が引く。エネルギーほぼ満タンのところから、フェイ・イェンがハイパーモードになるくらいの威力といえば、少しは想像つくだろうか……。

 

 

「マドカのそれシャレにならないから!」

 

 

僕はすぐにスライプナーをブルースライダーモードに切り替え飛び乗った。これもうISの試合じゃないよ。IS使った大規模鬼ごっこだよ。

 

 

「このっ!」

 

 

テムジンの手投げボムをマドカに向けてばらまく。簡易的な弾幕とでも言うか……とりあえずこれで多少は行動が制限される。

 

案の定、マドカはスピードを落とし、また変形して人型となる。あんなに瞬時に切り替えられるんだもんなぁ……大したものだよ。

 

僕は急旋回し、マドカにそのまま突撃するために接近した。

 

 

「これで!」

 

「そう簡単にいかない!」

 

 

そう言うとマイザーΔの左手にビームダガー作り出され、マドカはそれを僕に向けて投擲した。

 

 

「くっ!」

 

 

ブルースライダーの先端を持ち上げ盾のようにしてダガーをやり過ごす。

 

まずい、この隙は大きい!

 

次の瞬間、マドカに背後を取られた。

 

 

「やばっ……」

 

「ふっ!」

 

 

マルチランチャーレブナントのビームソードで切りつけられ、そのまま地面に叩きつけられた。

 

 

「ぐぅ!?」

 

「これで終わりだ!」

 

 

マドカが僕にトドメを刺すために、急接近してくる。

このままじゃ終われないっ!

 

僕はスライプナーを向かってくるマドカに向け、引き金を引く。マドカにエネルギー弾が当たっているのが見えるが、気にしていない……本当にこれで決めるつもりだ。

 

 

「このぉ!!」

 

 

迫ってきたビームソードをすんでのところでスライプナーで弾き、左手にボムを持ちマドカに向けて投げた。

 

お互い至近距離にいたため、爆風が僕とマドカを襲い、二人同時にエネルギーが尽きた。

 

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

マドカとピットに戻ると、そこには一夏と箒、それとラウラがいた。他の人たちは、学園祭の準備で来れていない。

 

 

「お、将冴にマドカ。お疲れさん」

 

「二人とも汗だくだな。まぁ、あれだけの試合をしていれば仕方ないか」

 

「兄さん、タオルと飲み物をどうぞ。ついでにマドカも」

 

 

ラウラが僕とマドカにタオルとスポーツドリンクを渡してくれる。僕はお礼を言いながら受け取る。マドカも軽く会釈しながら受け取った。まだ慣れないかな?

 

ラウラはマドカを結構すんなり受け入れていた。織斑先生に似ているのが、ラウラの警戒心を緩めたのではないかというのが僕の見解だ。

 

 

「しかし、本当にすごかったな。将冴があんなに苦戦してるところなんて、銀の福音のときくらいしか見たことないぜ」

 

「そうだな。将冴は、1年の中ではトップクラスだから苦戦するところはあまり見たことがない」

 

「二人とも買いかぶりすぎだよ。タッグトーナメントのときに、シャルと当たった時も苦戦したし」

 

「だが、兄さんはあの時シールドピアーズを素手で受け止めていたではないか」

 

 

あれはまぐれだよ……。

マドカなら狙ってできそうだし……と、隣でチビチビとスポーツドリンクを飲むマドカに目をやる。

 

んー、マドカはまだ本気じゃない気がするんだよなぁ。

 

 

「……将冴、どうした?」

 

 

見ていたの気がつかれた。

 

 

「ううん、なんでも」

 

「そうか」

 

 

そしてまたスポーツドリンクを飲み始めた。

んー、引き分けというのはむず痒い。勝つか負けるかはっきりしたいところだ。

 

その時、ピットの扉が開き、クラリッサが入ってきた。

 

 

「あ、クラリッサ」

 

「将冴、またあんな戦い方をして!」

 

「うっ……」

 

 

怒られてしまった。僕の彼女さんは、最近ちょっと過保護だ……。いつからかというと、僕が倒れてから。

 

 

「クラリッサ、兄さんに何を言っても無駄だ。もう体が無茶する動きをするようになってしまっている」

 

「隊長……しかし」

 

「それに今のは模擬戦だ。兄さんもマドカもそれはわかっているし、そもそもISには絶対防御がある。過信するのは確かに良くないが、模擬戦程度で怪我するようなことはないだろう」

 

「……隊長がそういうなら……」

 

 

ラウラが輝いて見える。本当に自慢の妹だよ……。

 

でもまぁ、今回は僕が悪いし……。

 

 

「クラリッサ、ごめんね。あんな戦い方しちゃって。クラリッサは僕のために言ってくれてるんだもんね。これから気をつけるよ」

 

「……うん」

 

 

最近、クラリッサが少女のような顔をするようになったんですが……この気持ちはなんなんでしょうか。萌えですか、萌えですね。

 

 

「おい、なんで俺たちあんな姿見せつけられてんだ?」

 

「私にわかるわけないだろう!本人に聞け」

 

「兄さん、最近あまり構ってくれないな……」

 

(将冴のお腹……しばらく触ってない)




差し障りのない話で茶を濁す。
次回はちゃんと進めるよ!……本当だよ!


マイザーΔ面倒です……
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