IS 〜偽りの腕に抱くもの〜【本編完結】   作:sha-yu

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200話記念番外編です。

これは以前に書いた番外編の「助けてくれたのは少し怖い人でした」の続きです。

リクエスト下さったのはROIさん。連載当初から感想いただいている方です。感想の端々でオータムスキーの匂いを作者は感じております。もし新作書くなら、次はオータムヒロインを書きたいですねぇ……


200話記念番外編①:助けてくれたのは少し怖いけど優しい人でした

オータムさんに助けられてから1ヶ月くらい経っただろうか。ずっとベッドから動けず、部屋も閉め切ってあるから日にちの感覚がなくなっている。

 

ここにはオータムさん以外にも、スコールさんというブロンドの美人さんがいる。僕の怪我を治療してくれたのが、このスコールさんだ。

 

いつも胸が大きく開いた服を着ているから、目のやり場に困っている。僕の容態を見によく来るから、その度にからかうのもやめてほしい。

 

オータムさんはというと……

 

 

「おい、飯だぞ」

 

 

腕がない僕のために、毎日三食ご飯を食べさせてくれる。

スコールさんが食べさせに来てくれることもあるけど、圧倒的にオータムさんが来てくれることが多い。

 

オータムさんはベッドの横に置いてある椅子に座ると髪を縛りポニーテールにして、持って来たお粥を冷ますように少し混ぜた。

 

 

「オータムさん、いつもありがとうございます」

 

「礼はいいからさっさと食え。ほら、口開けろ」

 

 

オータムさんはお粥をスプーンですくい、僕の口元に持ってくる。最初の頃は、かなり恥ずかしかったけど、今では慣れたものだ。

 

まだ怪我が完璧に治ったわけではなく、僕は時折体調を崩していたのでオータムさんはお粥などの消化にいいものを持って来てくれる。

 

僕が一口目を飲み込むと、オータムさんは二口目をまた口元に。それを何度か繰り返すと、オータムさんは次に水に入ったコップにストローをさし口元に持って来てくれる。

 

 

「すいません」

 

「いちいち謝るなって。いいから黙って飲め」

 

 

ストローで水を飲み、またオータムさんがお粥を食べさせてくれる。全て食べ終えると、無言でオータムさんは食器を持って部屋を出て行く。でも数分もすると戻ってきて、僕のベッドの横で眼鏡をかけて本を読み始めた。

 

オータムさんはいつも僕が寝るまで部屋にいてくれる。どうしてかはわからないけど。

 

とりあえず、僕も暇なのでオータムさんに話しかける。

 

 

「何を読んでるんですか?」

 

「近くの本屋で売ってた本」

 

「面白いですか?」

 

「微妙」

 

「そうですか……」

 

 

会話が終わってしまった。いつもこんな感じだけどね……。だいたいこの後は僕が眠くなって寝ちゃうんだけど、今日は全く眠くない。なので暇で暇でしょうがない。意地でも会話してやろう。

 

 

「僕の怪我、いつ頃治りますかね」

 

「スコールが言うには、後1週間くらいだろうってさ」

 

 

オータムさんは本から目を離さずに答えた。

 

んー、これくらいの話題じゃ話しは膨らまないか。それなら

 

 

「怪我が治ったら、僕はどうなるんですか?」

 

「……」

 

 

今まで聞かないようにしていたこと、オータムさんに聞いた。実のところ、事件に巻き込まれてから外の情報は全然入ってきていない。一緒にいた両親はどうなったのかも聞いてない。

 

オータムさんは本を閉じ、眼鏡を外した。

 

 

「そうだよな……そろそろ話さねぇとな」

 

「オータムさん?」

 

 

言いずらそうに、そして覚悟したような顔をしたオータムさんがゆっくりと話し始めた。

 

 

「お前の両親は……死んだ」

 

「……」

 

 

なんとなく予想はついていた。両親が生きていたのなら、一緒に助けられていたはずだから。でも両親はいない……結構すぐに気づいていた。

 

 

「……何も言わないんだな」

 

「そうなんだろうなと思っていたので」

 

「そうか……」

 

 

申し訳なさそうな表情を浮かべるオータムさん。

オータムさんは悪くない。そんな顔をする必要はない。

 

 

「……怪我が治った後、お前のことは日本政府に引き渡そうと思っている」

 

「政府に……」

 

「ああ。お前が事件に巻き込まれたというのは、日本も知っている。両親が死んだこともな。政府はお前を援助してくれるだろう」

 

「……」

 

「将冴?」

 

「……あの、これは我儘なんですが……ここにいてはダメですか?」

 

「なっ、何言ってんだ!私達といたって、何もいいことはない!だって、私達は……」

 

 

それ以上は言えないのか、口を噤んでしまうオータムさん。

 

うん、多分オータムさん達は……

 

 

「テロリスト、ですか?」

 

「な、なんでそのことを……」

 

「ここを隠れ家と言い、ISを所持している……そしてオータムさんが言いたがらないことを考えたら、そういうことかなって」

 

「……変に鋭いな、ったく……」

 

「でも、僕はオータムさんとスコールさんが悪い人とは思いません」

 

「え?」

 

「二人が悪い人なら、僕を助けてくれるはずありませんから」

 

 

この人達は、何か目的があって戦ってる。何か大きな目的が……。

 

 

「お前は……本当に……」

 

「……」

 

「私達と一緒にいるってことは、お前もテロリストになるってことだぞ?」

 

「オータムさん達の役に立てるなら、それでも構いません」

 

 

そう言い放つと、オータムさんはすっと立ち上がり扉の方へ向かっていった。

 

 

「オータムさん、どこに……」

 

「そんな体じゃ、何もできねぇだろ。スコールの伝手で、義肢作ってくれる奴がいるから、そいつのところに行ってくる」

 

「それじゃ……」

 

「ようこそ、亡国機業(ファントムタスク)へ」




あれ……オータムとのキャッキャウフフ書こうと思ったら、どうしてこうなった……。

なぜか将冴がテロリストに……うごご
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